中学生で塾なしで高校受験する人の割合は?塾に行かない理由やデメリットを考察

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中学生の多くが高校受験に向けて塾に通うのが一般的ですが、実際には塾に行かずに受験する生徒も少なくありません。塾に通わない中学生の割合は何パーセントなのでしょうか。塾に通わない理由や、そのデメリットについて探ってみましょう。

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中学生は塾に行かないと高校受験に合格できない?

中学生が高校受験に合格するためには、塾に通うことが絶対条件ではありません。ここでは実際のデータを元に、中学生の通塾と高校受験との関係を見ていきましょう。

中学生の通塾の割合

令和3年度の文部科学省の調査によると、以下のように中学生全体の約6~7割が塾に通っており、塾に通わない学生は比較的少数であることが分かります。また、私立中学生よりも公立中学生の方が通塾率が高いことも伺えます。

学年

公立中学生

私立中学生

中1生

57.8%

51.6%

中2生

69.2%

53.4%

中3生

84.0%

56.7%

平均

70.3%

53.9%

出典:子どもの学習費調査

特に中学3年生は高校受験を控えているため、塾に通う割合がさらに高くなります。進学塾や個別指導塾、通信教育など、さまざまな形式の塾が存在し、学力向上や受験対策に利用されています。

このような状況は、家庭での学習だけでは不十分と感じる保護者や学生が多いためと考えられます。

「塾に行かない」という選択をするのは大変

過半数の中学生が塾に通い、互いに切磋琢磨している環境にあって、塾に行かない道を選ぶには大きな覚悟が必要です。

塾に行かないのであれば、自習で十分な学習量を確保できる時間の確保や、自分で学習計画を立案する力、そして分からないことを解決できる環境が求められます。

考えなしに「塾に行かない」と決めてしまうと、学習効率が落ち、受験に支障をきたすリスクがあります。塾に行かないことを決めるのであれば、高校受験に向けてきちんとした覚悟と対策が必要不可欠です。

塾に行かずに合格する人もいる

塾に通わなくても、学校の授業を活用しつつ継続的に努力すれば、難関校合格も十分可能です。実際、塾に頼らず自分の力で合格を勝ち取る生徒も全国に数多くいます

ただし、そのためには学校の授業をしっかり受けたり、自分で参考書や問題集に取り組む努力が必要です。塾に行かない分の学習量を自分で確保することは、塾に行かずに高校受験に合格するための第一歩と言えます。

中学生の子を塾に通わせない理由

塾に通わせない中学生の親には、様々な理由があります。ここでは各家庭が子供を塾に通わせない選択をする理由を見ていきましょう。

塾に通う時間がない

中学生になると、学習以外にも部活動や友人との付き合いなど、様々な活動に時間を割かなければならなくなります。そのような中で、新たに塾に通う時間を確保することは難しくなります。特に部活動に参加している生徒は、練習時間に加えて自分の時間を見つけるのが大変です。

さらに、塾に通うには授業時間だけでなく、往復の移動時間も考慮する必要があります。移動時間が短くても、毎日の積み重ねでは無視できない時間となります。

塾に通うことは経済的な負担だけでなく、貴重な自由時間を犠牲にする時間的な負担も伴います。その価値を十分理解し、自身で時間を調整する能力が必要となります。

このような時間的制約から、保護者が子どもを塾に通わせないという選択をするのは、ある程度は避けられない結果かもしれません。

生徒会や部活の活動で忙しく塾に行けない

中学生の生活は部活動や生徒会活動への参加も大切です。団体活動を通して社会性を身につけ、自己成長につながります。

こうした課外活動に時間を取られ塾に通う時間が確保できないことは、中学生にとって一般的となっています。

安くない費用がかかる

学習塾に子供を通わせるためには、多額の費用がかかります。塾の月謝だけでも中学生で月に2〜3万円、1年間で25万円から30万円程度と高額です。

しかし、塾代は教育費の一部にすぎず、家計の負担としては学校の授業料や部活動費用も加わります。部活動では、スクールバスの利用料金、ユニフォーム代、遠征費、合宿費など、様々な出費が発生します。

このように、中学生の子供を育てる上では多くの経済的負担がかかるため、それに加えて塾代を捻出するのが難しい家庭も多いのです。

通信教育を受講している

近年、中学生の学習方法として、塾ではなく通信教育を選ぶケースも多いです。小学校時代から通信教育を利用し、予習や復習に活かすことで、学力向上に良い結果を残している生徒が少なくありません。

