介護職への転職は50代でも可能?未経験でも成功させる方法や仕事内容を紹介

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介護の仕事は、年齢や経験に関係なく誰もがチャレンジできる職種とされています。

本記事では、50代で介護の仕事に転職するためのポイントや、初めての人が知っておくべき仕事の実態について詳しく解説します。

50代でも介護職に転職できる?

実は、50代で介護職に転職することは珍しくありません。

介護職は資格を持っていない人や未経験の人でも始められる職業であることが、その大きな理由だと考えられます。

また、人手不足が深刻な職業領域でもあることから、介護職への需要は高いことも理由の一つだと言えます。

50代でも介護職に転職できる?

50代の介護職への転職は珍しくない

介護業界では人手不足が深刻化しているため、50代で介護職に転職するのは決して難しくありません。

介護労働安定センターの調査によると、介護士の平均年齢は47.3歳で、50歳以上の介護職員が全体の4割以上を占めています。

さらに、50代の介護士は全体の21.8%にも上ります。これは、50代の方が介護職に転職しやすい環境があることを示しています。

年齢の近い同僚や先輩が多い職場なら、50代の転職者も馴染みやすいでしょう。体力に問題がなければ、50代で介護職に就いても長期間活躍できます。

公益財団法人介護労働安定センター『令和3年度介護労働実態調査

介護職は未資格・初めてでもできる

未経験から転職を目指す際は、年齢による影響を考慮する必要があります。書類選考で年齢を確認し、50代だけで落とされることもあるからです。

それでも挑戦を続けるには、自分に合った職場を選び、丁寧な選考対策で意欲と能力をアピールすることが重要です。

人手不足により介護職の需要が高い

高齢化が進む中で、介護の需要は今後も継続して高まっていくと予想されています。

介護業界では、年齢や経験を問わず多くの人材を求めており、既に積極的な採用活動が行われています。

そのため、50代の方でも介護職への転職は十分に可能です。

初めての50代が介護職に転職することの強み

50代の方が介護職に転職を検討する際、年齢を障壁と捉えるのではなく、豊富な人生経験と培われた人間力を強みとして、最大限に活かすことが重要です。

初めての50代が介護職に転職することの強み

年齢が近いため利用者は安心

50代の人は、同年代の高齢者への深い理解から介護職におすすめな存在です。

利用者の方々は高齢者ならではの悩みを抱えており、そういった悩みを共感できる人材を求めています。

50代の人は同じような人生の経験があるため、利用者の気持ちに共感しやすく様々な話題に対応できます。

年齢が近いことから、利用者は50代の介護職に安心感を抱くことができると言えるでしょう。

さまざまなスキルを培っている

50代で介護職に転職する際は、長年の経験で培ったさまざまなスキルが強みとなります。

例えば、接客業の経験から対人コミュニケーション力を、事務職の経験からPCスキルや業務遂行能力を活かすことができます。

50代の方々は、これまでのキャリアで得た豊富な経験と多角的な視点から介護業務をサポートできます。

自分が持つスキルや経験が介護現場でどのように役立つかをアピールすることが重要です。

50代は人生経験が豊富である

50代の方々は、豊富な人生経験を持っています。この経験は、人と関わる介護の仕事で大きな強みとなります。

相手の立場に立って考え、適切に対応できる力は、若手には持ちづらい貴重な能力です。

観察力や忍耐力など経験から生まれる力は、高齢者の方々が快適に過ごせるよう支える上で重要です。

また、価値観の多様化する現代社会において、一人ひとりの価値観に合わせたきめ細やかなケアを提供するには50代ならではの対人スキルが役立ちます。

50代で介護職に転職することのメリット

50代で介護職に転職することのメリットは複数あります。

ここでは、ワークライフバランス、将来の家族介護、キャリアアップの3つの観点からそれぞれメリットを紹介します。

仕事と生活のバランスがとりやすい

介護の仕事は、柔軟な働き方が可能であることをご存知でしょうか。

正社員だけでなく、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトなど、様々な雇用形態があります。

例えば派遣社員の場合、派遣会社を通じて条件を調整できるので、自分のライフスタイルに合わせて臨機応変に対応することができます。

