公認会計士は独立したら年収が上がる?失敗しないために知っておくべきこと

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現在、公認会計士として働いている方の中には、将来的な独立を考えている方も多いでしょう。公認会計士の独立は、収入の増加などのメリットも多い一方で、一定のリスクも伴う行動です。

多くの公認会計士が独立に憧れを抱く一方で、「収入が安定するか不安」「顧客獲得の方法がわからない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。

そこで本記事では、公認会計士の独立のメリット・デメリットや独立後の実態、独立を成功させるための準備や注意点を解説します。

公認会計士が独立するのは大変?

公認会計士の独立は、高い収入を得られる可能性がある一方で、さまざまな課題に直面します。独立に向けた準備から実際の開業、そして顧客獲得まで、乗り越えるべきハードルは決して低くありません。

ここでは、独立時に直面する具体的な課題と、それらを克服するためのポイントを解説していきます。

公認会計士が独立するのは大変?

独立後の年収はどうなる?

公認会計士は一般的に高収入が期待できる職業です。

一般的な公認会計士の年収は700万円から900万円程度とされ、20代でも500万円を超える水準にあります。この水準は日本の平均年収を上回っており、公認会計士の資格が年収を押し上げる要因となっています。

しかし、独立開業した公認会計士の平均年収は1,000万円以上と非常に高く、成功者では3,000万円を超えることもあります。

独立のタイミングは5年目以上

公認会計士として独立するのに最適なタイミングは、一般的に資格取得をしてから5年程度の実務経験を積んだ後だと言われています。

これは、実際の業務を通して知識とスキルを磨き、自立した活動ができるようになるためです。

合格者の年齢は25歳前後が平均なので、独立時期は30代前半になる傾向にあります。しかし、これは一つの目安に過ぎません。20代で独立する人もいれば、40代まで経験を重ねてから独立を選ぶ人もいます。

独立のタイミングは、資格取得時期やキャリアの過程によって大きく異なるため、5年後という固定観念にとらわれる必要はありません。

自身の経験とスキルに自信を持ち、最も適切と判断したときに積極的に独立を検討することが重要なのです。

地方での起業はアリ?

公認会計士の独立においては、地方での開業も選択肢の一つです。

顧客獲得に注力し、独自のサービスを提供することで、地方でも事務所の運営は十分に可能です。成功すれば、数千万円の年収が期待できるとも言われています。

ただし監査業務は都市部に集中しているため、地方で勤務する際の主な業務は、会計・税務対応およびコンサルティングとなり、主な対象は中小企業になります。

このように地方で独立するメリット・デメリットを適切に把握し、自身の理想と照らし合わせて判断する必要があるでしょう。

公認会計士が独立するメリット

ここではまず、公認会計士が独立することによるメリットを紹介していきます。

自分の能力次第で、収入の増加や柔軟なキャリアを目指せることが大きな魅力となっています。

収入アップの可能性

公認会計士として独立することで、さらに高収入を目指せる可能性があります。

会社員とは異なり、独立した公認会計士の収入は自身の能力次第で、収入の上限がありません。自分の実力が直接報酬に結びつくため、経験とスキルを活かせば、年収2,000万円を超える高収入を得る可能性もあります

好きな仕事を選べる

公認会計士として独立することで、仕事に選択肢が持てるようになります。

まず、自分の興味や専門性に合った業務に従事できるため仕事の質が高まり、より働く喜びを感じられるでしょう。

さらに、自分が好きな仕事をしているという前提があれば、どんな困難に直面しても乗り越えられる力が湧いてくるはずです。些細な問題があっても、簡単に諦めずに前に進み続けることができます。

また、顧客を選択できるメリットも大きいです。顧客との相性やリスクを自分で判断し、適切でないと感じた場合は断ることができます。

働き方の自由度が上がる

公認会計士として独立すると、働き方が自由になり、仕事とプライベートの両立がしやすくなります。

自分のペースで仕事を進められ時間と場所に縛られずに働けるため、早朝や夜遅くに仕事をしたり、自宅やカフェなどで集中できる環境を選んで作業できます。

このように働き方を自分の生活スタイルに合わせて決められるため、生活の質も向上するでしょう。

女性がより活躍できる

そもそも公認会計士は実力主義が重視される職種であり、性別がキャリアに影響を与えにくい環境です。女性公認会計士は実力を発揮し、同じフィールドで競争することができます。

