新卒2年目での転職はアリ?転職成功のポイントから難しいと言われる理由まで徹底解説

更新

新卒入社からわずか2年での転職に、不安や迷いを感じている方は少なくありません。「経験が浅すぎて転職は難しいのでは?」「3年は続けるべき?」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。

実は、新卒2年目は「第二新卒」として転職市場で高い需要がある時期です。厚生労働省の調査によると、入社3年以内の離職率は大卒で約3割にものぼり、決して珍しいケースではありません。

本記事では、新卒2年目での転職について、そのメリットやデメリット、成功のためのポイントを詳しく解説します。

新卒2年目・新卒3年目の転職事情

まずは新卒2年目、3年目の転職事情について詳しくお伝えします。

新卒2年目・新卒3年目の転職事情

「新卒は3年働くべきだ」という神話とは

かつては新卒は最低でも3年間勤め上げるべきだというのが社会の通説となっていました。

しかし、それが通用していたのは高度成長期の話で、働き方が多様化している現代にも当てはまるテーゼではありません。

実際、転職エージェントでも第二新卒の支援を積極的に行っているため、企業からも一定の需要があるということでしょう。

さらに少子高齢化の影響で労働人口が減少している昨今は、多くの企業が若い人材を欲しがっているので、新卒2年目、3年目の転職は大いに可能性があります

新卒で転職するケースは珍しくない?

現在は新卒から3年以内で転職する割合が3割を超えているため、1年目、2年目での転職も決して珍しいとは言えません。

かつては終身雇用が常識だったため、同じ会社で長く働くのが当然と考えられていましたが、最近は色々な仕事を経験してスキルを身に付けていくという人も多いです。

また転職経験者の23%は、入社2年目で初めての転職を経験しているというデータもあるため、新卒が比較的すぐに転職するというのも、十分に現実的だと言えるでしょう。

新卒2・3年目での第二新卒転職は不利?

新卒で入社してから1〜3年目の人材は第二新卒と呼ばれますが、この第二新卒は企業からの需要が高い人材です。

一定の社会人経験を積んだ第二新卒は、新卒よりも育成にかかるコストが少ないので、企業からは重宝されます。

加えて新卒とさして変わらない若さを持っているため、将来性は申し分なく、転職市場においては魅力的な点が多い人材だと言えるでしょう。

そのため、第二新卒が転職に不利だという事実は基本的にありません。

転職してもよいかどうかは理由による

新卒入社から2、3年目で転職しても良いかどうかは、転職理由にもよります。

2、3年目の若手は、社会常識が十分に理解できていない場合もあるので、独善的な理由で転職すると失敗してしまう可能性もあるので注意しましょう。

転職するかどうかを悩む原因が、全企業に当てはまるようなごくありふれた事柄である場合には、転職によって悩みを解決することはおそらくできません。

そのため、後述の内容も多分に参考にしてもらった上で、冷静な判断の元、転職を是非を決めるのが良いでしょう。

2年目・3年目の転職についてアンケート調査

ここからは新卒2年目、新卒3年目での転職を、世間はどのように捉えているのかということを、アンケート調査の結果を元に解説していきます。

なお、下記は20代、30代の転職経験者を対象にしたアンケートです。

2年目・3年目の転職についてアンケート調査

初めての転職を経験したのは入社何年目?

年目

割合

1年目

約17.5%

2年目

約22.5%

3年目

約25.0%

4年目

約12.5%

5年目

約7.5%

6年目

約5.0%

7年目以降

約7.5%

上記の通り、初めての転職を経験するのは、入社1〜3年目であるケースが最も多く、1年目、2年目、3年目とその割合は徐々に大きくなっています。

新卒2年目、新卒3年目あたりが、転職の最も盛んな時期だと言えるので、この時期に転職する分には、世間的なイメージを気にする必要はあまりないと言えるでしょう。

転職するなら3年目以降がよいと思いますか?

