保育士の職務経歴書の書き方は?フォーマットの例やポイントを徹底解説

更新

保育士として実績を活かし次のキャリアアップの機会を掴むには、説得力のある職務経歴書の作成が必要になります。

しかし、どのように自分の強みを効果的に伝えればよいか、悩む方も多いのではないでしょうか。

本記事では、保育士の方々が自信を持って職務経歴書を書けるように項目ごとにわかりやすく解説します。また、フォーマット例や書き方のコツもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも保育士の職務経歴書ってなに?

職務経歴書は、自分の経験やスキルを採用担当者に伝えるための書類です。

保育士など人と接する仕事では職務経歴書の提出が一般的になってきており、自己アピールの機会としても活用されています。

以下で職務経歴書の意義と作成のポイントを詳しく説明していきます。

職務経歴書って何?

職務経歴書はあったほうがいい

保育園の採用に際して、職務経歴書はあったほうがいいと言い切ることができます。

近年、多くの保育園で職務経歴書の提出が求められています。履歴書に加えて職務経歴書を用意することで、自分が保育園でどのような貢献ができるかを伝えられます。

さらに郵送応募の際は、あいさつ状である「送付状」を同封することも重要です。履歴書・職務経歴書・送付状の3点セットが採用に向けた武器となるのです。

手書き、PCどちらでも可

手書きにするかPC入力するか、どちらにしようか迷われる方もいることでしょう。

手書きの職務経歴書のメリットは、字の美しさで丁寧さをアピールできることです。テンプレートはコンビニや文具店、オンラインで入手できますが、間違えた場合は修正ペンではなく新しい用紙に書き直す必要があります。

一方、PCで作成するメリットはPCスキルの高さをアピールできることです。PCでも様々なテンプレートが用意されており簡単に入力できます。さらにWebサービスやアプリを使えばスマホの作成も可能です。

A4サイズで2~3枚がベスト

一般的には、A4サイズの用紙に2~3ページで記載することが推奨されています。

A4サイズは汎用性が高く取り扱いやすい大きさであり、ビジネスシーンで広く活用されているためです。

2~3ページが適切な理由は、1ページでは経歴や能力を十分に伝えきれない可能性があるからです。逆に4ページ以上だと、情報が過多になり読み手に負担がかかるおそれがあります。

職歴の書き方は2種類ある

履歴書での職歴記述には、大きく「編年体形式」と「キャリア形式」の2つのスタイルがあります。

編年体形式

この形式では、古い職歴から最新のものへと時系列で経歴を記載していきます。

各職歴には在籍期間、会社名、役職、業務内容、成果などを詳細に記しましょう。同業界や同職種に長期間勤めてきた場合には、この形式が適しています。

一方で、最新の職歴から過去へと記載する「逆編年体形式」もあります。自身の経歴や重視する情報に応じて、適切な形式を選ぶことが大切です。

キャリア形式

キャリア形式は、アピールしたい経歴を先頭にするなど自分の強みや成果を見せやすくなっています。

特に、職歴が多岐にわたる人や転職経験がたくさんある人にとって効果的です。複数の業界や職種での経験を一つひとつ分かりやすく整理し、それぞれの職場での成果を具体的に強調することができます。