そうした生徒の中には、自分だけの時間を大切にし、自己啓発に興味がある子が多くみられます。彼らは集団で学ぶよりも、静かな環境で一人で学ぶことを好み、通信教育のスタイルが合っているようです。

自分の好きな学習スタイルの塾が近くにない

近くの塾が子供の学習スタイルに合わない場合、塾に通わせないことを選ぶ親もいます。

例えば、集団塾では多くの生徒が一緒に学習するため、静かな環境で一人で学びたい子供には向かない可能性があります。また、周りの生徒に影響され集中力が散漫になる恐れもあり、本来塾で学習時間を増やすはずが無駄になってしまうリスクがあります。

このように、近くの塾が子供の学習スタイルに合わず、塾に通わせない選択をする親も少なくありません。

塾なしでの高校受験を選ぶメリット

塾に頼らずに受験勉強をすることにもメリットがあります。塾なしで受験勉強をする際のメリットをご説明しましょう。

自習する力が養われる

高校受験の準備では、塾に通わずに自分一人で勉強を進める方法もあります。この方法は自習力だけでなく、自己管理能力の向上にも役立ちます。自分で勉強スケジュールを立て、その時間を管理する力が身につくからです。

一方、塾に通っている場合は、勉強の時間割や量は基本的に塾の先生が決めています。これにより生徒は混乱することなく勉強に集中できますが、自分で時間を管理する技術を養う機会が少なくなります。

自分一人で勉強する場合は、目標や期限を設定するだけでなく、課題の順序や解決方法を考える必要があります。そのため、計画力や制約の中で問題を解決する力が身につきます。

つまり、塾に頼らずに自分でスケジュールを立て実行することで、自習力と自己管理能力が育つのです。塾が不要というわけではありませんが、教育の形態によって身につけるスキルは変わってくるということです。

出費を減らせる

子供の教育費は家計を圧迫する大きな要因の一つで、特に高校受験のための費用は重荷となります。しかし、塾に通わずに自宅で勉強することで、その経済的負担を大きく軽減することができます

文部科学省のデータでは、塾に通うと公立中学生で年間約29万円、私立中学生で約25万円の費用がかかると言われています。地域や塾によって金額は変動しますが、決して安い出費ではありません。

自宅学習を選ぶことで、そうした追加費用を抑えられるのは大きなメリットです。経済的に厳しい家庭にとって、教育の質を維持しつつ費用を抑える方法は有効な選択肢となるでしょう。

中学生が塾に行かないデメリット

分からないところがあってもすぐに質問できない

中学生の学習環境として、塾には専任の教師がいて、分からないことをすぐに質問できるというメリットがあります。理解が浅かったり、新しい知識に戸惑ったりした時に、すぐに助言を受けられる点が大きな恩恵となります。さらに、塾の教師は一人ひとりの生徒に合わせた学習方法のアドバイスや進路相談も行ってくれます。

一方、塾に通わない中学生は、分からないことがあっても即座に質問できる環境がなく、自力で解決策を見つけなければなりません。学習方法や進路選択についても、自分で考える必要があります。自己解決力を養うチャンスではありますが、時に学習の進度を妨げかねません。また、自分の判断が正しいかどうかの検証が難しく、視野が狭くなる可能性もあります。

高校受験の対策法が分からない

塾に通わない生徒は、高校受験に向けて自分で学習計画を立てる必要があり、自己管理能力が求められます。具体的には志望校の合格に向けてどの科目を、どのように、いつ勉強するかを決める必要があります

塾に通う生徒は、先生が志望校別に学習計画を立ててくれるため、指示に従えば効率的な学習ができます。一方、塾に通わない生徒は、自分で全てを対応しなければなりません。

中学生にとって、一人で効率的な学習計画を立てるのは簡単ではありません。頼れる人も少なく、スケジュール管理が難しいこともあるでしょう。特に、どの科目を重点的に学習すべきか、その科目の中でも何を、どのように学習すべきかを理解するのは容易ではありません。

やる気を保ち続けるのが困難

塾では、教師からの指導や生徒同士の刺激、定期的な実力テストやランキングなどにより、子供たちの学習意欲を維持しやすい環境が整っています

一方、塾に通わない場合、自分一人で勉強の進め方を管理し、モチベーションを保つ必要があります。他の生徒との競争心を湧かせる機会も少なくなるため、自発的に学習意欲を持続させるスキルが求められます。