  • そう思う:28.3%
  • どちらかといえばそう思う:31.9%
  • どちらかといえばそう思わない:16.8%
  • そう思わない:23.0%

上記の通り、入社3年目以降の転職を支持する割合は、全体の6割を超えています。

転職結果のデータとは裏腹に、転職経験者の中にも「転職は3年勤めてから」という観念がまだ残っているという意外な結果です。

ただし、回答者の中にはやむなく転職したものの、「転職自体がよくない」と考えている人もいるでしょう。

そのような人なら尚更、早期の転職を嫌いはずですので、転職肯定派だけに聞くと、結果が違ってくる可能性はあります。

転職は3年目以降がよいという意見・理由

続いては、転職は新卒3年目以降が良いと主張される理由をいくつか紹介していきます。

転職は3年目以降がよいという意見・理由

一般的にそう言われているから

これは高度成長期以来受け継がれてきた「新卒は少なくとも3年は同じ会社で働くべきだ」という社会通念を鵜呑みにしているパターンです。

そのため、転職者にとってはあまり参考にならない意見だと言えますが、そのように考える人が一定数いるということは理解しておいた方が良いでしょう。

またこのような社会通念というのは強力で、合理的な正当性を持ってしても覆せないということもしばしばです。

よって場合によっては、その「常識」を持っている家族や知人などから、早期の転職を猛烈に反対されることもあるでしょう。

転職に有利だと思うから

新卒の会社で仕事のノウハウをしっかり覚えてからの方が、転職には有利になるだろうという意見です。

この意見は一理ありますが、それは似たような仕事内容の会社に転職する場合に限ります。

未経験の業種や職種に転職する場合は、前職のノウハウが全く活かせないこともあり、それならいくらノウハウを身に付けても有利にはならないでしょう。

かえって早く転職した方が、新しい業種・職種でたくさん経験を積めるので、ノウハウを身に付けるという観点でも良い場合があります。

3年以上働かないと仕事の基礎力がつかないから

新卒で入社しても、最初のうちは基本的なビジネスマナーや簡単な業務を覚えるだけでも大変なので、本格的な仕事を任されるわけでありません。

一方で新卒3年目以降になると、そろそろ仕事にも慣れ、難易度の高い業務も任されるようになるので、それ以降が社会人経験の本番であるという見方もできます。

そうなったら段々と仕事の楽しさも分かってくるので、3年以上働かないと見えない景色があるということも事実でしょう。

有給休暇や退職金などの福利厚生を考慮した

会社によっては、3年以上勤めないと退職金が出なかったり、有給休暇が十分にもらえないということもあります。

そうした福利厚生の面を考慮すると、3年以上勤めてから転職した方が良いという考え方もできます。

退職金をもらい退職前に有給休暇を十分に消化した方が、経済的に余裕のある状態で次に進むことができるからです。

なお、福利厚生のシステムは会社によって異なるので、まずは一度自社のシステムを確認するのが良いでしょう。

転職は新卒から3年未満でもよいという意見・理由

今度は新卒3年目未満でも転職して良いという主張の理由をいくつか紹介します。

転職は新卒から3年未満でもよいという意見・理由

ストレスがかかる場合は早く辞めたほうがいいから

勤務先が極端に労働環境が過酷なブラック企業である場合は、過労死で命を落としたり、病気になってしまう可能性もあるため、すぐに辞めるのが賢明です。

またブラック企業でなくても、人間関係が上手くいかずに過度なストレスを抱えている場合などは、状況が好転する見込みがないなら、早期の転職を考えるのが良いでしょう。

その後のキャリアや人生全体を考えても、少しでも早く再スタートを切るのが望ましいと言えるので、転職を検討すべきです。

若いうちに転職したほうが有利であるから

エネルギーに溢れている若手時代であれば、新しいことにもどんどん挑戦していけますし、少々の無理もできるので、早いうちに転職した方が良いという意見です。

若手なら、技術や経験がなくても、熱意やポテンシャルだけで採用されることも多いので、特に未経験の仕事にチャレンジしたい場合などは、早期の転職を検討するのが良いでしょう。

年齢を重ねると、採用担当者の目もシビアになってくるので、転職のハードルは上がっていきます。

入社1年目でも自分に合うかどうか判断できる場合もあるから

特に職場の人間関係や社風などは、自分の気質や性格に合っているかどうかをすぐに判断できることも多いはずです。

もちろん色々な順応の仕方を試み、仕事を続けていく方向で努力していくことも大切ですが、どうしても合わない場合には、入社1年目ですぐに転職するのも良いでしょう。

努力が実らずに結局転職するなら、早々に見切りを付けて再スタートを切る方が結果的に良いということもあるので、自分の判断を信用することも大切です。

入社3年目・4年目になることで急成長するとは思えないから

入社1年目、2年目は日々新たな発見があるはずですし、生活サイクルを構築したり、業務に慣れていったりとやるべきことも多いので、社会人として大きく成長できるでしょう。

一方である程度すると成長スピードも緩やかになってくるので、新卒3年目、4年目での急成長は見込めません。

また早期から転職を考えているのであれば、3、4年目でもその考えが変わらないということも多いはずです。

それならできるだけ早くに転職した方が良いと考えるのは合理的だと言えます。

転職をするべきか判断する要素を紹介

新卒2年目、新卒3年目で転職する場合は、ほとんどが初めての転職のはずなので、「本当に転職すべきなのか」という判断が自分ではつかないということも多いでしょう。

そこで以下では、転職すべきケースと転職すべきでないケースをそれぞれ紹介します。

すぐにでも転職するべき場合

まずはすぐにでも転職を検討すべきケースを紹介していきます。

ブラック企業

労働環境が極度に悪いブラック企業の場合は、すぐに転職すべきです。具体的には以下に該当する職場に勤めている場合は、早期の転職を検討するのが良いでしょう。

  • 長時間労働が常態化
  • ハラスメントが横行している
  • 残業代が支払われない
  • 休暇を取らせてもらえない

このような会社で長く勤務していると、体調を崩したり、その結果深刻な病気にかかってしまう場合もあります。

心身の健康を害してからでは遅いので、入る会社を間違えたと割り切って、早々に転職するのがおすすめです。

将来の夢が見つかった

就職してから本当にやりたいことが見つかった、もしくはどうしても夢を諦めきれないなどの場合は、早く転職して軌道修正を図るのが良いでしょう。

年齢が重ねるほど、夢を追うのは難しくなってくるからです。次第に体力が衰えてきたり、未経験の業種・職種では年齢を理由に採用されないこともあります。

若いうちは体力は十分ですし、熱意や将来性が買われることも多いので、将来の夢を実現させたいのであれば、若いうちに勇気を持って一歩踏み出すべきです。

労働条件が非常に悪い

ブラック企業とは言えなくても、自分にとって労働環境が悪いのであれば、転職を考えるのが良いでしょう。

残業代はきちんと支払われ、休暇もそれなりに取れるものの、給料が低すぎるということもあります。またハラスメントはないけれど、ボーナスもないのであれば、不満が募るのは当たり前です。