【見本付き】職務経歴書の書き方

ここからは実際の見本も踏まえた上で、職務経歴書の書き方について解説します。

①日付・住所・名前・電話番号などの基本情報

①日付・住所・名前・電話番号などの基本情報

履歴書と職務経歴書の作成にあたっては、日付や住所、氏名、連絡先などの基本情報を正確に記載する必要があります。

日付は和暦か西暦かを統一し、投函日や提出日をそのまま記入しましょう。

住所は建物名や部屋番号まで詳しく書きます。

氏名は姓名の間にスペースを入れて分かりやすくします。

連絡先は採用担当者から確実に連絡が取れるものを記載し、指示があればメールアドレスも追加するとよいでしょう。

②職務要約

職務要約では、200~250文字程度にコンパクトにまとめることが肝心です。簡潔な文章で構成することで、視覚的にもすっきりとした印象になります。

さらに、次の「職務経歴」への導入としての役割を持たせ文章の流れを自然にすれば、読み手にも理解してもらいやすくなります。

③職務経歴

③職務経歴

まず、勤務期間を日付で明確に示しましょう。

次に、勤務先の正式名称を略さずに記入します。

その後、勤務先での事業内容を簡潔に箇条書きで示し、雇用形態(正社員、契約社員、パート等)と担当していた具体的な役職(例:○歳児クラスの担任で○名の園児を担当)も記載します。

最後に、実際の業務内容を要約して箇条書きで簡潔に記します。

④取得資格・免許など

この欄では、現在保有している資格や免許を正確に記載するだけでなく、今後取得を予定している資格についても具体的に明記しましょう。

また、資格名は法改正などで変更される可能性があるため、最新の名称を調べて記入することが大切です。

資格記載の例

取得年月

資格・免許

20xx年xx月

幼稚園教諭二種免許 取得

20xx年xx月

ベビーシッター検定試験 合格

20xx年xx月

日本語能力試験N2 合格

20xx年xx月

普通自動車第二種運転免許 取得

免許記載の例

項目

内容

バイオリン

5歳から大学まで習っていました

中国語

2年間の留学経験があり、ビジネス会話レベルの中国語が可能です

PCスキル

Adobe Photoshop・Illustratorを利用したデザイン作成が可能です

⑤得意分野とスキル

「得意分野とスキル」という項目では、得意分野とスキルを自由に表現しましょう。

たとえば音楽や芸術、料理など、保育士として活かせる可能性のある特技があればそれらを強くアピールできます。

また、自身の業績などについて記し、自分ならではのスキルがどのように活用できるかを具体化してみましょう。

⑥自己PR

自己PRは採用担当者が一番重視する部分です。

自分の長所や経験を簡潔にまとめ、それらをどのように活かせるかを示すことが重要です。適切な長さは300~400字程度で、アピールポイントを存分に伝えましょう。

困った際は、後述の【自己PRの書き方を例文付きで紹介】を参考にしてみてください。

自己PRの書き方を例文付きで紹介

自己PRは、面接で自分の強みを伝える機会となりますが、うまく表現できずに苦労する人も多いことでしょう。

自分の長所や経験を効果的にアピールするために、具体例を交えながら自分の強みとその活かし方を分かりやすく説明することが大切です。

そもそも自己PRとは何?

自己PRとは、自身の強みを具体的に示し、応募先企業に対して興味の理由を伝えるためのものです。

一般的に300から400字程度で内容をまとめて伝えるのがよいとされています。

自己PRを書く時に抑えておくべきポイント

自己PRを効果的に行うには、自身の経験や性格、特技といった要素を的確に記すことが重要です。

また、ポジティブな言葉遣いを心掛けることも大切です。ネガティブな表現は避け、前向きな言葉を選びながら素直な自分を伝えましょう。

例えば「大雑把」は「おおらか」、「仕事が遅い」は「丁寧」、「飽きっぽい」は「様々なことに興味が向く」と言い換えるだけで印象がガラリと変わります。

種類別の自己PR例文

ピアノの特技を活かす場合

「幼少期からピアノを学んできた私は、3歳児クラスの保育士としてピアノを日々活用しています。ピアノを使って音楽を一緒に楽しむ時間は、子どもたちの感性を磨く貴重な機会となっており、保護者の皆様からも高い評価をいただいています。

貴園では、楽器を通じて子どもたちの感性育成に注力されていると伺っており、まさにこの方針に私は共感しております。私の特技であるピアノを活用し、子どもたち一人ひとりの感性や創造力を最大限に引き出すよう努めてまいります。精一杯尽くし、個性や能力を最大限に伸ばす保育を心がけていく所存です。」

