マネジメントをもっと身近にするために｜日本経営協会に聞く

一般社団法人日本経営協会の理事を務めております、宮津和義と申します。

よろしくお願いいたします。

現在は、主に公開セミナーや展示会といった主催事業を担当する部署、経営教育事業部の責任者をしております。また、検定事業についても担当しております。

2003年にマネジメント検定®のもととなる経営学検定が日本マネジメント学会（旧称：日本経営教育学会）協力のもとスタートしました。

『経営・マネジメントに関する知識をもっと身近に学べるようにする』という想いから、幅広い層を対象に経営・マネジメント教育を広めていくことが目的でした。

2022年まではNPO法人経営能力開発センターが経営学検定を弊会に委託する形で実施しておりましたが、2023年に当該事業を弊会に委譲することになりました。

そのタイミングで試験制度や公式テキスト等を一新し、名称もマネジメント検定®と改めました。

マネジメント検定®は、学生から社会人まで幅広い階層の方々を対象とした試験となっております。具体的には、Ⅲ級は経営学領域を専攻する学生～新入社員。Ⅱ級は、ビジネスパーソン全般。Ⅰ級は、ビジネスパーソンの中でも管理職層で、特に、ビジネスシーンで直面する課題への解決力を認定するものとなります。

大枠のカリキュラムとしては、Ⅲ級では「経営学の基本」を。Ⅱ級では「人的資源管理・マーケティング・会計ファイナンスといったマネジメント実践」に関する内容となっております。検定試験合格のために、公式テキストや試験対策用のeラーニングや練習問題集を活用していただき、合格を目指していただいております。

先ほども申し上げました通り、学生や新入社員の方にはⅢ級を。ビジネスパーソン全般にはⅡ級をお勧めしたいと思います。

資格を取得することで、マネジメントに関する知識や経営課題解決力が一定水準に達していることを全国レベルで確認することができます。特に、組織で活躍するビジネスパーソンの方には保有知識の裏付けとなります。

更に、組織全体でマネジメント検定®に取り組んでいただくと、マネジメント検定®で取得した知識やキーワードを組織内の共通言語として活用していただけます。マネジメントというワード1つを取ってみても非常に幅の広い解釈となる訳ですが、学んだ内容をベースに意思疎通が取りやすくなることが考えられます。

まず1つ目に、経営学検定からマネジメント検定®へ改称したことで、学問の延長線上にある資格という印象から、ビジネスパーソンの皆様にとって馴染み深い資格として再認識していただけたことが考えられます。

2つ目に、重要な要因として複数の企業様で次世代リーダー育成や昇進昇格のアセスメントとしてマネジメント検定®を導入していただいたり、リスキリング・リカレント教育の1つの取り組みとして学習、受験していただくケースが非常に増えていることが考えられます。

ご利用の皆様からのご意見に真摯に向き合い、ご期待に沿えるような検定試験にアップデートしていきたいと考えておりますし、学びの成果を可視化する検定試験としても、更に魅力的な内容に進化させていきたいと考えております。

ビジネスパーソンの皆様の利用が増えている現状を踏まえ、今後はビジネスシーンでより一層役立つ領域への拡充も検討してまいります。

マネジメント検定®を通じて、経営・マネジメント教育が身近なものとなり、その結果、学生やビジネスパーソンの皆様の経営リテラシー向上に貢献していきたいと考えております。多くの学生、そしてビジネスパーソンの皆様の成長・発展につながっていくことを願っております。本日はありがとうございました。