介護職に精神を病む人が多い理由とは?介護うつや病む人の特徴も紹介
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介護の現場では、約3割もの職員が精神的な負担を感じており、メンタルヘルスの問題は深刻な課題となっています。
特に、人手不足や過重労働、複雑な人間関係など、さまざまなストレス要因が重なることで、うつ病や燃え尽き症候群を発症するリスクが高まっています。
本記事では、介護職が精神を病む具体的な原因や、メンタルヘルスの不調に陥りやすい人の特徴を詳しく解説します。また、早期発見のためのサインや、効果的な予防法、職場での対処方法についても具体的に紹介していきます。
介護職がメンタルをやられる理由
介護職がメンタルヘルスの不調を抱える背景には、複数の要因が絡み合っています。
身体的な負担はもちろん、利用者や家族との関係性、職場環境など、さまざまなストレス要因が日々蓄積されていきます。
ここでは、介護職員がメンタル不調に陥りやすい具体的な理由について、現場の実態に基づいて詳しく解説していきます。
体力的に限界な仕事が多い
介護職員では、身体介護は激しい肉体労働が求められ、疲労が蓄積していきます。さらに、施設の24時間稼働によって夜勤が必要となる職場も少なくありません。
2交代制や3交代制のシフト勤務では、不規則な生活リズムを余儀なくされ、体への負担は計り知れません。肉体的消耗に加え、こうした過酷な環境下で働くことによる精神的ストレスも深刻です。
人間関係で精神を病む
介護業界は様々な経歴を持つ人々が集まる場所であり、それぞれの価値観の違いから人間関係にストレスを感じることも少なくありません。
さらに、介護施設は閉鎖的な環境であるため、トラブルがエスカレートしやすく、パワハラやいじめなどの問題が生じがちです。
人手が足りず負担が大きい
日本の高齢化が進む中、介護ニーズは増加の一途をたどっています。しかし、介護現場では慢性的な人手不足に悩まされており、限られた人員で多くの業務を請け負わなければなりません。
この深刻な人手不足は、介護施設全国に広がっており、一人ひとりの職員に過重な責任と業務がのしかかっています。実際、厚生労働省の調査でも、半数以上の施設が人手不足を訴えており、早急な改善が求められています。
利用者との関係がストレスになる
介護の現場では、利用者やその家族との関係性がストレスの原因になることがあります。実際に、関係が苦痛で退職や転職を強いられてしまうこともあります。
また、クレームへの対応も介護職員の役割ですが、心無い苦情などで肉体的疲労以上に心身ともに追い詰められてしまうこともあります。
給料に正当な評価が反映されていない
介護の現場で働く人々は、自分の努力が給与に十分反映されていないと感じています。熱心に仕事をしても、その分だけ給料が上がるわけではありません。
自分の仕事が適切に評価されていないと感じ、ストレスが高まっていきます。ストレスが蓄積されていくと、精神的な負担になり、結果的に離職につながる可能性があります。
介護施設と考えが合わない
介護の現場では、スタッフと施設の価値観の違いから様々な問題が生じることがあります。例えば、スタッフが丁寧なケアを心がける一方で、施設側が効率を重視する場合、両者の溝が従業員のストレスにつながるかもしれません。
スタッフは利用者満足度を追求しますが、施設が利益を最優先すれば、その理想とのギャップからモチベーションが下がる可能性があります。
介護職に多い介護うつの症状
介護職特有のストレスによって引き起こされる「介護うつ」は、一般的なうつ病とは少し異なる特徴を持っています。
介護現場特有の症状や行動の変化が現れることが多く、早期発見のためにもこれらのサインを知っておくことが重要です。
介護の現場では、介護従事者が過酷な労働環境や人間関係の問題などから、うつ病などの精神疾患を発症するリスクが高くなっています。
厚生労働省が令和4年度におこなった「過労死等の労災補償状況」の調査結果によると、「医療、福祉」のカテゴリーに分離される「社会保険・社会福祉・介護事業」が精神障害の請求件数が最多の業種でした。
厚生労働省 『過労死等の労災補償状況』
無気力になる
いつも元気で活動的だった人が、だんだんと元気がなくなり、何もする気が起きなくなる状態があります。これは単なる怠け心からではなく、身体的な疲労感や倦怠感が原因です。