保育士経験を活かす場合

「以前、私は大規模な保育園で働いていました。しかし、多くの保育士がいたため意見の相違や協力関係の構築が難しい面もありました。

そこで、リーダーとして全体の意見をまとめ、保育士間のコミュニケーションを図りながら問題解決に取り組みました。この経験から、保育の質向上には保育士間の協力と良好な関係性が重要だと学びました。

そこで今回、少人数の保育士と共に子ども一人ひとりにきめ細かく対応できる小規模保育園で働くことを選びました。これまでの経験と知識を活かし、職員の皆さんと緊密に連携しながら、一人ひとりの子どもに合わせた十分な保育を提供していきたいと考えています。」

ブランクを活かした場合

「育児に専念するためにいったん保育士を離れましたが、保護者の視点から保育の大切さを実感しました。かつては子どもの育成に重きを置いていましたが、保護者に寄り添い、安心して子育てできる環境づくりも保育士の重要な役割だと気づきました。

保育士と保護者としての経験を生かし、保護者の立場に立った温かい保育を心がけたいと思います。ブランク明けの新たな視点を活かして皆様のお役に立てることを楽しみにしております。」

職務経歴書作成のコツ4選

本章では、印象的な経歴書を作成するためのポイントを4つご紹介します。

これまでの経験やスキルを具体的に記載しているか

職務経歴書は、自分自身を採用担当者にアピールする絶好の機会です。

過去の経験やスキル、人間性を具体的に記載することで自分の強みが伝わりやすくなります。そのためには、事前に経歴を振り返って実績をはっきりと示すことが重要です。

そうすれば、将来性が期待できると分かり他の候補者と差をつけられるでしょう。

面接での説明を想定して内容を記入しているか

履歴書や職務経歴書を作成する際は、あらかじめ面接の質疑を想定してその内容を盛り込むことが大切です。

さらに、想定問答を事前に準備しておけば、面接での緊張も和らぎ自分の力を存分に発揮できるでしょう。

職務経歴書は面接を見据えた上で作成することをおすすめします。

箇条書きを活用しているか

職務経歴書は、採用担当者に自身の経歴とスキルをわかりやすく伝える大切な書類です。しかし、長文やわかりにくい言い回しのものだと読み手に負担をかけてしまいます。

そこで、簡潔で分かりやすくすることが肝心です。一文を短くしたり箇条書きを活用したりするなど、視覚的にも読みやすい構成にしましょう。

また、具体的な表現を心がけて、抽象的な言い回しは避けるようにしてください。

応募先の求める人物像に合致しているか

たとえあなたの業績や資質が優れていても、応募先の求める人材像と合わない場合は採用を見送る場合があります。そのため、求められる人物像は何なのかを事前に理解しておくことが求められます。

求人情報や企業ウェブサイトから企業のニーズを読み取り、自身のスキルや経験、個性を最大限アピールし、企業の求める人材像と自分をマッチさせましょう。

採用担当者が注目しているポイント

職務経歴書の評価の視点は、応募者の前職が保育士かどうかで変わってきます。

では、実際にどのようなポイントが採用担当者に評価されるのでしょうか。以下で、具体的なパターンに沿って見ていきましょう。

前職が保育士の場合

保育士経験者は、子どもたちへの思いやりの心や創造性、時間管理能力、緊急時の冷静な対応力などのビジネスシーンでも役立つ多くの能力を身に付けています。

そのため、採用担当者はこれらの経験を活かせる有望な人材であるかを見極めることでしょう。

どのような園で働いていたか

保育士としての経験は採用の際に大きな武器となります。

保育園は園ごとに特色や方針が異なるため、あなたの経験がどのように新しい職場で活かせるかが問われます。具体的な業務内容や重視していた点、所属園の教育方針や規模などの詳細を記載することが効果的です。

