介護職を辞めたい理由は?続けることのデメリットやおすすめの転職先も紹介

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高齢化が進む日本において、介護職は社会に欠かせない存在となっています。

しかし、過酷な労働環境と低い賃金のため多くの人が介護職からの離職を考えています。

本記事では、介護職を辞めたくなる理由や続けることのデメリット、さらにはおすすめの転職先などについて解説します。

キャリアの新たな一歩を踏み出す際の一助となれば幸いです。

介護職を辞めたいと思う理由8選

介護職として働いている人の多くが、仕事を辞めたいと感じたことがあるのが現状です。

ここでは、介護職従事者が介護職を辞めたいと思う主な理由を8個ご紹介します。

介護職を辞めたいと思う理由8選

仕事がきついのに対して給料が見合わない

介護職は厳しい労働環境にもかかわらず、適切な待遇が得られずにいます。

平均年収が労働者の全体平均より低く、給与が過酷な仕事への報酬として十分ではありません。

待遇が不足している職場では、「給料が低すぎる」「仕事と得られる報酬がアンバランス」と不満を持つ従事者が多数います。

処遇改善加算によりある程度は改善されつつありますが、まだ給与面での不十分な状況が残っているのいます。

人間関係に悩みがある

介護職には高いストレスが伴うことが多く、それが対人関係にも影響を及ぼしています。

特に、職場での意思疎通が上手く行かず、感情的な負担が大きくなることが挙げられます。

チームワークが求められる環境であるため、一部の職員との不和は仕事の質に直接影響を及ぼし、これが精神的な疲労を増大させることになります。

精神的・体力的にしんどい

介護職は、利用者の身体を直接支える力仕事が多いため、肉体的な負担が大きいのが特徴です。

毎日の業務で体を酷使するため、慢性的な腰痛などの体調不良に陥る例も少なくありません。さらに体力の限界を感じると、退職を考えざるを得なくなる職員もいます。

肉体的なストレスだけでなく、利用者や家族とのコミュニケーションの難しさや、時には理不尽な要求に対処しなければならないことから、精神的にも疲弊してしまうスタッフもいます。

やりたい仕事ができていない

介護の仕事は求人数が多いため初心者でも取り組みやすいと考えがちですが、実際には想像以上のハードワークが求められ、重い責任を伴います。

この想像と現実のギャップに打ちのめされ、仕事を辞めたいと感じることも少なくありません。

また、神経質な性格や短気で高齢者への対応が難しいなど、個人の性格的特徴が介護職に向いていないことがあり、「合わない、辞めたい」と感じる人もいます。

ライフイベントにより生活に変化が起きた時

介護職は過酷な労働環境にあり、プライベートの時間を確保するのが難しい職種です。

そのため、結婚や出産といったライフイベントをきっかけに家庭生活との両立が困難になり、女性介護士が離職を選択するケースが多くみられます。

一方で、男性介護士も結婚を機に給与面での条件の良い職種に転職するケースがあります。

人生の節目で生活リズムや優先順位が変わることから、介護職を離れる大きな理由となっているのです。

勤務先の経営方針が気になる

介護職を辞めたくなる理由の一つは、自分の価値観や理念と勤務先の経営方針が合わず、仕事への達成感や満足感を感じられなくなることです。

入職前に想像していた介護とは異なる現実に直面し、理想の介護が提供できないことでストレスが溜まり、働く意欲を失ってしまうこともあります。

さらに、経営者と現場スタッフの間に溝があると、現場の課題やニーズが上層部に伝わらないために利用者のニーズに沿った介護が行えないと感じ、不満が高まるケースもあります。

労働環境が厳しくてつらい

介護職には、過酷な労働環境が主な要因で辞めたいと考える人が多くいます。

長時間労働や休暇が取れないことに加え、休憩室などの設備が不十分なのが実情です。特に人手不足が深刻で、休日出勤を求められたり、連続した休暇が取れないなどの問題があります。

さらに、本来の休憩時間すら確保できず、介護記録の作成などをこなさなければならないケースも少なくありません。

仕事内容が性に合わないと感じる

介護の現場で実際に経験を積むうちに、自分がこの仕事に向いていないのではないかと強く感じることがあります。

介護は肉体的にも精神的にも大きな負担がかかる仕事で、報酬面でも十分とは言えない現状があります。

自分が適応できていないと感じると、たとえ利用者から感謝の言葉をもらえたとしても当初の熱意を取り戻すのが難しくなってしまいます。

初めての現場や、マネージャーとして新たな立場に就いた際など、自分に合わないのではないかと思う瞬間は多々あります。

介護職を退職したいときに確認するべきこと

介護職を退職したいと感じた時には、いくつか確認するべき点があります。

これらは主に、介護職で働くことの将来設計、今の仕事のやりがい、現状の分析、辛い原因の発見の4点だと言えます。

これらの点について考えることで、自分が本当に退職するべきかどうかについての正しい判断を下すことができます。

介護職で働くことで将来設計が立てられるかどうか

介護職を続けるか退職するかは、自分のキャリアビジョンと適性によって判断するべきです。介護職で長期的に活躍できると確信がもてれば、現在の職場で経験を積み続けることが大切です。

