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【2025年版】英会話塾利用に関する実態調査

更新日:

調査: スキルアップ研究所

英会話市場はオンライン化・AI化の進展により多様化が進み、学習者のニーズも大きく変化している。

本調査「英会話塾利用に関する実態調査2025」では、英会話塾の利用経験者および利用検討者300名を対象に、通塾形式、選定基準、満足度や不満点などを調査した。 

「オンライン派」と「対面派」の学習行動の違いや、受講者が求める英会話塾の姿を明らかにし、今後の教育サービスの方向性を探った。

「【2025年版】英会話塾利用に関する実態調査 」結果のポイント
  • 英会話塾は対面派が多数、オンライン志向も拡大傾向
  • 月謝の希望額が二分化ー手頃な価格帯が主流も、2万円超の高額志向が増加傾向
  • 通えない理由は「時間」と「環境」ー オンライン型学習が受け皿に

【調査概要】

項目

詳細

調査名

英会話塾利用に関する実態調査

対象者

英会話塾(または教室)を利用経験のある人

または利用を検討している人

対象地域

全国

調査方法

インターネット調査

調査期間

2025年10月29日〜2025年11月05日

回答数

300

英会話塾は対面派が多数もオンライン志向が拡大

通塾経験がある人:8割が「対面」を選択 

2024年と2025年の調査結果を比較すると、通塾経験者(N=203)の選んだ形式は、ほぼ同じ傾向が見られた。

「対面レッスン(グループ)」が39.4%、「対面レッスン(個別)」が39.0%となり、全体の約8割が対面形式で学んでいた。

対面形式は依然として主流であり、英会話学習において実践的なやり取りや講師とのリアルなコミュニケーションを重視していることが分かった。

通塾未経験者:オンライン個別にも高い関心

通塾未経験者(N=97)では、「対面個別」が32.0%で最も多く、次いで「オンライン個別」26.8%が支持を集めた。未経験者の多くが自分のペースで学べる個別指導を重視していることが分かる。

また、オンライン形式(個別・グループ)の選択肢を検討している人は、2024年の調査から8ポイント上昇し、全体で3割を超えた。

場所や時間に制約を受けにくいオンライン学習の利便性が評価されているようだ。

英会話塾の選択理由ー対面は交流重視・オンラインは自由度重視

英会話塾の利用・検討者300名を対象に、通った(または通いたい)形式別に理由を尋ねたところ、対面派は「直接的なやり取り」、オンライン派は「学習の柔軟性」を重視する傾向が見られた。

「対面レッスン(グループ)」では「対面でのコミュニケーションを大事にしたい」(51.5%)が最多で、次いで「わからないことをその場で質問できる」(19.9%)が続いた。

一方、「オンラインレッスン(個別)」では「時間や場所に縛られたくない」(38.4%)、「自分のペースで学びたい」(28.3%)が上位となり、効率的で自由な学び方を求める層が多いことが分かる。 

この結果から、英会話学習では対面のリアルな関係性を重視する層と、オンラインでの効率性を求める層という二つの価値観が並存していることが明らかになった。

英会話塾選びで重視するポイントー2024年vs2025年

2024年と2025年の調査結果を比較したところ最も重視されていたのは両年とも「講師の質」で、2024年は28.6%、2025年は28.5%でほぼ同様の割合を示していた。

また、「レッスン内容」も重要視されており、2024年は22.6%、2025年は16.6%と若干の差があったが、依然として高い評価を受けている。

一方で、「レッスンの柔軟性(スケジュールやオンライン対応)」は2024年の6.8%から2025年の11.3%へと増加し、学習の柔軟性がより重視されるようになったことが分かる。

英会話塾の不満点トップは「費用の高さ」ー形式別に異なる改善点

通っていた英会話塾の形式別に「改善してほしい点」を尋ねたところ、学習スタイルごとに異なる不満傾向が明らかになった。

対面レッスン(グループ)では、「他の受講生とのレベル差が気になる」(19.9%)が最も多く、次いで「進捗の可視化が不十分」(16.3%)が続いた。集団授業ならではの進度差や到達度のばらつきが課題となっている。