そうした労働条件を転職によって改善することは十分に可能なので、年齢を重ねた時のことや子育てなどを考慮し必要性が高いのであれば、転職を検討してみましょう。

転職しなくてもよい場合

続いては転職しなくても良いケースをいくつか紹介します。

仕事内容が想定と違った

入社してみて、自分の希望や想定と業務内容が違ったという理由で転職を考える方もいるはずです。

その場合はまず人事異動の希望を出すことから検討してみるのが良いでしょう。自分のやりたい仕事が他の部署でできる可能性は大いにあります。

また転職する場合は、転職先でも同様に希望する業務ができないという事態にならないように注意すべきです。

情報収集を入念に行い、採用担当者や転職エージェントに業務内容を詳しく確認するなどして、細心の注意を払って転職しましょう。

職場での人間関係が難しい

会社には色々な人がいるため、人間関係の悩みが生まれやすい環境だと言えます。

そのため、周囲と衝突しないようにマナーをわきまえたり、ある程度の人間関係の不和は我慢するなど努力は必要でしょう。

またどうしても特定の人との関係が上手くいかない場合は、こちらも人事異動を申請するという対策法が有効です。

なお、人間関係を理由に転職する場合は、志望する企業の業務を見学させてもらうなどすると、リアルな社風を知ることができます。

社会人として働くのが大変である

新卒3年目以内は、初めて社会人として生活し、慣れない仕事をこなしていくわけなので、大変に感じる場合も多いでしょう。

しかし、次第に生活や仕事にも慣れてくるので、時間が経つとともに楽に日々を送れるようになるはずです。

また社内での信用度が高まってくると、難しい仕事も任されるようになり、仕事へのやりがいも芽生えてくるはずなので、徐々に楽しくもなってくるでしょう。

なお、上記の理由で転職する場合は、採用担当者などに質問して、自分に合う業務内容かを確認するのがおすすめです。

会社の方針・社風が自分に合わなくて辞めたい

社風が合わないというのは、社員の雰囲気が好ましく感じられないという意味であることも多いです。

そのため、社員と打ち解けてくることによって働きやすくなることもあるでしょう。

なお、本当に社風が合わないのなら、プロジェクトの基本方針などにも一々違和感を感じるでしょうから、働き続けるのは厳しいと言えます。

転職するのであれば、面接官の雰囲気や経営方針、口コミサイトのレビューなどをチェックしてみるのが良いでしょう。

転職するべきでない場合

次は転職すべきでないケースを紹介します。

不満と勢いで早い段階から転職する

仕事内容が希望や想定と違うということに不満を持つ人はたくさんいます。しかし、それだけの理由で衝動的に転職するのはおすすめできません。

特に大企業では、若手に下積みとして単純作業を課す会社も多いので、数年我慢すれば、希望や想定通りの仕事ができるようになるかもしれないからです。

また第二新卒として転職しても、再び同じような単純作業をしなければならない可能性もあるでしょう。

そのため、先輩の状況なども見ながら、数年我慢して働いてみるというのも有意義だと言えます。

漠然とした不安感がある

新卒3年目以内だと、基本的なビジネスマナーや仕事のやり方など、覚えるべきことがたくさんあって大変です。

それらがなかなか身に付かないことに焦燥感や不安感を覚えることもあるでしょう。

しかし、そうした感情は若手なら誰しもが感じる一般的なものです。そのため、転職したからといってそれらから自由になれるわけではありません。

じきに仕事に慣れてくれば、だんだんと気も楽になってくるでしょうから、仕事を続けられるように努力するのが良いでしょう。

今の仕事に飽きてしまった

飽きっぽい人なら、2、3年も仕事を続けると面白くなくなってしまうこともあるでしょう。

しかし、その理由で転職するのであれば、数年後には再び転職しなければならないことになるので、頑張って続けるのが賢明です。

自分の気質に合わせて職を転々とするのも良いですが、短いスパンでスキルや経験を得るのには限界があります

また数年で辞める人間を快く迎えてくれる企業もそうそうないでしょうから、「飽きた」という理由だけで転職するのがおすすめできません。

転職をする際の具体的判断事例

ここからはいくつかの具体例に対して、転職すべきかすべきでないかの判断を下していきます。

転職をする際の具体的判断事例

ホワイト企業でやり直したい

ブラック企業に勤務しているという場合は、今すぐその会社を辞めて転職することをおすすめします。

過酷すぎる労働環境の中で長く働き続けるのは難しく、無理して働き続けると体を壊してしまう恐れもあるからです。

なお、転職活動は働きながら行うのがセオリーですが、ブラック企業の場合はそれは困難でしょうから、まずは会社を辞めることから始めるのが良いでしょう。

外資系企業など別業界に興味が湧いた

外資系企業などに興味を持ったからといって、熟考せず衝動的に転職するのはおすすめできません。

将来性を中心にしっかりと考え、それでも外資系企業にいきたいという結論になったなら、転職エージェントなどに相談してみるのが良いでしょう。

また現職をもう少し長く続けていた方が、スキルや経験などの観点から、外資系企業への転職に有利に働くという可能性もあります。

また業種・職種によっては資格が必要なこともあるでしょうから、転職のタイミングについては慎重に検討すべきです。

年収など労働環境を改善したい

新卒2年目、3年目の年収は一般的な企業ならどこもあまり高くないので、「現時点の給料が低い」という理由だけで転職するのはおすすめしません。

ただし、10年後、20年後にも全然年収が上がらないことが判明したような場合は、転職エージェントに相談してみるのが良いでしょう。

また残業の有無や勤務時間の長さなど、その他の労働環境に関しては、転職によって自分に合った形に改善することは大いに可能です。

新卒2・3年目の人が転職する際に注意するべきポイント

以下では新卒2年目、3年目での転職の際に気をつけるべきポイントをいくつか紹介します。

本当に今転職する必要があるのか

転職の際はタイミングを慎重に検討するべきです。特に新卒3年目未満なら社会経験がまだ浅いので、今転職すべきかどうかの判断がつきにくいこともあるでしょう。

よってこの記事も参考にしながら、今転職すべきか、今の仕事を続けるべきかを、よくよく検討してみてください。

また自分だけでは判断しかねるという場合は、転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。

転職エージェントなら、転職のプロであるキャリアアドバイザーの客観的な意見が聞けるので有意義です。

転職先の業界はどこにするのか

「今の仕事を辞めたい」という気持ちだけで転職するのではなく、将来的なキャリアプランも見据えた上で転職先を選ぶべきです。

なお、自分にとって将来性があるより良い企業を見つけるには、まずは志望業界を決めるのが良いでしょう。

各業界を色々と研究した上で行きたいところを決め、その業界に属する企業を調べるという流れが効率的です。

なお、新卒3年目未満の転職では、やる気やポテンシャルだけで採用されることも多いので、経験の有無に関わらず、幅広い業界を検討してみるのが良いでしょう。

転職先に求める条件を明確に

入社後のミスマッチを防ぐためにも、転職先への希望条件を明確にした上で職探しをするのが良いでしょう。

基準があると求人の比較もしやすくなるので、効率的に案件を物色することができます。

なお、全ての希望条件が叶えば理想的ですが、現実的にはそう上手くいかないことも多いので、妥協することも必要です。

よって希望条件には優先順位を付けておき、絶対条件と妥協しても良い条件を区分しておくと、スムーズに求人案件が探せるでしょう。

1年後だけでなく10年後まで考える

社会人としての生活はかなり長く続きます。一般的なサラリーマンであれば、新卒から定年まで40年程度働くことも普通です。

そのため、転職を先を見据えて行うことが大切になります。新卒3年目未満では、目先の1年、2年のことばかりを考えがちですが、10年先、20年先のことも考えておくのが良いでしょう。

将来のあり方や社会人生活の締め括りなどを考えた上で、より充実していると思われる選択肢の方に賭けるというのがおすすめです。

退職・入社のやり方を知る

退職や入社の具体的な方法を知っておくことも大切です。それらを知らず、ただぼんやりと求人を探してているだけでは、良い転職先を見つけた時にすぐに行動に移ることができません。

事前に情報収集をよく行っておけば、転職に対するイメージも明確になるため、効率的に転職活動が進められるでしょう。

なお、先述した通り、基本的に転職活動は仕事を続けながら行うべきです。

しかし、新しい会社に内定が出たら、1〜3ヶ月以内に入社するよう求められるので、退職や入社の手続きでかなり忙しくなることは心得ておきましょう。

一貫性のある仕事への転職はタイミングに注意

新卒で入社した会社と関連のある業種・職種に転職する場合は、転職するタイミングにも気を配る必要があります。

その場合は現職のスキルや経験を転職先で活かせるので、現職を続けられば転職に有利に働く可能性もあるからです。

特に将来の夢を追って転職する場合などは、その夢がより良く叶えるための最善策を打つのが良いでしょう。

新卒2・3年目の人の特徴

ここからは新卒2、3年目の特徴を紹介していきます。自分が企業からどう見られているのかを考える参考にしてください。

新卒2・3年目の人の特徴

ポテンシャルが高い若手で将来性がある

新卒2、3年目の転職者は、転職市場においては一番の若手になります。

若手の魅力とはポテンシャルであり、それに関しては最大の評価を受けられるでしょう。

よって仕事への熱意や意欲をアピールするなど、自らの将来性を際立たせるような工夫をすれば、企業からは重宝される人材になり得ます。

なお、ポテンシャルがあるということを裏返せば、現在は何もないという意味にもなるので、若手のうちは強みが何もなくても、アピール次第では転職に成功することが可能です。

