英語品詞の見分け方は？品詞名の一覧をもとに徹底解説

英語の品詞とは

英語の品詞とは、単語を文法上の役割や性質によって分類したものです。

名詞・動詞・形容詞・副詞など10種類があり、各単語の使われ方を理解することで、英文の意味や構造を正確に把握できます。

品詞名一覧

英語学習で品詞を理解すべき理由

英語学習で品詞を理解すべき理由は、単語が文中でどのような役割を果たしているかを見極める力が身につくからです。

品詞を正しく理解すれば、英文の構造や意味を正確に把握でき、文法書の内容や長文読解、ライティング、さらにはTOEICなどの試験対策にも大きく役立ちます。

品詞は英文法の基礎であり、文の組み立てや意味のまとまりを理解するための土台となるため、英語力向上には欠かせない知識です。

各品詞の解説

英語の品詞を見分けるには、まず「名詞」「動詞」「形容詞」など10種類の品詞を押さえることが大切です。

ここでは、品詞の特徴や見分け方のコツを一覧をもとにわかりやすく解説します。

名詞

名詞は「人・物・事」の名前を表す品詞で、文中では主語や目的語として使われます。

例として、school（学校）、apple（リンゴ）、information（情報）などがあり、可算名詞と不可算名詞に分類されます。

可算名詞

可算名詞とは、「本」や「ペン」のように1つ、2つと数えられる名詞を指します。

単数形にはaやanなどの不定冠詞が付き、複数形では-sや-esを付けて表します。

数を尋ねる際は“How many～?”を使い、manyやfewなどの数量形容詞とも組み合わせて使われます。

例：dog（犬）、book（本）、apple（リンゴ）、cup（カップ）など

不可算名詞

不可算名詞とは、英語で「数えられない名詞」を指し、具体的な個数で数えることができません。

液体（water, tea）、粉状や粒状のもの（rice, sugar）、形のない物質（air, paper）、抽象的な概念（love, knowledge, information）などが該当します。

これらはaやanなどの冠詞や複数形（-s, -es）をつけて使うことができず、量を表す場合は「some」「a lot of」「a piece of」などを使います。

例：water（⽔）、money（お⾦）、advice（助⾔）、information（情報）、music（⾳楽）、rice（⽶）など

代名詞

代名詞は、名詞の代わりに使うことで、同じ単語の繰り返しを避け、文章を簡潔にする役割があります。

代名詞には主に6つの種類がありますが、前に出てきた名詞や文脈を受けて適切な代名詞を選ぶのがポイントです。

所有代名詞

所有代名詞は、「mine（私のもの）」や「yours（あなたのもの）」のように、「〜のもの」という意味を1語で表す品詞です。

主語や目的語として名詞の代わりに使われ、繰り返しを避けて文章をすっきりさせる効果があります。

所有格（my, your など）と違い、冠詞や指示詞と一緒に使う場合は「a friend of mine」のようにofと組み合わせます。

例：mine, yours, his, hers, ours, theirs

人称代名詞

人称代名詞は、話し手（1人称）、聞き手（2人称）、それ以外（3人称）を指し、名詞の代わりに使われる単語です。

英語では、単数・複数や文中での役割（主格・所有格・目的格・所有代名詞・再帰代名詞）によって形が変わります。

例：I, me, my, mine, myself, you, your, yours, yourself, he, him, his, himself　など

指示代名詞

指示代名詞は、話し手や聞き手から見て特定の物や人、内容を指し示す代名詞です。

主にthis（これ）、that（あれ）、these（これら）、those（あれら）があり、this/theseは近くにあるもの、that/thoseは遠くにあるものを指します。

また、such（そのようなもの）、so（そう）、the same（同じもの）も指示代名詞として使われます。

例：this, that, these, those, such, so, the same

再帰代名詞

再帰代名詞は、主語と同じ人物や物が動作の影響を受けるときに使われ、「〜自身」を意味します。

形は人称代名詞に-self（複数は-selves）をつけたもので、主語と目的語が同一の場合や、主語を強調したいときに使われます。

例えば「I cut myself.（私は自分を切った）」や「She made herself a sandwich.（彼女は自分でサンドイッチを作った）」のように使われます。

例：myself, yourself, himself, herself, itself, ourselves, yourselves, themselves

疑問代名詞

疑問代名詞は、不明な人や物、所有者などを尋ねるときに使う代名詞です。

主にwho（誰）、whom（誰を）、whose（誰の）、what（何）、which（どれ）の5つがあり、文頭に置いて疑問文を作ります。

who・whom・whoseは人に、whatは物に、whichは人・物どちらにも使えます。whatは選択肢がない場合、whichは限定された中から選ぶ場合に用いられます。