対面レッスン(個別)では、「費用が高い」(26.2%)が突出し、価格と指導内容のバランスに不満を持つ受講者が多かった。

一方で、オンラインレッスンでは「講師の入れ替わりが多い」(グループ22.2%/個別15.8%)が最も多く、講師の固定化や継続的な指導の安定性が求められている。

英会話塾の選び方ー7割以上が「口コミ」を重視

英会話塾を選ぶ際に最も参考にする情報源を尋ねたところ、「インターネットの口コミサイト」(44%)が最多で、次いで「友人や知人の口コミ」(30%)が続いた。

両者を合わせると74%が口コミを重視しており、英会話塾選びでは“実際の利用者の声”が大きな影響力を持つことが分かった。

一方で、「公式ホームページ」(14.7%)や「SNS」(5.7%)など、塾側の情報発信を参考にする人は少数にとどまった。

多くの人が広告よりも信頼性の高いリアルな体験談を求めており、今後は口コミの質と透明性をいかに高めるかが、英会話塾の集客戦略の鍵となりそうだ。

英会話塾の月謝相場は「5千円〜1万円」が最多

英会話塾に通う際の1ヶ月あたりの予算について、300名を対象に調査した結果、「5千円以上〜1万円未満」(29.8%)が最も多く、次いで「3千円以上〜5千円未満」(27.3%)が続いた。

両者を合わせると全体の57.1%が「月1万円未満」の範囲に収まり、2024年度に引き続き、受講者の半数以上が手頃な価格帯での受講を希望していることが明らかになった。

一方で、「月1万円以上2万円未満」の中価格帯(2024年度35.7%→2025年度15.0%)よりも、「月2万円以上3万円未満」の高額帯(2024年度9.7%→2025年度18.3%)を選択する層が増加しており、質の高いレッスンやより充実した学習環境を求めるニーズが高まっている。

英会話塾の理想頻度は「週2回」が最多

英会話塾に通いたい頻度を尋ねた調査(N=300)では、「週2回」(44.6%)が最も多く、次いで「週1回」(37.3%)が続き、多くの学習者が定期的・継続的な受講を理想としていることが分かった。

2024年度と比較すると、「週2回」の割合が大きく増加しており、2024年度の25.3%から約20ポイントの増加が見られた。

特に「週1回」を選んだ層が減少し、より積極的に学習したいと考える層が増えているようだ。

忙しさと環境が壁にー広がる「通わない学び」

英会話塾に通っていない理由として最も多かったのは「時間がないから」(32.6%)で、忙しい日常の中で通塾が難しい人が多いことが分かった。

次いで「近くに良い英会話塾がない」(20.0%)、「料金が高い」(13.7%)が挙げられ、通学型の制約が依然として大きな壁となっている。

一方で、「アプリや教材など他の学習方法を選んでいる」(13.7%)という回答も目立ち、オンライン学習の普及が学び方の選択肢を広げていることが示された。

今後は、柔軟な学習スタイルを提供できる環境整備がより一層求められそうだ。

課題と展望

今回の調査では、通塾経験者・未経験者ともに「対面レッスン」形式が依然として最も支持されていることが分かった。

一方で、「オンラインレッスン」への関心も高まりつつあり、自分のペースで学べる柔軟な学習環境を求める層が増えている。

形式別に見ると、対面ではレベル差や費用負担、オンラインでは講師交代の多さなど、それぞれに異なる課題が存在しており、より安定した学習体験の提供が求められている。

今後は、対面の信頼性とオンラインの利便性を組み合わせたハイブリッド型の指導や、講師体制・進捗管理の強化を通じて、受講者が安心して学び続けられる環境づくりが重要になるだろう。

Talkfulでは、こうしたニーズに応えるため、学びやすさと成果の両立を目指す設計で、受講者一人ひとりの成長に寄り添う英会話学習を実現している。

調査結果の引用・転載について

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