即戦力になりやすい

新卒2、3年目の人材は、完全な初心者である新卒とは異なり、すでに一定のビジネスマナーなどは心得ています。

そのため、基本的な事柄を教えるために手間隙はあまりかからないので、育成のコストをカットできるという点で、企業にとっては魅力的な人材です。

また早く育てられるということは、新卒よりも即戦力になりやすいということでもあります。

よって新卒との違いをしっかりとアピールすることができれば、優秀な若手として扱われるでしょう。

またすぐに退職するリスクがある

新卒2、3年目で転職するなら、新卒入社した会社をすぐ辞めることになるので、「またすぐに辞めるのではないか」と懸念される恐れがあるのはデメリットです。

そのため、合理的な理由があって転職していることをきちんと説明できなければなりません。自身のキャリアについてよく考えていることが伝わるような前向きな転職理由を提示するのが良いです。

また面接の際は、「この仕事は長く続けていくつもりです」ということをしっかりアピールして、採用担当者に安心感を与えるのが良いでしょう。

前職でのスキルがある場合も

専門性の高い仕事に就いた場合は、新卒2、3年目であっても有用なスキルを習得できている可能性もあります。

そのため、前職でのスキルを活かせる転職先なら、採用のハードルは下がりますし、転職によって年収アップやキャリアアップが果たせることもあるでしょう。

ただし、中堅やベテランの転職者もいる中で、スキルを武器に転職活動を進めていくのは無謀なので、やはり若さゆえの意欲やポテンシャルも上手く活用するのがおすすめです。

新卒2・3年目の人が転職に成功する秘訣

続いては新卒3年未満の人が転職に成功するための秘訣を紹介します。

なお、以下の内容には新卒3年未満に限らず、全ての転職者が行うべきことも含まれています。

自己分析

転職するなら第一に自己分析が重要です。以下を参考に、入念に自分を客観視してみてください。

志望動機

志望動機とは応募書類や面接で求められる「どうしてその企業に入りたいのか」に関する説明のことです。

志望動機の説得性が高い方が、採用担当者に好印象を与えられます。

そのため、応募先の企業をよく研究した上でより良い志望動機を考案し、それを上手く文章にしたり、説得力のあるような調子で説明できるようになることが必要です。

自分の長所・短所を客観的に把握する

より良いアピールをするには、自分の長所をよく理解していなければなりません。

またその長所が志望する企業でどのように活かせるのかをきちんと説明できることも大切です。

なお、面接の際に「短所は何ですか」と聞かれた際には、ただ自分の欠点を答えるのではなく、それをどう改善・カバーしていくのかを合わせて答えることが重要になります。

よって短所についてもよく考えておくと良いでしょう。

履歴書・職務経歴書・面接でのアピール方法

転職活動で自己アピールができるのは、応募書類と面接の2回だけです。そのため、アピール方法を工夫することが大切になります。

履歴書と職務経歴書の違い

履歴書と職務経歴書は混同されがちですが、履歴書はそれまでの略歴を含めた基本的な個人情報を記載する形式的な書類です。

一方で職務経歴書にはそれまでの業務経験や自身の知識やスキルなどを、比較的自由に書くことができます。

そのため、応募書類でより良い自己アピールをするには、職務経歴書の内容にこだわらなければなりません。

なお、履歴書に関しては、記載のルールをきちんと守って、簡潔にわかりやすく書くことが大切です。

学生時代の経験

新卒3年未満であれば、社会人としての経験はあまりないはずなので、学生時代の経験も自己アピールの材料にするのが良いでしょう。

部活やサークル、ゼミ、受験勉強に関する経験を掘り起こし、そこから自分の人間性や長所をできるだけ魅力的に伝えるのがおすすめです。

なお、それぞれの結果だけを羅列するのでは強いアピールにはならないので、各経験において工夫したことや成長できたことなどを含めて、具体的かつ詳細に説明しましょう。

壁を乗り越えた成功体験をあげる

入社3年未満であれば、職務経験はまだまだ浅いので、仕事上での確固たる成功体験がないことも多いはずです。

しかし、些細なことでも良いので、何かしらの成功体験を絞り出しましょう。

なお、成功体験はまず壁にぶつかり、その壁を自分なりに創意工夫して乗り越えたという流れで説明するのが、わかりやすくておすすめです。

成功体験があることによって、対応力や意欲の高さをアピールすることができるので、転職を有利に進められます。

前職を通じて考えたことを伝える

若手の転職ではポテンシャルを重視した選考がなされるので、応募先の企業に自らの将来性をしっかりアピールすることが大切です。

そのためには、前職の経験を通じてどのようなことを感じたか、これからのキャリアについてどのように考えているのかなどを伝えるのが良いでしょう。

しっかりとした考えを持っている若手であることが採用担当者に伝われば、これから大きく成長していける将来性のある人材であるとの評価を得られるはずです。

在職しながら慎重に転職活動を行う

転職活動は働きながら行うのがおすすめです。特に同業種・同職種でキャリアアップを目指すような場合には、現職と転職先を比較することが大切になります。

現職よりも良い転職先が見つからなければ、転職しないという選択肢も残しておけるので、在職中の方が精神的に余裕のある状態での職探しが可能です。

退職してから転職活動を始めると、早く決めないといけないという焦りも出てくるので、冷静な判断ができなくなる可能性があります。

事前の業界分析・企業分析

自力で良さそうな求人を見つけたにせよ、転職エージェントから求人を紹介されたにせよ、慎重に熟考してから応募する必要があります。

即座に応募するのではなく、対象の企業や業界のことを十分に調べてから応募するのが良いでしょう。

また面接でしっかりとアピールするには、業界の情報や企業理念などをきちんと理解している必要があるので、その意味でも事前の情報収集は重要です。

前職でスキルや専門知識を身に着けておく

転職する前に、一定のスキルや専門知識を身に付けておけば、転職の際に活用できるのでおすすめできます。

またそれらを身に付ける過程での成長を活かして自己アピールを考えることもできるので有意義です。

なお、専門的な仕事や難易度の高い資格試験などで特殊なスキルを習得している場合は、それをフル活用できる業種・職種を選ぶと採用のハードルは下がります。

新卒当時の認識が不足していた事を認める

新卒3年未満という早期で転職する場合の懸念材料は、「またすぐに辞めるのではないか」と思われてしまう可能性があるということです。

そのため、その疑念を払拭するための工夫をすることが大切です。具体的には「新卒入社の際にはキャリアプランをしっかり描けていなかった」などと当時の認識不足を告白するのが良いでしょう。