例：who, what, which, whose, whom

不定代名詞

不定代名詞とは、特定の人や物、数を指さず、漠然とした「誰か」「何か」「いくつか」などを表す代名詞です。

単数扱い・複数扱いの違いや、肯定文・否定文・疑問文での使い分けに注意が必要です。

例：one, some, any, all, none, each, both, another, other

動詞

動詞は「動作」や「状態」を表す品詞で、英語では主語の直後に置かれるのが基本です。

例文「I play the piano.」のplayや「She loves her family.」のlovesが動詞にあたります。

動詞にはbe動詞（am, is, areなど）と一般動詞（play, eat, walkなど）があり、文に1つだけ使われるのが特徴です。

be動詞

be動詞は、主語の「状態」や「存在」を表す動詞で、主語や時制によって形が変わります。

主に「am」「is」「are」（現在形）、「was」「were」（過去形）が使われ、主語と後ろの名詞や形容詞をイコールで結びます。

たとえば「I am a student.（私は学生です）」や「She is happy.（彼女は幸せです）」のように使われます。

また、「There is a cat.（猫がいます）」のように存在を表す場合にも使われます。

例：am, is, are, was, were

一般動詞

一般動詞は「be動詞」以外のすべての動詞を指し、主語の動作や状態を表します。

文中では主語の直後に置かれ、「I play soccer.（私はサッカーをします）」のように使われます。

動作を示す「run（走る）」や「eat（食べる）」、状態を表す「know（知っている）」などがあり、三人称単数現在では語尾にsやesが付きます。

例：play（遊ぶ）、eat（食べる）、walk（歩く）、know（知っている）、like（好き）

形容詞

形容詞は名詞の性質や状態、特徴を詳しく説明する語です。

「She is kind.」のようにbe動詞の後ろで叙述的に使う場合と、名詞の前に置いて「賢い子（a smart boy）」のように限定的に使う場合があります。

語尾が -ful, -ous, -ive などで終わる単語も形容詞であることが多く、修飾する語が名詞かどうかで副詞との違いも見分けられます。

叙述的用法

叙述的用法の形容詞は、be動詞やlook, becomeなどの連結動詞の後ろに置かれ、主語や目的語の状態・性質を説明する役割を持ちます。

これは主に「SVC」や「SVOC」構文で補語（C）として使われ、名詞を直接修飾する限定用法とは異なります。

たとえば「He is happy.」「The sky became dark.」のように使います。

例：happy, tired, delicious, tall, interesting

限定的用法

限定的用法の形容詞とは、名詞の前（または特定の場合は後ろ）に置いて、その名詞の意味を限定・具体化する使い方です。

たとえば「a tall building（高いビル）」や「an old book（古い本）」のように、形容詞が名詞の特徴や性質を直接修飾します。

-thingや-oneで終わる語を修飾する場合や、availableなど一部の形容詞は名詞の後ろに置かれることもあります。

例：only, main, mere, elder, wooden

副詞

副詞は動詞・形容詞・他の副詞・文全体を修飾し、動作や状態の程度、頻度、方法、場所、時間などを詳しく説明します。

文中で「どのように？」「どこで？」「いつ？」といった情報を加える役割があり、形容詞や名詞を修飾しない点が特徴です。

例：quickly（素早く）、very（とても）、here（ここで）、often（しばしば）

接続詞

接続詞は、語や句、文と文をつなげる役割を持つ品詞です。

主に「and」「but」「or」などの等位接続詞、「because」「when」「if」などの従属接続詞、そして「both A and B」などの相関接続詞があります。

接続詞を使いこなすことで、英文をより論理的に組み立てることができます。

等位接続詞

等位接続詞は、文法的に同じ役割や重要度を持つ語・句・節同士を対等な関係で結ぶ品詞です。

たとえば「and」は「AとB」のように並列し、「but」は逆接、「or」は選択肢を示します。

等位接続詞を使う際は、前後で同じ品詞や構造になるのがポイントです。

例：and, but, or, so, for, nor, yet

従属接続詞

従属接続詞は、主節に補足情報を加える節（従属節）を導く接続詞です。

従属接続詞の後ろには必ず主語と動詞（SV）が続き、「従属接続詞＋SV」で一つのまとまり（節）を作ります。

多くは副詞節（理由・時・条件・譲歩など）を作り、文に詳細や条件、背景などを追加します。

例：when, because, if, although, after, before, since, unless, while, as, so that

相関接続詞

相関接続詞は、either...orやnot only...but alsoのようにペアで使われ、文中の語や句、節を対等な関係で結びます。

必ず同じ文法構造を並べることがルールです。

例えば「both A and B」は「AもBも両方」、「either A or B」は「AかBのどちらか」、「neither A nor B」は「AもBも〜ない」、「not only A but also B」は「AだけでなくBも」を表します。

助動詞

助動詞は、動詞の前に置いて「可能」「義務」「推量」「許可」など、話し手の気持ちや判断を文に加える役割を持つ品詞です。

助動詞を使うときは、必ず後ろに動詞の原形を続け、主語が何であっても助動詞自体の形は変わりません。

また、否定文では助動詞の直後にnotを置き、疑問文では助動詞を文頭に出します。

代表的な助動詞にはcan（～できる）、must（～しなければならない）、will（～するつもり）、should（～すべき）、may（～かもしれない）などがあります。

