進研ゼミ大学受験講座は浪人生(宅浪生)も受講できる?Z会と費用・実績を比較

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大手通信教育の進研ゼミ大学受験講座は、中高生の受験勉強を長期にわたってサポートすることで知られています。しかし、進研ゼミは現役生だけでなく浪人生も対象としているのでしょうか。

ここでは浪人生として進研ゼミを受講する方法やメリット・デメリット、受講時の注意点まで詳しく解説します。

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浪人生でも進研ゼミ大学受験講座を受講できるのか

進研ゼミ大学受験講座は、通信教育として高校生だけでなく、高卒生や浪人生にも門戸を開いています。

浪人生専門の講座はないが大学受験講座が利用可能

進研ゼミには浪人生専用のコースはありません。ただし、高校3年生向けの「進研ゼミ大学受験講座」なら、様々な科目を網羅しているので浪人生でも受験対策が可能です。

ただし、現役生の時にすでに同じコースを受講していた場合は、内容が重複してしまうため効率が悪くなってしまう点に注意が必要です。

また、浪人生はネットでの申し込みで該当する項目がないため、原則電話での申し込みとなる点も覚えておきましょう。

国公立大入試や推薦入試志望の人におすすめ

進研ゼミは、長年にわたり幅広い層の大学受験生に対して効果的な指導を行ってきています。以下は進研ゼミ高校講座の2024年度の大学受験合格実績です。

大学

合格者数

東大・京大

152人

旧帝大

830人

早慶上理

1,181人

GMARCH

2,674人

関関同立

2,356人

日東駒専

2,091人

このように、特に国公立大学や私立大学、推薦入試において顕著な合格実績を上げており、これらのニーズに合った教材と指導力を評価することができます。

一方で東大・京大などの超難関校の合格実績は、進研ゼミの受講生の規模を考えるとそこまで多いとは言えません。そのため、難関大学を目指す浪人生の方は、進研ゼミだけでは不足する可能性があり、他の予備校や個別指導と組み合わせることが望ましいでしょう。


進研ゼミなら予備校での浪人より圧倒的に安い

子供の大学受験に向けた塾や予備校の費用は親にとって大きな負担となりますが、進研ゼミの大学受験講座は質が高いにも関わらず料金が安いのが特徴です。一般的な講座でも年間12万円前後と、塾や予備校に比べて実質年間約27万円も安価です。

以下は6月からの入会の場合の場合の費用です。

科目数

費用

共通テスト対策のみ

卒業までの一括払い:9,130円/月

毎月払い:10,190円

1科目

卒業までの一括払い:10,200円/月

毎月払い:11,400円

2科目

卒業までの一括払い:11,170円/月

毎月払い:12,480円

3科目

卒業までの一括払い:12,030円/月

毎月払い:13,440円

4科目

卒業までの一括払い:12,780円/月

毎月払い:14,290円

5科目

卒業までの一括払い:13,430円/月

毎月払い:15,000円

6科目

卒業までの一括払い:14,080円/月

毎月払い:15,710円

7科目

卒業までの一括払い:14,730円/月

毎月払い:16,430円

8科目

卒業までの一括払い:15,380円/月

毎月払い:17,140円

進研ゼミでは、複数科目を選べば科目数が増えるほど1科目当たりの料金が下がるメリットがあります。さらに予備校と比べて入会金などの初期費用の負担も軽減できるため、コストを抑えつつ浪人を考えている人にはおすすめの選択肢となります。


進研ゼミ大学受験講座の特徴

志望校ごとにコースが存在

進研ゼミの大学受験講座では、受験生一人ひとりの志望校や目標に合わせて、7つの異なるコースを用意しています。

受講生はそれぞれのレベルやニーズに応じて、東京大学・京都大学を目指す「東大京大コース」や早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学向けの「早慶上智コース」など、自分に合ったコースを選択できます。

さらに、新入試制度に対応する「新入試基本講座」も新設され、共通テストの各科目に加え、小論文や面接対策なども行われています。

講座の魅力は、受講中でも自由にコース変更が可能な点にあります。科目ごとに別のコースを選べるため、自分のペースに合わせて柔軟に学習スタイルを変更することができます。

また、ホームページで「コース診断」を受けられ、自分に最適なコースを見つけやすくなっています。進研ゼミは、こうした多様なコース設定とサポート体制で、一人ひとりの合格を全力でバックアップしてくれます。

私立志望なら難関私大合格プランがおすすめ

難関私立大学を目指す受験生向けには、基礎力の養成に重点を置いた「難関私大合格プラン」があります。このプランでは青山学院大学や学習院大学、成蹊大学、東京理科大学、中央大学などを目指す学生を対象に、出題傾向を踏まえつつ、基礎問題の演習を中心とした学習を行います。

一方、早慶上智大学を目指す学力の高い受験生には、より難易度の高い問題に取り組む「早慶上智合格プラン」が用意されています。この層の受験生は、すでに基礎力が身についているため、硬派な問題演習が適しています。

また、北海学園大学や東北学院大学、駒澤大学、専修大学、東洋大学、日本大学などを志望する受験生向けには、「私大スタンダード合格プラン」があり、ここでも基礎問題の演習が中心となります。