また、事前に所属園の公式サイトや資料を確認して十分な知識を得ておきましょう。

どれくらい働いていたか

前職での勤続期間は採用の際に大きく影響します。

採用担当者は長期に働いてくれる人材を求めているため、短期間で退職した理由を聞かれる可能性があります。

前職の勤務期間が短かった場合は、その理由を採用担当者に納得いく形で説明する必要があります。責任感のある人物であることをアピールし、長く勤められる人材であると伝えましょう。

どのような業務を行ってきたか

採用担当者は、応募者の前職の経験だけでなく、その経験から得られたスキルや成果にも注目します。

保育士経験から得た子育ての専門知識やコミュニケーション力、チームワーク力など、自分にしかない能力があれば積極的にアピールすべきです。

どのようなスキルをもっているのか

採用担当者は、保育士時代に身につけたスキルがどのようなものかに注目しています。

それらのスキルが新しい職場環境でも活かせるかどうか、企業が求める人物像に合致する能力を持っているかどうかを確かめているのです。

異業種からの転職の場合

異業種からの転職は、前職で培ったコミュニケーション力や課題解決能力、リーダーシップなどのスキルも高く評価されます。

転職希望者は、自身の強みや経験を活かせる点、未経験の課題をどう克服するかを具体的に示しましょう。

どうして保育士になろうと思ったのか

保育士への転職を考える際、最も大切なことは「保育士を目指した理由」です。単に「子どもが好き」という表面的な理由ではなく、自身の経験をもとにした話をするとより効果的となります。

このように、どうして保育士になろうと思ったのかを具体的なエピソードを交えながら答えられるように準備しておきましょう。

保育士の経験はあるか

保育経験者は、一時期離職していた理由や前職での経験を活かせる点、離職理由が今の採用にどう影響するかの説明や明確な回答が求められます。

一方で、保育未経験者の場合は、なぜこの職を目指したのかという熱意や適性、自分の長所をいかに活かせるかをアピールしましょう。

過去にどのような職種を経験しているか

採用担当者は、転職者の過去の経験や培ってきたスキルに注目します。。

ただし、単に経験を紹介するだけでなく、それらがどのように保育士として役立つかを示すことが重要です。

過去の経験と保育士としての適性を上手く結び付けることで、他の応募者と差をつけることができます。

どのようなスキルをもっているのか

保育士への転職を目指す際は、直接的な経験がなくても音楽・美術・手作業・読み聞かせ・会話などの特技をアピールポイントに組み込みましょう。

こうした能力は子どもの感性や想像力を育み、良好な関係作りに役立ちます。

書く前に考えるべき3つのポイントは?

職務経歴書作成の前に、3つの重要なポイントについて理解を深めましょう。

応募先はどんな人材を求めているのか

就職・転職活動の成功には、応募先の特徴や教育方針を事前に調べ、求められている人材像を把握することが欠かせません。

例えば、園によっては音楽教育を特に重視しているところもあります。そういった園では、リトミックの知識や経験を持っていれば、それが大きな魅力となり得るでしょう。

一方、自然体験を大切にしている園では虫や植物に親しみ子供たちと一緒に楽しめる資質が求められます。

このように、応募先によって求められる力量や経験は異なります。

応募先で活かせる自分のスキルや強み

保育の職場で活躍するためには、自分の長所を理解してうまく活かすことが重要です。

自分の得意な分野を振り返り、音楽や運動、工作などの子供たちを引きつけられる特技があれば大きな強みになります。

また、一人ひとりと信頼関係を築くことができるか、大人数をまとめるリーダーシップがあるかも保育現場で役立つこととなるでしょう。

さらに、保護者や同僚とのコミュニケーション力や対応力、子どもと一日中接する体力なども求められます。

キャリア目標と保育園のビジョンは一致しているか

保育士にとって、自身のキャリア目標と志望する保育園のビジョンを一致させることが大切です。なぜなら、そうすることにより長期的な雇用関係が築けるだけでなく、保育の質も高められるからです。