受験の情報収集が難しい

受験には学力や知識以外にも、志望校の出題傾向や過去問の分析など、情報収集が重要な側面を占めています。この情報収集については、塾の専任教師が常に最新情報を収集し分析しているため、個人で情報を集めるよりはるかに効率的で詳細な情報を得ることができます。さらに、塾では志望校に合わせた教材を提供し、受験に向けた効果的な学習をサポートしています。

一方、個人で受験勉強をする場合、すべての情報を自分で収集する必要があり、時間的にも精神的にも大きな負担となります。情報収集に時間を割けば勉強時間が削られ、情報を網羅できなければ不利になる可能性があります。

このように、情報収集の面で塾に通わないことは、学力面とは別の大きなデメリットとなり得ます。

塾に行く人と行かない人でつく差

一緒に切磋琢磨する友人の有無

塾に通う生徒は、同じ環境で学ぶ仲間ができやすく、講義やテスト、目標を共有することで自然と強い絆が生まれます。異なる学習スタイルでも、共通の目標に向かう環境は生徒同士の切磋琢磨を促します。

さらに、塾での決まった時間と場所で勉強する習慣が付くことで、仲間との共同学習の機会も増えるでしょう。

志望校に関しての情報量

受験情報の入手方法が異なるため、塾生と塾生以外の生徒では志望校選びに大きな格差が生じる可能性があります。塾では詳細な受験データに基づいた指導が行われ、志望校の特徴や合格へのアプローチなど幅広い情報を得られます。

一方、塾生以外の生徒は学校や友人からの情報に頼らざるを得ず、情報量が限られがちです。したがって、塾に通うことで有利に志望校選びができます。

塾のオリジナルの教材

塾に通うか否かで、学習教材の選び方に違いがあります。塾生は塾独自の教材を使うことが多いため、市販されていない貴重な資料を活用できますが、自分に合わない場合でも他の教材は使えません。

一方、塾に通わない生徒は自分に合った市販の教材を自由に選べますが、最適な教材を見つけるのが大変です。

つまり、塾生は効率的な学習ができる代わりに選択肢が限られ、塾に通わない生徒は選択肢は多いものの自己判断が求められます。教材選びの自由度と効率性のどちらを重視するかは、生徒個々の学習スタイルと目標次第です。

塾に行かずに高校受験に合格するコツ

学習計画やスケジュールを早めに立てよう

高校受験に向けた自主的な学習を進めるには、早期からの計画立案が欠かせません

まずは利用するテキストを選び、基礎的な内容や実践問題への取り組み方、得意・不得意分野の把握など、具体的な目標を設定しましょう。

その上で、1週間ごとの学習スケジュールを立てましょう。長期的な計画だと見通しが付きにくく、修正が困難になる恐れがあるためです。初めは大変かもしれませんが、短期間のスケジュールを繰り返し作ることで、自分に合った学習ペースが見つかるはずです。

スケジュール管理には、常に確認できる場所にスケジュール表を掲示するのがおすすめです。また、日々の学習内容を記録し、振り返ることで計画の改善につながります。

さらに、家族にスケジュールを共有し、第三者の目で自己管理することも効果的です。甘えを防ぎ、自己管理力を高めることができます。

模試やテストのスケジュールも学習計画に組み込みましょう。結果にとらわれず、得意・不得意分野を理解し、計画の見直しに生かしましょう。塾に通っていない分、自ら試験を行い学習状況を確認することが大切です。

一方で、休息の時間も忘れずに。適度な休養を取ることで、効率的な学習が可能になります。全力を尽くすことは大切ですが、自己管理と休息も意識し、質の高い学習を心がけましょう。

学校説明会やオープンキャンパスに参加し情報を集めよう

高校受験に向けて、志望校の雰囲気やプログラム内容を直接感じ取ることが重要です。学校説明会やオープンキャンパスに参加すれば、ホームページなどでは分からない情報を得られます。

ほとんどの学校がウェブサイトで開催日程を公開しているので、事前にチェックして具体的な目標を立てやすくなります。

さらに、学校のパンフレットなどを請求すれば、過去問題の解説なども手に入り、学習の助けになります。実際に足を運ぶことで入学への意欲が高まり、自然と学習意欲も湧いてくるでしょう。集めた情報を基に自分に合った学習プランを立て、目標に向かって頑張りましょう。

