介護の仕事に向いているのはどのような性格の人?福祉・介護業の適性を解説
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介護の仕事は、向き不向きが分かれるようです。
この記事では、福祉・介護業界に向いている人の性格について掘り下げて考えていきます。
介護の現場で働く予定の方や、自分がこの業界に向いているかを知りたい方にとって、参考になれば幸いです。
介護の仕事が向いている人の性格
介護の仕事は、コミュニケーション能力が高く思いやりのある心を持った人に向いています。年配の方々への細やかな配慮と寄り添う姿勢、そして責任感と学ぶ意欲が求められます。
高齢者一人ひとりの気持ちを理解し、適切に対応できる力が必要不可欠です。さらに、新しい知識を常に吸収し、革新的なアプローチを実践できる姿勢が重要視されます。
もちろん、これらの資質を全て兼ね備えている必要はありませんが、優れた介護を提供するためにはこうした特性が欠かせません。
人と関わるのが好きな人
介護の仕事は、利用者の方々と密接に関わる時間が多いため、人と触れ合うことが好きな人に適しています。スタッフ全員で協力し合いながら業務に取り組むことが多いので、良好なコミュニケーション能力と連携力が求められます。
ストレスを感じたとしても、人との交流を前向きに捉えられる方ならこの仕事を通じて大きな達成感が得られるでしょう。
相手への気配りができる人
介護の仕事では、相手の立場に立って思いやりの心を持つことが何より大切です。利用者一人ひとりが抱える状況は異なり、言葉だけでなく気持ちまで汲み取ることが求められます。
認知症の方や、自分の要望を素直に伝えられない方もいらっしゃいます。そのような方々と適切に意思疎通を図るには、言葉に表れていない気持ちを敏感に感じ取る力が必要不可欠です。
さらに、入浴や排泄介助などのプライバシーに関わる場面では、利用者の尊厳を十分に尊重した細やかな気配りが欠かせません。相手の立場に立ち、思いやりの心を持って対応することは、利用者から深い信頼を得ることにもつながります。
コミュニケーション能力が高い人
コミュニケーション能力は、介護の現場で大きな役割を果たします。単に言葉を交わすだけでなく、対話を通じて利用者との信頼関係を築くことが大切です。
コミュニケーション能力に長けた介護者は、利用者に親しみを持たれやすく、深い信頼関係を結ぶことで利用者の生活の質を高めることができるでしょう。
さらに、職員間のスムーズなコミュニケーションは協力体制を築く上で不可欠です。報連相が適切に行われればチーム全体の生産性が向上し、より確かな介護を提供できます。
加えて、コミュニケーション能力の高い介護者は、現場の円滑な運営や職場環境の改善にもつながります。
丁寧な対応ができる優しい人
介護は、共感力と思いやりの心が求められる特別な仕事です。高齢者の方々には、一人ひとりが抱える弱さや能力の違いがあるため、丁寧で礼儀正しい対応が必要となります。
介護における思いやりは、単に相手の要求を満たすだけではありません。相手への共感や理解、尊重、そして奉仕の心を調和させることが重要です。
明るくて元気な人
介護の現場では、明るく元気な雰囲気が大切です。介護を受ける方々には、身体的や精神的な課題を抱えている人も多く、気持ちの揺れ動きを抱えがちだからです。
そんな時に彼らに寄り添い、安らぎを与えてくれるのが、明るく前向きな介護職員の存在です。その人間味あふれる温かさが利用者に親しみを感じさせ、心の支えになるでしょう。
また、明るく元気な雰囲気は同僚との良好な関係にもつながるでしょう。チームワークを高めることで、より質の高いケアを提供できるようになります。介護の現場では、明るく元気な雰囲気が、利用者や職員双方に良い影響を与えます。
健康的で体力に自信がある人
介護の現場では、健康で体力に自信のある人が力を発揮できます。介助作業には体力が必要不可欠で、柔軟に活動するための健康な体が重要となっていきます。
さらに、不規則なシフト勤務で生活リズムを保つのが難しい環境ですが、健康な人なら心身の疲れにも耐えられます。