共通のビジョンを持つ保育士は、高い意欲を持って働き続けられます。そのおかげで保育園は安定した人材を確保でき、適切な保育を継続的に提供することができるのです。

また、全員で同じ目標を共有することで組織的な協力体制が生まれ、チームワークが増し全体的な保育の質も向上します。

【雇用形態や応募役職別】職務経歴書の書き方

職務経歴書の書き方は、応募先の雇用形態や役職によって強調するべきポイントが変わってきます。

保育士の求人に応募する場合、正社員とパートでは求められる責任や必要なスキルが異なり、それぞれの経歴やスキルを上手に伝える必要があるのです。

パートやアルバイト

パートやアルバイトの保育士は、主に一対一での保育を担うことが多くなります。

そのため、職務経歴書では温かい人柄や細かい気配りができる点や、実際の子育て経験などをアピールするとよいでしょう。

一人ひとりの子どもに寄り添える人柄や、適切な個別対応ができる力が大切になります。

フリーの保育士

フリーの保育士は、クラスの担任をもつことは基本的にありません。

しかし、子ども一人ひとりに細かく気を配りながら保育の補助的役割を果たすことが求められます。

職務経歴書では、状況に合わせた配慮力や臨機応変な対応力を持っていると示すとよりよいものになります。

派遣保育士

派遣保育士は、責任を持って真摯に業務に取り組む姿勢が何より大切です。

どのような状況でも誠実に対応できる人間性と、様々な環境の中でもコミュニケーション能力を発揮する力が求められます。

さらに、子どもたち一人ひとりに適切に接することができる点をアピールすることも重要なポイントになるでしょう。

主任保育士

主任保育士は単なる子育て支援にとどまらず、保育現場全体の運営を支えるリーダー的役割も担います。

そのため、保育士としての経験に加え、人間関係構築力やチームビルディング、リーダーシップを発揮した実例を盛り込むことが重要です。

保育園の園長

保育園の園長は、園の運営を統括する最重要な役職であり、保護者や職員とのコミュニケーション能力が欠かせません。

保護者説明会などでは、園の方針や取り組みを分かりやすく伝える力が必要不可欠です。公平な視点から職員一人ひとりとのコミュニケーションを図り、リーダーシップを発揮して園全体をまとめていく資質も求められます。

そのため、園長の職務経歴書作成では、自身の考え方や人間性、リーダーシップ力を交えてアピールしましょう。

保育士の職務経歴書でよくあるミスと解決法

保育士の職務経歴書で起こりがちなミスとその解決策とはどういったものなのか、みていきましょう!

記述が具体性に欠ける

保育士の職務経歴書を書く際は、具体的な業務内容や成果を記載することが大切です。

例えば、「0歳児クラスの担任を務め、一人ひとりの成長段階に合わせた保育計画を立てていました。また、連絡帳を活用して家庭との綿密なコミュニケーションを図り、保護者の方々から高い評価をいただいていました」と記述すれば、実際の業務内容や成果が伝わります。

さらに、行事の企画・運営、特別な配慮を要する子どもへの対応、保護者からの意見への対応などの具体的なエピソードを盛り込めば、自身のスキルや経験、実績をより明確に伝えることができます。

フォーマットが統一されていない

職務経歴書は自身の経験やスキルを伝える重要な書類ですが、フォーマットに統一感がないと全体が見づらくなってしまいます。

具体的には、見出しの書体や大きさ、本文のフォントや文字サイズ、行間のばらつきなどがその例です。このような乱れがあると、読み手が内容に集中するどころか体裁の部分で見づらくなる可能性があります。

見出しは太字で揃え、本文は同一のフォントと文字サイズを使うようにしましょう。適切な行間と段落スペースで読みやすいレイアウトを心がけ、箇条書きや番号付きリストで要点をまとめればより良いでしょう。