また合理的かつ前向きな転職理由を見つけておくこともおすすめです。

転職に失敗してしまうケースとは

以下に該当する場合には、転職に失敗してしまう可能性があるので注意しましょう。

自己分析が不足している

自己分析がしっかりできていないと転職に失敗する可能性は高まります。

例えば、自分の長所や強みなどを十分に理解していなければ、自分に合った転職先を選ぶことは難しいでしょう。

また面接でも全体として一貫性のない支離滅裂な回答をしてしまう可能性が高いので、面接官に好印象を与えることはできません。

転職先が決まる前に退職してしまう

転職先が決まる前に退職してしまうと、無職の状態で転職活動を行わなければなりません。

転職活動が上手くいかなかった場合に転職しないという選択肢も失ってしまいますし、収入源が断たれると次第に焦りも募ってくるでしょう。

精神的に追い込まれて冷静さを失い、いまいちな転職先を選んでしまう恐れもあるので、転職先が決まってから退職するのが賢明です。

現状から逃げるために転職する

転職は将来を見据えた前向きな動機で行うのがおすすめです。

嫌な上司や面倒な仕事など、現状から逃げるためだけに行ってしまうと、転職先でも似たような状況になってしまう可能性があります。

また動機が消極的では、志望する企業に良いアピールをすることが難しいので、成功しにくいと言えるでしょう。

ただし、ブラック企業や病気になるほどストレスがかかる職場など、逃げた方が良いケースもあります。

転職に関する知識やコツを知らない

転職活動を成功させたいなら、転職に関する知識やノウハウについても十分に情報収集を行うべきです。

十分なスキルや経験があったとしても、転職活動の仕方を間違えると失敗してしまう可能性もあるので、油断は禁物です。

なお、自分で情報収集をするのが難しい場合は、転職エージェントにサポートしてもらうのが良いでしょう。

新卒2・3年目の人のよくある疑問

ここからは新卒2、3年目の人が転職に関して抱きがちな疑問を紹介していきます。

今の会社は適切な労働環境と言える?

勤め先の労働環境の良し悪しを確認するには、他の会社における労働環境と比較してみるのが良いでしょう。

例えば、他の会社に勤務している友人の事情を聞いてみたり、口コミサイトで各社の社員や元社員のレビューを見てみてください。

また労働法を見て、今の会社の労働環境が妥当かどうかを確認するにも有意義です。

退職の希望を伝える機会・タイミングはどこ?

おすすめした通りに仕事を続けながら転職活動を行うのであれば、退職の意思は転職先が決まってから伝えると良いでしょう。

上司になかなか切り出しにくいという方も、実際に内定をもらって転職先が決まってしまえば、いくらか話しやすいはずです。

またどうしても自分から上司に話せないという場合は、退職代行サービスを活用するという手もあります。

転職エージェントの概要や転職サイトとの違い

転職エージェントを利用すれば、自分のプロフィールや希望条件などを元に、最適な求人案件が紹介されます。

転職サイトは求人が掲載されているだけであり、自力で案件を検索しなければなりません。

また詳細は後述しますが、転職エージェントを利用すれば、応募書類の添削や模擬面接をはじめとする色々なサポートを受けることも可能です。

転職した人の実際の体験談

以下では転職経験者の体験談を紹介します。成功談と失敗談の両方を載せているので大いに参考にしてください。

転職がうまくいった人の成功談

まずは第二新卒としての転職の成功事例をいくつか紹介します。

以下のように転職活動の仕方が良ければ、新卒から1年半などであっても転職に成功することは十分可能です。

入社から1年半でもポテンシャルを評価された

私は新卒入社から1年半で転職を決意したため、最初の勤務期間の短さから、「またすぐに辞めるのではないか」と思われるのではないかと心配していました。

しかし、熱意を持って自己PRをした甲斐があって、ポテンシャルや意欲を買ってもらうことができました。

当初の不安とは裏腹に、入社1年半でもあっさりと転職に成功できたので、結果としては良かったです。

若年採用の企業に若さとやる気をアピールした

私の転職活動が成功した要因は、若年層を積極採用している企業を狙って応募したことです。

転職した企業は、事前の企業分析によって、やる気のある若手を評価する傾向があることがわかっていたので、若い自分が意欲の高さをアピールしたら、狙い通り採用されました。

自分の年代や性別から将来のビジョンを見直せた

転職することを検討していたので、とりあえず転職エージェントに登録してみました。すると自分のかなり詳しい情報まで踏まえた上で、求人案件を色々と紹介してもらえました。

またアドバイザーも話も聞きながら求人を選ぶ中で、将来的なビジョンについて改めて考えることができたので良かったです。

その結果、当初の想定とは少し違う性質の転職先を選ぶことになりましたが、十分に満足できる転職活動ができたと思います。

第二新卒でも採用後に新人扱いしてもらえた

転職活動では、自分を即戦力の人材のようにアピールしていましたが、実際はそれほど自信があるわけではありませんでした。

転職した企業では、第二新卒である私も、新卒同様の新人として扱ってもらえたので良かったです。

年下の新卒の子たちと同じ待遇になってしまいましたが、新人として再スタートが切れたので、安心して働き始めることができ、とても満足しています。

転職がうまく行かなかった人の失敗談

続いては失敗談を紹介します。以下の失敗談を反面教師として、転職の際に気をつけるべきことを学んでいきましょう。

再び早期離職して25歳でニートに

キャリアアップのために転職を決意した私は、早々に会社を退職しました。今振り返ると、あの時に会社を辞めたのが失敗の端緒だったように思われます。

それから転職活動を始めたのですが、なかなか上手くいかず、妥協に妥協を重ねてなんとか転職先を見つけました。

しかし、キャリアップを目指したにもかかわらず、転職先の労働条件は前職よりも悪く、やる気を失った私はその会社もまた早々に辞めてしまいました。現在は25歳でニートをしています。