それに加えて独立や開業を選択することで、自身の働き方をライフスタイルに合わせて自由に設計できます。

業務の内容や時間、量、ペースなど、全てを自分のニーズに合わせて調整することが可能です。健康状態、家庭の事情などにも柔軟に対応でき、適切なワークライフバランスを実現しやすくなります。 

これらは、女性が成功しやすい環境が整っていることを意味します。

公認会計士が独立するデメリット

次に、公認会計士が独立することのデメリットを紹介します。

独立することで仕事の自由度や柔軟性は高まりますが、収入の低下や案件の減少の可能性があることには注意が必要です。

収入が安定しない

公認会計士が独立して開業すると、安定した収入が得られなくなるリスクがあります。

安定した給与体系から一転して不定期な収入となるため、生活費や事業運営資金の確保が難しくなる可能性があります。

特に開業当初は、新規顧客の確保や事業の軌道修正に時間を要するため、収入が入らない期間が生じかねません。

そのため、独立に際しては十分な資金計画を立て、財務リスクを最小限に抑える必要があります。

日本公認会計士の費用の負担が大変

公認会計士として独立すると、会費や負担金の全額を自身で負担しなければならなくなります。日本公認会計士協会の正会員として、年間約152,000円から164,000円の会費などを支払う義務が発生します。

さらに、独立開業時には登録免許税や入会金など一時的に60,000円と40,000円の出費が加わります。

これらは決して小さな金額ではないため、自身の収入予測と照らし合わせ、支払い可能かどうかを慎重に検討する必要があります。

独立におけるコストや経済的なリスクを正しく把握することが、成功への第一歩だと言えるでしょう。

大企業からの案件は受けられない

公認会計士が独立して個人事務所を開設する場合、大企業からの大規模な案件を受注することが難しくなります。

大企業との取引では確かな信頼性と品質が求められますが、個人事務所では人員やリソースが限られているため、大規模プロジェクトを遂行する能力に欠けがちです。

その一方で、中小企業や個人への幅広いサービス提供が可能となり、多様なスキルを磨く機会が得られるのです。

公認会計士の独立後の仕事内容

ここでは、公認会計士が独立開業した後の主な仕事内容についてそれぞれ詳しく見ていきます。

会計事務所での財務に加え、コンサルティングや講師、監査法人への勤務など幅広い仕事内容も、独立の魅力だと言えます。

公認会計士の独立後の仕事内容

会計事務所での財務

公認会計士は、企業の財務状況を詳細に監査し財務報告書を作成するほか、税務申告の支援や税務計画の立案、新規事業や投資計画の財務評価などを行います。

独立した公認会計士は、専門知識とスキルを活かして企業に包括的な財務関連サービスを提供し、財務健全性の維持や経営の効率化、企業の成功に貢献します。

コンサルティング

財務コンサルティング

公認会計士が独立して財務コンサルティングに携わる際は、監査経験を生かすことで、企業の財務戦略策定や経営課題への有益な助言が可能になります。

コンサルティングの内容は公認会計士自身の経験や知識、顧客の特性により変化しますが、財務健全性の確保から収益改善までを広く扱います。

公認会計士ならではの深い理解力と広い視野、そして密なコミュニケーションにより顧客の事業全体を捉え、課題解決のための適切な戦略を提案できるのです。

経営コンサルティング

経営コンサルタントは、専門的な知見を活かして企業が直面する複雑な経営課題に対する解決策を提案する役割を担います。公認会計士が培ってきた数理的思考力、法令知識、財務分析力などが、アドバイスの基盤となります。

こうした業務では、幅広い視野と深い洞察力が求められます。企業の経営状況を詳細に分析して問題点を見極め、経営改善や業績向上に向けた効果的な施策やアドバイスを提案していきます。

M&AやIPOのコンサルティング

公認会計士には、企業の重要な転換点を支援するコンサルタントとしてのキャリアパスもあります。

例えば、企業の株式上場(IPO)やM&A(合併・買収)の支援が挙げられます。公認会計士の専門知識は、IPOの準備過程や、M&Aにおける企業価値の算定、財務面での詳細調査に不可欠です。