特別な運動をしていないのに体がとてもだるく、頭痛や肩こりに悩まされることもあります。この状態が続くと、普段の生活さえもままならなくなり、何をするにも労力がかかります。この無気力な状態は、心身ともに疲労が蓄積し、さらに深刻化していきます。
食欲がなくなり体重が減少する
介護現場で多く見られる「介護うつ」は、食欲不振による体重減少という深刻な影響をもたらします。
うつ状態にある介護職員は、好物であっても美味しさを感じられなくなり、食べ物に対する興味を失ってしまいます。この食欲不振は、食事量の減少を招き、健康的な体重を維持できなくなる問題に直面します。
十分な睡眠が取れない
介護の現場では、「介護うつ」と呼ばれる症状に悩まされる人が多くいます。その一つが、十分な睡眠が取れないという問題です。これは睡眠障害とも言われ、うつ病の典型的な症状の一つとされています。
具体的には、寝つきが悪く不安になったり、夜中に何度も目が覚めてしまい眠りに戻れなかったり、朝早すぎに目が覚めてしまう症状があります。このような浅い眠りの繰り返しで、結果的に十分な睡眠が取れなくなってしまいます。
思考に障害が起きる
介護うつは、単に気分が落ち込むだけでなく、思考や行動にも影響を及ぼします。最初は気分の落ち込みから始まりますが、次第に人との交流を避けるようになり、周りの出来事に関心を失っていきます。
さらに、ネガティブな考え方になり、自分を卑下するようになります。時には自殺願望すら抱くことがあります。
不安やイライラに悩む
介護の現場では、原因がはっきりしない不安やイライラ感情が突然襲ってくることがあります。
ネガティブな感情が高まると、普段のストレス耐性が低下し、周囲の小さな音にも過剰に反応してしまう状態になる可能性があります。
うつ病の症状に該当したら
介護の現場で「もしかしたらうつ病かも」と感じることはありませんか?
介護職は心身ともに負担が大きく、うつ病を発症するリスクが高い職種です。早期発見と適切な対処が重要なため、自分や同僚の様子に変化を感じたら、以下の症状をチェックしてみましょう。
まずは病院に行き適切な治療をする
心の痛みを感じたら、まず医療機関を受診することが重要です。自分では症状の深刻さが分からないこともあるため、医師と話し合い、適切な対処法を見つけることが大切です。
医師の診断次第で、一時的な休職や部署移動など、状況に応じた対策が必要となります。上司にも状況を正しく伝えれば、理解と支援が得られやすくなります。重症化する前に専門家のアドバイスを仰ぎ、一人で抱え込まずに適切な治療を受けることをおすすめします。
介護うつで労災認定をしてもらう
介護職は過酷な環境で精神的ストレスが高いにもかかわらず、具体的な事故がない場合、仕事によるストレスがうつ病の原因とみなされにくく、労災認定を受けられないことが多いようです。
しかし、日々の勤務状況や心身の変化を丁寧に記録しておくことで、うつ病がストレスから来ていることを示す証拠となり労災認定を受けやすくなる可能性があります。
精神疾患は解雇の対象にならない
精神疾患に罹患しても、すぐに解雇されるわけではありません。特に介護現場で「介護うつ」になった場合、その事実を理由に解雇することは法律で認められていません。これは労働基準法の保護の対象になるためです。
施設側も、スタッフが精神疾患を抱えていることを知っただけでは、即座に解雇することはできません。万が一解雇された場合は、迅速に労働災害の手続きを進めることが賢明です。
また、精神疾患の症状が出た際は、まず自身の健康を優先し、休職を検討するべきです。症状が改善してから仕事復帰するか、退職するかを冷静に判断することが重要です。
転職することも検討する
うつ病の兆候があれば、焦ることもあるでしょう。しかし、転職を検討するタイミングかもしれません。特に介護職は、過酷な環境や人間関係から「介護うつ」になりがちです。日々のストレスが溜まり、うつ症状につながることがあります。
その場合、転職による新しい職場環境と人間関係を手に入れ、前向きな気持ちを取り戻すことができるかもしれません。新しい環境で働くことで、ストレスが大きく軽減され、心地よい日々を取り戻せるでしょう。
介護職に見られる他の精神疾患とは?