実力ではなくコネ・運などに頼って後悔した

知り合いが転職先を紹介してくれると言ったので、その気になって会社を辞めました。

しかし、紹介された会社の労働条件はあまりよくなかったので、そこに転職する気は起こりませんでした。

とはいえ、会社はすでに辞めてしまったので、何もない状態から転職活動を始めることを余儀なくされ、コネに頼っていい加減な気持ちで会社を辞めたことを後悔しています。

今の状況に比べれば、会社勤めの時に抱いていた不満など小さいものなので、「転職など思いつくんじゃなかった」というのが正直な気持ちです。

企業研究などの対処法が不足していた

勢いだけで転職活動をしていた私には勤勉さが欠けていました。転職ノウハウの学習や業界研究、企業分析などを怠ったのです。

そのことが災いして、志望企業の選考にことごとく落ち、時間を浪費してしまいました。

最終的には満足できない転職先を選んでしまいましたが、仕事と転職活動の両立で疲れ切っていた当時の私には、そこを選ぶしかなかったのです。

もう少し最初から真面目に転職活動と向き合っていれば、早くに志望企業からの内定ももらえたかと思うと、残念な気持ちでいっぱいになります。

周囲から厳しい言葉を受けた

私は新卒2年目で転職を決意しましたが、当時は「最低でも3年は勤めてから転職すべきだ」という世間の風潮があることを知りませんでした。

そのため、「自分は新卒2年目である」ということを不用意に公言してしまっていたように思います。

実際、家族や親戚などの年配の人間からはかなり反感を買いました。またあまり採用の状況が芳しくなかったことも、それが災いしたのではないかと思っています。

事前にしっかり情報収集をしていれば、もっと慎重に転職活動ができたかと思うと、非常に悔しいです。

新卒2・3年目の人には転職エージェントがおすすめ

転職サービスには色々ありますが、新卒2、3年目の方には転職エージェントが最もおすすめです。

転職エージェントで手厚いサポートを受けられば、先ほどの成功談にもあったような入社1年半の若手でも、転職活動に成功できる可能性は大いにあります。

転職エージェントについて

転職エージェントは、登録して担当のキャリアアドバイザーとの面談を行うことで、それぞれに最適な求人案件が紹介してもらえるという転職サービスです。

またそのアドバイザーは、履歴書・職務経歴書の添削や面接対策などの様々なサポートも手厚くやってくれます。

そのため、転職が初めての新卒2、3年目若手でも、安心して転職活動をすることが可能です。

なお、一部有料オプションを設けている会社はあるものの、ほとんどの転職エージェントは原則無料で利用することができるので、経済的に余裕がない方であっても問題ありません。

転職エージェントでは何に注目するべき?

転職エージェントにも色々あるため、以下のポイントを参考に、ご自身に合ったところを選ぶのが良いでしょう。

基本的に求人数は多い方が幅広い選択が可能に

転職エージェントにも、大手の総合型から専門性の高い特化型まで、様々なものが存在します。

求人数が多いほど、選択肢の幅を広げることができるので、総合型の大手エージェントはあらゆる求職者におすすめです。

また一部の業種や職種に特化したエージェントは専門性が高いので、すでに志望の業種や職種が大体決まっているなら、そうした特化型を活用するのも良いでしょう。

なお、どれだけ登録・利用しても無料なので、総合型と特化型の両方を活用するのも有意義です。

非公開求人の数や割合も重視しよう

転職エージェントは、転職サイトなどには一般公開されていない非公開求人も豊富に扱っています。

非公開求人はエージェントが契約企業から直接請け負っているケースが多いので、普通の求人案件に比べると条件が良いです。

そのため、どれだけ非公開求人を保有しているかや、紹介してくれる求人案件に対する非公開求人の割合などにも注目するのが良いでしょう。

非公開求人を多数持っていたり、その割合が高いエージェントは優秀だと言えます。

転職全般を通してのサポートがあるところも

転職エージェントに登録すれば、転職のプロであるキャリアアドバイザーに色々なことを相談することができます。

また応募書類の添削や面接対策などは基本サポートとしてどこでもしてくれますが、その他のサービスが用意されている場合も多いです。

希望すれば模擬面接をしてくれたり、応募書類を提出する際に推薦状を書いたりしてくれます。

給与交渉の代行や円満退社に向けたアドバイスなどのアフターサポートをしてくれる場合もあるので魅力的です。

転職エージェントの実際の利用方法を解説

ここからは転職エージェントを利用する場合の具体的な流れや上手に活用するための工夫などを紹介します。

転職エージェントを利用する流れ

転職エージェントを利用する流れは以下の通りです。

①無料登録

まずは各転職エージェントの公式サイトから登録を行います。基本的に登録・利用は無料なので、興味のあるエージェントがあれば、気軽に登録してみるのが良いでしょう。

また大手の総合型エージェントと専門性の高い特化型エージェントの両方に登録するのも有意義だと言えます。

複数のエージェントに登録することによって、転職活動の幅を広げられます。

②キャリア診断

無料登録を済ませたら、次は自分のプロフィール情報を入力します。

すると担当のキャリアアドバイザーから連絡があり、面談を行ってキャリア診断をしてもらうという流れになります。

その結果を元にして求人案件が紹介されるので、自分の情報はできるだけ詳しく正確に伝えておくのが良いでしょう。

また個人的な要望がある場合は、面談の際などに忘れず話すべきです。

なお、すぐに転職する気がない場合でも、キャリア診断や求人紹介をしてもらうことはできます。「そもそも今転職すべきか」という相談も可能です。

③求人紹介

キャリア診断の結果から、それぞれに適切だと思われる求人案件が紹介されます。一つではなく、複数の求人を提示されるのが普通です。

その中には先述した非公開求人も多く含まれており、おそらく転職サイトに載っているようなものよりも、条件の良い求人案件が見られるでしょう。

なお、紹介された求人に関しては一度持ち帰ってよく検討し、改めて応募するかどうかの返事をするべきです。

焦って即断するのは危険なので、少し時間をかけて考えるのが良いでしょう。

④書類添削

紹介された求人の中から応募先を決めたら、次は履歴書や職務経歴書の作成に入ります。

大抵の転職エージェントでは、そうした応募書類の添削サービスを受けることが可能です。担当者からそれに関する連絡がない場合は、添削サービスの有無を確認し、あるなら頼んで添削をしてもらいましょう。

転職のプロであるキャリアアドバイザーに客観的に校閲してもらえば、応募書類のクオリティは格段に高まります。そうすれば書類選考を突破できる確率はかなり上がるでしょう。

