50代女性でも転職できる?正社員転職が厳しい理由から成功させるコツまで詳しく解説
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50代女性の転職は他の世代や男性に比べて厳しいと言えます。
しかし、仕事がないということは決してないので、転職活動の仕方を工夫すれば成功させることは十分可能です。
今回は50代女性の転職について、正社員転職が厳しい理由や成功させるコツ、成功者の体験談などを解説します。
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50代から転職する女性の現状は?
まずは50代女性の転職事情から見ていきましょう。
50代女性の中で正社員は4割未満
「令和2年度国勢調査 就業状態等基本集計結果」によると、50代男女の正社員比率は以下の通りです。
50~54歳 | 55~59歳 | |
男性 | 73.0% | 67.5% |
女性 | 39.8% | 36.5% |
上記の通り、50代男性の7割程度が正社員であるのに対し、50代女性の正社員は全体の4割未満にとどまります。
20代、30代を対象にした統計では、女性の正社員比率もそれなりに高いですが、女性は結婚や妊娠・出産、育児等で退職するケースが多いので、50代になる頃にはかなり正社員が少なくなってしまいます。
50代女性の正社員枠は少ない
年功序列の会社が多い日本では勤続年数が評価されるので、50代からの正社員枠はかなり少ないです。
また体力や家庭環境が仕事に影響することが少ないなどを考慮し、女性よりも男性が優遇されることも残念ながら少なくありません。
よって50代女性が正社員転職を希望する場合には、慎重に検討した上で転職の是非を決めるのが良いでしょう。
正社員の人は転職しないという選択肢もある
50代での正社員転職は厳しいです。そのため、すでに正社員として働いている方は、転職をせずに今の職場にとどまるとことを考えても良いでしょう。
次に正社員として転職できるかどうかは分からず、転職できたとしても前職よりも待遇が悪くなってしまう可能性が高いです。
よって、よほどの理由があるのでない限り、正社員として働いている方は、転職には慎重になることをおすすめします。
ブランクのある再就職よりは成功しやすい
ブランクを経ての再就職よりも、働き続けている人の転職の方がまだ成功しやすいと言えます。
ずっと勤務を続けている場合はスキルや経験が錆び付いているということがないので、それらを活かして転職活動を行うことができるからです。
また仕事を続けながら転職活動を行えば、「最悪失敗しても仕事がある」という精神的余裕を持って職探しができ、現職と転職先を比較してより良い方を選ぶということもできます。
職種によって正社員へのなりやすさも異なる
正社員ということにこだわって転職活動を行う場合は、正社員になりやすい職種を狙うのが良いでしょう。
なお、正社員になりやすい職種とはすなわち人手不足の職種であり、例えば男手が少ない介護職や労働環境が厳しいとされる営業職や販売職などです。
しかし、給料が労働に見合わなかったり、生活サイクルが不規則になったりと、人手不足にはそれなりの理由もあるので注意してください。
50歳から正社員転職する難しさ・厳しさ
女性が50歳から正社員として転職するのは比較的厳しいと言えます。以下ではその現実についてさらに詳しく解説します。
50代女性の転職が厳しい理由
50代女性の転職が厳しいとされることには以下のような理由があります。
仕事のペースについていけないことがある
50代女性は、50代男性や若い人と比べると体力や記憶力など、能力の面で劣ってしまう場面が多いと言えます。
特に体力面の評価は低く、労働時間が不規則など肉体的にきつい仕事の場合は、50代女性ははなから雇ってもらえない場合も少なくありません。
また仮に雇ってもらえたとしても、厳しい労働環境の下では、仕事を長く続けられない可能性もあります。
職場でのポジションが難しい
50代女性は一般的にコミュニケーションスキルが高く、人生経験も豊富です。
それらは50代女性の長所と言えますが、職場によってはそれらの特徴が疎まれてしまうこともあります。「余計なおしゃべりが多い」「何事にも口を挟んでくる」などと思われてしまうのです。
また50代の転職なら、上司が年下であることも珍しくないので、部下が50代女性というのは話しづらいと考えられることもあります。
経験の少なさやブランク
日本では結婚や妊娠・出産、育児などを機に退職してしまう女性が多いです。そのため、たとえ退職後にブランクを経て再就職したとしても、ずっと働き続けていた人よりは経験の面で劣ってしまいます。
定年に近い50代の転職では、即戦力性、つまり経験やスキルを重視した選考がなされるので、経験が他の人よりも少ない求職者は不利だと言えるのです。
特にブランクを経て50歳から再就職するような場合にはその傾向が顕著になるでしょう、
自己分析や企業理解が不十分
これは50代女性に限ったことではありませんが、自己分析や企業の理解が不十分であれば、転職活動を成功させられる可能性は低いです。
よって転職を決意したら、まずは自分のスキルや経験、長所・短所などを客観的に洗い出してみましょう。
それを元に各企業のニーズを見てみて、自分を欲しがるような仕事がないかを探すのがおすすめです。
良さそうな転職先を見つけたら、その企業が求めている人材像を踏まえて、自分の価値を最大限アピールするのが良いでしょう。
実は50代女性の7割が働いている
50代女性の正社員転職は比較的難しいと言えますが、それは50代女性に仕事がないという意味ではありません。
現在は50代女性の70%程度が仕事をしていると言われているため、50代で就労すること自体はそれほど難しくないでしょう。
ちなみに昭和50年代なら、50代女性は50%程度しか働いていなかったので、昔に比べると働きやすい環境にはなってきていると言えます。
ただし、やはり20代や30代に比べると、仕事の選択肢が限定されてしまうことは否めません。
50代女性の就職・転職は可能か
50代女性の転職・再就職には厳しい要素もありますが、50代女性の70%程度が働いているという事実を含め、50歳からの転職や再就職を後押しするようなプラス要素もあります。
以下では代表的なプラス要素をいくつか紹介しましょう。
中高年の女性は制約が少なく雇いやすい
昨今は20代や30代なら男女を問わず育休などを取得するのが当たり前になりつつあります。それは一面では良いことですが、企業にとっては活動の制約となるので、ある種のデメリットだと言えます。
しかし、50代女性の場合は子育てにひと段落ついている人が多いので、そうした制約はありません。その意味では、50代女性は企業にとって雇用しやすい人材だと言えるでしょう。
女性の働き方に対する理解が変化している
かつてに比べると現在は女性の社会進出が進んでいると言えます。
昔は女性は結婚したら退職して家庭を守るというのが常識のようになっていましたが、男女平等や男女共同参画社会などといった価値観が普及し、昨今は女性が結婚後に働くというのも普通です。
また少子高齢化によって労働人口が減少していることから、女性も貴重な労働力と見なされるようになってきたという一面もあります。
50歳から転職する女性がすべき準備
50代女性が転職する場合は、以下の内容を参考にしっかり準備をして転職活動に臨むべきです。
どんな心構えで転職に臨むべき?