パートタイムなら、自由に勤務日数や時間帯を選べます。通院や家族の介護など、家庭の事情に合わせて働くことが可能です。

さらに、日勤のみや夜勤専門など、自分のライフサイクルに合った働き方を選ぶこともできます。

大変な家族の介護に役立つ

50代ともなると、家族の高齢化に伴う介護の問題に直面することがあります。

介護職に転職すれば、家族介護に必要な技術や認知症への対応方法を学ぶことができます。

介護の経験を活かし、家族の最期の時間を尊厳を持って過ごせるよう支援できます。

未経験・年齢は関係なくキャリアアップが可能

介護の仕事は、50代からでも新たなスタートを切ることができ、資格を取得しながらスキルを高めていくことが可能です。

最初は「介護職員初任者研修」から始め、経験を積むことで「介護福祉士」の国家資格取得にもチャレンジできます。

年齢制限がないため、どの年代からでも資格取得に挑戦できます。

意欲とスキルさえあれば年齢に関係なく責任ある役職を任されることもあり、キャリアアップのチャンスが広がります。

介護の仕事は50代にきついと言われている理由

しかし一方で、介護の仕事は50代にはきついという声も多いです。

ここでは、その理由についてそれぞれ詳しく見ていきます。

介護職は力仕事が多くてきつい

介護職は身体的負担が大きい職種として知られています。

利用者の身体介助を行う際、体重を支えたり持ち上げたりする作業が日常的にあり、中腰の姿勢が多くなるため、腰痛や肩痛に悩まされる介護職員が少なくありません。

さらに、物品の運搬や車椅子の操作など、体力を要する作業も多数存在します。

一部の職種では夜勤があり、生活リズムの乱れから十分な休息が取れず、更なる体力的負担となっています。

介護は仕事量が多く覚えられない

介護職には豊富な知識と経験が求められ、未経験者にとっては覚えるべき内容が多すぎて大変です。施設の種類や規模によっても対応すべき業務や情報が異なり、複雑さが増します。

入居型施設や大規模施設では、職員一人一人が掌握すべき内容が多く、全てを把握するのは難しい作業となります。

また、これまでの経験が異なる分野のものである場合には、介助方法から人間関係や好みまで、覚える必要があります。

介護の仕事は精神的なストレスもある

介護職は身体的負担だけでなく、精神的ストレスも大きな仕事です。

介護を受ける高齢者の中には認知症の方もいるため、時に理不尽な言動に出くわし、それがストレスの要因となります。また、夜勤もありるため生活リズムが乱れがちです。

介護職では、利用者やその家族だけでなく、同僚とのコミュニケーションも欠かせません。利用者へのストレスと同様に、職場の人間関係からくるストレスも無視できません。

介護はチームワークが不可欠な仕事であり、スタッフ間の連携が成果を左右するためです。

介護スタッフの年齢層が幅広いことも、人間関係を複雑にする要因となっています。

きつい腰痛への対処

介護の仕事は、高齢者や障害のある方々への支援が欠かせません。

特に、体格の大きな方の介助や車椅子への移乗など、かなりの体力を必要とする作業があり、腰痛に悩む中高年の介護職員も少なくありません。

しかし、「ボディメカニクス」という介護技術を身につけることで、無理なく介護業務を続けられるようになります。

ボディメカニクスとは、身体に負担をかけずに作業するための動作や姿勢のことです。この技術を活用すれば、体へのダメージを最小限に抑えながら、介護の仕事に従事し続けることができるのです。

簡単にボディメカニクスについて紹介

ボディメカニクスとは、人間の身体の動きにおける力学的な関係性を指します。特に介護職においては、適切なボディメカニクスの理解と活用が重要となります。

最小限の力で介助ができるようになり、介護を受ける側も与える側も身体的な負担を大幅に軽減できます。つまり、介護の場面だけでなく、子育てや家族の介護においても役立つのです。

ボディメカニクスの学習には、厚生労働省が提案する9つの原則が参考になります。詳しくは厚生労働省の「介護キャリアアップ応援プログラム」のページをご覧ください。

厚生労働省『介護キャリアップ応援プログラム

今から仕事を覚えられない50代におすすめの対処法

50代で介護に転職する人は、多くの仕事内容を覚えねばならず大変なこともあるでしょう。

ここでは、仕事が覚えられない時に効果的な対処法を3つ紹介します。これらを実践することで、職場でも臆することなく仕事に取り組めるようになります。

先輩との気軽なコミュニケーションを可能に

仕事の中で分からないことや疑問を抱えたままにしていませんか?

