ITエンジニアへ転職した人が後悔した理由とは?失敗しないためのコツも紹介

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転職は、ITエンジニアにとって重要な決断となりますが、技術力の適性を軽視したりキャリアプランを詳しく決めていなかったりすると、うまくいかない可能性も高くなります。

本記事では、実際に後悔した経験を持つエンジニアの声を交えながら転職前に知っておくべき注意点や失敗を避けるコツを紹介します。

転職を検討中の方に参考になる情報が詰まっていますので、ぜひご一読ください。

ITエンジニアに転職した人が後悔した理由

ITエンジニアが後悔した理由

残業や休日出勤が多く辛い

現代社会においてITはあらゆる分野で不可欠な存在となり、システムの障害は顧客の事業運営に深刻な影響を与えかねません。そのため、エンジニアには休日を返上して緊急対応することが求められる場合があります。

また、複数のエンジニアによる共同開発では、他者の進捗状況次第で自身の作業が遅延し納期に間に合わせるために残業を強いられることもあります。

働き方改革が進む中でも業種を問わず長時間労働が常態化しており、過酷な労働環境に疲弊し転職を選択するエンジニアも少なくありません。

知識不足で仕事についていけない

IT業界では人手不足が深刻化しており、多くの企業が未経験者の採用に力を入れています。新入社員の育成のため企業は研修プログラムを用意していますが、実際には最低限の技術知識を前提としており全くの初心者には難しい内容となっています。

そのため、独学による基礎知識の習得が欠かせません。十分な準備をせずに転職すると後々後悔してしまうこともあります。

そのため、技術分野への転職を望む方は、事前の学習に相応の時間と労力を割く覚悟が必要不可欠なのです。

想像していた働き方ではなかった

ITエンジニアの仕事は非常に多様となっています。

セールスエンジニアといった上流工程の職種から、インフラエンジニアといった下流工程の職種もあります。また、同じ職種においても扱う業界や使用するソフトウェアが異なるため、実際の業務内容は常に変わります。

そのため、転職時に職種や企業規模だけで判断し具体的な業務内容をリサーチしないと、想像していた仕事と大きく異なるギャップに直面する可能性があります。

後悔を避けるためには、転職先を選ぶ際にできる限り詳細な業務内容を確認することが重要です。

ITエンジニアへの転職に向いていない人の特徴は?

エンジニア転職に向いていない人

格好いいイメージを持っている

IT業界には、自由度が高いというイメージがある一方で、作業内容や働き方が地味で単調なケースも多々あります。

スーツスタイルでオフィス勤務をしたり、長時間パソコン作業に従事したりすると思われがちなので、このようなゆとりのある環境を想像していると、転職後に思わぬ後悔を味わうことになりかねません。

転職を検討する際は、イメージだけでなく実際の業務内容や勤務環境を確認し自分に合っているかどうかを見極めることが重要です。

簡単に稼げるのが当たり前と思っている

IT業界への転職を「高給取り」のイメージだけで簡単に考えるのは危険です。IT業界にはさまざまな職種があり、給与水準も幅広く異なるためです。

プログラマーは初期のキャリアステップとして給与が高くない一方で、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントは比較的高給与となっています。

ITエンジニアだからといって誰しもがたくさん稼ぐことができるわけではなく、仕事と実力に年収は左右されるということを忘れないようにしましょう。

座っているだけでいいと思っている

プログラマーの仕事は、単に座ってパソコンを操作するだけの楽な仕事ではありません。長時間座り続けることで体への負担が大きく、運動不足による体調不良や目の疲労も無視できません。

さらに、プログラミングの本質的な難しさは「多くの仮説を立て、それをテストしながらプログラムを作り上げていく過程」にあります。この作業は単に頭を使うだけでなく、思考と実践の繰り返しをするため体力的にも精神的にも消耗します。

したがって、座っているから楽そうという理由だけでプログラマーを目指すのは適切ではありません。デスクワークだからという理由だけで転職を考えると、予想外の厳しい現実に直面する可能性がかなり高いです。

ITエンジニアへの転職で失敗しないためのコツ

業界理解と企業研究には手を抜かない

IT業界は職種が多様化しており、同じ職種でも企業によって仕事の内容や求められているスキルが大きく異なります。

そのため、エンジニアが転職する際には、単に職種や仕事内容を知るだけでなく転職先企業の事業内容や使用技術を深く理解しておく必要があります。

エンジニアにとって事前の企業研究と業界理解が転職成功の鍵となるため、仕事内容と現実がかけ離れているとミスマッチを感じてしまう可能性が高くなってしまいます。

「未経験歓迎」でも基本知識は必須である

IT業界には他の業界にない独特の言葉が多く使われていますが、「未経験者歓迎」と謳っている会社でも基本的な知識は求められます。未経験者向けの説明会や研修でも専門用語が使われるため、その意味が分からないと十分に理解できないからです。