転職する50代女性は以下のような態度・姿勢で転職・再就職に臨むのがおすすめです。
謙虚な態度
50代女性の転職では、年下が上司になることも多く、会社での立ち位置が難しくなりがちです。
そのため、年下の上司が「接しやすい」と思えるような快い人間関係を築いていくためにも、会社の中では自分が一番後輩だという謙虚な気持ちを持って、礼儀正しく、感じの良い振る舞いを心がけてください。
前向きに挑戦する姿勢
50代になれば、若い頃に比べると記憶力や身体能力などが落ちており、仕事を覚えたり、素早く作業をこなすのが難しいという場面も増えるでしょう。
しかし、年齢的なビハインドは誰しもが経験する仕方ないことなので、冷静に受け止め、その中でも仕事をきちんとこなしていけるような工夫をするのがおすすめです。
例えば、無理に記憶しようとせず、逐一ノートにメモを取り、それを業務後に見返すなどするのが良いでしょう。
実際に転職をする前にやっておくべき対策法
以下では女性が50歳から転職・再就職する際に、前もってしておくべき具体的な準備をいくつか紹介します。
客観的な自己分析を欠かさない
転職活動を成功させたいなら、第一に自己分析を徹底的にすることをおすすめします。今の自分には一体何ができるのが、どのような仕事や職種が向いているのかなどを客観的に考えてみてください。
なお、自己分析は自分の願望を思い浮かべることとは違うので、あくまで第三者的な視点から自分を冷静に見つけるように心がけましょう。
具体的には自分ができる業務や保有資格などを紙に書き出していくのがおすすめです。
企業ニーズの理解
自己分析を入念に行ったら、続いては応募を検討している企業の分析を行うべきです。
まず事業内容をきちんと理解し、その企業の顧客の特徴や競合相手なども把握しましょう。そうすることで志望する職種に求められている役割も自ずと見えてきます。
その役割と自分の長所を照らし合わせれば、自分がその企業に向いているか(採用されやすいか)もわかるはずです。
なお、この作業を自分で行うのが難しい場合は、転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。
資格などの転職準備も視野に
仕事がないわけでありませんが、50代女性の転職は厳しいと言えるので、若い世代と差別化を図るために資格を取ってスキルをアピールするのは有意義なことだと言えます。
仕事を続けながら資格を取るのは比較的大変でしょうが、スキマ時間を有効活用すれば働きながらでも取得は可能です。
ただし、志望の業種・職種が全く定まっていない場合は、せっかく取った資格が全く役に立たないという事態に陥る可能性もあるので注意しましょう。
キャリアプランを形成しよう
50代で転職するなら、定年(60もしくは65歳)というゴールが見えているので、頑張って少しハードな仕事に挑戦するという選択肢もあります。
しかし、心身の健康が第一であるとも言えるので、年齢を考えるとあまり無理をしすぎるのも良くありません。
なお、とにかく定年までにお金を稼いでおきたいという場合は、各転職先の退職金も把握しておくのが良いでしょう。
基本的なパソコンスキルもあると強みになる
昨今は業務でパソコンを使わない企業はほとんどないと言えるので、基本的なパソコンスキルは身に付けておくべきです。
30代などに比べると50代は「パソコンに疎い」というイメージを持たれることも多く、情報機器の扱いが全くダメであれば、敬遠されてしまうこともあるでしょう。
そのため、タイピングやメールの送受信、ワード、エクセルのスキルくらいは最低限習得しておくことをおすすめします。
雇用形態、働き方の選択肢は幅広く持とう
50代女性は正社員ということにこだわらなければ、決して仕事がないというわけではありません。実際、働く50代女性の60%以上は非正規雇用として仕事をしています。
そのため転職を成功させたいなら、パート・アルバイトや契約社員、臨時職員、派遣社員など働き方の幅を広げて職探しを行うのが良いでしょう。
派遣社員や契約社員から正社員への登用も
将来的には正社員として働きたいが、今すぐでなくても良いという場合は、契約社員や派遣社員として雇用された上で、正社員を目指すというのも良いでしょう。
そうした非正規雇用なら正社員よりも転職のハードルは下がります。
ただし、きちんと「将来的には正社員になりたい」という希望を伝えておかないと、非正規雇用のままずっと働くことになる可能性もあるので注意してください。
50代女性が正社員転職を成功させる秘訣・コツ
非正規雇用ではなく、やはり正社員ということにこだわって転職したいという方は多いでしょう。
そこで、ここからは50代女性が正社員転職を成功させるためのコツをいくつか紹介します。
アラフィフ女性が持つ特性を生かす
「アラフィフ」と呼ばれる50代女性には以下のような良い特徴があります。そのため、これらを転職活動に活かさない手はありません。
子育てを終えて仕事を集中して行える
今日では30代・40代なら男女を問わず育児休暇を取ることが多いですが、50代女性は子育てがひと段落していることが多いので、育児休暇を取得するケースは少ないです。
そのため、若い世代に比べると仕事に集中することができ、それは企業にとっては有難いことだと言えます。
よって時間に余裕があり、十分に働けるという人は、それをアピール材料にするのが良いでしょう。
今までのキャリアを強みにする
転職市場においては、今までに積み上げてきたキャリアというのが良いアピール材料になります。
特にあまりブランクも作らずにしっかり働いてきたという自信がある50代女性であれば、若手よりも充実したキャリアがあるはずなので、その点では有利に立つことが可能です。
また長く働いた経験を通して真面目さや勤勉さをアピールすることもできるでしょう。
なお、キャリアを活かして転職するなら、前職までと似た業種・職種の転職先を選ぶのがおすすめです。
事前調査をして精神的・体力的に無理のない仕事を選ぶ
50代になると筋力や基礎体力などがどうしても衰えてくるため、若い頃と同じようなペースで仕事ができるわけではありません。
また女性の場合は更年期とも重なるため、体調が万全でない状態で仕事をしなければならないこともあるでしょう。
よって事前に労働時間が不規則でないかなどを確認し、精神的にも身体的にも、できるだけ無理なく勤務できるような転職先を選ぶべきです。
50代女性に強い媒体を使って転職先を見つける
転職サイト及び転職エージェントには様々な種類があり、中には50代の転職に強い転職サービスも存在します。
また女性の転職に特化した求人情報やサポートを提供する転職サービスも多いです。
そうした転職サービスを上手に活用すれば、「50代女性」という条件に適した転職活動が行えるので、より良い転職先が見つけやすくなるでしょう。
内定獲得のためのアピールポイントを紹介
50代の転職では、ポテンシャルではなく即戦力性を重視した選考がなされるので、いかに即戦力性をアピールできるかが重要になります。