一緒に勉強する友人を見つけたり家族に教えてもらおう

高校受験に向けた学習では、友人や家族と協力して取り組むことが大変効果的です。一緒に勉強する仲間がいれば、お互いに刺激を与え合いながらモチベーションを維持できます。また、教え合うことで、自分の理解を深めながら相手の理解も促進できるため、一石二鳥の効果が期待できます。

特に、図書館で友人と共に勉強するのがおすすめです。静かな環境で集中力を高められ、習慣化しやすいというメリットがあります。互いに刺激を与え合いながら楽しく学べるため、飽きずに継続できるでしょう。

また、家族に教わることも有効な方法です。よほど専門的な内容でない限り、分からないことは家族に聞けば、分かりやすい言葉で説明してくれます。会話を通じて理解が深まるため、効率的に学習を進められます。

困ったら家庭教師にも頼れる

学習に行き詰まったり、合格への道のりが見えなくなったりした時、家庭教師は助けになる存在です。家庭教師は単に学習内容を教えるだけでなく、学習計画の立案や進捗管理において重要な役割を果たします。

家庭教師の役割は教科書の解説にとどまらず、学習のペースをコントロールし、つまずいた際には別の視点から問題にアプローチするヒントを提供することです。

また、自習の進め方についても家庭教師が指導してくれます。どの教科から優先的に取り組み、どのくらいの時間を割くべきか、学んだことをどのように定着させるかなど、一人では自信を持てない場合でも、家庭教師なら具体的な提案をしてくれるでしょう。

ただし、家庭教師の質には個人差があり、全員が優秀というわけではありません。幅広い知識とスキルを持つ家庭教師もいれば、そうでない家庭教師もいます。そのため、家庭教師を雇う際は適切な人選が最も重要になります。

参考書や問題集で入念な準備を

自分で主体的に学習に取り組む姿勢が非常に重要です。参考書や問題集は、自分の学力を試し、新しい知識を身につける有益なツールです。塾に頼らずに高校受験に合格するためには、これらの学習教材を最大限に活用する必要があります。

塾の授業は一方的な講義形式が多いため、受け身の姿勢では学力はなかなか伸びません。教科書やノートを見るだけでは、知識や概念は自分のものになりません。自ら主体的に情報を吸収し、理解するプロセスを持つことが大切です。

参考書や問題集のポテンシャルを最大限に引き出すためにも、自ら積極的に学習に取り組む姿勢が重要です。これが、塾に頼らずに高校受験に合格するためのコツの一つと言えます。

過去問やテキストは自分にあったものを選ぼう

家庭での高校受験勉強では、適切な参考書の選択が最も重要なポイントです。

まずは志望校の過去問題を入手し、出題傾向と難易度を確認しましょう。その上で、自分のレベルに合った参考書を探す必要があります。難しすぎる参考書では内容が理解できず、簡単すぎる参考書では学力向上につながりません。過去問題を参考にしながら、自分に最適な教材を慎重に選ぶことが大切です。

目指す学校が決まっていない場合は、通信教育がおすすめです。ベネッセやZ会などの通信教育会社は長年の経験を活かした教材を提供しています。また毎月自動的に教材が届くので、参考書選びにかかる時間も節約できます。

学習動画を利用しよう

受験勉強においては、YouTubeなどの学習動画が注目されています。近年、中学生向けの教材が増えたため、塾に通わずとも自宅で十分な勉強ができるようになってきました。

学習動画の最大の利点は、何度でも繰り返し見られることです。分からない部分を繰り返し視聴でき、自分のペースで理解を深められます。また、動画は基本的に無料で視聴可能なので、教材費や塾の授業料といった経済的な負担がありません。テキストを併用した分かりやすい動画も多数あります。

このように、多くの教育動画がインターネット上で手軽に利用できる現在、塾に通わずとも学習動画を活用することで、効果的な高校受験勉強ができるでしょう。

オンライン授業の利用もおすすめ

オンライン授業は高校受験勉強の有力な選択肢になっています。数年前から、インターネット上の教育サービスやアプリが飛躍的に増えており、従来の塾教育を補完したり代替したりするものが登場しています

ライブ配信形式の授業は、決まった時間に行われるため、日常生活に組み込んで規則正しい学習リズムを作ることができます。また、時間と場所に縛られずに好きな時にどこでも学習できるメリットもあります。