スキルアップの機会を最大限に活用するには、事前に専門用語の意味や業界の仕組みを学んでおく必要があります。

そして、素人目線で勉強し基礎知識をしっかりと身につけておくことが転職の成功につながる秘訣となるのです。

事前に学習してイメージを得ておく

IT業界への転職を検討する際には、事前にプログラマーの実際の業務内容を理解しておくことが大切です。

プログラマーは、日々パソコンの前で過ごしプログラミング言語を駆使してコードを書いたり、要件に合わせてプログラムを設計・開発しています。

また、コードの調査や他者からのアドバイスを得ながら効率的に業務を遂行することも求められます。

このようなプログラミング作業そのものに対する興味やスキルを事前に確認し、自分に合った仕事かどうかを判断しましょう。

これはIT業界への転職を成功させる上で重要な鍵となります。

IT業界でのおすすめ企業の選び方3選

企業規模で選ぶ

転職先を選ぶ際には、企業規模によって得られるメリットや特性が異なることを理解し、自分の希望と照らし合わせて選ぶことが重要です。

大企業では、安定した長期勤務と充実した教育制度が魅力で、高い専門性を身につけたい人や安心して働きたい人に適しています。

一方、中小企業では、上流工程から関わることができる上に企画力や対人スキルも磨くことができるため、自分の得意分野を深く極めたい人には最適な環境です。

さらに、派遣や下請け中小企業では様々なプロジェクトに携わり幅広いスキルを身につけることができます。

ベンチャー企業では少人数組織ゆえに意見を反映しやすくマネジメント経験も積めるため、経営に関心のある人や多角的なスキルを身につけたい人に向いています。

福利厚生を確認する

企業を選ぶ際には福利厚生の内容を入念に確認することが重要です。安定して長く働き続けるために、性別や職種に応じたニーズに対応している福利厚生が望ましいでしょう。

エンジニアの場合は、健康管理と自己啓発をサポートする制度が仕事の効率と満足度を高めます。

ストイックで向上心の強いエンジニアにとって、定期健診やメンタルヘルスケア、資格取得支援などのワークライフバランスを保つ福利厚生が揃っている企業は魅力的です

求職者は、長期的な視点から福利厚生を比較検討し働きやすく成長できる企業を見極めることが賢明です。

昇給・昇格の評価制度の有無

成果主義は多くのIT企業で採用されており、実績に基づいた評価体制が魅力的に映る人も少なくありません。

しかし、企業ごとに成果の評価基準が異なるため、入社後に思っていた通りの評価が得られないというミスマッチを招く可能性があります。

各社の評価基準を事前に把握し、自分の目指す方向性とマッチするかを慎重に検討することで、理想と現実のギャップを最小限に抑えスムーズな転職活動ができるでしょう。

未経験者が独学でスキルを身につけるためには?

まずはオンラインプログラミングスクールに通おう

ITエンジニアとしてのスキルアップやキャリアチェンジのためには、プログラミングの知識が必要となります。独学で知識を得るにはオンライン学習サイトが非常に役立ち、特にProgate、Udemyの2つがおすすめです。

Progateは初心者向けです。無料会員でも17レッスンが受講可能で、有料会員になれば79レッスンの視聴が可能になります。スマートフォンにも対応しており、イラストを使ったスライド形式で学習を進められます。HTMLやCSS、PHP、Javaなどの基礎から実践的なコーディングまで学べることが魅力です。

Udemyでは個別の動画を買い切りで購入できます。様々な分野の教材が揃っており、無料から高額まで価格帯が幅広いです。しかも、全コースに30日間の返金保証があり、気軽に挑戦できます。

これらのサイトでは定期的に大幅な割引セールも行われているため、セールを狙えばお得に学習することが可能です。

自分の熟練度によってレッスンを変更しよう

独学でスキルを身に着けたい方には、学習サイトを利用するのをおすすめします。

初心者にはProgate

まずおすすめしたいのが、Progateです。無料で17レッスンが受講でき、有料会員になれば79レッスンを学習できます。スライド形式のイラストで分かりやすく、スマホアプリにも対応しているため場所を選ばず学習できます。

中級者向けにはドットインストール

中級者向けにはドットインストールが適しています。無料コースで基礎を学んだ後に有料プランに移行すれば、様々な言語のコースが用意されているためより実践的な内容を学べます。

Udemyもおすすめ

Udemyでも幅広い分野のコースが用意されています。開発、ビジネス、デザインなど多岐にわたる学習が可能です。個別のコース購入形式で、一部無料のコースもあり、有料コースもセール時に割引されることがあります。

学習内容をWEB上で実際にコーディングしながら進められるので、実践的なスキル習得に効果的です。現役エンジニアから直接教わっているかのような体験ができ、着実にスキルアップを図れます。

未経験からエンジニアを目指す人におすすめは?