一方で、将来の見通しが立たず不安があるのであれば、転職も選択肢の一つと考えてみるべきです。

また、自分に合ったキャリアを歩むためには、持っているスキルや経験が生かせるかどうかも検討する必要があります。

今の仕事内容にやりがいを感じられているか

介護職を続けていく上で、やりがいを感じられるかどうかは大切な要素となります。

現在の仕事に対して、楽しさや達成感などの喜びを見つけられているかを振り返り、なぜこの仕事を選んだのかという原点に立ち返ってみることが重要です。

それでもやりがいが見つからない場合は、自分の持つスキルや関心を再評価し、介護以外の分野でのチャレンジも視野に入れる必要があるかもしれません。

自分を客観視して現状を分析する

介護職を退職を検討する際は、まず自身の現状を冷静に見つめ直すことが大切です。

特に、自分のスキルレベルや年齢、そして現在の職場環境や雇用条件をよく吟味することがポイントです。

現在のキャリアにおいて、自分のスキルや能力、年齢が現職の役割や条件に合致しているのであれば、その職場は自分にとって理想的な場所と言えるでしょう。そういった場合は、積極的にスキルアップや経験を重ねていくことをおすすめします。

一方で、自身の中に違和感やミスマッチを感じるようであれば、現在の職場が必ずしも最適な環境ではない可能性があります。

なにがつらいのかを考える

介護職を退職しようと思う前に、自分が何に悩んでいるのかをよく見つめ直すことが大切です。

業務の負荷が重すぎたり、人間関係でストレスを感じたり、キャリアの見通しが不透明だったりと、退職を考える理由は様々です。自分がどこで苦しんでいるのかを正確に把握し、その上で最善の対策を立てることが重要です。

もし問題が自分の心身の健康に悪影響を及ぼしているのであれば、自分自身を最優先に考え、退職や転職も考えるべきです。

辞めたいのに介護職を続けることのデメリット

介護職を辞めたいと考えながらも、なかなか辞められずに働き続けている人は非常に多いでしょう。

しかし、辞めたいと考えながら介護職を続けることで転職時期を逃したり、心身の健康を害したり、キャリアアップができないといった様々な問題を引き起こすことがあります。

ここでは、それぞれのデメリットについてついて詳しく見ていきます。

辞めたいのに介護職を続けることのデメリット

時期を逃すと年齢的に転職が難しい

介護職は年齢とともに転職が難しくなる傾向があります。

介護職には特有のスキルが必要ですが、それらのスキルが他の職種で活かせるとは限らないからです。転職を希望しても、求められる資格や年齢制限などの条件をクリアできず、なかなか新しい職場が見つからないことがあります。

さらに、シフト制が一般的な介護職では自由に休めないため、転職活動の時間が確保しづらく、やむを得ず現職に留まり続けざるを得ない状況に陥ることもあります。

悩みが大きくなり心身に支障をきたすかもしれない

介護職は体力的にも精神的にも大きな負担がかかる厳しい職業です。

重い介護ベッドを動かしたり、多数の利用者の生活を支援したりと、身体的な負荷は避けられません。さらに、利用者からの理不尽な扱いや緊急事態への対応など、精神的なストレスも非常に大きくなります。

