公認会計士は意味ないからやめとけ?意味ない言われる理由や難易度を解説
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公認会計士の資格は、極めて高い難易度で知られています。一方で、その価値を疑問視する意見もあります。
本記事では、そうした意見の背景にある理由と併せて、公認会計士資格取得の難易度について詳しく解説していきます。
この内容が、公認会計士を目指す皆さまの一助となれば幸いです。
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公認会計士はやめとけと言われる理由5選
公認会計士がやめとけと言われているのは一体なぜなのでしょうか?
ここではその理由を5つご紹介します。
試験の難易度が高すぎる
公認会計士は国内で最も難易度の高い資格の一つとされ、単に「役立つ資格」を取得するという軽い気持ちでは合格できません。
莫大な時間を費やして広範な法律や理論を理解し、さらにはそれらを実際のビジネスシーンに適用できるようになる必要があります。
そのため、その高い難易度を十分に理解した上で挑戦することが何よりも重要となっていきます。
医師・弁護士にも並ぶ難しい資格
公認会計士の資格は、医師や弁護士と同様に極めて難易度の高い資格として知られています。
医師や弁護士の試験は受験資格を満たした人のみが受けられますが、公認会計士試験には受験資格がなく誰でも受験できます。
収入面では魅力的な職業ですが、そのハードルは極めて高く、十分な覚悟と努力が必要不可欠なのです。
5000時間ほどの勉強時間が必要
公認会計士の試験に合格するには、東京大学を目指す人と同じくらい勉強をすることが求められます。
具体的には、2年間にわたり1日6時間の勉強を欠かすことなく続ける必要があります。
これは仕事をしながら資格取得を目指す人にとって、睡眠時間や仕事時間以外の時間を全て勉強に費やさなければならず、極めて厳しい覚悟が必要となるでしょう。
仕事が激務になる可能性がある
公認会計士の仕事は、決算期や年末年始などの繁忙期には膨大な作業量に追われ、長時間労働や週末出勤を強いられるケースが多くあります。
監査法人やコンサルティングファームでは、人手不足のため個人の業務負担が増え、ストレスが高まる負の連鎖に陥っているところもあります。
現代社会で働き方改革が重視されている状況において、このような過酷な労働環境は公認会計士のキャリアを考える上で望ましくありません。
単調な作業が多い
公認会計士は高い専門性と技術を持ち合わせていますが、その仕事には日々繰り返される基本的な業務が多くあります。
具体的には、帳簿処理や文書作成、ファイリングなどの業務が含まれます。監査業務においても年度ごと同じような作業が求められ、やりがいを感じられない場合も出てきます。
このように、高い専門性を持っている一方で、同じ作業の連続でモチベーションを維持することの難しさは無視できません。
人間関係が複雑になりやすい
公認会計士の仕事は、クライアント企業との間で意見の食い違いが生じやすいです。さらに、監査法人内でのチームワークも求められるため、人間関係においての課題が付きまといます。
しかし、仕事とは常に他者と関わりながら進めるものなので、このような問題は他の職種にも共通して存在します。
必ずしも就職が約束されるわけではない
公認会計士試験に合格しても、監査法人への就職が必ずしも約束されているわけではありません。
2009年から2011年にかけては、合格者の約半数が監査法人への就職に困難を感じる事態が起きました。この「公認会計士の就職難」は2012年頃から徐々に改善の兆しが見え始めました。
現在は売り手市場とされる就活市場ですが、将来的にこの状況が保証されているわけではありません。試験勉強や合格時点で業界の就職状況が不安定になるリスクがあり、そのためか「公認会計士はやめたほうが良い」という意見も存在します。
公認会計士になるメリット6選
そんなやめとけと言われている会計士ですが、メリットも多く存在します。
ここでは公認会計士になるメリットを6選紹介します。
高収入で安定している
公認会計士の平均年収は892万円と他の職種を大きく上回り、初任給でも500万円以上の高水準です。
経験を積めば、年収1,000万円を超えることも夢ではありません。
順位 | 職業 | 平均年収 |
---|---|---|
1位 | 航空機操縦士 | 2,048万円 |
2位 | 医師 | 1,161万円 |
3位 | 大学教授 | 1,081万円 |
4位 | 公認会計士/税理士 | 892万円 |