⑤推薦文

転職エージェントによっては、担当者が応募書類に添えて提出する推薦文を書いてくれる場合があります。

登録情報や面談でのヒアリングなどを踏まえて、客観的な視点から応募者の強みや長所などをアピールしてもらえるので、こちらも書類選考の突破率を高めるためには有効です。

なお、転職エージェントは契約企業のニーズも熟知しているため、それも考慮した上で適切な文章を作成してくれます。

自力で転職活動をする場合は、こうした推薦文はないので、転職エージェントを活用した方が有利です。

⑥面接対策

転職エージェントでは面接対策もしてもらえます。

応募先の企業で定番の質問や面接の際の心構えなどを教えてもらえますし、希望すれば模擬面接を受けられることも多いです。

模擬面接で質疑応答を練習し、予想外の質問をされた時の受け答えや焦りなどにも慣れておけば、余裕を持って面接本番に臨むことができるでしょう。

模擬面接に関しても、転職エージェントを利用しなければ得られない機会なので、やはりエージェントの利用は有意義です。

転職エージェントを上手に利用するには

以下では転職エージェントを上手に活用するための方法を紹介します。

自分の情報は正確に伝える

転職エージェントは、登録者が自己申告した情報を頼りにサービスを提供するので、自分の情報は正確に伝えるようにしましょう。

間違っても虚偽の申告をしてはいけません。嘘をつくと、面接の際にボロが出たり、入社後のミスマッチが起こる可能性があります。

エージェントからの信用を失くす恐れもあり、自分の利益にはなりません。

同封する推薦文は内容をチェック

先述した通り、転職エージェントは応募書類の提出に合わせて推薦状を作成してくれますが、その中身には目を通しておくのが良いでしょう。

自分がどのように推されているのかを知ることで、面接の際の自己アピールに活用することができます。

なお、アドバイザーの技量によっては、程度の低い推薦文が書かれることもあるので、それをチェックするためにも見ておくべきです。

転職エージェントに頼り過ぎない

転職エージェントにおんぶに抱っこでは、転職活動を成功させることはできません。最終的には自分で内定を勝ち取るという心がけが重要です。

例えば、転職エージェントから紹介された企業に関しては、自分でも口コミサイトなどを利用して情報収集をするのが良いでしょう。

そうすることで各企業への理解が深まり、より良い転職先を選べる可能性が高まります。

【新卒2・3年目での転職】おすすめの転職エージェント

それでは、新卒2・3年目での転職におすすめのエージェントをいくつか紹介していきます。

総合型

リクルートエージェント

エージェント名

リクルートエージェント

求人数

50万件

特徴

・幅広い求人情報

・キャリアアドバイザーによる面談や面接対策が丁寧

リクルートエージェントは50万件以上の求人情報を取り扱い、そのうち30万件が未公開求人である点が特徴です。

特に新卒2年目や3年目での転職を考える方にとって、このエージェントはとてもおすすめです。まだキャリアの方向性が定まっていない場合でも、幅広い業界や職種から最適な転職先を見つけることができるからです。

また、キャリアアドバイザーが個別にサポートしてくれるため初めての転職活動でも安心して進められ、将来のキャリアプランが具体的に描きやすいです。

マイナビエージェント

エージェント名

マイナビエージェント

求人数

多数

特徴

・若手の転職に強み

・担当者が親身にサポートしてくれるため、書類通過率が高い

マイナビエージェントは特に20~30代の転職支援に強みを持つエージェントで、新卒2年目や3年目の転職を考える方にも最適です。

幅広い業種・職種に対応しており、若手のキャリアアップを効果的にサポートしてくれます。また、キャリアアドバイザーが丁寧に寄り添い、履歴書や職務経歴書の添削から面接対策まで充実したサポートを提供してくれるため、初めての転職でも安心です。

また、書類通過率の高さがその手厚いサポートを裏付けており、利用者の満足度も非常に高いです。

LIBZ

エージェント名

LIBZ(リブズ)

求人数

多数

特徴

・リモートをはじめとした柔軟な働き方を目指せる

・ドラフト方式による採用率の高さが特徴

LIBZはリモートワークやフレックス勤務といった柔軟な働き方の求人に強みを持つ転職エージェントです。

特に新卒2年目から3年目の方にとっては、自身のキャリアの方向性を見直し、より自分に合った働き方を実現するチャンスとなるでしょう。

さらに、利用者が希望条件を先に登録し、それに合う企業が立候補するというドラフト方式を採用しているため、ミスマッチを避けて円滑に転職活動を進められるでしょう。

第二新卒

マイナビジョブ20's

エージェント名

マイナビジョブ20's

求人数

約6,000件

特徴

・20代の若手および第二新卒に特化

・適性診断から自分にあるプランを理解

マイナビジョブ20'sは20代の若手に特化した就職支援サービスであり、新卒2・3年目の方にうってつけのエージェントと言えます。

このエージェントでは、若手のキャリア見直しに必要な面接対策や書類作成を専門的にサポートし、経験が浅い段階でも適切な企業と出会えるよう手厚く支援しています。

また、在職中でも転職活動が円滑に進むよう手続きを代行してくれるため、忙しい毎日の中でも効率的に転職を実現できる点も大きな魅力です。

第二新卒エージェントneo

エージェント名

第二新卒エージェントneo

求人数

非公開

特徴

・未経験者歓迎の求人が多い 

・非公開求人も多数

第二新卒エージェントneoは、未経験者歓迎の求人が多いことからも、新卒2、3年目で転職を考えている方におすすめできるエージェントです。

未経験者歓迎で、労働条件が整ったホワイト企業を中心に取り扱っており、第二新卒や既卒、フリーターなどの20代向けに特化した支援を行っています。

学歴不問で様々な業界への転職をサポートしていることも特徴で、非公開求人も多数提供されています。

また、専任のキャリアアドバイザーがマンツーマンでサポートしてくれるため、初めての転職でも安心です。

ジールエージェント

エージェント名

ジールエージェント

求人数

非公開

特徴

・専門のカウンセラーが個別にサポート 

最短で2週間で内定獲得可能

ジールエージェントは専門のカウンセラーが個別にサポートを提供しており、大手エージェントにはない独自の求人情報を豊富に掲載しています。

新卒2・3年目の転職希望者にとって、ジールエージェントの迅速なサポート体制はとてもありがたいものとなるでしょう。なんと最短で2週間で内定を獲得できる可能性があるため早期にキャリアの再スタートを切ることが可能です。