国立志望用のプランも豊富

北海道大学や東北大学などの難関国公立大学を受験する学生には、「難関国公立合格プラン」が用意されています。

また、弘前大学や岩手大学、新潟大学などの国公立大学を志望する学生は、基本問題が中心の「国公立スタンダード合格プラン」で、確実に力をつけることができます。

一方で、東京大学や京都大学を目指す学生は「東大・京大合格プラン」を受講することになります。

共通テスト予想問題は極めて優秀

進研ゼミ大学受験講座の共通テスト予想問題は、過去の試験問題と類似しているため、実践的な問題演習ができます。解説も丁寧に書かれており、自分の間違いの原因を理解しやすくなっています。

解答はマークシート方式で、解答冊子も付いているため、自分の間違いを確認し、理解を深めることができます。共通テストの得点は大学入試に大きく影響するため、1月号と2月号の予想問題を活用し、十分な対策をすることが重要です。

小論文特講も添削付きで有効

進研ゼミの大学受験講座には、受験生から高く評価されている「小論文特講」という有料オプションがあります。この講座は、WEB講義と動画ハンドブックを通して小論文のスキルを磨きたい受験生、特に浪人生向けに開講されています。

浪人生は学校の先生からの指導を受けられないので、専門的な指導を受けられるこの講座は貴重な機会となります。

「小論文特講」は、WEB講義、動画、ハンドブック、そして7回分の添削指導を含むパッケージで、税込み16,500円と手頃な価格設定となっています。また、添削サービスの質が高く、返却スピードも速いです。他社と比べても1回あたりのコストは明らかに安価となっています。

夏までに学部系統別の定番テーマをマスターできるよう設計されているため、受験準備に役立つと高い評価を受けています。

憧れの志望校に合格した先輩に悩みを相談できる

進研ゼミ大学受験講座の大きな特徴の一つが、「先輩ダイレクト」アプリを通じた学習サポートです。勉強で分からないことがあったり、一人で続けていくのが不安になったりした時に、このアプリが力強く支えてくれます。

志望校の先輩や学習アドバイザーに直接相談でき、具体的な勉強方法のアドバイスや疑問の解消を手伝ってもらえます。特に憧れの大学の先輩と直接コミュニケーションできることは、モチベーションの大きな源となります。一人で通信教育を受ける浪人にとって、このアプリは心の支えにもなります。

教科質問サービスでいつでも疑問を解消できる

進研ゼミ大学受験講座には、24時間365日利用可能な「教科質問サービス」があります。テキストの問題が分からない時に、スマートフォンで問題の画像を送信するだけで、48時間以内に回答が届く便利なサービスです。

自宅で自学自習する浪人生にとっても、疑問点を解決できる貴重な存在です。質問にいつでも対応できる点が、進研ゼミの大きな魅力となっています。


【浪人生向け】進研ゼミとZ会を徹底比較

合格実績で比較

進研ゼミとZ会は、それぞれ異なる特色と長所を持つ教材です。進研ゼミは主に現役生を対象とし、特に中堅国公立大学を目指す受験生に強みがあります。

一方、Z会は浪人生を含む幅広い層を対象とし、難関大学合格実績が非常に高いことが特徴です。つまり、難関大学を狙う浪人生にはZ会が、中堅大学を目指す受験生には進研ゼミがそれぞれ適した選択肢となります。両社は受験生の目標によって使い分ける必要があります。

大学群

進研ゼミ

Z会

東大・京大

152人

2,273人

旧七帝大

830人

4,142人

国公立

8,246人

6,980人

早慶上理

1,181人

7,284人

GMARCH

2,674人

5,688人

関関同立

2,356人

3,870人

日東駒専

2,091人

記載なし


狙える志望校で比較

予備校の選択は、志望する大学の難易度や自身の目標に合わせて行う必要があります。難関大学を目指す場合は、Z会のように特定の難関校に特化したコースが適しています。

以下のように難関大に対してはしっかりと志望別のコースが設置されています。

Z会のコース

対象大

東大・京大

東大・京大

早慶

早稲田・慶應

最難関

一橋大・東工大・旧七帝大・上位国公立

難関

下位国公立・MARCH・関関同立

一方、一般的な大学を志望する場合は、進研ゼミのように幅広い大学をカバーする総合的なカリキュラムが魅力的です。以下のようにさまざまなレベルを対象にコースが設置されています。

進研ゼミのコース

対象大

東大・京大

東京一工・国公立医学部

難関国公立

旧七帝大・国際教養大・筑波大・千葉大など

国公立スタンダード

その他国公立

早慶上智

早慶上理・国際基督教大

難関私大

MARCH・関関同立

私大スタンダード

日東駒専

受験ベーシック

日東駒専未満

共通テスト専用

共通テスト用

受験生一人ひとりの目標に応じて、予備校のコース内容や対象範囲を吟味し、最適な予備校を選択することが重要です。

サポート体制

進研ゼミとZ会のサポート体制は以下の通りです。

進研ゼミ

Z会

添削の質

質問返答時間

ほぼ翌日

9日

質問方法

・ネット上

・郵送

・郵送

Z会と進研ゼミには、サポート体制において異なる長所と短所があります。

Z会の強みは、詳細な添削基準と具体的なフィードバックによるハイレベルな添削にあります。綿密な分析と記述回答の欠点の的確な指摘は、自己学習者にとって大きな助けとなります。