5位 | 大学准教授 | 867万円 |
6位 | 歯科医師 | 849万円 |
7位 | 記者 | 788万円 |
8位 | 弁護士 | 766万円 |
9位 | 一級建築士 | 722万円 |
10位 | 大学講師 | 719万円 |
こうした経済的面から、公認会計士は安定した職業として人気が高くなっています。
三大難関国家資格の一つである
公認会計士は会計分野における三大難関国家資格の一つであり、高い社会的信用と地位を誇っています。
受験の難易度も非常に高く、合格後は世界的に著名な「BIG4」と呼ばれる大手監査法人に就職することが一般的です。
BIG4の公認会計士は、その高い信頼性から金融機関による住宅ローンの大幅な借入限度額アップなどの様々な特典を受けられるのです。
キャリアの選択肢が豊富
公認会計士の資格は、様々な分野で活躍できる柔軟性と長期的な価値を併せ持っています。
この資格を活かしながら、経理やコンサルティング、金融などの幅広い選択肢の中から自分に合ったキャリアパスを歩めます。経験を重ねるごとに専門性が高まり、企業の経営に携わったり独立開業したりと、新たな可能性が広がっていきます。
一度取得すれば一生涯活用でき、常に成長を続けられる点が最大の強みと言えるでしょう。
高い専門性を有している
公認会計士は高度な専門性と独自の視点を持ち、会計だけでなく法律や税務などの幅広い知識が求められます。そのような専門性の追求は自己研鑽の機会となり、絶えず知識を深めスキルを磨くことができるという強みがあります。
さらに、その専門性の高さによって、クライアントからの信頼を獲得し財務の健全性を評価する役割を果たすことができます。
そのため、常に挑戦的な状況に身を置きながら、自らの成長とスキル習得を追求することが可能です。
税理士にもなれる
さらに驚くべきことに、公認会計士の資格を持つと税理士としても活躍できる可能性が開かれます。一方、税理士の資格のみでは公認会計士として働くことはできません。従って、税理士と公認会計士のどちらを目指すか迷っているのであれば、公認会計士の資格を選択するのをおすすめします。
具体的な例として、公認会計士の資格の取得後に税理士の登録をしたことで、公認会計士として培った知識を税務の分野でも生かせたという人もいます。
このように、公認会計士の資格は2つの道につながっており選択肢が広がります。また、幅広い事業分野に対応できて専門知識を活かしたビジネス展開ができるのです。
会社の経営に携わることができる
企業の経営に深く関与できるという大きなメリットもあります。
特に上場企業においては、財務諸表の作成から株主総会での説明まで幅広い役割を担っています。公認会計士の資格だけでなく、実際の企業での実務経験が高く評価されます。実務を通じてビジネス感覚を身につけることで、経営に対する深い洞察力が養われるのです。
また、グローバル企業においては、英語力と国際会計への理解力が不可欠とされています。さらに専門性はもちろんのこと、企業への適応力や人間関係の構築能力なども重視されます。
このように、公認会計士には会計知識だけでなく多様な能力が求められています。しかし、その立場から培われる経営の視点と統括力こそが、公認会計士の大きな強みなのです。
公認会計士の仕事内容をご紹介
ここでは公認会計士の仕事内容についてご紹介していきます。
財務諸表の作成・監査
公認会計士の主要な業務の一つが、企業の財務諸表の監査です。
財務諸表には企業の経営状況が詳細に反映されており、資産・負債の状況、利益や損失、さらにキャッシュフローといった極めて重要な情報が含まれています。
公認会計士はこうした財務諸表が適切な会計基準に則って正確に作成されているかをチェックする必要があります。その信頼性を確保することで、企業の透明性と健全性を担保し様々なステークホルダーからの信頼を勝ち得ることに貢献しているのです。
つまり、公認会計士は経済社会における「信頼の礎」としての役割なのです。
税務サービス
税務サービスも大切な職務の一つとなっています。
企業や個人に対して、適切な申告や税務対応ができるよう専門的なサポートを行うほか、税制の変更などによって生じるリスクを防ぐ業務にも従事しています。
特に重要なのは、公認会計士の高度な税務知識を活かし、合法的な範囲内で税負担を最小限に抑える戦略を提案することです。
このように、包括的な税務サービスを提供して、クライアントの健全な財務状態の維持に寄与しています。
コンサルティング業務
また、公認会計士の職務範囲は会計業務に留まらず、経営コンサルティングも重要な役割を担っています。