ネットワークエンジニアを目指す未経験者にとっては、ネットビジョンアカデミーが最もおすすめです。この東京・新宿区に拠点を置くITスクールは、ネットワークエンジニアへの道を切り拓くための専門教育を提供しています。

最短1カ月でネットワーク入門資格であるCCNAを取得できます。合格率は99%と非常に高いため、未経験からでも確実にスキルを身に付けることができます。

オンライン受講が可能なので、自宅や他の仕事と両立しやすいのも特徴です。18歳から31歳までの方は、資格取得や就職支援、最大2カ月の上京サポートを無料で利用できます。就職率も98%と高水準なので、未経験からITエンジニアを目指す方に特におすすめです。

業界最安値で独学したい人は?

プログラミングの独学は決して簡単ではありません。

しかし、忍者CODEなら業界最安値の学費で、現役クリエイターによる丁寧なサポートを受けられます。24時間質問できるチャット機能があり、疑問を迅速に解決できます。

基礎を固めた後は、転職や副業に役立つ上級コースも用意されています。HTML/CSS、JavaScript、Python、Rubyなど、様々な言語を学ぶことができます。

年齢制限もなく、全国からオンラインで受講可能です。独学で挫折しがちな方も、忍者CODEなら着実にスキルを身につけられるでしょう。

【独自調査】未経験からのIT転職で最も重要なポイント

IT 未経験 ポイント

未経験者がIT業界に転職する際の最も重要な要素は何なのでしょうか。

最も重要視されているのは、IT関連資格の取得で31.0%を占め、専門的な知識を証明する手段として高く評価されています。

また、実務経験の蓄積も重要で、インターンシップや副業を通じた実践的なスキル構築が23.9%と、座学だけでない実地経験の必要性が浮き彫りとなっています。

加えて、転職エージェントの活用も、適切な求人情報や条件交渉において大きな役割を果たしています。

さらに、マネジメント経験の蓄積も16.9%と、単なる技術スキルだけでなく、組織運営能力も評価されることが分かりました。

転職後のキャリアアップの進め方を解説

スキルのアップデートと学び続ける姿勢を持つ

ビジネス界で生き残るには、常に新しいスキルを身に付け続けることが不可欠です。

テクノロジーの進化は目まぐるしいため、クラウドサービスやAI、データサイエンスなど最新の技術トレンドに乗り遅れないように積極的に学習する必要があります。

オンラインコースや資格取得などを活用し、スキルを磨くことで市場価値を高められます。

また、新しいことに挑戦し続けることで、問題解決力や変化対応力も身につき転職市場での競争力を維持できるのです。キャリアを伸ばすには学び続ける姿勢が何よりも大切となります。

管理能力の向上と信頼関係の構築

IT業界でのキャリアを更に発展させるには、プロジェクト管理スキルの向上が欠かせません。

アジャイルやスクラムなどの手法を身につけることで複数の業務を柔軟に進行でき、結果的にプロジェクトの生産性と品質が高まります。

また、チームとの信頼関係を築き、ステークホルダーとのコミュニケーションも円滑になります。

プロジェクト管理力の強化は管理職への昇進や高い責任を伴う役割を果たすための重要な歩みです。

ネットワーキング活動を進める

ネットワーキングとは、業界内の人々とつながりを広げ情報を共有する活動です。技術カンファレンスやミートアップ、オンラインフォーラムに参加して他の専門家と交流することで実現します。

ネットワーキングを通じて得られる情報は、業界の最新動向を知るだけでなくキャリアアップの機会につながる可能性があります。さまざまな人々と繋がり視野を広げることで、新たな可能性を見出すこともできます。