これらの経験を積むことで、企業の成長戦略や出口戦略に関して的確な助言ができる専門家として活躍できるでしょう。

学校やセミナーの講師

公認会計士が独立した後の仕事の選択肢として、学校やセミナーの講師があります。特に金融機関の講師や企業の社内研修の講師は一般的で、専門学校の講師も選択肢の一つです。

講師の仕事は単に知識を共有するだけと思われがちですが、実は有益な人脈を広げる良い機会にもなります。セミナーの主催者や参加者から、税務相談やコンサルティングの依頼を受けることもあるでしょう。

さらに、講師として活動を続けることで知名度が上がれば、書籍の執筆依頼などのチャンスも生まれるかもしれません。このように、講師として働くことでチャンスや仕事の幅の拡大を狙うことができるでしょう。

監査法人の非常勤勤務

公認会計士は、監査法人で非常勤として働くことで柔軟なスケジュール管理が可能になります。

例えば、自身の事務所を並行して運営しながら非常勤としても働くことで、安定した収入源を確保できるのです。

さらに、監査法人とのつながりを持つことで新規顧客の獲得にもつながる可能性もあるため、魅力的な選択と言えるでしょう。

公認会計士が独立するためのスキルや事前準備

公認会計士が独立して成功するためには、一定のスキルや徹底した事前準備が欠かせません。

以下では、独立を目指す公認会計士が事前にしておくべき準備について詳しく解説します。

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人脈を広げる

独立して事業を営む際には、技術力や専門知識だけでなく幅広い人脈作りが欠かせません。

なぜなら、仕事を確保するには信頼関係が不可欠であり、同業者や他業種の企業・顧客との繋がりがビジネスチャンスの拡大や相互支援につながるからです。

業界のイベントや交流会に参加して人脈を広げ、良好な関係を築いていけば、仕事が減っても支援を受けられるでしょう。

資金を集める

独立した公認会計士として安定した事業を営むためには、資金調達が不可欠です。

毎月の生活費や事業費を賄うことのできる、6カ月分から1年分の資金を用意することが理想的です。これにより、事業が軌道に乗るまでの一時的な困難を乗り越えられるだけでなく、焦ることなく理想のキャリアプランを描き続けることができます。

仕事が思うように獲得できない期間が続けば、焦りから望まぬ方向に進んでしまう危険があります。このリスクを回避するためにも、資金調達は独立への第一歩と言えます。

独立・開業の手続きを行う

公認会計士名簿の登録情報を変更

公認会計士が独立して新たにビジネスを始める際、日本公認会計士協会への登録情報の変更手続きが必要になります。新しい状況に合わせて、速やかに登録申請書を提出しなければなりません。

一方、登録を抹消したり準会員を退会する場合も、会員登録グループに連絡を取り、必要な手続きや書類について案内を受ける必要があります。

開業届・法人設立の準備をする

公認会計士として独立するには、個人事務所を開設するか法人を設立するかの選択があります。

個人事務所の場合は、所轄の税務署に開業届を提出する必要があり、適切な申告が重要です。

一方、法人を設立する場合は、所轄の法務局で登記手続きを行い、必要書類を準備・提出する必要があります。

法人には税制上の優遇措置があり、規模の大きなビジネスには有利です。

税理士登録の手続きをする

公認会計士が税務業務に携わるためには、税理士の登録が必須です。

公認会計士は税理士試験が免除されるため、登録手続きを進めやすい一方で、手続き自体に数か月を要することがあります。

そのため、開業後すぐに税務業務に取り組めるよう、独立前の早いうちから税理士登録を進めることが重要な準備となります。

受注経路の決定

独立公認会計士にとって、仕事の受注経路を確立することは極めて重要です。

適切な受注経路が事業の基盤となるからです。経験を重ねれば自然と人脈は広がるかもしれませんが、それだけに頼り過ぎるのは危険です。

最初は過去の人脈が頼りになるでしょう。しかし、将来に渡って安定した仕事を確保するためには、自ら積極的に新たな受注経路を開拓する必要があります。

具体的には、Webサイトを立ち上げて知名度を高めたり、監査法人でパートタイム勤務をして新しい人脈を広げたりすることが考えられます。

単価の決定

公認会計士として独立する際、適切な単価の決定は非常に重要です。

独立後の収入は提供するサービスの対価として直接得られるため、単価設定は生計を左右する大切な要素となります。

単価を決める上で参考になるのは、独立前の収入水準です。しかし、単なる過去の時給の踏襲ではなく独立に伴うリスクや経費を考慮し、適正な単価を設定して収入アップを目指す必要があります。