このような過酷な環境が続くと、腰痛やメンタルヘルスの不調など心身の疲労が蓄積し、ついには労働力が維持できなくなる可能性があります。

将来性がない職場だとキャリアアップができない

仕事を続けても将来のキャリアアップにつながらないと感じる職場環境は大きなデメリットです。

パワハラが横行し、コンプライアンスが守られず、上層部による教育が不十分、または上司が責任放棄するような環境がその例です。

介護の現場では、このような問題が少なくありません。

そのような職場では、働き続けても得るものはほとんどないでしょう。実際、介護職の離職の約15%が「将来性がない」ことが理由とされています。

介護職を辞めても大丈夫な人の特徴

転職に有利な資格を持っている人、経歴が長い人、体力に自信がある人は、介護職を辞めても大丈夫だと言えます。

以下では、その理由とそれぞれの人の特徴について詳しく見ていきます。

資格を持っており転職のめどが立ちそうな人

介護業界で活躍してきた資格保持者は、転職に有利な立場にあります。

介護施設では資格を持つ人材が常に不足しているため、介護福祉士やケアマネジャーなどの資格保持者は、多くの選択肢から望む職場を見つけやすくなります。

さらに、介護業界では年齢より経験と資格が重視される傾向があるため、50代でも理想的な条件で転職できる可能性が高まります。

勤務歴が長く経歴がある人

介護の仕事に長く従事してきた人は、転職する際にも高く評価されます。

介護での経験から培った知識やスキルは、新しい職場でも十分に活かすことができるからです。介護の仕事を辞めても、そうした経験が次の職場で生かされるため、スムーズに移行できるでしょう。

さらに、介護職を長年務めてきた人は、独自の人間性や視点、感受性を身につけています。そうした力は、新しい職場でも安定した働き方ができる軸となるでしょう。

若手などの体力がある人

介護の仕事は体力を要する過酷な労働ですが、20代から30代の若手介護職員には元気な体力があり、この業界で積極的に採用されることが多いです。

特に介護業界内での転職の際には、年齢的なアドバンテージがあり、良い条件での再就職が期待できます。

介護職を辞めてもあまりメリットがない人

逆に、介護職を辞めてもあまりメリットを得られない人はどのような特徴を持っているのでしょうか。

転職回数が多い人や給料が既に高い人、安定を重視する人には、介護職を辞めるメリットは少ないと言えます。

転職回数が多い人

介護職は特殊な環境であり、転職経験が多くても新しい職場を見つけやすくなっています。しかし、これは毎月や2カ月ごとに常に転職を繰り返しているということではありません。

頻繁な転職は必ずしもキャリアにプラスとは限らず、一旦立ち止まって自分の行動を見つめ直す必要があります。同じ職場で半年以上働く経験は、スキルを磨くだけでなく、ある程度の安定性があると評価されます。

短期間の転職は印象を損なう恐れがあるため、良い職場を見つけたいなら、一度は粘り強く取り組んでみることをおすすめします。

勤務歴が長く給料が十分に高い人

長年勤続し、給与が上がり役職につくなど現職で恵まれた環境にいる人が転職すると、次の職場で報酬が低下する可能性があります。

現在の収入水準を維持できる新しい職場があるかどうかを冷静に判断する必要があります。

納得がいかない理由がない限り、まずは収入水準が変わらない新しい職場を見つけてから退職する方が賢明です。

安定した職を失いたくない人

介護職は、高齢化が進む現代社会において需要が増加している職種です。専門的な技術や経験が必要なため、一度離職すると再就職が難しくなる可能性があります。

また、厚生労働省による職業安定の対象となっており収入面でも安定していることから、介護職を辞めることにはリスクが伴います。

安定した職業を望む人にとって、しっかりとした理由や次のステップが見えない限り、介護職を離れるメリットは少ないと言えます。

介護職を辞めるのにおすすめのタイミング

ここでは、介護職を辞める際におすすめのタイミングを紹介します。

具体的には、ボーナスをもらった後、求人が豊富な時期、貯金が十分にある時に退職するべきです。

ボーナスをもらった後

介護職の転職は、ボーナス支給後で次の長期休暇までに余裕を持って新職に就けるタイミングが理想です。

介護職は一年を通して求人があるため、いつでも転職できると思いがちですが、年末年始やゴールデンウィーク、お盆時期は人手不足になりがちで、採用活動に支障が出る可能性があります。

そのため、ボーナス支給後で長期休暇前に退職し、新勤務先との契約が整ってから転職するのが賢明です。

求人が豊富なのは1~3月

転職活動のタイミングは非常に重要で、1月から3月はおすすめの時期と言えます。

この時期は企業の求人数が年間で最も多くなるためです。年末のボーナス支給後、個人が旧年度の締めくくりとして退職する人が多いことが理由です。

そのため、企業も新年度に向けて人材の補充を行う必要があります。人気企業でも新たな人材を募集することが多く、新入社員の前であるためベテラン社員による手厚い指導体制が整っています。

ただしこの時期は、求職者も増えるため競争は厳しく、早期の行動と適切な自己PRが重要になってきます。

約3か月生活できる分の貯金ができた時

介護職から転職する際には、計画的な準備が重要です。

実際には3か月分の生活費を貯めることが目安となりますが、年末年始やゴールデンウィーク、お盆など長期休暇の時期は避けましょう。

また、在職中の施設を長期休暇中に退職すれば、残された職員に過剰な負担がかかってしまいます。転職活動は落ち着いた時期に行い、生活の足場を整えた上でスムーズな転職を目指しましょう。