一方、進研ゼミは質問がネット上で手軽にでき、写真で送信すれば迅速に回答が得られるため、浪人生にとって便利です。

しかし、Z会の欠点は、質問手段が郵送に限られ、回答までに9日程度を要することです。このような遅れが時に学習の進行を妨げかねません。総じて、Z会は添削の質が優れ、進研ゼミは質問のしやすさと回答の速さに長けているといえます。

費用

進研ゼミとZ会の費用を比較すると、受講科目数によって割安なコースが異なります。1〜2科目の場合はZ会の方が安価ですが、3科目以上であれば進研ゼミの総額がお得になります。

以下では2024年度の大学受験生(高校3年生含む)の費用について比較します


進研ゼミ高校講座

Z会高校生向けコース

1か月あたりの料金(毎月払い)

共通テスト対策:10,190円

一科目受講:11,400円

個別試験対策
東大・京大 各5,942円
最難関・早慶大 各5,824円
難関 各5,589円

共通テスト攻略演習:4,600円

小論文:5,589円

なお、費用の仕組みは少々複雑なので、詳しくはそれぞれの公式HPを確認すると良いでしょう。

教材の質

進研ゼミ

Z会

教材の質

レベル

基礎〜標準

標準〜応用

Z会の教材はその高い品質で評価されており、市販の問題集の3題分に匹敵するような厳選された問題を提供します。これにより学習効果が高まり、成績向上が効率的に行えます。

Z会の教材は高度な内容で構成されており、基礎がしっかりと身についている受験生に最適ですが、基礎が不安な受験生には使いづらいかもしれません。

進研ゼミの教材は、基礎から標準レベルの問題を広く取り扱い、シンプルな問題を大量に解くことで知識の定着を促します。この方法は、基本的な学習内容の理解と習得に効果的で、基礎がまだ安定していない学生に適しています。

したがって、既に基礎知識がしっかりと定着している受験生には、Z会の選りすぐりの教材で更なる学習の深化が期待できます。一方、基礎を再度学びたい受験生や、より多くの問題を解いて知識を固めたい受験生には進研ゼミが向いています。

2つとも合わない場合はスタディサプリもおすすめ

スタディサプリは手頃な月額料金で、基礎から応用まで幅広い学習が可能な教材を提供しており、その点が大きな魅力です。

また、進研ゼミ以上にリーズナブルな価格設定が魅力的です。また、一流予備校の講師陣が質の高い授業を行っているため、スタディサプリを利用すれば優れた学習環境を手に入れられます。

進研ゼミでも映像教材やアプリを活用できますが、それらは現役生向けの要点学習教材です。一方、スタディサプリは時間に余裕のある浪人生が一流講師の授業を好きなだけ受けることができるので、具体的で総合的な学習を行うのに適しています。

浪人生が進研ゼミを利用する際の注意点

宅浪は勉強の継続が最も重要

自宅で勉強を続けるには強い精神力が不可欠です。自分一人で勉強するのは難しく、やる気が失せがちです。

そんな時は進研ゼミの提出期限やスケジュール設計サービスを活用するといいでしょう。

これらは自分で設定した目標を達成するきっかけとなり、モチベーションを維持する手助けになります。提出期限を利用すれば学習にメドがつきます。

宅浪生活ではとにかく途中で投げ出さずに勉強を続けることが大切ですが、そのためには進研ゼミのサポートを無碍にせず、素直に活用するのが重要です。

力を入れている科目だけ受講

進研ゼミの大学受験講座は、科目を絞って集中的に学習できるのが魅力です。添削サービスを活用し、英語や数学などの科目に特化すれば、答案作成の練習やサポートを受けられます。

この学習法は、基礎を終えて応用に進もうとする学生や、特定の科目の基礎固めを始めた学生に向いています

ただし、進研ゼミは万能ではありません。例えば中学レベルの理解が怪しい部分がある学生は個別指導のある予備校がおすすめです。

また、難関大学入試レベルの問題に挑戦したい生徒や、自力で難問が解ける生徒には、より専門的な知識を身につけられる予備校が適しているでしょう。

小論文など対策が難しいところのみ利用する

進研ゼミの大学受験講座は、小論文や新大学入試対策において、質の高い教材と充実したカリキュラムを提供しています。

そこで、主要科目は他の学習方法で対策し、小論文や新大学入試対策については進研ゼミの講座を活用するという組み合わせも検討に値します。これにより、効率的かつ効果的な学習方法を見つけられるでしょう。

進研ゼミでの浪人についてまとめ

進研ゼミの大学受験講座は、浪人生や受験生向けのカリキュラムも用意されています。Z会との比較では、両者とも実力アップに役立つ内容ですが、費用や支援体制が異なるため、自分に合った選択が大切です。また、過去の合格実績も確認し、自分の目標大学に最適な講座かどうかを検討しましょう。