介護職員の精神疾患は、うつ病だけではありません。過酷な労働環境や継続的なストレスにより、さまざまな精神疾患を発症するリスクが高まっています。
ここでは、介護現場で特に注意が必要な精神疾患について、その症状や特徴を詳しく解説していきます。早期発見・早期対応のために、ぜひ知っておきたい情報です。
介護ノイローゼを発症する
介護職は精神的負担が大きく、ストレスから精神疾患を発症するリスクが高くなります。特に人間関係のトラブルや過酷な業務が原因で、ノイローゼを併発することがあります。
ノイローゼは、過度の不安や恐怖から日常生活に支障が出る軽度の精神疾患です。一方、うつ病は意欲の低下や持続的な悲しみなどの症状が特徴的です。両者は異なる疾患ですが、症状や原因が重複することが多く、介護職ではこれらを同時に発症するケースもあります。
燃え尽き症候群になる
燃え尽き症候群は、精神疾患とは異なり、独自の特徴を持つ疲労感の一種です。これは、努力家が手を抜くようになったり、以前は熱心に取り組んでいた仕事に対して無関心になったりする場合に現れます。介護業界では、この傾向がよく見られます。
介護職員は使命感を持って働きながら、理想と現実のギャップに悩み、利用者のケアを優先するあまり自分の感情を抑え込み、収入が少なすぎて心が折れる人もいます。
不眠、疲労感、食欲不振などの身体的症状に加え、仕事へのモチベーション低下、周りのことに対する無関心などの精神的症状も顕著に表れます。
精神疾患と診断されなくても精神を病む人は多い
介護の仕事は心身ともに大きな負担がかかり、多くの人が精神的にストレスを感じています。実際に介護職の3割以上が「精神的負担が大きい」と回答しており、メンタルヘルスを損なうのではないかと不安に思う介護従事者が少なくありません。
しかし、そのような気持ちは決して甘えではありません。介護の現場では多大な労働と対人関係、高度な専門知識と技術が求められるため、そうした感情は自然なものです。
無理に抑え込まず、自分の気持ちを受け入れ、大切にすることが重要です。
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介護職でメンタルがやられる人の特徴
介護職員の中でも、特定の性格や行動パターンを持つ人は、メンタルヘルスの不調に陥りやすい傾向があります。自分や周囲の人がリスクを抱えていないか、早期に気づくことが重要です。
ここでは、メンタルヘルスの不調に陥りやすい介護職員の特徴について、具体的に解説していきます。
自分の考えを主張できない
介護職は職員間の連携が重要な業務です。自分の意見を表すことは、チーム全体の発展につながります。しかし、自己主張が苦手な人は、自分の意見を控えがちです。
「自分の発言で他人に迷惑がかかるのでは」「批判されるのでは」と心配するからです。しかし、そうした態度はかえってチームワークを損ねかねません。他者の気持ちに配慮しつつ、自分の考えを適切に伝える力が求められます。
責任感が強く完璧を求めてしまう
介護の現場では、利用者の体調や気分の変化、予期せぬトラブルなどに柔軟に対応しながら業務を進める必要があります。完璧なケアを心がける一方で、自分一人で全ての責任を抱え込むと、「なぜできないのか」と自己否定に陥りがちです。
そうなると、メンタルに大きな負荷がかかってしまいます。完璧を目指すことは大切ですが、他の職員と協力し合い、支え合うことで心の負担を軽減できます。
ネガティブな思考を持つ
介護職は細やかな気遣いが求められる一方で、過剰な思考に陥りやすい職種です。ネガティブな思考傾向や自己肯定感の低さから、些細なことで自己を追い詰めてしまう人が多くいます。
例えば、「相手を嫌な気持ちにさせてしまったかもしれない」といった過度な心配から、事実とは異なる悲観的な思考に囚われてしまうことがあります。
介護職を始めたばかりである
介護の仕事は未知の領域であり、新人介護職員は業務に慣れるまでの間、つまずきやミスが避けられません。初心者ならではの未熟さから、自分の能力を疑い、メンタル的な苦しみを感じることもあるでしょう。
しかし、経験を積み重ねることで自信を取り戻し、スキルを磨いていけば、そうした苦しみは乗り越えられるはずです。
運動やストレッチを普段しない
介護職は常にストレスにさらされているため、メンタルヘルスを維持することが大切です。そのためには、運動やストレッチを日常的に取り入れることが効果的です。