年末年始の転職はやばい

介護の現場では、年末年始やゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇時期に転職活動を行うと、施設の人手不足が深刻化するため履歴書の審査から面接設定まで時間がかかることがあります。

さらに、現在の職場を長期休暇中に退職すると、残された同僚に多大な負担がかかってしまいます。

そのため、年末年始や長期休暇のタイミングで転職や退職をすることは避けた方が良いでしょう。

介護職を辞めた人におすすめの転職先

介護職を辞めた人には、どのような転職先がおすすめなのでしょうか。

以下では、介護業界だけでなく、介護職での経験が活かせる転職先を詳しく紹介します。

介護業界でおすすめの転職先

訪問介護

介護施設で働くことに馴染めず、新しい道を探している方におすすめなのが、訪問介護の仕事です。

訪問介護は、利用者一人ひとりの自宅を訪れ、その方に合わせたきめ細やかなケアを提供する仕事です。一対一で関わることができ、長期にわたり利用者の生活に寄り添うことで、充実感を感じられる仕事といえます。

また、自宅と自宅を移動しながら業務を行うため、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。

ケアマネージャー(介護支援専門員)

ケアマネージャーと呼ばれる介護支援専門員は、介護が必要な人々に適切なサービスを受けられるよう、専門知識とスキルを活かしてケアプランを作成しています。

この資格を取得するには受験資格と実務研修受講試験への合格が必要となり、簡単ではありませんが、介護業界でも上位の資格であるためキャリアアップのチャンスになります。

介護職の経験を通じて培った経験が活かせる職業だと言えます。

福祉用具専門相談員

福祉用具専門相談員は、高齢者や障害者が自立した生活を送れるよう、適切な福祉用具の選定とその使い方を指導する専門家です。

利用者一人ひとりのニーズに合わせて最適な福祉用具を見つけ出し、その効果的な活用法を本人や家族に丁寧に説明することが主な役割となります。

福祉用具の重要性が高まる中、福祉用具貸与事業所には最低2名の専門相談員の配置が法令で義務付けられているため、今後も需要が安定する職業だと言えるでしょう。

介護教員

介護の現場で培った経験と知識を活かし、未来を担う介護福祉士の育成に携わることができる職業が介護教員です。

介護福祉士やケアマネージャーなどの国家資格と5年以上の実務経験を積んだのちに、介護教員講習を受講することで介護教員の資格を得ることができます。

さらに、介護教員として3年以上の経験を積めば、教務主任へと昇進する道も開かれています。

生活相談員

生活相談員は、新しい利用者の契約手続きや、利用者からの相談に応じることが主な役割です。

利用者の悩みや不安に対する解決策を提示したり、ケアマネージャーと連携を取ったりするのも重要な仕事です。

施設によっては介護事務も兼務することがあり、介護の現場から離れた裏方的な仕事を担当することができます。

サービス提供責任者

サービス提供責任者は、ケアマネージャーと連携し、介護計画に基づいて訪問介護員にケアの内容や目標を指示します。

介護の現場での経験を活かしながら、一人ひとりの利用者にあった介護を提供する重要な役割でやりがいも感じやすい職業だと言えます。

サービス提供責任者への転職は、介護福祉士の資格と実務研修の修了、3年以上の実務経験が必要とされますが、新たなキャリアを切り開く良い機会となるでしょう。

介護業界と似た転職先

心理カウンセラー

心理カウンセラーは、人々の心の悩みに寄り添い、適切なサポートを提案する仕事です。

カウンセラーは、学校や病院、家庭など、人々の日常生活の場所で活躍します。相談者の話に耳を傾け最善の支援策を見つけていく過程で、介護職での経験が大いに役立ちます。

心理カウンセラーを目指すには、臨床心理士の資格を持っていると有利です。

他にも、メンタル心理カウンセラーやチャイルドカウンセラーなど専門分野に特化した資格を取得することで、キャリアをさらに伸ばすことができます。

看護師・看護助手

介護の経験を活かしながら収入やキャリアアップを望む方には、看護師や看護助手への転職が魅力的な選択肢となります。

看護師を目指す場合は、専門学校で学び国家試験に合格する必要がありますが、介護経験を生かせるうえにキャリアビジョンの変化も期待できます。

一方、看護助手は資格が必須ではないため手軽に移行でき、医療機関で看護師の補佐や診察の補助などを担当します。また、看護助手向けの民間資格も存在し、実務能力を評価・認定するものとなっています。