疑問を放置してしまうと、ケアの質が下がってしまいます。そんなときは先輩職員に気軽に相談しましょう。

手間がかかるように思えるかもしれませんが、先輩からのアドバイスや経験は貴重な糧となります。

日頃からコミュニケーションを大切にしておけば、質問しやすい雰囲気が生まれます。

介護の仕事内容の意味を理解する

介護の仕事は、高齢者や障害のある方々が自立した生活を送れるよう支援することです。

50代になると体力的・精神的にきつい仕事だと言われますが、その本質を理解することが大切です。

単に「言われたとおりに動く」のではなく、「なぜこの仕事をしているのか」「この作業の目的は何か」と自問しながら取り組むことで、業務の必要性をよりよく認識できます。

結果としてミスが減り、効率的に仕事ができるようになります。

仕事内容を何度も振り返る

介護の仕事は50代になると体力的に大変になることが多いと言われています。

しかし、あまり知られていないのが、終わった業務を振り返ることの難しさです。振り返りは新しい知識や技術を身に付けるために欠かせない作業です。

業務を振り返る際、メモを活用するのがおすすめです。業務中に感じた難しさや工夫した点をメモに残しておけば、後から振り返るときに課題や改善点が見つけやすくなります。

50代は介護職でどれくらいの給料がもらえるのか

50代での介護職への転職を考えている人の中には、どのくらいの給料がもらえるのかが気になる人も多いと思います。

ここでは50代の介護職の平均給与を、介護従事者全体や介護職種別、経験年数別など項目で比較しながら、50代の介護職の給料の実態を確認していきます。

介護職の50代の平均給与額

50代の介護職員の給与水準は、勤務する施設、資格、担当業務の規模など、様々な要素が複雑に関係しています。

以下は、介護職に従事する男女別50代の平均給与と平均年収の表です。

年齢・性別

平均給与 (円)

平均年収 (円)

50代・男性

339,040

4,068,480

50代・女性

317,030

3,804,360

この表から、一般的に50代の介護職従事者の平均給与は30万円程度、平均年収は400万円前後であることが分かります。

厚生労働省の調査結果では、男女間で給与に差がありますが、これは女性がパートタイムや非正規雇用が多い一方、男性はフルタイムや管理職が多いためです。

つまり、給与の差は性別によるものではありません。

厚生労働省『令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果

全体の介護従事者の平均給与額

介護職の給与水準について、厚生労働省の調査結果から以下のことが分かりました。

常勤の介護職員の年間平均給与は31万7,540円と、前年度より約1万6,550円増加しています。この金額には基本給、手当、賞与が含まれています。

また、経験年数が長くなるほど給与は上がり、1年目は31万2,960円ですが、5年目には35万8,870円となります。

さらに、50歳から65歳まで介護職を続けた場合、その15年間で総収入は約5,715万円に上ることが明らかになりました。

厚生労働省『令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果

介護職種別の平均給与額

職種

平均給与 (円)

平均年収 (円)

介護職員

317,540

3,810,480

看護職員

373,750

4,485,000

生活相談員・支援相談員

342,330

4,107,960

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士または機能訓練指導員

354,770

4,257,240

介護支援専門員(ケアマネジャー)

361,770

4,341,240

事務職員

307,960

3,695,520

調理員

260,090

3,121,080

管理栄養士・栄養士

316,320

3,795,840

介護業界には様々な職種がありますが、看護職員の給与が最も高く、調理員が最も低い給与となっています。介護職員の給与は全体では中程度です。

ただし、これらの数字は平均値であり、勤続年数が長くなるほど給与は上がる傾向にあります。

実際の給与は勤務地や施設、業務内容によって異なる可能性がありますので、詳細は厚生労働省の公開データをご確認ください。

厚生労働省『令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p119)』

介護職の経験年数による平均給与額

勤続年数

平均給与 (円)

1年(勤続1年~1年11か月)

280,550

2年(勤続2年~2年11か月)

288,750

3年(勤続3年~3年11か月)

297,460

4年(勤続4年~4年11か月)

302,180

5年(勤続5年~5年11か月)

305,970

6年(勤続6年~6年11か月)

305,380

7年(勤続7年~7年11か月)

313,320

8年(勤続8年~8年11か月)

313,340

9年(勤続9年~9年11か月)

317,060

10年(勤続10年~10年11か月)

322,990

11年(勤続11年~11年11か月)

322,430

12年(勤続12年~12年11か月)

335,570

13年(勤続13年~13年11か月)

345,190

14年(勤続14年~14年11か月)

336,320

15年(勤続15年~15年11か月)

342,590

介護職の勤続年数による平均給与額は、1年目は280,550円、5年目は305,907円、10年目は322,990円、15年目は 342,590円になっています。

15年で約6万円の給与アップとなっています。

厚生労働省『令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果 (p139) 』

50代の介護初心者が転職で成功するためには?