コンサルティング業務では、経営戦略や財務戦略の策定、リスクマネジメント、人材育成プログラムの作成などの幅広い領域をカバーしています。企業が課題を乗り越え、激しい市場競争に勝ち残れるように、総合的な視点から適切なアドバイスを行います。
さらに、新規事業の立ち上げや運営、企業の合併や買収などの経営判断においても、公認会計士の的確な助言が求められます。
内部監査
企業が健全に成長していくためには、内部統制の強化が欠かせません。そこで重要な役割を担うのが内部監査です。
内部監査では、まず企業の業務の流れや内部統制の仕組みを調査します。次に、実際にそれらが適切に機能しているかをスタッフや管理者からの情報をもとに確認します。さらに、統制の不備や機能不全、リスクへの対策を評価し必要に応じて改善策を提案します。
こうした内部監査の取り組みにより、企業の業務の効率化や不正行為の防止、リスク管理の強化ができます。
コンプライアンス対応
また、企業の健全経営に欠かせないのがコンプライアンス対応です。
公認会計士はその高い専門性と経験から、コンプライアンスを単なる形式要件ではなく業績の向上に資する重要な戦略として捉えられるように支援しています。
コンプライアンス重視の組織風土や評価制度の構築、法令の解釈や運用上の課題解決などに取り組み、企業が社会的責任を果たせるよう尽力しています。
更に業績向上につながる適切な対応策や戦略を提案することで、企業活動に大きく貢献しているのです。
財務アドバイザリーサービス
そして、企業が資金調達や新規投資に乗り出す際には、公認会計士の専門的な知見が大きな役割を果たします。
公認会計士は、資本政策の立案や株式公開、企業価値評価などの適切な意思決定をサポートすることで、企業の財務基盤強化と成長戦略の実現にも取り組んでいます。
このように、公認会計士は企業の健全な発展に貢献しながら、その価値を最大化することが求められています。
公認会計士になるのはやめた方がいい人の特徴
そんな役割を担っている公認会計士ですが、おすすめできる人とできない人が存在します。
ここでは、公認会計士には向いていない人の特徴をご紹介します。
収入面しか重視していない人
収入面のみを重視して公認会計士を目指すと、様々な壁にぶつかる可能性があります。
この資格を取得するには綿密な計画と莫大な努力が必要不可欠です。実際の業務においても専門知識はもちろんのこと、タイムマネージメント力ややコミュニケーション力などの多様なスキルが求められています。
収入のみを追求するのではなく、自分の長所や適性を冷静に見極め、自己実現できる職業を選択することが肝心です。各職種の実態をよく研究し、自分に最もマッチした道を見つけましょう。
勉強時間を確保できない人
また、公認会計士は、試験合格後も学び続けることが求められます。
新しい法規制や会計基準への対応が絶えず必要とされるため、持続的な自己研鑽が欠かせません。
長期にわたり集中して学習することが難しい人は、このキャリアを送ることが大きな課題となるでしょう。また、学習時間の確保が難しい方も公認会計士へのキャリアを再検討する必要があるかもしれません。
数字が苦手・細かいことを気にしすぎる人
公認会計士は数値を取り扱う職業であるため、数字に強い人が向いています。
しかし、あまりにも細かいことに気を取られすぎると、ストレスがたまり業務効率が落ちる可能性があります。
公認会計士を目指す人は、細部にこだわりつつも全体像を見渡せる適度なバランス感覚を持っていることが必要とされます。
公認会計士に向いている人の特性
続いて、公認会計士になることをおすすめできる人の特徴をご紹介します。
会計や経営に興味のある人
公認会計士を目指す人々にとって、会計と経営に対する強い関心は重要な要素です。その分野に熱中できれば、勉強やキャリアに対する情熱が自然と湧いてくるでしょう。
公認会計士は、専門知識を活かして企業の財務分析や事業計画の立案を行い、持続可能な成長に導くアドバイスを提供します。
また、投資家やステークホルダーに対して企業の実態を正確に伝える役割も担っています。そのような部門に興味があり、学んでいける人が向いています。
数字に強い人
また公認会計士には、高度な数値処理能力が求められます。
日頃から数字と触れ合ってその過程を楽しめる人は、数字の世界に身を置く公認会計士の仕事に向いています。
一方、数値の取り扱いに苛立ちを感じたり、集中力に欠ける人は別の職種を検討したほうがよいかもしれません。
正義感が強い人
さらに公認会計士には、強い正義感が求められます。
企業活動の適正性を厳しく監視する「社会の監視役」として、公正さと一切の不正を見逃さない厳格さが不可欠です。企業が適切に経営されているかをチェックし、その情報を社会に正しく伝えることが使命となっていきます。