そのためには高い専門性もあった方が良いですが、より一般的な能力として以下のような特徴があった方が評価されやすいです。
年下に馴染める
50代での就労では、一緒に働く人の大半が年下であることが多いでしょう。
また転職した場合は年下が上司になる可能性が高いので、その場合は特に人間関係が難しくなると言えます。
そのため、年下が中心の環境に馴染むという能力も重要です。
仕事上の会話だけでなく、普段から年下と快く会話するように心がければ、職場の雰囲気も良くなりますし、ご自身も仕事をしやすいでしょう。
なお、面接官が年下である可能性も十分にあるので、面接の段階から気さくさや謙虚さをアピールできるのが望ましいです。
ハキハキ話せるなどのコミュニケーション力
これは全ての転職者に言えることですが、コミュニケーション能力が高い方が転職には有利です。
社会人経験がまだ浅い20代なら、多少会話が辿々しくても許容されますが、年齢が上がってくるにしたがって評価はシビアになってきます。
そのため、特に50代女性の場合は面接でハキハキと受け答えをするなど、高いコミュニケーションスキルをアピールするのが良いでしょう。
コミュニケーション能力はあらゆる業務で活かすことができるので、自身の即戦力性を伝える重要なポイントです。
仕事に対して柔軟性がある
50代ともなると人生経験が豊富で、特に同じ業種・職種でずっと仕事をしてきたという方なら、業務に対して強いこだわりを持っているという場合もあるはずです。
しかし、会社によっては業務のやり方が前職までと違う可能性もあります。
そんな時は自分なりのやり方で仕事をしたくなるでしょうが、会社の和を乱さないためにも、新しいやり方に柔軟に適応するということも大切です。
そのような柔軟性を持っていれば、企業にとって受け入れやすい人材だと言えるので、採用される確率も高まるでしょう。
新たな仕事の吸収力
経験豊富な50代であっても新しい仕事を始めた時は、勝手がわからず苦労することもあるはずです。
無論、最初はやり方が分からないのは当然で徐々に覚えていけば良いのですが、50代になると新しいことをインプットする機会も減ってきますし、記憶力も衰えてきます。
そのため、新しい仕事を覚えることは若い人に比べて難しくなると言えるでしょう。
よって何らかの仕方で、吸収力や学ぶ姿勢が健在であることをアピールできれば理想的です。
また実務においては教わったことをメモし、後で復習するなどの工夫をするのが良いでしょう。
人手不足な業界を狙おう
少子高齢化の影響もあって、日本では2018年を境に有効求人倍率が低下し、21年に上昇に転じました。
その背景には、インターネットの発達によって新しい仕事が増えたという影響もあるでしょう。また働き方が多様化しているという現実もあります。
これらの事情から人手不足に陥っている業界も一定数存在しており、そうした業界であれば転職しやすいと言えるでしょう。
例えば、ファミレス業界やファーストフード業界では、定年後の高齢者も雇用されているので、50代が転職するハードルも低いです。
未経験の50代女性が転職しやすい条件
ここからは50代女性が転職しやすい様々な条件について解説していきます。
50代女性が転職しやすい職種・業界・仕事内容
以下では50代女性の転職に向いている職種や業種、仕事内容を、転職しやすい理由とともに紹介します。
正社員の事務職が最も人気
50代女性の求職者には、「長い期間働きたい」「安定した仕事に就きたい」「土日はしっかりと休みたい」などの理由から、正社員の事務職が最も人気です。
しかし、事務職は女性に大人気の職種であり、退職者が少ないので求人数も少なく、競争率のかなり高いため事務職への転職は難しいと言えます。
そのため、事務職を希望するのは良いですが、それに固執するのではなくもう少し職種の幅を広げて探すのが良いでしょう。
なお、50代女性の場合は子供の独り立ちなどによって環境が変化する場合もあります。
そのため、現在のことだけでなく将来のことも考えた上で転職先への希望条件について検討してみてください。
介護・医療福祉関連
少子高齢化の影響で介護や医療関係の仕事のニーズは高まりつつあり、特に介護業界は現在でも人手不足に陥っているので、転職しやすい業界です。
採用のハードルは低いため、とにかく早く仕事を決めたいという方などには良いでしょう。
しかし、高齢者介護や医療福祉関連の仕事は体力的にも精神的にも負担が大きく、その割に給与も高くないので、50代女性には過酷とも言えます。
ある程度の体力に自信がある人や世話好きの人ならまだしも、一般的な50代女性が介護や医療福祉の業界に飛び込む際には慎重な検討が必要です。
家事代行サービス
家事代行サービスは、主婦業や一人暮らしでしてきた家事のスキルを活かして働くことができるため50代女性にはお誂え向きでしょう。
20代や30代よりも、経験豊富な50代女性の方が転職のハードルが低いとも言える珍しい仕事です。
仕事内容は掃除や料理、子供の世話などそこまで肉体的にも精神的にもキツくないので、続けやすいと言えるでしょう。よって多くの50代女性におすすめできます。
特にずっと主婦をしてきたという方にとっては、それまで培ってきたノウハウを活かすことができ、尚且つ他の人に喜んでもらえるので、やりがいの大きい仕事です。
保育士や小学校での補助
保育士として働くには国家資格が必要ですが、保育士をサポートする保育補助なら無資格で働けるため、転職のハードルは低いです。
またこちらも子育てや家事の経験を活かせる珍しい仕事であり、未経験からでも働きやすいので50代女性には向いているでしょう。
なお、勤務先は保育園だけでなく小学校や幼稚園という選択肢もあります。業務内容も学童の指導員やバスの送迎など様々です。
保育業界も全体的な人手不足に陥っており保育補助の需要は高まっているので、採用される可能性は比較的高いと言えるでしょう。
子供と触れ合うのが好きな方はぜひ転職先の候補に入れてみてください。
ビルや店舗の受付
「受付嬢」というと20代や30代向けの職種のように思われるかもしれませんが、雑貨屋や文房具店、ホテルなどの様々な業界に受付の仕事はあります。
中には若い世代よりも、40代・50代の落ち着きや気品が重宝される職場もあるので、難易度もそれほど高くないと言えるでしょう。
店舗で受付業務をする場合は、人があまり来なければ受付の仕事は楽だと言えます。しかし、店舗の場合は一人で色々な業務をこなさなければならないこともあるので注意しましょう。
また中小企業の場合も、受付業務と他の部署の仕事を兼任することが多いです。
受付業務だけを希望するのであれば大企業に転職すべきですが、大企業は採用難易度も高くなるので、50代女性の狙い目とは言えません。
コールセンター(テレフォンオペレータ・カスタマーサポート)
コールセンター業務も座って仕事ができるので、身体的な負担は比較的少ないです。