重度の身体介護や夜勤をこなせる強さがあれば、介護現場で長期間活躍できるはずです。
介護の知識やスキルを習得することに興味がある人
介護の仕事は、単に身体的な世話をするだけでなく、専門的な知識とスキルが求められます。介護の知識や技術を身につけたいという思いから、この仕事を選ぶ人も多くいます。
特に高齢者の親の介護に必要な知識を得たいと考える中高年層に、その傾向が強く見られます。
介護の現場で働きながら、研修を受けて専門性を高めていくことが推奨されています。
責任感がある人
介護の仕事は、利用者の方々の命を預かる重要な役割があるため、強い責任感が求められます。利用者の健康と安心な生活を支えるためには、細かい部分にも気を配り、スタッフ間の連携を欠かすことはできません。
事故やトラブルを未然に防ぐには、ゆっくりと丁寧に動作をおこなうことが必要不可欠です。例えば、移動の際は急がずにゆったりと利用者を支えることで、不安を和らげ転倒リスクも軽減できます。
気持ちの切り替えが上手な人
介護の仕事では、利用者や同僚など多くの人々と関わる必要があります。人間関係はストレスの原因にもなりかねないので、そのストレスを適切に解消できる人が向いていると言えます。具体的には、仕事と私生活を切り替えられる人が求められているでしょう。
仕事後は、自分の時間を持って仕事のことを考えないようにすることが大切です。休日には趣味や娯楽などでリフレッシュし、心身の疲れを溜め込まないよう工夫することが重要です。
人間関係がストレスを与えることもありますが、仕事とプライベートを切り替えることで解放されます。心の健康が最も重要であり、それが介護への情熱とエネルギーの源になります。
夜勤や土日祝日に仕事ができる人
介護の仕事には、夜勤や休日勤務に柔軟に対応できることが求められます。介護施設では24時間体制のサポートが必要なため、変則的な勤務シフトにも柔軟に対応できる人が向いています。
ただし、施設によっては日勤のみの勤務も可能な場合があるので、自分のライフスタイルに合った職場を選ぶことが重要です。
夜勤や休日出勤が可能な方は、希望の条件に合う好待遇な職場を見つけることで介護の仕事に満足して従事できるでしょう。
忍耐強く仕事に取り組むことができる
介護の現場では、利用者の命を預かるため、常に高い責任感を持ち続ける必要があります。小さなミスも命取りになる現場ではありますが、めげない強い心と、更なるサービス向上を目指す高い志が必要です。
そのため、忍耐強く仕事に取り組む姿勢も重要であり、困難な状況でも冷静に対応する力が求められるのです。
協調性のある人
介護の現場では、利用者の多様なニーズに応えるため介護士や看護師、医師、ケアマネジャー、生活相談員など、様々な専門性を持つスタッフ同士が緊密に連携し協力し合います。
一人ひとりが得意分野を持ち合わせているため、互いの長所を活かし合い弱みを補い合うことで、より質の高いサービスを提供することができます。
そのためには、チームワーク力が必要不可欠です。具体的には自分の専門性をっしっかり認識すること、素直に助けを求められること、他者の意見を尊重することなどが含まれます。
考え方が柔軟な人
介護の現場では、予期せぬさまざまな出来事が日々起こります。利用者が施設の外に出てしまったり設備が故障したりと、マニュアルでは想定されていない状況に直面することがあります。
そんな時こそ、柔軟な発想と臨機応変な対応力が求められます。そのような困難を乗り越え最善の解決策を見つけられる介護士こそが、利用者やスタッフから信頼され質の高いサービスを提供できるのです。
ITリテラシーがある人
近年の介護業界ではITの活用が進んでいるため、ITへの理解とスキルがある人材が求められています。
ITを駆使できる人材は現在のところ不足しているため、ITリテラシーを持つ人が有利な立場にあります。
ITは難しいと感じる人も、新しいテクノロジーに前向きに取り組む姿勢さえあれば大丈夫です。ITリテラシーを身につけることで新たな価値を生み出し、介護業界の発展に貢献できます。