多くのサービスが、受験対策コースを提供しています。無料のYouTubeコースもありますが、質の高い学習教材を望むなら有料アプリを選ぶことをおすすめします。

一方で、Zoomなどを使って塾がオンラインで直接授業を配信するサービスも出てきました。通学する必要がないため、移動時間を省くことができ、時間の効率がよくなります。

AIに先生になってもらう

テクノロジーの進化により、AIが私たちの学習を支援するツールとなりました。その中でも、Chat GPTは、幅広い分野の問題に対して回答を提供し、さらに問題解決プロセスを丁寧に指導してくれる優れた自然言語生成モデルです。

しかしながら、AIは完全に正確な情報を提供するわけではないため、その出力を鵜呑みにするのではなく、批判的に吟味する必要があります。

特に英語学習においてはAIが大いに役立つ一方で、数学や理科などでは間違った回答をするケースもあります。そのためAIを補助ツールとして活用しつつ、独自の理解を深めるための追加の学習リソースを探ることが賢明です。

通信教育は塾の代替案として大変おすすめ

受験勉強には様々な方法がありますが、通信教育は費用対効果が高く、質の高い授業を自宅で受けられるため、おすすめの選択肢です。

プロの講師陣が分かりやすく教え、わからない点はすぐに質問できるので、つまずくことなく効率的に学習を進められます。

さらに、タブレットやパソコンを使えば、好きな場所で集中して勉強できます。自分のペースで質の高い授業を受けられる通信教育は、受験対策に最適な新しい学習法といえるでしょう。

塾に行かずに高校受験を成功させる人の特徴

塾に通わずに高校受験に合格するためには、以下の特徴が重要です。

進学校に通っており学校の教育体制が整っている

進学校では授業のレベルが高く、生徒も先生も学校の授業だけで十分と考えているケースが多いので、塾に通わない傾向にあります。

ただし、その中学校の教育体制が自分に合っているかどうかも重要です。その判断基準は、卒業生や現役生の通塾率が低いかどうかにあります。

多くの生徒が塾に通わずに志望校に合格しているのであれば、その学校の教育体制は優れていると言えます。つまり、塾に頼らずに高校受験に臨むには一定のリスクがありますが、教育環境が整った中学校に在籍することで、そのリスクをカバーできるのです。

幼少期から家庭学習の習慣がある

塾に通わずに高校受験に合格する人には、幼い頃から自宅で学習する習慣があることが共通しています。自分で時間を決めて集中して勉強するという自律した学習習慣があれば、塾に頼る必要性は低くなります。

すでに自主的な学習習慣が形成されていれば、塾に通わなくても大きな問題はないでしょう。中学生になって生活リズムが変わってもしっかりと学習習慣を培っていれば、そのまま続けることができます。

志望校に余裕で合格できる学力を持っている

中には、補習校や塾に通わずとも自力で十分な学力を身につけられる生徒もいます。そういった生徒は、学校の授業だけで必要な知識を得ることができるのです。

塾に通わずに合格レベルの学力があると自覚している生徒は、塾への時間と費用を節約でき、その代わりに自分なりの学習方法やペースを確立する時間を持つことができます。

このためには、自身の学力を的確に評価する力と、その学力を維持・向上させる努力が必要となります。

兄弟など身近な人が塾なしで高校受験に成功している

高校受験において、兄弟や身近な人が塾に通わずに成功した経験があれば、下の子供も塾なしで高校受験に挑戦し、合格する可能性が高くなります。

なぜなら、塾に頼らずに独学で学習を進める際には、家庭環境が学習を支援する上で重要な役割を果たすからです。兄弟が塾なしで高校進学を果たしていれば、その家庭には優れた学習環境を整える実績があり、下の子供もそうした環境で育つことができます。

つまり、兄弟の成功例は、その家庭が学業をサポートする条件を備えていることを示しており、下の子供も塾に通わずとも高校受験に臨める環境が用意されているのです。

塾に行かないと高校受験に失敗しやすい人の特徴

高校受験において、塾に通わないと成績が伸び悩む可能性がある生徒の特徴を挙げましょう。

反抗期がひどく周囲の人の言うことを聞かない

反抗期は多くの子どもが経験する成長の一環であり、その過程で親や大人への反発から勉強を意図的に怠ってしまうことがあります。家庭内で勉強を促すほど、かえって反発心が高まり、学習意欲が失われてしまう場合があります。