50代で介護職に転職することを考えている人の多くが、介護職を経験したことのない初心者でしょう。

このような50代の介護初心者が、転職で成功するために気をつけるためには何をすべきなのでしょうか。

施設や条件など情報収集をする

介護施設は、それぞれの働き方や利用者との関わり方が大きく異なるため、事前の情報収集が重要です。例えば、24時間体制で介護を行う施設もあれば、デイサービスやホームヘルパーのように日中だけの勤務もあります。

自分の希望する働き方合う転職先を見つけるために、働き方や職員数、利用者の状況などを把握することが大切です。

この際、厚生労働省の介護サービス情報公表システムを活用すると、全国の介護施設の情報を簡単に検索できます。

複数の事業所を比較検討し、自分の希望条件に最も合う職場を見つけることが成功の鍵です。

さらに、転職先を決定する前に実際に施設を見学し、職場の雰囲気や実態を自分の目で確認することも必須です。

正社員にとらわれすぎないこと

介護職への転職を考える際、正社員にこだわりすぎないことが重要です。

過去の職歴や適性によって正社員の採用が難しい場合、パートや契約社員の求人も視野に入れましょう。

最近では、非正規雇用でも福利厚生が充実していたり、給与が高かったりする職場が増えています。また、「夜勤ができるようになったら正社員登用」「入社後の試験合格で正社員」といった条件付きの求人もあります。

多くの求人を確認して選択肢を広げることで、50代の転職成功の可能性が高まります。特に、非正規雇用から始めることで、自分の適性や働き方に合った職場を見つけやすくなります。

50代だからこそ持つ経験をアピールする

50代で介護職に転職する際には、これまでの豊富な経験やスキルを積極的にアピールすることがおすすめです。

体力面の不安を少しでも和らげるため、PCスキルや接客スキルを強調することで良い印象につながります。

PCスキルは事務作業に、接客スキルは利用者やその家族との良好なコミュニケーションに貢献します。また、過去の職務経験や趣味で培ったスキルも大いに活用できます。

さらに、自分の強みだけでなく、介護職として成長する意欲を示すことも重要です。経験豊富な50代は、介護の現場において貴重な戦力となります。

転職エージェントの利用がおすすめ

介護業界は年間を通じて多くの求人が出ており、特に2月から3月にかけての年度変わりや、賞与支給後の7月から8月、1月ごろに求人数が増加する傾向があります。

さらに、転職エージェントは個々の求職者の希望条件に合った求人を紹介してくれるため、効率的な転職活動が可能です。

介護初心者の50代におすすめの資格

介護初心者であっても、資格を取得することで仕事への知識を深めつつキャリアアップを狙うこともできます。

ここでは、「介護職員初任者研修」や「介護福祉士実務者研修」、「介護福祉士」といった50代の介護初心者におすすめの介護系資格を紹介していきます。

介護未経験者には介護職員初任者研修

介護未経験の50代が介護職へ転職を考える際には、まず「介護職員初任者研修」の取得をおすすめします。この資格を取得することで、介護の基礎から実務に必要なスキルまで幅広く習得できます。

介護職員初任者研修は、介護の基本的な知識と技術を学ぶためのもので、130時間のカリキュラム(10科目)を修了することで取得可能です。

研修後には1時間程度の筆記試験がありますが、内容はカリキュラムのまとめに近いため、それほど難しくありません。

通学と通信講座の併用が可能で、働きながら学ぶことができるため、現職を続けながらでも受講しやすいのが特徴です。

キャリアアップが可能な介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修を取得した方だけでなく、未経験者でも受講可能な上位資格です。

この研修では、介護職員初任者研修よりも広範な知識と技術が学べ、実務においてより深いスキルを身につけることができます。

カリキュラムは通学と通信講座の併用が可能で、無資格者は450時間、初任者研修を持つ方は320時間の受講が必要です。この研修を修了し、3年間の介護実務経験を積むことで、国家資格「介護福祉士」の受験資格を得ることができます。

介護の仕事を極めるなら介護福祉士の取得を

介護福祉士は、介護職の中で最も上位に位置する資格で、介護職員初任者研修から始まり、介護福祉士実務者研修を経て取得するキャリアパスが確立されています。

この資格を取得すると、豊富な知識と技術を持つ介護職員と見なされ、介護サービスの提供に加え、後輩職員の指導や育成も行えるようになります。

また、資格は一度取得すれば更新が不要で、全国で通用する資格です。

介護職の仕事内容を紹介

介護初心者の方の中には、介護職の仕事内容について詳しく知らない方も多いでしょう。

ここでは、生活介助、身体介助、施設でのレクリエーションについて、仕事内容を詳しく紹介します。

日常生活を支援する生活介助

生活介助は要介護者の身体に直接触れない支援を指し、主に掃除、洗濯、買い物などの業務が中心です。

掃除では、利用者の居住スペースの清掃やゴミ出しを担当し、快適な生活環境を維持します。食事の準備では、調理から配膳、下膳、片付けに至るまでを支援し、食事の質と安全を確保します。また、買い物では利用者の必需品を自宅近隣の店舗で代行購入し、必要な物品を提供します。