そのためには、企業の会計処理や財務報告の適正性を冷静に判断し、正しく報告する必要があります。
忍耐力がある人
また、公認会計士には、正確さと持続的な集中力、忍耐強さが求められます。
財務諸表の監査や税務申告業務では、ミスが経済的影響を及ぼすリスクがあるため、常に高い注意力が必要とされます。
また、複雑な法規制の理解と大量のデータ処理を伴うため、長時間にわたる集中力と忍耐力が欠かせません。
勉強が好きな人
公認会計士は常に最新の知識を身に付け続けることが求められる職業です。
会計基準や税法は絶えず変化するため、それらの知識を定期的に学び直す習慣が必須となります。
そのため、新しい情報や技術を喜んで吸収する好奇心旺盛な性格は、公認会計士に最も適していると言えるでしょう。
知識を楽しみながら獲得し続けることで、常にクライアントの期待を上回るサービスを提供することができます。
コミュニケーション能力に長けている人
公認会計士は、幅広い視野を持ち様々な人々とコミュニケーションを取ることも求められます。
また、企業や組織を訪問し、資料のチェックやクライアントへの質問、複雑な内容を分かりやすく説明する必要があるため、高い対人スキルが重要となります。優れたコミュニケーション能力があれば、より良い業績を挙げられるでしょう。
一方、監査業務はチームで行われることが多いため、メンバー間の意見交換や円滑なコミュニケーションも欠かせません。相手を理解し尊重する姿勢が求められ、各人の意見を踏まえた上での最終判断が必要です。
自己管理能力のある人
公認会計士は、期限に追われながら細かい作業を正確に行うため、高い集中力が求められます。そのため、精神的・肉体的に最適なコンディションを保ち続けられる自己管理能力が重要となります。
さらに経験を積むことでキャリアの選択肢が広がる職業でもあり、自らのキャリアを主体的に形作る力も自己管理能力に裏付けられています。
つまり業務遂行力とキャリア形成力の両方において、自己管理能力は公認会計士にとって欠かせない能力となっているのです。
公認会計士になるまでの流れと実態
公認会計士になるための実際の流れや実態はどのようになっているのでしょうか?
公認会計士になるまでのステップ
公認会計士への道のりは決して平たんではありませんが、企業経済社会に貢献できる重要な職業であり、努力への報酬は大きいと言えるでしょう。
公認会計士試験に合格
公認会計士になるための第一関門は、国家試験である公認会計士試験に合格することです。
受験資格は特に定められておらず、学歴や国籍に関係なく誰でも挑戦することができます。しかし、公認会計士試験難易度が高く合格率も厳しいため、十分な準備をしておきましょう。
試験は、短答式試験(4科目)と論文式試験(5科目)の2部構成となっており、短答式試験に合格しないと論文式試験を受けることができません。
一度短答式試験に合格すると、2年間は短答式試験が免除され、その間は論文式試験に専念できる制度となっています。
監査法人に就職
公認会計士試験に合格した新人は、まず基本的に監査法人に就職します。公認会計士として登録されるまでには最低3年間の業務補助と実務補習が義務付けられており、その後、修了考査に合格しなければなりません。
多くの場合、監査法人での仕事は新人にとって初めてのキャリアとなり、主な業務は財務諸表の作成となります。ここでは会計や財務、税務の知識を深め、スキルを磨いていきます。
それと並行して修了考査の受験資格を取得するため、実務補習も受講します。上司や先輩の指導を受けながら、マネジメントやプレゼンテーションなど重要なスキルも身につけることができます。
ただし、公認会計士試験合格後は速やかな就職活動が求められ、監査法人からの内定までの期間は約2週間と言われています。
公認会計士として登録
最後に、実務経験などの条件を満たし、日本公認会計士協会への申請手続きを経ることで、正式に公認会計士として登録されます。
申請には書類の提出と審査があり、登録には一定の費用と会費が発生しますが、就職先の企業がその一部を負担してくれることもあります。
全ての手続きを終えると、ついに公認会計士としての活動を開始できるのです。
公認会計士の実態
過去に買い手市場となった時代があった
公認会計士の需給は時代とともに変化してきました。
リーマンショックや公認会計士の試験制度改革の際には一時的に供給過剰となり、就職が難しい状況がありました。
しかし現在は、業界の高齢化進行やコンサルティングなどのアドバイザリーサービスへの需要増加、就業形態の多様化などの要因から、公認会計士への需要が高まり売り手市場となっています。