そういった状況では、家庭とは一定の距離を置きながらも、規律ある学習環境を提供できる塾通いが有効な対策となります。反抗期を乗り越えても自発的に学び続ける姿勢を育むことができるでしょう。

悪友に流されやすい

高校受験に向けて勉強時間を確保することが難しい子どもたちには、共通の特徴があります。それは、塾に通わずに友人と遊ぶ機会が多いことです。塾に通っていない子どもたちは、塾生と遊び仲間が分かれがちになるため、自然と同じ状況の子ども同士で遊ぶようになります。

そうすると、遊び仲間の影響を受けやすい子どもは、勉強よりも遊びを優先してしまいがちです。結果として、自主学習の時間が確保できず、高校受験に失敗してしまう危険性が高くなるのです。

家庭学習の習慣が身についていない

子供の頃から家庭で自主的に学習する習慣を身につけることが大切です。中学生になると学習範囲が広がり、家庭での学習時間が増える傾向にあります。家庭学習の習慣がしっかりと身についていないと、学校の授業だけでは理解が追いつかなくなる可能性があります。

小学生のうちから家庭学習の習慣がない場合、中学校に入学してから急に学習習慣を身につけるのは容易ではありません。親が何度も指導しても、子供が自主的な学習の重要性を理解できないと、効果的な学習習慣は定着しません。

その結果、受験期になって成績が伸び悩むと、「塾に行けば良かった」と後悔するかもしれません。

ゲームやネットに費やす時間が多すぎる

塾に通わないと高校受験に失敗しやすい生徒の中には、ゲームやネットに費やす時間が長すぎる者がいます。この傾向は日本の中高生に広く見られ、その数は年々増加しています。2017年の調査では、ネット依存の可能性がある中高生が全国で約93万人もいると推定されています

ネット依存が問題視される理由の一つに、学業への悪影響があげられます。ネット依存になると、成績が下がったり、授業中に眠くなりやすくなります。さらに、遅刻が増えたり、人間関係にも支障をきたすおそれがあります。

最も危険なのは、ネットの誘惑に意志が負けてしまうことです。ゲームやネットに熱中し、貴重な時間を浪費してしまえば、不健康な生活リズムに陥り、ひいては受験にも悪影響が及びかねません。

対策として、自宅での学習時間や自由時間を減らし、代わりに塾の時間を増やすことが効果的です。

将来の夢や入りたい高校などの目標がない

子どもたちが将来の目標を見失い、学習への動機付けが低下してしまうことは避けられません。

しかし、塾に通うことで、きちんと学習習慣を身につけ、自己肯定感を高めることができます。明確な目標がない時期でも、塾での学びを継続することで、将来的に望ましい進路を選択できる下地ができるのです。

塾は子どもたちが勉強の意味を理解し、前向きな姿勢で学べるよう導いてくれる大切な場所なのです。

塾に行くか行かないか迷ったときの対処法

子供の進路選択は大きな決断です。まずは子供の意見を尊重し、直接話し合うことが大切です。

もし子供が塾に興味を示せば、様々な塾の体験授業に参加させると良いでしょう。実際の授業を受けることで、自宅学習と塾学習のどちらが自分に合っているかを感じ取れるはずです。個別指導や集団授業など、学習スタイルの異なる複数の塾を体験するのがおすすめです。

塾選びの際は、子供の性格も考慮に入れましょう。自発的に勉強する子は自宅学習が向いている可能性があり、マイペースが合う子には個別指導、競争を通して成長したい子には集団指導の塾がふさわしいかもしれません。

塾に通わない選択も検討する価値があります。塾に通わずに合格した人の経験を参考にするのも一案です。身近に受験経験者がいれば、その人の意見を聞くことで、通塾以外の受験のリスクや課題を知ることができます。

最終的には親の意見だけでなく、子供の思いも尊重し、冷静に判断することが肝心です。子供の進路は重要な決断ですから、様々な選択肢を検討し、慎重に対応していきましょう。

中学生が塾に行かないことについてまとめ

中学生が高校受験に向けて塾に通うかどうかは、個人の事情によって異なります。塾に通わない理由は、経済的な負担や自主学習の強化など様々です。

一方で、塾に通わない場合のデメリットとして、教師の指導がないため学習が難しくなったり、情報の入手が遅れる可能性があります。しかし、自分に合った学習方法を見つけ、効率的に取り組めば、塾に通わなくても十分に高校受験の準備ができるでしょう。