保育士・保育補助

介護の経験を活かせる職場として、保育園が注目されています。

保育士は子どもの成長を支援し、安全で快適な環境を整える大切な役割を担います。介護福祉士の資格を持っていれば、保育士の資格取得が容易になるメリットがあります。

一方、保育補助としても子どもの世話を手伝うこともできます。

保育士の資格を取得すれば、助産施設や児童養護施設などでも働けるようになり、活躍の場が広がります。

リハビリ職

介護の現場で長年培ってきた経験を活かせるリハビリ職への転職は、新しいキャリアパスを切り拓く絶好の機会です。

理学療法士や作業療法士、柔道整復師などの資格を取得すれば、介護施設内での新たな仕事に就くこともできます。

また、スポーツジムでフィットネストレーナーとして働くのも一案です。

顧客一人ひとりのニーズに合わせた運動指導やトレーニングメニューの作成、モチベーション向上のサポートなど、介護の経験を生かせる分野は多岐にわたります。

介護業界で得た経験を活かせる転職先

介護タクシー・福祉タクシー

介護の経験を生かしながら、新しいフィールドで活躍したい方におすすめなのが介護タクシー・福祉タクシーのドライバー職です。

介護タクシーは、公共交通機関の利用が難しい要介護者の方を対象とした送迎サービスで、車内での介護サポートも行うため、介護資格が必要となります。

一方、福祉タクシーはより広範な層を対象としており、ドライバーとして福祉に関する資格は不要です。介護の知識と経験を活かしつつ、新たな視点で福祉に貢献できるチャンスがあります。

医療事務

介護職を辞めた方にとって、医療事務は新たな仕事として最適な選択肢です。

業務内容は、レセプトの作成、患者様の病歴や診療情報の記録、会計や受付などが中心となります。

介護職で培った医療知識は、医療事務の仕事を効率的に行う上で大きな強みとなります。

特にレセプト業務では、看護師としての経験があれば専門用語や診療内容の理解が深まり、正確な記載が可能になります。

さらに、診療報酬請求事務能力認定試験や医療事務技能審査試験などの資格を取得すれば、医療事務職として高く評価され、就職の際に有利になります。

営業職

介護職を経験した人は、様々なバックグラウンドを持つ人々と接する機会が多く、コミュニケーション力や相手の気持ちを汲み取る力を身につけています。

こうした力は営業職でも大きな強みとなります。営業職では、人々と頻繁に関わり、製品やサービスを上手に説明し納得してもらう説得力が求められるからです。

特に福祉や介護関連の企業で営業職を目指す場合、介護現場の知識や経験は大きな武器になるでしょう。実際に使われている商品への理解や、利用者目線の視点は、他の営業職員にはなかなか持ち得ない強みです。

キャリアアドバイザー

介護職の経験を活かして新たな道を見つけたい人には、キャリアアドバイザーがおすすめです。キャリアアドバイザーは求職者のキャリア支援を行う専門家で、転職サイトでは重要な役割を担っています。

介護の専門知識を持つキャリアアドバイザーは、介護業界に特化した転職サイトで大きな価値を発揮できます。

自身の経験を活かし、業界の内情に精通しているからこその適切なアドバイスを提供することができます。求められる人材やスキルの傾向などを丁寧にリサーチし、転職希望者に誠実で専門的なサポートができます。

さらに、キャリアアドバイザー自身が転職サイトを利用した経験があれば、求職者と企業の双方の悩みや不安を理解し、寄り添った支援ができます。

介護職の転職なら転職エージェントの活用がおすすめ

介護職の方が転職を検討する際には、転職エージェントの活用がおすすめです。

転職エージェントは、公開されていない求人情報を多数把握しており、あなたに合った職場を見つけやすくなります。

また、あなたのスキルや希望を丁寧に伺い、最適な職場を提案してくれます。残業が少ない職場や昇進チャンスの多い職場、専門性を活かせる職場など、条件に合わせて選択できます。

さらに、面接対策や履歴書の書き方などの転職活動全般をサポートしてくれるので、安心して次のステップへ進めます。

このように、転職に関して不安がある人や転職を絶対に成功させたい人は、転職エージェントを利用してみることをおすすめします。

介護職を辞めたい、まとめ

介護の仕事は大変な点も多く、賃金も低めで勤務形態も不規則なため、辞めたいと考える人が多くいます。

しかし、介護のスキルを生かしながら負担を軽減できる職種もあります。自身の今後のキャリアを考えながら最適なステップを踏むことが大切です。

今の職場で働き続けるのか、転職または退職をするのか、自分のキャリアプランにあった選択をすることが一番大切です。

本記事が介護業界で働く方々のためになれば幸いです。