よって「立ち仕事をしたくない」という理由で事務職を志望している方は、コールセンターも候補に入れておくと良いでしょう。
なお、コールセンター業務では顔が見えない状態でサービスを提供することになるので、相手のことを気遣ったり、思いやる能力が必要になります。
そのため、人生経験が豊富な50代には向いている仕事だと言えるでしょう。特にコミュニケーションスキルに自信がある方ならかなりの活躍が期待できます。
またコールセンター業務では、電話をしながらパソコンに情報を入力することが多いので、タイピングスキルもあった方が良いです。
飲食業・販売業などのサービス業
少子高齢化の影響もあってアルバイトの数が減っており、飲食業や販売業も人手不足に陥っています。
そのため、未経験の50代女性であっても挑戦しやすい業種だと言えるでしょう。
特に料理が得意であったり、コミュニケーション能力が高い50代女性であれば、未経験であっても大いに活躍できるはずです。
ただし、飲食業や販売業はシフト制であり、生活サイクルが不規則になることが多いので、安定性がないという点はデメリットだと言えます。
また体力的に比較的きつい割に給与水準が低いので、体力に自信がない方やしっかり稼ぎたい方にはおすすめできません。
営業職・接客業(タクシー運転手など)
営業職は常に募集を出している企業も多いので、転職のハードルが低い職種です。
しかし、営業職は歩合制(ノルマ制)であることが多く、売り上げノルマに対するストレスが大きかったりノルマ不達成による減俸がきついなどのデメリットがあります。
そのため、適性がある人でないと長く続けるのは難しい職種だと言えるでしょう。
ちなみにコミュニケーションスキルが高かったりメンタルが強い人は、営業職・接客業にある程度の適切があると言えます。
なお、タクシー運転手の場合は隔日出勤(1日おきに休みがある)ではあるものの、出勤日の20時間程度拘束されることも普通です。
そのため、体力面や健康面に不安のある方にはおすすめできません。
検品・梱包・ラベル貼り等の単純作業
「倉庫作業」というと男性向きの肉体労働を思い浮かべる方もいるでしょうが、検品や梱包、ラベル貼りなど、力を必要としない軽作業もあります。
それらはむしろ女性向きと言え、体力的にキツくないので50代にもおすすめです。
単純作業が多いので仕事を覚えるのも比較的楽ですが、「飽きやすい」「やりがいに欠ける」などのデメリットはあるでしょう。
また大人数で作業をすることになるので、性格によって向き・不向きが出るはずです。たくさんの人と関わるのが苦手な方にはおすすめできません。
一方で、周りに仲間がいる環境で仕事がしたい人や単純作業が好きな人などには良いでしょう。
清掃等のメンテナンス作業
メンテナンス作業を行う清掃業なども、転職のハードルが低い業種だと言えます。
掃除が好きな人・得意な人には向いていますが、ある程度体力がいる仕事なので、健康面に不安がある場合は注意してください。
勤務時間は、建物内に人がいる昼間に勤務する場合と人が帰ってから業務を行う場合で異なりますが、後者の場合は夜遅くに働くことになるので、生活リズムが乱れやすいです。
よってやはり体力面や健康面が不安な方にはおすすめできません。
なお、主婦業で培ったスキルを効果的に活かしたいという場合は、ビルなどの清掃ではなく、ハウスクリーニングに携わるのも良いでしょう。
50代女性の転職事情はエリアによっても異なる
転職に関する様々な事情は、エリアによっても異なります。
職を探すのが最優先だという場合は、以下の内容を参考に、引越しを検討するのも良いでしょう。
求人数の多さでは東京
求人数の多さでいうと、東京がダントツで多いです。大企業の本社勤務からニッチな産業に関する案件まで、多種多様な求人を見つけられます。
そのため、求人案件の検索の段階で苦労することはまずないでしょう。転職先の候補が多い分、転職できる確率も高いと言えます。
大阪では大手企業が豊富
東京の次に求人数が多い都道府県は大阪です。大手企業の案件も豊富に揃っているので、東京に準ずるスケールで転職活動ができるでしょう。
また関西に住んでいる人は、文化的な観点から東京よりも大阪の方が働きやすいということもあるはずです。
名古屋や福岡などは狙い目
名古屋や福岡にも多数企業は存在していますが、求職者の数は東京や大阪に比べると多くないので、穴場だと言えるでしょう。
特に東海地方や九州地方に住んでいる人は、引っ越しても帰省しやすいので、思い切って中心部に出てみるのもおすすめです。
仕事がない地方部では中心部に
東京や大阪とは対照的に、一部の地方ではほとんど求人がないというケースもあります。
その場合は中心部に出て仕事を探すしかありません。なお、電車の数が少ないなど、交通機関が発達していない場合は、車があった方が便利です。
50代女性におすすめな資格とその職業
50代女性の転職では、即戦力性を重視した選考がなされますが、資格を持っておくと客観的にスキルを証明することができ、採用される確率も高まるでしょう。
そこで以下では、50代女性におすすめできる資格を紹介します。
資格取得はキャリアアップにおいて大きな価値がある
転職によってキャリアアップを目指すなら、それまでに携わってきた業務内容とは異なるジャンルの資格を取得すべきです。
自分が携わってきた業務のスキルに関しては、勤続年数などがその証明となるため、同系統の資格を取得しても大きな変化はありません。
一方で既存のスキルのプラスアルファとなるような資格を取得すれば、活躍できる業務の幅が広がるので、転職後にキャリアアップできる可能性が出てきます。
また未経験の業種・職種に転職する場合は、経験の浅さをカバーする意味でも、資格の取得は有意義です。
即戦力になる資格を選ぼう
例えば英語に関する資格は汎用性こそ高いものの、専門性は低いと言えます。即戦力性をアピールするのであれば、汎用性よりも専門性の方が重要です。
よって転職を考える50代女性の場合は、専門性の高さにこだわって資格を取得するのが良いでしょう。
ただし、専門性の高い資格は活用できる業種・職種が限定されるので、どんな仕事がしたいのかということをある程度定めてから取得する資格を選ぶべきです。
介護の仕事
介護職には資格がなくても就くことができますが、資格があった方が仕事の幅が広がりますし、収入も上がるので、資格は取得すべきです。
以下では介護に関する主な資格の概要を、それぞれのレベルや使い道と共に紹介します。
介護福祉士(国家資格)
介護福祉士は介護系では唯一の国家資格です。介護を要する高齢者や障害者などに対して、日常生活に関する介助や精神的なサポートなどを行います。
在宅介護に携わる場合は、介護方法などに関して、被介護者の家族などの相談に乗ることもあるので、やりがいを持って仕事ができるでしょう。
なお、介護には専門的な知識や技術が必要であり、それらを証明するためにこの国家資格があるわけですが、介護福祉士はいわゆる名称独占資格です。