身体に直接触れる身体介助

身体介助は、要介護者の身体に直接触れて行う介助であり、移乗介助、入浴介助、排泄介助などが含まれます。

移乗介助では、歩行や車椅子の移動支援を行い、利用者が安全に移動できるようサポートします。入浴介助では、入浴の準備から始まり、身体の洗浄までを手助けし、利用者の清潔保持を支援します。

排泄介助には、トイレへの移動支援やおむつ交換が含まれ、衛生面だけでなく、要介護者を尊重する配慮が求められます。

身体介護では、利用者の状態を正確に把握し、安全確認を行うことが重要です。

施設によってはレクリエーションもある

介護職の仕事では、施設によってレクリエーションの企画も重要な役割を担います。

特に通所型や入所型の施設では、利用者の脳機能や身体機能の維持・向上を目的に、さまざまなレクリエーション活動を実施します。

レクリエーションの企画においては、利用者の安全を最優先に考えつつ、個々の興味や感覚に合わせた活動を提供します。活動が幼稚に見えたり、利用者の自尊心を損なうことがないよう心情面にも配慮が必要です。

50代におすすめと言われている介護施設は?

以下では、特に50代におすすめと言われている介護施設を紹介します。

しかし、決して転職先をこれらの施設のみに絞る必要はありません。自分がやりがいを感じられる職場を選ぶことが最も重要だと言えます。

訪問介護は負担が軽い

訪問介護では、ホームヘルパー(訪問介護員)が利用者の自宅を訪問し、身体介護や生活援助、通院介助などを行います。

この形式では、マンツーマンで利用者に対応するため、複数人を同時に担当する施設職員に比べて職員一人あたりの負担が軽くなる傾向があります。

訪問介護の業務は、介護職員初任者研修以上の資格を取得した後に従事できます。

また、訪問介護は派遣社員やパートの求人が多く、出勤日や勤務時間に柔軟性がある職場が多いのも特徴です。このため、50代の方で出勤日や勤務時間に融通を利かせたいと考える方にもおすすめです。

デイサービスは夜勤がなく初めての人におすすめ

デイサービスは日帰りで通う介護施設で、自立支援を目指す利用者に対してさまざまな介護サービスを提供します。デイサービスの大きなメリットは、一般的に夜勤がないことです。

職員は、入浴や排泄などの身体介護のほか、レクリエーションやリハビリのサポートを行います。また、施設によっては送迎業務もあり、運転が得意な方にも向いています。

ただし、小規模なデイサービスでは募集人数が少なく、倍率が高いことがあります。

日勤勤務を希望する場合は、50代の採用に積極的な施設や募集枠が複数ある施設を選ぶと良いでしょう。

グループホームは家事が得意な50代に

グループホームは、認知症の方が5~9人の少人数グループで共同生活を送る入居型の介護施設です。この施設では、利用者の生活全般をサポートするため、家事支援が重要な役割を果たします。

特に、掃除や洗濯、料理といった日常的な家事が中心となります。

これにより、家事が得意な50代の方にはおすすめな職場となっています。少人数での共同生活を通じて、利用者との親密な関係を築きながら、家庭的な雰囲気の中で支援を行うことが求められます。

未経験・年齢は関係ない!自分に合った転職先を選ぼう

介護業界への転職は、年齢や未経験に関係なく挑戦できる分野です。しかし、転職活動をスムーズに進めるためには、早めの行動が重要になります。

現職を辞める前に新たな転職先を見つけておくことが重要です。

収入や貯蓄の面での安定を保ちながら転職活動を進めることで、経済的な不安を避け、焦ることなく転職先を選ぶことができます。

50代での介護転職まとめ

本記事で見てきた通り、50代でも介護の仕事に就くことは十分可能です。

未経験者の場合は、介護の基礎知識を身につけたり、資格を取得することがおすすめです。

介護の職は、体力的・精神的なキツさを伴うものの、やりがいも非常に大きな仕事です。

50代になっても自らのキャリアの選択肢を狭めることなく、ぜひ自分が働く意味を見出せる職場への転職を実現させてください。