誤字脱字がある

誤字脱字は、職務経歴書作成において避けたい大きなミスです。そうしたミスは全体の質を下げてしまいます。

これを避けるには、何度も自分で確認し可能であれば他者にもチェックしてもらうことが重要です。そうしなくとも、文章を声に出して読めば見落とした誤字脱字や文法ミスに気づけるはずです。

さらに、校正ツールや文法チェックソフトを活用すればミスを大幅に減らせます。

自己PRが不足している

保育士として職務経歴書を作成する際、自己PRが充実しているかどうかが重要です。自己PRは自身の能力や経験、特技をアピールする機会となるからです。

例えば、「子どもたちから人気の絵本の読み聞かせが得意」「保護者との良好なコミュニケーションを図るため、定期的に個別面談を実施していた」など、具体的な実践例を挙げると説得力があります。

さらに、これまでの経験から得た知識、今後の活用方法についても触れれば他の応募者と一線を画せます。自身ならではの視点やアプローチを交えつつ、園への貢献度を説明しましょう。

仕事の成果を記載していない

職務経歴書では、単に業務内容を並べるのではなく自分の業務がどのような具体的な成果につながったかをしっかりと示すことが大切です。

例えば「子供向けイベントを企画し保護者から高い評価を得た」「保育プログラムを改良したことで、子供の成長を効果的に促進できた」など、自分の取り組みが及ぼした影響や結果を明確にすることで、実績をアピールできます。

さらに数値を用いて成果を表せば、より分かりやすく説得力も増すでしょう。

志望動機が不明確

志望動機が曖昧だと、応募先の保育園で本当に働きたいという熱意が伝わりません。そこで具体的な志望理由を記載することが重要となります。

例えば「保育園の教育方針に共感し、自分の経験と知識を活かして子供の成長を支援したい」などの具体性のある表現を心がけましょう。

自分のキャリア目標と保育園のビジョンがリンクしているか、これまでの経験から得たものをどう応募先で活かせるか、を示せれば園に対しての意欲が伝わるでしょう。

文章が長すぎる

職務経歴書は簡潔にまとめることが大切です。長くなりすぎると、読み手が重要な部分に集中しづらくなってしまうので、業務の概要と具体的な成果を中心に箇条書きでコンパクトにまとめるのが効果的です。

例えば「保育園で保護者対応や乳幼児保育、行事企画・運営に携わった」など、短くまとめることで、経験をすぐに把握しやすくなります。要点を明確に伝えることで、より多くの情報を伝えることが可能になるのです。

職務経歴書と履歴書の内容が一致しない

採用担当者の信頼を得るには、職務経歴書と履歴書の内容を一致させる必要があります。勤務期間や職務内容、役割の変化などに食い違いがあると、疑問に思われかねません。

例としては、履歴書の勤務期間と職務経歴書の記述が合っている必要があります。

さらに、職務経歴書では具体的な業務内容や成果、役割の変遷も明確に示しましょう。

転職時に気を付けるポイント4選

転職は誰にとっても大きな決断であり、適切なタイミングと準備が欠かせません。保育士の皆さんが転職を検討する際の4つのポイントをお伝えします。

転職活動開始は9月~11月がおすすめ

転職活動を始めるのに適したタイミングは9月から11月です。この時期は、保育園で新年度に向けた採用活動が活発になるため、求人数が増え選択肢が広がります。また、新年度入職に向けて余裕をもって転職手続きをすることができます。

さらに、年末年始の繁忙期前に転職先が決まれば、新しい職場への移行がスムーズになります。このように、9月から11月の転職活動開始は、保育士にとってタイミングが良いものとなります。

現在働いている保育園にも転職の意向を早めに伝える

転職を考えている保育士は、現在の職場に早めに転職の意向を伝えることが重要です。それにより、保育園側は後任の採用準備に時間を確保でき、業務の引き継ぎや新人教育を計画的に進められます。保育の質とサービスレベルを維持しつつ、多忙な時期も円滑に対応できるでしょう。