前置詞

前置詞は、名詞や代名詞の前に置いて「場所」「時間」「方向」などの関係を示す品詞です。

前置詞＋名詞（または代名詞）で「前置詞句」を作り、文中では形容詞句や副詞句として働きます。

たとえば「in the box（箱の中に）」や「at school（学校で）」のように使い、意味やニュアンスを大きく左右します。

例：in, on, at, to, for, from, by, with, of, about

冠詞

冠詞は、名詞の前に置いて「a」「an」「the」の3種類だけが存在します。

「a」「an」は単数の可算名詞で、特定されていないものに使い、「the」は特定のものや既に話題に出た名詞、または唯一の存在に使います。

冠詞を正しく使うことで、名詞が何を指すのかを明確に伝えられます。

間投詞

間投詞（interjection）は、驚き・喜び・悲しみ・同意・呼びかけなど、話し手の感情や反応を一言で表す独立した語です。

文法的に他の語と結びつかず、単独で使われるのが特徴で、多くは感嘆符（!）とともに使われます。

日常会話やあいづち、注意を引く場面などで登場します。

例：Oh!、Wow!、Hey!、Oops!、Yay!、Ouch!

品詞の見分け方

英語の品詞を見分けるには、「語順」「意味」「接尾辞」の3つのポイントを押さえることが大切です。

これらのコツを身につければ、単語の役割がぐっと分かりやすくなります。

語順で見分ける

英語は語順が厳密な言語であり、単語が文中のどこに置かれるかで品詞を見分けやすくなります。

たとえば、「The cat runs quickly.」という文では、「The cat」が主語（名詞）、「runs」が動詞、「quickly」が副詞です。

名詞は主語や目的語の位置に、動詞は主語の直後に、形容詞は名詞の前や補語の位置に、そして副詞は動詞や形容詞の前後に配置されることが多いのが特徴です。

例えば「She is a beautiful singer.」では「beautiful」は名詞「singer」の前に置かれており、形容詞だと判断できます。

単語の意味で見分ける

英語の品詞は、単語が持つ意味から見分けるのも基本的な方法です。

たとえば「country」は「国」という物を表すので名詞、「run」は「走る」という動作を表すため動詞と判断できます。

また「beautiful」は「美しい」と名詞の性質を説明するので形容詞、「quickly」は「速く」と動作の様子を説明するので副詞です。

このように、単語が「人・物・場所・概念」なら名詞、「動作・状態」なら動詞、「性質・状態の説明」なら形容詞、「動作や形容詞などを修飾」するなら副詞と、意味に注目すれば品詞を見分けやすくなります。

接尾辞（せつびじ）で見分ける

英単語の品詞を見分ける際にとても役立つのが「接尾辞（せつびじ）」です。

接尾辞とは、単語の語尾に付く特定の文字列で、その単語が名詞・動詞・形容詞・副詞のどの品詞かを判断する大きな手がかりとなります。

たとえば「-er」は「～する人」、「-ness」は「～であること」といった意味を持ち、品詞ごとに特徴的な接尾辞が存在します。

名詞特有の接尾辞

名詞は語尾に特有の接尾辞が付くことで見分けやすくなります。

たとえば「-ment」「-ness」「-tion」「-ity」などがあり、これらが付く単語は多くが名詞です。

形容詞特有の接尾辞

形容詞には「-able」「-al」「-ent」「-ful」「-ive」「-less」「-ic」「-ous」「-y」などの接尾辞がよく使われます。

これらが語尾につく単語は、ほとんどが形容詞と判断できます。

副詞特有の接尾辞

副詞は語尾に「-ly」「-ward」「-wise」などの接尾辞が付くことで見分けやすくなります。

特に「-ly」は頻出で、多くの副詞がこの形で終わります。

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英語品詞の見分け方に関するよくある質問

名詞と動詞、どちらにもなれる単語の見分け方は？

同じつづりで名詞・動詞になる単語は、前後の語（冠詞や主語の後など）を見て判断します。

冠詞や形容詞が前にあれば名詞、主語の直後なら動詞の可能性が高いです。文脈を必ず確認しましょう。

副詞と形容詞の区別で間違えやすい点は？

「-ly」で終わる単語は副詞が多いですが、friendlyのように形容詞もあります。

修飾する語（名詞を修飾＝形容詞、動詞や形容詞・副詞を修飾＝副詞）で判断し、語尾だけに頼らないことが大切です。

どんな単語が品詞の間違いを起こしやすい？

同じ語幹で異なる品詞は混同しやすいです。（environment/environmental, necessary/necessarilyなど）

日本語の発想で名詞＋名詞にしがちですが、英語では形容詞＋名詞が基本です。スペルや使い方を意識して区別しましょう。

英語品詞見分け方まとめ

英語の品詞は「名詞」「動詞」「形容詞」など10種類あり、それぞれ意味・文中での位置・語尾（接尾辞）で見分けることができます。

意味で判断したり、文のどこにあるか、語尾のパターンに注目することで、初心者でも徐々に正確に見分けられるようになります。

品詞の見分け方を身につけることで、英文の理解力や表現力が大きく向上します。

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