そのため、介護福祉士でなければできない独占業務は存在しません。
しかし、国家資格ということで社会的な信頼度は高く、ホームヘルパーや特別養護老人ホーム、身体障害者施設などの介護職員へ転職する際には有利に働きます。
ちなみに介護福祉士試験の合格率は70〜80%程度であり、国家試験としては簡単な部類に属するので、初めて挑戦する資格としても良いでしょう。
ただし、基本的に受験資格を得るには実務経験が必要になります。
介護支援専門員(公的資格)
介護支援専門員(ケアマネージャー)は、介護系資格の最高峰に位置付けられる公的資格です。
ちなみに公的資格とは、民間企業や社団法人によって試験が実施される資格ですが、民間資格と国家資格の中間的な性格を持ちます。
さて、ケアマネジャーの仕事は、要介護者・要支援者やその家族からの相談を元にケアプランを作成したり、自治体や民間の介護サービスとの連絡・調整を代行することなどです。
なお、ケアマネ試験には受験資格の制限(実務経験)がありますが、受験者が限定された中で合格率は10〜20%程度なので相当難しいと言えます。
受験に必要な実務経験は「5年以上かつ900日以上」なので、かなりの経験を積んだ熟練の介護士しか取得できない資格と言って良いでしょう。
調剤薬局事務
調剤薬局事務は薬局で薬剤師のサポートを行う職種ですが、女性からの人気が高いです。
高齢化によって薬局のニーズは高まりつつあるので、需要及び将来性も十分だと言えます。
なお、調剤薬局事務に関する国家資格はなく無資格でも働くことは可能ですが、転職を有利に進めたいなら民間資格を取得しておきべきです。
調剤薬局事務に関する民間資格は複数ありますが、調剤事務実務士や調剤事務管理士などが良いでしょう。
食生活アドバイザー
食生活アドバイザーは、食生活という観点から健康な生活を実現するための提案を行う民間資格です。
3級と2級がありますが、上位資格である2級は、個人だけでなく飲食店や学校、医療・介護施設などの組織にも提案を行うことが想定されているので、色々な仕事に役立てられます。
合格率は3級が65%、2級が40%であり、どちらも受験資格に制限はないため気軽に挑戦してみてください。
日本語教師
日本語教師とは、外国人の日本語学習を指導する職業です。留学生の数の増加と相まって需要が高まっています。
日本人なら日本語を一から学ぶ必要はないので、ハードルが低いと言えるでしょう。国際交流に興味があったり、教えることが好きな人は積極的に挑戦してみてください。
なお、国内で日本語教師として働くには、民間のスクールの講座を受講したり日本語教育能力検定試験に合格するなどの条件を満たす必要があります。
マンション管理士
マンション管理士は、マンション管理組合の運営やマンションの維持などに関するコンサルティング業務を行うための専門知識を証明する国家資格です。
合格率10%未満の難関資格ではありますが、受験資格に制限はないため、年齢や性別、実務経験などに関わらず、誰でも受験することができます。
よって50代女性でも挑戦しやすいと言えるでしょう。独立・開業にも向いている資格なので、積極的にチャレンジしてみてください。
今後の仕事で重要な資質は?
今後はAIなどの情報技術がさらに発達していくと考えられ、機械によって代替できるような能力は必要性が薄れていくでしょう。
例えば、色々な情報を暗記するための記録力は、データベースなどの技術がさらに発展してすぐに何でも調べられるようになれば、おそらく必要なくなります。
このように様々な能力の価値が薄れていく中で色あせることのないスキルがあるとするなら、それは人間関係の構築にまつわるスキルでしょう。
人生経験が豊富な50代女性が持っているような人間的能力は、今後も重要視され続けるはずです。
よって資格を取得してスキルや専門性を高めることも重要ですが、気配りやコミュニケーション能力など人間関係についてのスキルもしっかりアピールするのが良いでしょう。
54歳女性の転職体験談
以下では医療事務から小売業に転職した54歳女性の体験談を紹介します。
この54歳女性の体験談を参考に、ご自身の転職活動についてのイメージを膨らませてみてください。
転職先で自分のやりたい仕事をすると充実感があった
転職するまで彼女は、平日に医療事務の仕事をしていました。医療関係の仕事ということで責任感は大きく、職場は常にピリピリしていたそうです。
そんな職場でプレッシャーに押しつぶされそうになりながら働いていた彼女でしたが、転職先の小売業ではスタッフが親身に接してくれ、現在は快適に働いています。
また実際に商品を陳列するという事務職の際にはなかった仕事をすることで、自分が役に立っているという実感が得られるようになったそうです。
50代の転職は年齢不問とは言え厳しさを痛感した
54歳である彼女は結果的に小売業への転職を成功させましたが、スムーズに転職活動が進んだわけではありませんでした。
初めは派遣会社に登録して工場の検品作業の仕事を紹介されましたが、時給が安すぎたため受け入れられなかったそうです。
また「年齢不問」の求人に応募したものの、書類選考で門前払いされて面接にたどり着けなかったこともありました。
そのようなことが何度が続き、「20代だったら通っていただろうに」と繰り返し思ったそうです。
主婦生活との両立も可能に
前職の医療事務では、子供の行事に参加するなどの私用で休暇を取ることは許されていませんでしたが、育児に理解がある新しい職場では柔軟に休暇を取ることが認められています。
またシフト制になったことで、自身の生活サイクルに合わせて仕事ができるようになり、家事や育児と仕事の両立が上手くできるようになったそうです。
自分が必要とされる環境を見つけられた
前職の労働環境は厳しく、「働いて当たり前」という雰囲気を彼女は感じていました。
一方で新しい職場は従業員同士のコミュニケーションも活発な楽しい雰囲気であり、上司や同僚、お客さんから感謝の言葉をかけられるということも多いそうです。
そのため、彼女は「自分が必要とされている」と実感を持ちながら働くことができています。
また新しい環境に飛び込むということが久しぶりであった彼女は、その経験を新鮮な気持ちで楽しめたと話しています。
自分の年齢でも働ける転職先を紹介してもらえた
最初は自力で転職活動を行っていた54歳である彼女ですが、途中で限界を感じて転職エージェントに登録しました。
エージェントのキャリアアドバイザーは、彼女の状況を正確に把握した上で彼女の希望条件に合った求人案件を紹介してくれ、その中に現在の職場が含まれていたそうです。
エージェントを通しているため書類選考で門前払いされるようなことはなく、以降はスムーズに転職活動を進めることができました。
54歳ということもあって初めはかなり苦労した彼女ですが、結果的に必要とされる良い職場を見つけることができ、「働きたい」という気持ちが芽生えるようになったそうです。
50代女性が転職する際の仕事の探し方は?