介護の仕事が向いていない人の性格や特徴
自分のペースで仕事がしたい人
介護の仕事は、他のスタッフと緊密に連携しながら利用者の方々のニーズに合わせて柔軟に対応する必要があります。
介護現場では、医師や看護師、リハビリスタッフなどと協力体制を築き、利用者一人ひとりの生活リズムに合わせて作業を進めなければなりません。
潔癖症な人
介護の仕事は、利用者の方々の日常生活をサポートすることが主な役割となっています。その中には、排せつの介助やおむつ交換などの一般的には「汚れ仕事」と呼ばれる業務も含まれます。
このような業務は、潔癖症の方にとっては大きな障壁となる可能性があります。潔癖症の方は、他者との身体的接触や細菌への強い不安があるため、介護職のように密接に関わる仕事に恐怖を感じてしまうかもしれません。
しかし、全ての介護職が必ずしも「汚れ仕事」を伴うわけではありませんし、慣れによってその抵抗感が和らぐ可能性もあります。
潔癖症の方が介護職を選ぶ際は、自分が許容できる範囲を明確にし、施設によって介助内容が異なることを理解しておきましょう。
せっかち・短気な性格の人
介護の現場では高齢者の方々を相手にするため、ゆっくりとしたペースで行動し辛抱強く寄り添うことが求められます。身体の動作が遅くコミュニケーションも難しい場合があるため、時間をかけて丁寧に介助することが大切です。
例えば、食事や入浴の際は、利用者の方のペースに合わせながら根気強くサポートしていく必要があります。
思いやりがない人
介護の現場では、相手の立場に立って思いやる心が何より大切です。介護を必要とする人は、心身の不自由さから自尊心を傷つけられがちなためです。
そうした気持ちに寄り添い、適切に対応することが介護士に求められています。利用者が落ち込んでいるときにはその気持ちを理解し、励ますなどの配慮が必要です。
相手の立場を考えずに一方的な対応をすれば、利用者からの信頼を失って良好な人間関係を築けません。
細心の注意を払う仕事に苦手意識のある人
介護の現場では、利用者の命に関わる重大な責任が伴います。ささいなミスでも大きな事故につながる可能性があるため、利用者に対して常に細心の注意を払う必要があります。些細なことでも怠ることなく、緻密な対応が求められます。
細心の注意を払う仕事に苦手意識のある人にとっては難しいかもしれませんが、それだけにやりがいのある仕事でもあるのです。
体力がない人
介護の仕事は、身体的な負担が大きく体力が求められます。寝たきりの方の身の回りの世話や移動の補助には、頻繁に体を動かす必要があります。
また、夜勤や休日勤務などの不規則な勤務形態も、体力的にきつい要因となります。
体力に不安がある人は、介護の仕事に就くと困難な場面に多く直面すると予想できます。体調を崩したり仕事の質の低下につながる恐れがあるため、介護の仕事は向いていないと言えるでしょう。
コミュニケーションが苦手
介護の仕事は、利用者との対話が中心となります。そのため、コミュニケーションが苦手な人は介護の仕事に向いていない可能性があります。
利用者と信頼関係を築くには、積極的に声をかけ、笑顔で接するなどのコミュニケーションが常に求められるからです。
また、利用者との信頼関係を築き、彼らのニーズに応えることが難しくなるかもしれません。
柔軟性に欠ける人
介護の現場では、利用者一人ひとりの状況が異なり、日々変化することから、マニュアル通りの対応だけでは十分ではありません。その都度、状況を的確に判断し、臨機応変に対応する柔軟な思考力が求められます。
一方で、自分の考えや行動を固定化してしまう傾向の強い人は、この現場で戸惑いを覚えるかもしれません。
真面目で効率重視な人
介護の仕事においては、効率やスピードよりも利用者さまの気持ちを理解し、思いやりの心を持つことが何より重要です。
利用者との良好な人間関係を築くためには、仕事を急いではならず、ゆっくりと利用者の立場に立って対応することが求められます。
介護は予期せぬ出来事が日常的に起こる分野ですから、効率を追求しすぎるとかえって利用者との信頼関係を損ねてしまう恐れがあります。