公認会計士としてのキャリアを充実させるためにも、十分な検討を重ね、適切な単価を設定することが肝心です。

公認会計士の独立に向いている人

公認会計士として独立するのに向いている人はどのような人なのでしょうか。

独立開業には、公認会計士として事務所や企業に勤める際の能力に加えて、営業や経営判断、マネジメントの能力が求められます。

営業・コミュニュケーションスキルが高い人

公認会計士が独立して成功を収めるには、コミュニケーション能力が極めて重要です。顧客との信頼関係を築くことで要望を引き出し、適切な解決策を提案する能力が求められます。

営業活動においては、相手の立場や問題を理解し、円滑なコミュニケーションを通じて案件を獲得することが不可欠です。

またコンサルティング業務においても、対話を通じて顧客の悩みや要望を把握し、最適なアドバイスを提供する力が必要とされます。

自己判断が得意な人

専門的な知識と経験を持つ公認会計士が独立する際には、自己判断力が非常に重要な資質となります。

問題解決に向けて主体的に行動でき、他者に判断を任せずに決断する力が求められるからです。

独立した公認会計士は、会計業務や税理士業務だけでなく、事務所の運営全般を任されます。人事や採用など、さまざまな判断を自らの責任で下さなければなりません。

そのため、状況を的確に判断し自らの決断に従って行動できる力が必要不可欠です。

マネジメント能力がある人

公認会計士として独立するには、マネジメント能力が非常に重要です。

組織を拡大する際、適切な管理能力があればインフラ整備や人材育成を円滑に行え、多くの案件を取り扱うことができるため結果として業績向上につながります。

また、マネジメント能力があればメールの回答や資料作成など手間のかかる業務を他のスタッフに任せられるため、本業に専念でき、高品質なサービス提供が可能になります。

独立に失敗したら

経験やスキルがあっても、独立に失敗することがあります。

しかし、公認会計士が独立に失敗しても、人生が終わるわけではありません。スキルや経験は失われず、コンサルティング会社や大手企業で再就職できる可能性があるのです。

再就職を検討中なら、転職エージェントを活用するのが有効です。希望の仕事とスキルをマッチングしてくれ、新たなステージに導いてくれます。

A softer, manga-style illustration depicting a Japanese certified public accountant (CPA) experiencing a setback after going independent. The scene shows the accountant looking contemplative and slightly worried but not overly stressed, sitting at a desk with scattered documents and a calculator. In the background, instead of dark clouds, there are soft, muted colors symbolizing uncertainty but not total failure. The overall tone is more reflective and hopeful, showing a difficult moment but with the potential for recovery. The style is gentle and emotional, drawn in a Japanese manga style, without any text.

公認会計士が独立に失敗する原因

差別化に失敗

公認会計士は高度な専門職であり、その数は年々増加しています。競争が激しくなる中で、公認会計士は自身の強みを前面に押し出し、他と差別化を図ることが重要になってきます。

低価格サービスの提供、海外案件への対応力、IPOの実績、特定業界の深い知識、組織再編税制や連結納税の専門性など、様々な戦略が考えられます。

こうした強みを積極的にアピールし、ブランディングを確立することで顧客獲得に有利になります。

逆に差別化とブランディングができなければ、競争に勝ち残ることは難しくなります。公認会計士自身が自らの特性と専門性を最大限活かし、市場に向けて働きかけていく必要があります。

税理士と仕事が被る

公認会計士が独立する際の失敗要因の一つに、税理士との業務範囲の重複があげられます。

公認会計士は税理士登録を行えば税務業務を行うことができますが、税理士業界は競争が激しいことで有名です。税理士業務からの収入が見込めず、資金繰りに窮して廃業に追い込まれる個人事務所も存在します。

独立に失敗した後のキャリア

監査法人・会計事務所

独立して思うような結果が得られなくても、キャリアの選択肢は残されています。

独立経験は、公認会計士としての能力を高める良い機会となり、むしろ転職市場で評価されることもあります。独立経験者の持つ幅広い視野や実践的なスキルを評価し、大手監査法人を含め、多くの会計関連企業が再雇用の機会を提供しています。