ここからは転職を考えるアラフィフ女性の仕事の探し方について解説します。
転職エージェントを利用する
転職先を探す際に最もおすすめなのは、転職エージェントを利用することです。
転職エージェントは転職に関する豊富なノウハウを持っており、それぞれに適した求人案件を紹介しています。
また担当のキャリアアドバイザーを介して様々なサポートを受けることができますが、登録も利用も基本的には無料です。そのため、利用しない手はないでしょう。
さらに転職エージェントは他の媒体では扱われていない非公開求人も多数保有しており、それらは概ね質が良いのでより良い転職先が見つかるはずです。
ハローワークに行く
公共職業安定所、いわゆるハローワークは、国営の職業案内所です。
インターネットの普及とともに色々な転職サービスが台頭してくるまでは、ハローワークを利用して転職先を探すのが定番でした。
ハローワークは各都道府県の様々な自治体に設置されており、対面で転職に関する相談ができるというのがメリットです。
またセミナーやイベントが無料開催されることもあるので、上手く活用してみてください。
求人情報サイトを活用する
求人情報サイトでは、膨大な数の求人案件が取り扱われています。
職種やエリアなどで絞り込みをかけて求人を検索できるので、求人情報を収集するのには役立つ媒体です。
しかし、求人数が実に多いので、自分の希望条件にぴったり合致した案件を見つけにくいという点はデメリットだと言えます。
数ある求人案件を一つひとつ点検していたら、かなりの時間がかかってしまうでしょう。
派遣会社に登録する
派遣会社に登録すれば、派遣社員として勤務できる求人案件を紹介してもらえます。
軽作業からアパレル、イベントスタッフなど、職種・業種は様々で、派遣のたびに仕事を変えることも可能です。
よって気楽に働きたいという方にとっては良いでしょう。
しかし、単発や短期派遣の場合は、人使いが荒い現場に当たってしまったり、単純作業ばかりを任されることが多いというデメリットもあります。
また一つの勤務先で長く働きたいと考えている方にも不向きです。
在宅でリモートワーク可能なサイトに登録する
昨今はリモートワークも盛んになってきているため、転職を機に在宅勤務に切り替えるのも良いでしょう。
在宅勤務を実現するには、リモートワークが可能な求人に応募したり、クラウドソーシングのサイトに登録するなどの方法が考えられます。
なお、在宅勤務が可能な仕事でも、仕事の仕方を覚えるまでの何回かは説明を聞きに行く必要があったり、面接が対面で行われる可能性はあります。
50歳からの転職なら転職エージェントがおすすめ
転職サービスは色々とありますが、50歳からの転職なら転職エージェントを活用するのが最もおすすめです。
先ほど紹介した体験談が好例ですが、転職エージェントを活用することで、アラフィフ女性でもスムーズに転職活動が進められます。
転職エージェントとは
転職エージェントは、求人情報の提供や転職活動の各種サポートをしてくれる転職サービスの一種です。
登録・利用を基本的に無料で、専属のキャリアアドバイザーがそれぞれのプロフィールや希望条件を元に、最適な求人条件を紹介してくれます。
なお、転職エージェントは各企業の社風や人員構成などの内部情報にも精通しており、利用者はそうした情報も知った上で応募先を選ぶことが可能です。
そのため、入社後にミスマッチが起こる可能性も低いでしょう。
また応募書類の添削や面接対策をはじめとする手厚いサポートも受けられるので、再就職に不安を覚えるアラフィフ女性でも安心です。
転職エージェントを選ぶ際に重要視するべきポイント
転職エージェントは数多く存在するので、以下のポイントを参考に、ご自身に適したエージェントを選ぶのが良いでしょう。
求人数は多いほど選択肢が広がる
転職サイトと同様、転職エージェントにも大手から零細企業まで、様々な規模のものが存在しています。
大手の総合型エージェントの方が求人数が多く、選択肢の幅が広がるのでおすすめです。
50歳からの転職では、正社員転職にこだわる場合など、選択肢を増やして物色した方が有利になる場合もあるので、大手のエージェントへの登録はマストだと言えます。
また特化型エージェントは大手に比べて規模は小さくなるものの、専門性は高まるので、特定の業種・職種でキャリアアップを狙う方などには良いでしょう。
非公開求人を多くもっているエージェントを選ぶ
転職エージェントは、転職サイトなどには一般公開されていない非公開求人も独占的に数多く扱っています。
非公開求人は公開求人に比べて条件面で優れていることが多いので、各エージェントがどれだけ非公開求人を保有しているかということにも着目すると良いでしょう。
非公開求人を多数保有していたり、全体の求人数に対する非公開求人の割合が大きいエージェントを利用すれば、より良い転職先が見つかりやすいと言えるのでおすすめです。
求人紹介以外のサポート面も充実度をチェック
上述した通り、転職エージェントでは求人案件の紹介だけでなく、応募書類の添削や面接対策などのサポートもしてくれます。
履歴書・職務経歴書や面接でのより良い自己PRの方法などについてアドバイスをもらえるので、自力で転職活動を行うよりも、内定獲得率を高められるでしょう。
また転職エージェントによっては、最終面接後の給与交渉の代行や円満退社するための支援などのアフターサポートをしてくれるところもあります。
そうしたサポートの充実ぶりにも注目し、よりご自身に合っていると思うエージェントを選ぶのが良いでしょう。
スカウト型というハイレベルな求人スタイルも
自分のプロフィールを登録しておけば、それを見て企業やヘッドハンターからヘッドハンティングされるというスカウト型の転職エージェントも存在します。
スカウト型のエージェントが扱う求人案件はハイレベルなものが多いので、難易度は高めですが、50歳からキャリアアップを狙いたいという方には良いでしょう。
なお、スカウト型だと基本的に待っているだけで求人が紹介されるので、マイペースかつ効率的に職探しができるというメリットがあります。
またスカウトの状況によって、自分の市場価値を再確認できる利点もあるので、是非活用してみてください。
転職エージェントの利用方法
以下では転職エージェントを利用する際の流れを紹介します。
①無料登録から始めよう
まずは各転職エージェントの公式サイトで登録を行うことから始めましょう。
上述の内容を参考に、ご自身に合うと思うエージェントにいくつか登録してみてください。
なお、ほとんどの転職エージェントは原則無料で利用できるため、エージェントを嫌厭する特別な理由がないのであれば、登録しておいて損はありません。
②キャリア診断を受けよう
転職エージェントでは、転職のプロであるキャリアアドバイザーに自身の情報を伝えることで、今後のキャリアプランを診断してもらったり、各種の相談をすることができます。
なお、アドバイザーは求職者からの情報を元に適切なサポート内容を考えたり、求人情報を提供したりするので、自身の希望条件などを事細かに伝えるのが良いでしょう。
③紹介された求人から最適なものを選ぼう
面談でのヒアリングを元に、各人にふさわしいと思われる求人案件がいくつか紹介されます。