そのため、真面目で几帳面な人ほど利用者さまの気持ちに寄り添い、丁寧な対応を心がける必要があるのです。
介護の仕事の種類・内容
介護職の給与は経験やスキルによって異なりますが、多くの事業所で手当てや福利厚生が充実しています。
自身のライフスタイルや将来像に合わせて、最適な介護の仕事を選ぶことが大切です。
仕事内容
介護の仕事は、利用者の方々が元気に日々の生活を送れるよう支援することを最優先にしています。主な業務は、身体のケアを行う「身体介護」と、快適な生活をサポートする「生活援助」の2つです。
「身体介護」では、入浴や排せつ、移動の介助などの利用者の方々の身体に直接関わる作業を行います。着替えや歩行のサポート、見守りや安全面の確保が含まれます。この業務を担当するには介護資格が必要で、資格のない人は有資格者の監督下でしか実施できません。
一方、「生活援助」は、洗濯や掃除、買い物などの利用者の方々が日常生活をストレスなく快適に過ごせるようサポートする業務です。
利用者の身体に直接触れることはありませんが、生活の質を維持向上させる上で欠かせない役割を担っています。この業務は資格の有無に関わらず行えます。
給料
施設 | 介護老人福祉施設 | 介護老人保健施設 | デイサービス | 訪問介護事業所 | 介護職全体平均 |
---|---|---|---|---|---|
平均月収 | 348,040円 | 339,040円 | 275,620円 | 315,170円 | 317,540円 |
身体介護の比重が高く、夜勤が必要な施設ほど給与水準が高い傾向にあります。しかし、施設によって業務内容が異なるため、一概に上記の数値で判断することはできません。
介護職員の給与には様々な要因が関係しているのが実情です。
「介護は女性の仕事」は本当?
介護の仕事は長らく女性の領域と見なされてきましたが、近年そのような考え方は古いとされています。かつては女性が家事や子育てと並んで介護の仕事に従事するのが一般的でした。実際、現在でも介護職の約80%を女性が占めています。
しかし、最近では男性が介護の仕事に進出する動きが見られるようになりました。比較的力仕事になることもあり、男性の方が有利な場面もあります。
また、同性からの介護を望む利用者も増えており、男性介護職のニーズが高まっています。過去10年間で男性介護労働者の割合は4%ほど上昇しています。
現状は女性が大半を占めていますが、将来的にはさらに均等化が進むことが期待されます。
施設別の介護士の具体的な仕事内容
介護老人福祉施設(特養)
介護老人福祉施設、通称特養では、要介護認定を受けた高齢者の方々への支援が中心となります。入浴や排せつ、日常生活全般のサポートを行います。
認知症が進行している方や寝たきりの方も多く健康上の困難があるものの、職員との会話を楽しみにされる方もいます。
特養の仕事では、人間関係を大切にし思いやりの心と対話力が求められます。利用者一人ひとりの状況に合わせた介護が必要なため、医療や福祉の知識と技術を学ぶ意欲も重要です。
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設、通称「老健」は、病院から退院した人が一時的に滞在し自宅への復帰を目指す施設です。介護士は、利用者が自宅に戻った際に日常生活に支障がないよう、リハビリテーションや医療ケアを提供し、生活スキルの向上を促します。
老健の特徴は、利用期間が3~6カ月と短く設定されているため、利用者の入れ替わりが頻繁に起こることです。社交性が高く、多くの人と関わることが好きな方や広い視野と冷静な判断力がある方にとっては、老健で働くことがよい経験となるでしょう。
この施設では、毎日新しい課題に取り組み、その成果が利用者の自宅復帰という形で実を結びます。
訪問介護
訪問介護は、介護が必要な方の自宅を訪れ、マンツーマンで身体介護や生活援助を行う仕事です。利用者と1対1で長時間関わるため、適切な介護を提供するための資格が必要とされています。