また、他の専門家と知識や経験を共有し新しい傾向や技術を学ぶことで、自身のスキルアップやアップデートにもつながります。

そのため、積極的に人脈を広げ情報収集や新しい機会獲得に努めることが推奨されます。

フィードバックの活用

キャリアアップを目指すには、自分の強みと弱みを理解し継続的に成長していくことが重要です。

具体的には、定期的に自己評価を行うと同時に、上司やチームメイトからのフィードバックを求めることで、客観的な視点から自分を見つめ直すことができます。

さらに、自己学習やスキルアップにも力を入れ、改善点を見つけながら成長し続けることが大切です。

自己評価や他者からの建設的な意見、そして自己研鑽を通じて、着実にキャリアを積み上げていくことが可能となるでしょう。

専門分野の選択

ITの分野は多岐にわたるため、特定の領域に特化することでその分野の専門家になれます。

専門分野を持つことで具体的な学習目標を立てやすくなり、必要なスキルを身につけられます。さらに、市場での需要が高まりより良い機会を得られるでしょう。

自分の情熱に応じて専門分野を選びその分野を徹底的に学ぶことで、キャリアアップを実現できます。

転職後も同様に、専門性の高い分野を掘り下げることが重要となります。

未経験でIT業界に転職する人が知っておくべきこと

IT業界はほぼSES企業

IT業界での仕事に興味がある方は、その実態を理解しておく必要があります。

IT業界の多くは、システムエンジニアリングサービス(SES)企業で、技術者を派遣する業務が中心です。派遣先の企業で指定された作業を行うため、報酬が控えめな傾向にあり、希望と異なる業務に就く可能性もあります。

そのため、純粋に技術を磨きたいという強い意欲がなければITの世界で長く活躍するのは難しくなるでしょう。適正な評価を受けられる環境を求めるなら、IT業界に踏み出す覚悟とスキルアップを続ける姿勢が欠かせません。

人員不足でブラックな可能性も

IT業界への転職を検討する際「未経験歓迎」の求人は魅力的に見えますが、一部には人手不足や納期の直近など、非常事態に陥っている企業もあります。そういった企業に就職すると、過酷な長時間労働や休暇が取れない環境に直面する可能性があります。

求人情報を慎重に見極め働きやすさや待遇面も考慮しながら、視野を広く持って転職活動を進めることが重要です。経験の有無に関わらず自分に合った企業を選ぶことが転職の成功につながります。

実績がないと相手にされないかも

IT業界においてエンジニアとして就職や転職を目指す場合、実務経験が浅い人でも個人で手掛けたプロジェクトが大きなアピールポイントになります。

自身で開発したWebサイトやスマートフォンアプリなどは、技術力の証明となるからです。特に一から立ち上げたプロジェクトであればより強力な証拠となります。

ただし、一部分しか担当していなくても、実際に利用されているサービスやアプリに貢献していることを示せば十分な証明になり得ます。ポートフォリオを用意するだけでなく、自作のプロジェクトについて詳しく語れるよう準備しておくことも重要です。

いきなりコーディングは任せられない

IT業界に未経験で転職すると、もちろんすぐにプログラミングを求められるわけではありません。まずは基礎から学び、段階を踏んでスキルを身につけていきます。始めはシステムの全体像を理解し、要件を具体化する設計書の作成に取り組みます。

そして、ようやく設計に基づいてプログラミングを行うことになります。未経験者には一足飛びにすべてのスキルが求められるわけではないことを企業も理解しているので、焦ることなく着実に知識と経験を積んでいけば大丈夫です。

転職エージェントを使って良い求人を見極めよう

IT業界に未経験で転職を希望する場合、転職エージェントの活用は大きな助けとなります。

転職エージェントは、キャリアプランの立案、履歴書や面接の準備支援などの専門的なアドバイスを提供してくれます。様々なエージェントがありそれぞれ独自の求人情報を持っているため、複数のエージェントに登録することで自分に合った職場探しの幅が広がります。

転職エージェントを上手に活用すれば、未経験からでも適したIT業界への転職が可能になり新しい業界で成功するための重要な一歩となるのです。

【独自調査】IT転職における年収推移

IT 年収推移 転職

IT業界への転職における年収変動の傾向を年代別に分析すると、特徴的なパターンが浮かび上がります。20代では50~100万円の増加が最も多く40%を占め、減収のリスクが最も低い結果となっています。

30代は年収の変動幅が最も大きく、100~150万円の増加が20.8%ある一方で、200万円以上の減少も16.7%存在し、転職による収入の上下動が顕著です。

また、40代では50~100万円の増加が34.7%と最も多く、比較的安定した収入増加が期待できます。ただし、減収のケースも一定数見られ、慎重な転職判断が必要です。

さらに、50代以上では0~50万円の増加が66.7%と最も多く、収入増加の幅は他の年代と比べて控えめです。一方で、大幅な減収となるケースも見られ、転職時のリスクが相対的に高くなっています。

全体として、若い世代ほど増収の可能性が高く、年齢が上がるにつれて収入変動のリスクが高まる傾向が見られます。

ITエンジニアが後悔した理由まとめ

ITエンジニアとして転職する際は、単に給与や待遇面だけでなく自身のスキルアップができる環境かどうか、社風が自分に合っているかどうかを慎重に見極める必要があります。

お金面だけを重視し無理な転職をすれば、スキルの伸び悩みや会社との馴染みの悪さから後悔することになりかねません。転職は将来の自分を左右する大切な決断です。だからこそ、しっかりと自分に合った会社を選び新たな一歩を踏み出すべきでしょう。