運動は心身のリフレッシュにつながり、ストレス解消に役立ちます。運動中に活性化する脳がストレスホルモンの分泌を抑え、リラックス効果をもたらすのです。
運動不足だと、ストレスに弱くなりがちです。一方で、散歩やストレッチなど手軽な運動を取り入れるだけでも、心地よい疲労感が得られ、良質な睡眠にもつながります。
精神を病む人が多い介護施設の特徴
介護職員のメンタルヘルスの問題は、個人の要因だけでなく、施設の環境や運営方針にも大きく影響されます。
実際に、特定の特徴を持つ介護施設では、職員の離職率が高く、メンタル不調を訴える人が多い傾向にあります。
ここでは、職員の精神衛生に悪影響を及ぼしやすい施設の特徴について、具体的に解説していきます。
違法行為をするブラックな施設
介護施設では、利用者の健康状態に応じて適切な医療ケアが必要となる場合があります。しかし、一部の施設では、資格を持たない介護職員が医療行為の主要な役割を担うなど、違法な医療行為が行われています。
このような施設は他にも法令を無視している可能性があり、施設自体がブラックな環境にあるかもしれません。
職場いじめやパワハラが多い
介護施設において、職場のいじめやパワーハラスメントが横行していると、職員の心身の健康が損なわれ、質の高い介護サービスを提供することが困難になります。
無理な業務や上司からの理不尽な扱いを受けると、メンタルヘルスの問題に陥りやすくなります。
そうした問題が表面化しても適切な対策がとられないまま放置されれば、状況はさらに深刻化し、職員の心の健康をいっそう蝕んでいきます。
労働時間が長すぎる
介護施設では、法定労働時間を超える長時間労働が横行しており、職員の心身の健康を脅かしています。
サービス残業などの名目で、黙認される長時間労働が常態化している施設もあり、職員は十分な休息を取れずにストレスを抱えています。
介護に対する使命感と実際の過酷な労働環境とのギャップが、職員の精神的ストレスを助長しています。
有給や休みを申請しづらい
介護施設の中には、休日や有給休暇を取ることが難しい場合があります。スタッフ不足により、一人でも欠勤すると業務に支障が出るため、休暇取得が制限されがちです。
このような施設では、適切な人員配置がなされておらず、職員に余裕がありません。休暇が取れず、体調不良時でも勤務を強いられる状況は、職員の心身の健康を損ない、質の高いケアを提供ができなくなるでしょう。
メンタルがやられる人におすすめの対処法
介護職は社会的価値の大きい仕事ですが、精神的負担も大きいものです。
そのため、定期的な休息や趣味の時間を設け、リフレッシュすることで、健康的にストレスをコントロールし、メンタルを安定させることができるでしょう。
ストレスの原因を見つける
ストレスに襲われた時、感情がこみ上げて、その原因がはっきりしないことがあります。そんな時は、思い浮かぶことを全て紙に書き出すと良いでしょう。
そうすれば、自分が何に不安を感じ、何が苦しめているのかが明確になります。ストレスの原因が分かれば、対処法も見えてくるでしょう。
日常生活を楽しむ
仕事の思考から離れられず、十分な休息が取れない時は、好きなことに時間を使って気分転換を図ることが有効です。旅行に出かけたり、読書を楽しんだりすることで、一時的に仕事のことを忘れ、リフレッシュできます。
これは単に気分転換にとどまらず、新しい刺激を受けて元気を取り戻す上でも重要です。定期的にストレス発散の機会を設けることで、精神負荷を軽減できるでしょう。
必要以上に自分を責めすぎない
人生には失敗や落ち込む瞬間が必ずやってきます。しかし、そのような経験に対して自分を過剰に責めるのは心の健康を損なう可能性があります。
失敗を後悔や過ちとして受け止めるのではなく、学びの機会と捉えることが重要です。失敗から何を学び、次はどのように対処すればよいかを冷静に振り返ることで、過度な自己責任から解放されるでしょう。
一人で抱え込まず誰かに相談する
メンタルヘルスが悪化した時は、悩みや重荷を一人で抱え込まず、信頼できる友人や家族に打ち明けることが大切です。一人で深く考え込むと、否定的な思考パターンに陥りがちです。
しかし、他者と心情を共有することで、中立的な視点から状況を見直すことができます。友人や家族に話すと、多くの場合、励ましの言葉やアドバイスをもらえます。また、客観的な意見を聞くことで、重荷が軽くなる効果もあります。
それでも介護職を続けるメリットとは?