この仕事には責任感があり、失敗を乗り越えられる人材が求められます。また、長時間にわたり利用者と対話する機会が多いため、人と接することが好きでコミュニケーション能力に長けた人が向いています。
デイサービス
デイサービスは、高齢者や障がい者の方々が日中を過ごす場所です。食事やレクリエーション、リハビリなどのサービスを提供します。介護家族の負担を軽減するとともに、利用者の方々が社会とつながりを持ち続けられるよう支援しています。
デイサービスでは、単にサービスを提供するだけではありません。利用者の方々同士や職員とのコミュニケーションを大切にし、楽しい時間を過ごしてもらうことが重視されています。
デイサービスと呼ばれるだけあって仕事は主に日中です。夜勤がないため比較的自分の都合に合わせた働き方ができるでしょう。
有料老人ホーム
有料老人ホームは、利用者のニーズに合わせたサービスを提供する施設です。マンションのような設備が整っており、自立した生活から介護が必要な方まで幅広い入居者に対応しています。
自立している入居者が多い施設では、介護士の役割は生活支援が中心となります。レクリエーション活動の企画や雰囲気作りなど、入居者が快適に過ごせるよう心がけています。
グループホーム
グループホームは、認知症の方々が適切なケアを受けながら共同生活を送れる施設です。少人数での運営が行われることで、家庭らしい雰囲気が作り出されています。
介護士の主な役割は、利用者の日常生活を支えることです。食事の準備や洗濯、掃除といった家事は、利用者とスタッフが一緒に行います。
グループホームでは単に介護を提供するだけでなく、共に生活する仲間として接することが求められます。
認知症の症状により、利用者が日常生活で困難を感じることもあります。そんな時は、介護士が利用者の個性を尊重しながら、一緒になって解決策を見つけていくことが大切です。
向いていないのではと悩んだ時にするべきこと
介護職に向いていないと感じたときには、すぐに退職を決めるのではなく、現状を改善する方法を考えてみてください。充実感を得るために、まずは自分なりの問題解決策を探ることが大切です。
以下では、介護に向いていないと感じたときにするべき工夫や対策を提案します。これらのヒントが役立てば幸いです。
休暇を取ってリフレッシュする
仕事にはリフレッシュが不可欠です。特に、介護職は体力的にも精神的にも大変な仕事です。疲労が蓄積すると自分に対する評価が下がりがちになってしまいます。
そんな時こそ、休暇を取って心身をリフレッシュすることが大切です。休んでいる間はゆっくりと休息を取り、体力を回復しましょう。
また、趣味などに熱中することで心のリラックス効果も得られ、日頃の疲れからも開放されるでしょう。
達成できそうな目標を立てる
介護の仕事は大変な面もありますが、小さな目標を立てることでやりがいを感じながら働き続けることができます。
利用者の方の笑顔や、スムーズな介助ができるようになることなど、自分のスキルに合わせた具体的な目標を設定しましょう。
一つひとつの小さな成功が積み重なれば、自信と満足感が高まり介護職を続ける原動力になります。現実的な目標設定が、介護の仕事を前向きに捉え続けるコツとなります。
介護職に向いていないと感じた理由を書き出す
また、自分の葛藤を書き出してみましょう。そうすれば直面している問題や課題、その背景を整理でき、対処策が見つけやすくなります。
例えば、「利用者の要望を全て満たせない」という苦しみから、自分に介護職の適性がないと感じている方もいるかもしれません。
何が原因なのか、具体的にどのようにしたら改善できるのか、文字に起こすことで見えてくるかもしれません。
自分の将来像を考えてみる
介護職に携わることに自信が持てない時は、一旦立ち止まって自分の将来像を思い描いてみるのがよいでしょう。5年後、10年後の自分の姿を想像してみてください。
介護の現場で利用者の方々と楽しく関わっている光景が見えるのであれば、あなたは間違いなく介護職に向いているはずです。
明確な将来像があれば、その実現に向けて何をすべきか、何が必要かを逆算して把握することができます。