その中には非公開求人も多分に含まれており、転職サイトなどには見られない条件のものもあるでしょうから、よく比較・検討して希望の求人を選びましょう。
④書類の添削を受けよう
応募先を決めたら、続いては履歴書や職務経歴書などの作成に入ります。
転職エージェントでは、それら応募書類の添削をしてもらえるので、アドバイスをよく聞いて、より良い書類を完成させましょう。
なお、この添削サポートがあるため、転職エージェントの利用者は書類選考においてはかなり有利になります。
⑤推薦文と共に応募しよう
転職エージェントを利用すると、担当のキャリアアドバイザーが推薦文を作成してくれます。
それを応募書類に添えて提出するので、書類選考の突破率をさらに高めることが可能です。
履歴書や職務経歴書では伝わりきらない求職者の強みや長所を、客観的な仕方で伝えてくれるので、やはり転職エージェントを活用する価値は大きいと言えます。
⑥面接対策をして面接に行こう
転職エージェントでは模擬面接が実施されるので、面接対策もバッチリです。
応募先の企業に合わせて、どんな質問がなされるのかやより良い自己アピールの方法などを教えてもらえるので、面接に不安を抱える方でも安心できます。
転職サイトなどを使って自力で準備を進める場合は、模擬面接の機会を設けることは難しいので、エージェントを利用した方が面接でも有利です。
転職エージェントを利用する際の注意点
50歳からの転職でエージェントを利用する際は、以下の内容に注意するのが良いでしょう。
自分の情報は正直に伝える
転職エージェントはどんな求職者に対しても親身になって相談に乗ってくれることが多いので、ネガティブな情報に関しても隠さず伝えるのが良いでしょう。
間違ってもスキルや経歴に関して嘘を言ってはいけません。
虚偽の情報を伝えると、自分に合っていない求人が紹介されてしまったり、面接での対応が不自然になってしまう恐れがあります。
また嘘がバレれば、エージェントからの信用を失い、十分にサポートをしてもらえなくなってしまう可能性もあります。
推薦文は自分でも内容を確認する
転職エージェントを利用すると、応募書類を提出する際に推薦文を作成してもらえますが、その中身には一度目を通しておきましょう。
キャリアアドバイザーの全てが優秀な人物であるとは限らず、中には程度の低い推薦文を書くアドバイザーもいるからです。
またクオリティの高い推薦文を見ておけば、面接での自己PRを考えるのに役立てられるというメリットもあります。
なお、推薦文を見て良いものかと考える方もいるでしょうが、見ても問題ありません。ただし、念のため担当者に確認を取った上で見るのが良いでしょう。
自分でも企業について調べよう
中には紹介する求人案件に関して、メリットしか教えてくれないアドバイザーもいます。
転職エージェントによっては、アドバイザーに厳しいノルマが課されていることもあり、その場合はいまいちな案件をゴリ押しされるケースもなくはありません。
そのため、紹介された求人案件は一度持ち帰り、自分で各企業の情報をよくリサーチするのが良いでしょう。
口コミサイトなどを参考にしながら、応募の是非をよく検討することで、入社後にミスマッチが起こる可能性を低減できます。
50代女性におすすめの転職エージェント
ここからは、50代女性が転職活動をする際におすすめの転職エージェントをいくつか紹介していきます。
総合型
リクルートエージェント
エージェント名 | リクルートエージェント |
求人数 | 50万件 |
特徴 | ・幅広い求人情報 ・キャリアアドバイザーによる面談や面接対策が丁寧 |
リクルートエージェントは50万件以上の求人情報を取り扱い、そのうち30万件が未公開求人という点が魅力的です。
豊富な選択肢があるため、50代の女性でも転職先を広く探すことが可能です。また、全年代を対象とした求人を取り扱っているため、年齢に関わらず適切な転職先を見つけやすいでしょう。
さらに、キャリアアドバイザーが一人一人に対して徹底的にサポートしているので、50代でも安心して転職活動を進めることができます。
マイナビITエージェント
エージェント名 | マイナビITエージェント |
求人数 | 多数 |
特徴 | ・若手の転職に強み ・担当者が親身にサポートしてくれるため、書類通過率が高い |
マイナビエージェントは特に20~30代の転職支援に強みを持つエージェントですが、50代の女性にとっても頼りになる存在です。
幅広い業種・職種に対応し豊富な求人情報を提供しているため、年齢に応じたキャリアチェンジにも対応しています。
また、キャリアアドバイザーは親身にサポートを行い、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策も丁寧に行っているため、経験豊富な50代の方でも自身のスキルを最大限に活かすことができます。
LIBZ
エージェント名 | LIBZ(リブズ) |
求人数 | 多数 |
特徴 | ・リモートをはじめとした柔軟な働き方を目指せる ・ドラフト方式による採用率の高さが特徴 |
LIBZはリモートワークやフレックス勤務など柔軟な働き方を提供する求人に特化した転職エージェントです。
利用者は自身の希望条件を先に登録し、その条件に合う企業が選ばれるドラフト方式を採用しているため、マッチング率が高い点が特徴です。
この仕組みは50代女性が家庭やプライベートを重視しつつ、働きやすい環境を見つけるのに非常に役立ちます。また、リモートワーク率100%の求人も多いため、体力的な負担を抑えたい方にも適しています。
看護業界向け
レバウェル看護
エージェント名 | レバウェル看護 |
求人数 | 15万件以上 |
特徴 | ・看護師転職サイト顧客満足度No.1 ・年間4000回を超える職場訪問を実施 |
レバウェル看護は看護師に特化した転職エージェントであり、全国の求人に対応しているため、地方在住の50代女性でも安心して転職活動を進められます。
また、年間4000回を超える職場訪問を通じて転職先の実態をしっかりと把握しているため、働きやすさや職場の雰囲気を重視する50代の方にもぴったりです。
さらに、看護師転職サイト顧客満足度No.1の実績があり、信頼できるエージェントとしても安心して利用できるでしょう。
マイナビ看護師
エージェント名 | マイナビ看護師 |
求人数 | 82,153 件(うち非公開求人数 14,417 件)(2024年8月1日時点) |
特徴 | ・専属のキャリアアドバイザーが転職活動をサポート ・求人の質が高く、病院以外の転職先も広く紹介 |
マイナビ看護師は看護師専門の転職サービスです。
専属のキャリアアドバイザーが、豊富な経験を活かして個々の希望やキャリアに合わせた求人を提案し、転職活動をスムーズに進められるのが特徴です。
特に、年齢や経験を活かした転職先を見つけやすく、病院以外にもクリニックや訪問看護ステーション、美容クリニック、企業内の医務室など多岐にわたる求人を提供しているため、50代の女性が安心してキャリアを続けられる環境を見つけやすいです。
ナース人材バンク
エージェント名 | ナース人材バンク |
求人数 | 約16,000件 |
特徴 | ・オリコン顧客満足度1位 ・担当者のサポート(添削、面接対策等々)が丁寧 |