さらに、初めての転職に対する不安を軽減してくれるため、新卒からのステップアップを目指す方には嬉しいエージェントと言えます。

既卒

ジェイック

エージェント名

ジェイック

求人数

非公開

特徴

・既卒者の就職成功率は81.1%、定着率は91.5%

・「職業紹介優良事業者」に認定

ジェイック(JAIC)は既卒者やフリーター向けの就職支援サービスを提供し、高い就職成功率と定着率を誇るエージェントです。

専任の就職アドバイザーが個別にサポートを行い、自己分析や面接対策、ビジネスマナー講座などを通じて徹底的に支援しています。

新卒2・3年目の転職においても、書類選考を経ずに直接面接に進める求人が多く、早期にキャリアを築きたい方には最適です。

また、厚生労働省から「職業紹介優良事業者」に認定されており、安心して利用できる点も魅力です。

DYM就職

エージェント名

DYM就職

求人数

非公開

特徴

・2,000社以上の企業と取引

・上場企業からトップベンチャー企業まで

DYMは東証プライム上場企業から成長が期待されるトップベンチャー企業までの多岐にわたる業種と職種の求人を提供しています。

特に新卒2年目や3年目で転職を考えている方にとっては、キャリアアップの機会を広げることが期待できます。

また、DYMは2,000社以上の企業と取引があり、書類選考なしで面接に進める求人が豊富に揃っているため、新卒2・3年目の経験が浅い方でもスムーズに転職活動を進められるのが魅力です。

さらに、全国に拠点がありオンライン面談にも対応しているため、地方在住の方でも利用しやすい環境が整っています。

キャリアスタート

エージェント名

キャリアスタート

求人数

非公開

特徴

・20代に特化した就職支援 

・既卒者でも大手企業への就職が可能

キャリアスタートは20代の若者に特化した就職支援サービスを提供しており、特に新卒2・3年目の方に最適なエージェントです。

フリーターや既卒者でも大手企業への就職を実現している実績があり、リクルートや楽天などの大手企業を含む多様な求人を取り扱っています。

さらに、地方から東京への転職を希望する若手の方には転居サポートが充実しており、寮や住宅補助がある企業の紹介や初期費用がかからない住居の提案など、キャリアの新たなスタートを後押しする環境を整えています。

ハイクラス

ビズリーチ

エージェント名

ビズリーチ

求人数

197,000件以上

特徴

・7400人以上在籍するヘッドハンターからスカウトを受け取れる

ビズリーチは年収1,000万円以上の求人が約3分の1を占める高収入求人に特化した転職サイトです。

会員は年収に応じて「ハイクラス会員」と「タレント会員」に分かれており、特に年収750万円以上の方はハイクラス会員として登録されます。

新卒2・3年目での転職を考える方にもおすすめできる理由は、企業やヘッドハンターから直接スカウトを受けることができる点です。これにより自分のスキルや経験を客観的に評価されつつ、早い段階でキャリアアップを実現する機会を得られるでしょう。

リクルートダイレクトスカウト

エージェント名

リクルートダイレクトスカウト

求人数

約20万件

特徴

・年収800万円以上のハイクラス求人が多数

・信頼と実績のリクルート

リクルートダイレクトスカウトは年収800万円以上のハイクラス求人を多く取り扱う転職サービスで、約4,300名のヘッドハンターと提携しています。

このエージェントでは匿名レジュメを作成することで、ヘッドハンターや企業から直接スカウトが届く仕組みとなっています。

そのため、新卒2年目や3年目の方にとっても、キャリアの早い段階で自分の価値を最大限に発揮し早期のキャリアアップを目指すための有力な手段となるでしょう。

dodaX

エージェント名

dodaX

求人数

約53,000 件

特徴

希少なポジションの求人も 

 ・ハイクラス転職に特化した専属のキャリアカウンセラー

dodaXはハイクラス転職に特化した転職サービスで、特に新卒2・3年目の方にも魅力的な希少なポジションの求人を多数提供しています。

年収600万円以上の高収入求人を取り扱っている場合もあり、経験を活かしたキャリアアップを目指す若手にとっても理想的です。

また、企業やヘッドハンターから直接スカウトを受け取ることができ、専属のキャリアカウンセラーが丁寧にサポートするため効率的に転職活動を進めることが可能です。

フリーランス

レバテックフリーランス

エージェント名

レバテックフリーランス

求人数

約70,000件

特徴

・業界最大級の案件数をほこる

・高単価案件も多くフリーランスには最適

レバテックフリーランスはITエンジニアやクリエイター向けのフリーランスエージェントサービスで、取引企業数は10,000社以上を誇り業界最大級の案件数を持っています。

専任のコーディネーターが登録者に寄り添い、案件提案から単価交渉、契約締結、参画後のサポートまで一貫して行います。

特に高単価案件やリモート案件が豊富で、新卒2・3年目の方がスキルを活かしつつ柔軟な働き方を模索する際にも最適な環境を整えています。

Midworks

エージェント名

Midworks

求人数

約10,000件

特徴

・正社員並みの福利厚生

・保証制度もあり

MidworksはITフリーランスエンジニアやデザイナー向けのエージェントサービスであり、正社員並みの福利厚生が提供される点が大きな特徴です。

スポーツクラブや宿泊施設の利用、生命保険の半額負担など、新卒2•3年目の方にも魅力的なサポートが揃っています。

また、収入が途切れた際には契約単価の60%を保証する報酬保障サービスがあり、フリーランスとしてのリスクを最小限に抑えられます。

エージェントの親身な対応も特徴で、若手エンジニアでも安心してキャリアに合った案件に取り組むことができます。リモートワーク案件も充実しているので、柔軟な働き方を求める新卒2・3年目の方にはおすすめです。

フォスターフリーランス

エージェント名

フォスターフリーランス

求人数

約2,000件

特徴

・20年近くにわたって案件紹介をしてきた高い実績をほこる

フォスターフリーランスはITエンジニア向けのフリーランスエージェントであり、1996年のサービス開始以来22,000人以上のエンジニアに案件を紹介してきた実績があります。

特に新卒2・3年目の方にとってはキャリアの初期段階で高報酬の直請け案件や非公開案件に挑戦できる機会が豊富で、スキルの向上や市場価値の向上に繋がります。

また、専任のコーディネーターが職務経歴書の添削から案件参画後のフォローまで手厚くサポートしてくれるので、キャリアの方向性に悩む方にも安心です。

さらに、プライムSler案件やフルリモート案件などの柔軟な働き方の選択も可能です。

新卒2年目での転職についてまとめ

この記事では、新卒2年目での転職について、具体的な注意点や体験談含めて解説しました。

新卒2年目での転職は厳しいと思われがちですが、若手ならではのポテンシャルがあるので諦める必要はありません。

本記事を参考に、是非とも新卒3年未満での転職を検討してみてはいかがでしょうか。