そして、起こりうる問題や課題を理想の自分に近づくための試練ととらえ、解決への道筋を見出すことができるでしょう。
介護士に必要な資格
介護職員初任者研修
介護の仕事に興味がある方にとって、介護職員初任者研修はその門戸を開く重要な資格です。この研修を受講することで、介護の基本的な知識と技術を身につけることができます。同資格を持っていれば、一人で利用者の身体介護を行うことが可能になります。
受講資格は特に設けられていないため、介護の基礎を学びたいと思う誰もが受講できます。無資格でも介護の仕事に就くことはできますが、この資格があると就職先の選択肢が広がり、給与面でも有利になる可能性があります。
研修期間は1か月から4か月程度で、スクールによってさまざまな受講形式が用意されています。
通信教育や夜間クラスや集中講座など自分のライフスタイルに合わせて選ぶことができるので、仕事を持ちながらでも資格取得が可能です。
介護福祉士実務者研修
介護の専門性を高めて自身のキャリアアップを目指す方々にとって、介護福祉士実務者研修は重要な資格です。
介護職員初任者研修で基礎を学んだ後、この研修で医療的ケアの高度な知識と技術を身につけることができます。喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアの技術習得が主な内容となります。
この資格があると、訪問介護事業所でサービス提供責任者を務めることができ、より幅広い仕事と責任を担えます。
さらに、介護福祉士国家試験の受験要件にもなっているため、介護の専門性をさらに高めたい方に最適です。事前要件はなく、初任者研修を受けていない方でも受講が可能です。
介護福祉士
介護福祉士は利用者一人ひとりのニーズに合わせて最適なケアを提供する国家資格です。利用者やその家族への説明、介護職員の指導監督などの多岐にわたる役割を担います。
この資格を持つことで、より高い収入や管理職への道が開かれるだけでなく、転職の際にも有利になります。
介護福祉士になる方法は、「養成施設で学ぶ」「一定期間の実務経験と研修を積み重ねる」「福祉系の高等教育機関の修了する」の3つがあります。
特に実務経験の方法では3年以上の現場経験と実務者研修の修了が義務付けられ、さらに国家試験に合格する必要があります。
おすすめの転職方法
一般求人を利用する
求人サイトや雑誌で介護の仕事を探すと、自分のペースで転職活動ができるメリットがあります。しかし、企業や仕事内容について自分で情報収集する必要があります。介護の実情をある程度理解している方が、スムーズに転職できるでしょう。
特に、面接時には具体的な質問を準備し、自分が求める環境や条件に合った職場かどうかを確認することが重要です。
ハローワークを利用する
ハローワークは転職活動において重要な役割を果たしています。特に介護の求人が数多く掲載されており、未経験者でも安心して応募できるように窓口の職員がサポートを提供してくれます。具体的な求人を見つけた際には、面接日程の調整なども職員が代わりに行ってくれます。
ただし、求人と実際の業務内容が異なる場合もあるため、介護業界の実情を見抜く力が必要となります。ハローワークを活用する際は、判断力を養って情報収集を積極的に行いましょう。
介護専門の転職サイトを利用する
介護の仕事を探すなら、専門の転職サイトを利用するのが賢明でしょう。そこでは、介護関連の様々な求人が詳細に分類されているため、自分に合った条件を絞り込んで探すことができます。
さらに、経験豊富なアドバイザーが個別にサポートしてくれるので、未経験者やブランクのある人でも安心して活動できます。
介護士の仕事が向いている人まとめ
介護士として働くためには、明るく前向きな姿勢と丁寧な対応力が重要です。個人の適性によって向き不向きはありますが、資格取得やスキルアップ、転職活動などで自分に合った働き方を見つけていくことができます。
また、高齢化が進む中で介護の需要は高まっており、自分の長所を活かしながら介護のキャリアを築いていくことが求められています。
自分に合った職場環境を探し、充実感を持って介護の仕事に取り組んでいきましょう。