ナース人材バンクは担当者による丁寧な支援が特徴で、キャリアパートナーが履歴書の添削や面接対策を行うため、50代の女性でも安心して転職活動を進めることができます。
また、オリコン顧客満足度調査で1位を獲得しており、実績と信頼性が高く、多くの利用者から支持されています。
さらに、地域に特化した担当者が個々の状況に応じたアドバイスを提供し、キャリア形成をしっかりとサポートします。
薬剤師向け
マイナビ薬剤師
エージェント名 | マイナビ薬剤師 |
求人数 | 47,726件 |
特徴 | ・薬剤師専門エージェントでは求人数最多 ・一般企業の求人も多数 |
マイナビ薬剤師は全国に15の拠点を持ち、対面での面談を通じてキャリアアドバイザーが求職者一人ひとりの状況や希望をしっかりと理解し、適切な求人を提案しています。
大手企業や医療機関の求人が豊富で、50代女性に対しても経験やスキルを活かせるポジションを提供しています。
また、非公開求人の質が高く、サービスも無料で提供しているので、年齢に関係なく安心して転職活動を進められます。
ファルマスタッフ
エージェント名 | ファルマスタッフ |
求人数 | 51,000件以上 |
特徴 | ・転職相談満足度は脅威の97.3%・高収入求人多数 |
ファルマスタッフは薬剤師専門の転職エージェントであり専門的なサポートを提供しています。ここでは、高収入求人の紹介やキャリアアップの支援を行いつつ、50代という年代に対する不安を解消しています。
また、キャリアコンサルタントは豊富な経験を活かして50代女性の需要に応じた求人を提案し、給与交渉もサポートします。
さらに、全国に拠点を持ち地域に密着した支援を行うため、安心して調剤薬局への転職を進めることができます。
お仕事ラボ
エージェント名 | お仕事ラボ |
求人数 | 16,890件(2024年8月4日時点) |
特徴 | ・転職相談満足度は脅威の97.3%・高収入求人多数 |
お仕事ラボは担当者が転職先の情報を詳細に把握することで、転職後の定着率を95.6%という高水準に保っています。
50代の女性が抱える不安に対しても、キャリアコンサルタントが職場環境や雰囲気をしっかりヒアリングし希望に合った職場を紹介しているため、安心して転職活動を進めることができます。
また、転職後も継続的なサポートを提供しているため、長く働きたい50代の女性にもおすすめできます。
ハイクラス向け
ビズリーチ
エージェント名 | ビズリーチ |
求人数 | 197,000件以上 |
特徴 | ・7400人以上在籍するヘッドハンターからスカウトを受け取れる |
ビズリーチは年収1,000万円以上の求人が全体の約3分の1を占める高収入求人を取り扱う転職サイトです。
特に年収750万円以上の求職者は「ハイクラス会員」として登録され、自身の年収やスキルに応じた求人を効率的に探すことができます。
50代の女性でもこれまでの経験やスキルを活かし、高収入かつ安定した転職先を見つけることが可能です。
さらに、企業やヘッドハンターから直接スカウトを受け取ることで、自分の市場価値を確認しながら効率的に転職活動を進められます。
リクルートダイレクトスカウト
エージェント名 | リクルートダイレクトスカウト |
求人数 | 約20万件 |
特徴 | ・年収800万円以上のハイクラス求人が多数 ・信頼と実績のリクルート |
リクルートダイレクトスカウトは年収800万円以上のハイクラス求人を多数取り扱っており、特にキャリアを積んだ50代の方にとって最適のエージェントです。
約4,300名のヘッドハンターと提携しているため、年齢や経験を重視した求人紹介が可能です。
このサービスでは、匿名レジュメを通じてヘッドハンターや企業から直接スカウトが届くため、年齢に関わらず自分の強みを生かした転職が期待できます。
dodaX
エージェント名 | dodaX |
求人数 | 約53,000 件 |
特徴 | 希少なポジションの求人も ・ハイクラス転職に特化した専属のキャリアカウンセラー |
doda Xはハイクラス転職に特化したサービスで、年収600万円以上の求人を豊富に取り扱っています。
50代の女性が転職を考える際には、年齢や経験の壁を感じることが多いかもしれませんが、キャリアカウンセラーが一人ひとりの強みを最大限に引き出すサポートを提供します。
また、企業やヘッドハンターからの直接スカウトを通じて希少なポジションへの転職を目指すこともできます。
フリーランス向け
レバテックフリーランス
エージェント名 | レバテックフリーランス |
求人数 | 約70,000件 |
特徴 | ・業界最大級の案件数をほこる ・高単価案件も多くフリーランスには最適 |
レバテックフリーランスはITエンジニアやクリエイター向けのフリーランスエージェントサービスです。10,000社以上の取引企業と提携しており、業界最大級の案件数を誇ります。
高単価案件やリモート案件が豊富なため、50代の女性でも年齢に関わらず自分に合った働き方を見つけることができます。
また、専任のコーディネーターが案件提案から契約締結、参画後のサポートまで丁寧に対応しているため、安心して利用できます。
Midworks
エージェント名 | Midworks |
求人数 | 約10,000件 |
特徴 | ・正社員並みの福利厚生 ・保証制度もあり |
MidworksはITフリーランスエンジニアやデザイナー向けのエージェントサービスです。
正社員並みの福利厚生が提供され、スポーツクラブや宿泊施設の利用、生命保険の半額負担などがあり、長期的な働き方をサポートします。
また、収入が途切れた際に契約単価の60%を保証する報酬保障サービスも提供されており、フリーランスとしての不安を軽減してくれます。
さらに、高単価のリモートワーク案件を多く紹介しているため、50代女性のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。
フォスターフリーランス
エージェント名 | フォスターフリーランス |
求人数 | 約2,000件 |
特徴 | ・20年近くにわたって案件紹介をしてきた高い実績をほこる |
フォスターフリーランスはITエンジニア向けのフリーランスエージェントで、1996年のサービス開始以来、22,000人以上のエンジニアに案件を紹介しています。
特に高報酬の直請け案件や非公開案件が豊富で、50代の女性エンジニアにも長年の経験を活かせる求人が多くあります。
専任のコーディネーターが職務経歴書の添削から案件参画後のフォローまで丁寧にサポートするため、転職に不安を感じる方でも安心です。
さらに、プライムSler案件やフルリモート案件も多く、柔軟な働き方を望む方にも最適です。
50代女性の転職についてまとめ
50代女性の転職事情について解説しました。
50代女性の正社員転職は難易度が高いですが、仕事がないというわけではなく、上手く転職活動をすれば、紹介した体験談のように成功することは可能です。
成功させるためのコツとしては、第一に転職エージェントを活用することが挙げられます。
優秀なエージェントのサポートを受けながら転職活動を進めれば、50代女性でもきっとより良い転職先を見つけられるでしょう。