保育士自身も落ち着いて引き継ぎ作業ができるほか、円満な退職が可能となり、キャリアアドバイスなどのサポートを受けやすくなります。

求人探しは保育専門の求人情報サイトがおすすめ

転職を考えている方は、専門分野に特化した求人サイトを活用するのがおすすめです。

保育専門の求人サイトには、保育士向けの求人が豊富に掲載されているため希望に合った求人を見つけやすいというメリットがあります。また、細かな条件や専門性の高い求人も扱っており、一般の求人サイトでは見つけにくい情報に出会えるのです。

さらに、保育園の詳細情報や職場環境、口コミなどのデータを事前に把握できるというメリットがあります。

転職活動にはエージェントを利用する

転職活動においては、転職エージェントの活用を強くおすすめします。

エージェントは、求職者と企業の橋渡しをする専門家で、一般には見つけられない非公開求人情報を多数保有しています。自分に適した企業を見つけたり、条件交渉でサポートを受けたりすることができます。

さらに、サービスは無料で利用でき、エージェントの専門知識を活用できます。

よくある質問

本章では、保育士の職務経歴書作成にまつわるよくある質問と、そのポイントをわかりやすく解説していきます。安心して職務経歴書作成にとりかかってください。

職務経歴書はどこまでさかのぼればいい?

職務経歴書では、直近の経歴に重点を置きつつ、過去の経歴も適切にまとめることが重要です。

直近1~2つの職歴は具体的な業務内容、実績、役職などを詳しく記載し、それ以前は勤務期間、役職、業務概要を簡潔にまとめるといったバランスが良いでしょう。

情報量と文書の長さを調整し、キャリアの全体像を伝えられるといいですね。

在籍歴が短い職業でも記載する?

履歴書や職務経歴書には、短期間の職歴でも全てを記載することが重要です。故意に職歴を省略すると信頼を失う恐れがあり、場合によっては経歴詐称と見なされて採用取り消しのリスクもあります。

短い職歴でも、そこで得た経験や学びを簡潔に説明し、面接時にも職歴の短さについて丁寧に説明できるよう準備しておくことが大切です。

提出方法の種類には何があるの?

履歴書の提出方法には、メールで送付する方法、郵送する方法、面接時に持参する方法の3つの選択肢があります。

メールで提出する

メールで提出する際は、PDFファイルで送信するのがおすすめです。PDFならレイアウトが崩れる心配がなく、内容も改変されにくいためです。

ファイル名は「名前_職務経歴書.pdf」のようにわかりやすい名前をつけましょう。メール本文にも簡単な自己紹介と職務経歴書の添付を明記すれば、スムーズに提出できます。

郵送で提出する

履歴書を郵送で提出する場合は、まずA4サイズの封筒を用意します。

次に履歴書と送付状をクリアファイルに入れて整理することで、書類が折れたり汚れたりするリスクを最小限に抑えます。

送付状には挨拶文と封入した書類リストを記載し、封筒には「履歴書在中」と赤筆で書いて注意を促します。

最後に封筒に送付先住所と名前、自分の連絡先を記入しましょう。

面接に持参する

面接当日に職務経歴書を持参し、面接官に提出する方法もあります。

A4サイズの封筒に入れて持参すれば書類が折れたり汚れたりするのを防げる上、クリアファイルに入れてから封筒に入れれば安全に持ち運ぶことができます。

また、面接では複数部の職務経歴書が求められることもあるので、準備しておきましょう。事前に内容を確認しておけば、経験やスキルについての質問にもスムーズに答えられるはずです。

保育士の職務経歴書まとめ

今回は、保育士の皆さんが職務経歴書を作成する際に気を付けるべき点を詳しく解説しました。

ぜひこれらを参考にして、自身の経験やスキルを適切に伝える職務経歴書を作成してください。そうすれば、皆さんの望む就職先に一歩でも近づけるはずです。