介護職は確かに大変な仕事ですが、他の職種にはない独自の魅力や、やりがいを持つ専門職でもあります。適切なメンタルケアと環境調整ができれば、長く続けられる価値ある仕事です。
ここでは、介護の仕事ならではの魅力や、継続することで得られるメリットについて具体的に解説します。
自分のライフスタイルに合った働き方ができる
介護の仕事は、あなたの生活スタイルに合わせて働き方を選べることが大きな特徴です。正社員だけでなく、パート、アルバイト、派遣など様々な雇用形態がありライフスタイルに合わせて選択できます。
さらに、フルタイムに加えて、希望する時間帯だけ働くこともできます。日中のみ、夜勤のみ、シフト制など、自分に合った勤務時間を選べるのです。このような柔軟な働き方が可能なので、子育て中の方や学業・趣味と両立したい方にもおすすめです。
未経験からでも介護職を始められる
介護職は、未経験者でも気軽に始められる仕事です。過去の経歴は問われず、誰でも新たな職場として介護の道を選べます。
さらに、介護職には様々なキャリアアップの機会が用意されています。介護現場での実績と取得した資格が評価されるため、これまでキャリアアップが難しかった方でも、新しい道が拓ける可能性があります。
介護職は将来性がある
介護職は、少子高齢化が進む現代日本社会において、ますます重要性を増す職業です。高齢者の生活を支える介護職の存在は、これからの時代に欠かすことができません。
介護の現場で経験を積めば、新人スタッフの育成やリーダー、さらには専門的な介護福祉士としてのキャリアアップの道も拓けます。自己成長と社会貢献を同時に成し遂げられる職業と言えるでしょう。
利用者から直接感謝される
介護の仕事は、真摯に取り組んでいくうちに、利用者の方々から直接感謝の言葉をいただける貴重な経験ができます。
利用者の方々は、介護スタッフの支えがあってこそ、穏やかな日常生活を送れることを理解しています。誰かから深く信頼され、感謝される職業は他にはなかなかありません。
介護職に限界がきて辞めたいときは?
メンタルヘルスの不調が深刻化し、介護の仕事を続けることに限界を感じることもあります。そんなとき、ただ我慢を続けることは、心身の健康を更に損なう可能性があります。
ここでは、介護職を辞めるべきかの判断基準や、転職を考える際の具体的なステップについて解説します。
まずは上司に相談する
介護の仕事は大変なストレスを伴います。残業が多すぎたり、人手不足で仕事が大変だと感じた時は、一人で抱え込まず、まず上司に相談しましょう。
上司に状況を説明し、一緒に改善策を考えることが大切です。残業については、スタッフ間で業務を分担したり、スケジュールを見直したりすることで軽減できるかもしれません。
人手不足の問題は、上司が新しい人材を募集したり、現場の体制を改善したりすることで解決できるでしょう。
休職することを考えてみる
介護職は体力的・精神的な負担が大きく、限界を感じる瞬間があるかもしれません。そんな時は無理に続けるのではなく、一時的に仕事を休むことを検討してみましょう。特に、ストレス等で心身の病気になった場合は、休養が大切です。
最初は治療に専念し、ゆっくりと休むことが重要です。所属する職場の休職制度を確認し、制度があれば休職届を提出することができます。
他の職場や業界への転職もおすすめ
職場環境や人間関係、待遇、業務内容への不満など、自分一人の力では変えられない問題であると分かった場合は、転職も検討してみてはどうでしょうか。
環境を変えることで、気持ちがリフレッシュされるだけでなく、これまでの問題が解決される可能性があります。ただし、転職を考える前に、自分の将来の目標や適性を再確認し、自分に合った職場を見つけることが重要です。
転職エージェントを活用しよう
転職エージェントを活用すれば、経験とスキルに合った新しい職場の紹介や転職活動全般のサポートを受けられます。
辞める前に、まずは転職エージェントに相談し、自分の強みを再確認しながら次のステップを見つけてみてはどうでしょうか。
介護職が精神を病む理由まとめ
介護の現場では、高齢者一人ひとりに対する思いやりのあるケアが、時に過剰な負担やストレスとなり、介護士の心身の健康を損なうことがあります。
過度の責任感、人間関係でのストレス、長時間労働、技術不足などの問題が重なると、介護士がうつ病を発症するリスクが高まります。
十分な休息や病院で診察を受けるなど、心の健康を守る取り組みが欠かせません。