コンサルティングファーム

コンサルティングファームでは、専門知識を持つ人材が重宝され、特に会計の専門家は顧客から信頼される助言者として重要な役割を果たします。

監査法人からの転職者は、すでにコンサルティングの基本となる経験と知識を持っています。監査法人で培った専門性をコンサルティング業務に活かすことで、独自性と競争力のある優秀なコンサルタントになれる可能性が高いでしょう。

さらに、独立経営の経験者にとってもコンサルティングファームは新たなキャリアの場として適しています。独立で得た経験によって、企業の課題解決やビジネス戦略の立案に独自の視点と深い洞察を提供できるからです。

一般事業会社

独立に失敗した後でも、新たな進路として一般企業への転職は有益な選択肢となり得ます。

中堅・大手企業では、働きながら生活と仕事のバランスを保つことができるでしょう。さらに、一般企業への転職を経て、ベンチャー企業のCFOや経理部門の役職を獲得する機会に恵まれる可能性もあります。

これらは、業界の動向に直接携わりたい若手には魅力的な選択肢と言えます。グローバルな視点で見れば、一般企業への転職は仕事の幅と深みを広げる重要な一歩になるでしょう。

独立を成功させるには

独立を成功させるためには、どのような意識や行動が重要になるのでしょうか。

独立するにあたっては自らの方向性を明確にすることや、監査だけでない広い経験を積むことが重要です。さらに、人脈を広げることも独立を成功させるにあたっては非常に重要です。

方向性を明確にする

独立を決めたなら、次にどのような仕事をしたいのか具体的なビジョンを持つことが大切です。独立を成功させるためには、自分の進む方向性を明確にすることが極めて重要です。

具体的には、自分の関心があるエリアや得意分野を特定し、そこで必要となるスキルや知識を予め身につけておくべきです。

そうすれば、独立後の職業に合った素養や技術を備えることができます。

幅広い経験を積む

公認会計士として独立し成功を収めるには、監査業務だけでなく多様な業務経験を積むことが重要です。監査に関する専門知識は必須ですが、他の会計士と差別化を図り独自性を発揮するためには、様々な業務に携わる必要があります。

そうすれば提供できるサービスの幅が広がり、高品質なサービスが可能になります。また、業務経験から得られる知識や洞察力は、潜在顧客の信頼を勝ち取るための強力な武器となります。

さらに、営業やマーケティング、人材採用などのビジネス全般の経験を積むことで、顧客と対等に議論できるようになります。

人脈を広げる

独立して仕事をする際は、自ら仕事を見つける力が求められます。

そのためには、顧客だけでなく、仕事の橋渡しをしてくれる人々の存在が欠かせません。彼らは適切なアドバイスをくれるので、積極的に人脈を広げることが大切です。人脈は単なる数ではなく、信頼関係に基づく繋がりが重要です。

そこで、研修会や懇親会に参加するなど、能動的にコミュニケーションを取ることをおすすめします。そうすれば、ネットワークが広がるだけでなく、新しい機会や視点が得られる可能性があります。

同業者とのつながりも大切で、彼らから学ぶことで知識や視野が深まります。

公認会計士の転職なら転職エージェントの活用がおすすめ

公認会計士として転職を考えているならば、転職エージェントを利用することをおすすめします。

公認会計士は高度な専門性を持つ職業であり、その能力を最大限に発揮できる環境へ転職することが重要です。

転職エージェントは、公認会計士の経験やスキルを深く理解し、最適な求人情報を提供してくれます。業界の幅広い知識と人脈を活かし、一歩先を行く転職情報を提供してくれるのが強みです。

さらに、面接対策からフォローアップまで転職プロセス全体をサポートしてくれるため、一人で悩む必要がありません。

公認会計士の複雑な転職活動においては、専門的な視点で寄り添ってくれる転職エージェントの存在は非常に価値があります。

公認会計士の独立後の年収まとめ

今回は、公認会計士の独立について解説しました。

会計士として独立すれば年収アップの可能性は高まりますが、同時にリスクも高くなります。

経営力と顧客獲得能力が求められ、それらがなければ成功は難しくなるでしょう。確実な成功には、十分な準備と計画が必要不可欠です。

独立を考えている方は、この記事を参考に新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。