AIの進化による不安が大きい
一方で、AIの進化による不安も大きくなっています。デジタル化とAIの浸透は、社会経済活動に大きな変化をもたらしています。
企業活動でも、AI技術の導入により業務の効率化と利益最大化が図られています。公認会計士業界でもAIの恩恵を受けられると言われていますが、「AIにより人間の会計業務がなくなるのではないか」との懸念も存在しています。
しかし公認会計士業務にはクライアントとの対話が不可欠であり、監査以外のコンサルティングなどのAIでは難しい側面があります。そのため、公認会計士の仕事が完全にAIに置き換わる可能性は低く、むしろAI活用による新たな可能性が生まれつつあります。
現在の労働状況
人手不足が続きコスパが悪い
公認会計士の業務は近年大幅に増加しており、人手不足が深刻な課題となっています。会計不正事件の多発を受け、監査業務が厳格化され、細かな確認作業が求められるようになったことが主な要因です。
結果として、経験の浅い公認会計士でも、早期から重要な役割を担わされる状況にあります。
一方で報酬面での待遇が十分でない点も問題視されており、多忙な労働環境と報酬のアンバランスが指摘されています。
「パートナー」になるのが難しい
監査法人でのキャリアの頂点とされるパートナーへの昇進は極めて難しくなっています。その理由の一つは、パートナー職の席自体が限られていて交代が滞りがちなためです。
このため昇進が固定化し、より一層パートナーになることが難しくなっています。
また最近では、海外勤務経験が条件として求められるケースが増え、国内業務だけでなくグローバルな視点と経験が必須となっています。
実務に役に立つおすすめ資格2選
公認会計士になるための道のりは決して楽ではありません。そのためステップごとに資格を取ることがおすすめです。
特に簿記検定二個級以上や税理士試験の勉強をしておくと、楽になる可能性が高まります。
簿記検定(2級以上)
日商簿記検定は、会計や財務に関する専門知識を広く証明する知名度の高い資格です。
3級では個人や小規模事業の会計を学びますが、2級以上を取得すれば、大企業の会計についての高度な知識を身につけることができます。
中でも最上位の1級を取れば、経営分析やコンサルティングに不可欠なスキルが習得できます。
税理士
税理士資格は、高度な税務知識を証明する資格として知られています。試験は5科目あり、全科目に合格すれば税理士となれます。科目を分けて受験できるため、特定の分野に特化するなど自分のペースで資格取得を目指すことが可能です。
さらに公認会計士の資格を取得すれば、会計と税務の両面で幅広い知識と高度な技能を身につけることができます。
税理士と公認会計士の両資格を兼ね備えることで、キャリアの選択肢が格段に広がり、様々な分野で活躍することができます。
公認会計士と税理士って何が違うの?
公認会計士と税理士は、ともに会計に関する専門的な知識を持つ資格ですが、その違いは大きいと言えます。以下の表で、公認会計士と税理士の違いを見てみましょう。
公認会計士 | 税理士 | |
---|---|---|
専門分野 | 企業会計 会計監査 | 税法 |
受験資格 | 不要 | 必要 |
合格者の年齢 | 25歳前後 | 40歳前後 |
勉強時間の目安 | 約5,000時間ほど | 約4,000~5,000時間 |
平均年収 | 約1,000万円 | 約740万円 |
特徴 | 収入を重視する人向け | 独立志向の人向け |
公認会計士と税理士の主な違いは、専門分野と資格取得の難易度にあります。
公認会計士は企業会計と監査に強く、受験資格不要で若年層の合格が多いですが、勉強時間が長く、年収も高めです。
一方、税理士は税法に特化し、受験資格が必要で、年齢層が高めですが、独立しやすい特徴があります。
公認会計士に関するよくある質問
最後に、公認会計士についてのよくある質問をご紹介していきます。
独学でも合格できる?
独学での公認会計士試験合格は、ほぼ不可能に近いです。
予備校に通うことで、効率的な学習方法や専門的な指導を受けることができます。
独学では得られない模擬試験や過去問の対策も充実しており、合格への道のりが確実なものとなるでしょう。特に働きながら学ぶ人には、予備校のサポートが不可欠です。
公認会計士って食えない仕事?
そのような考えは間違っています。
現在、会計業界は深刻な人手不足に直面しており、公認会計士の需要は年々増加しています。
非常勤職員として働く選択肢もあり、時給平均7,000円以上を稼ぐことが可能です。この収入だけでも十分に生活を支えることができ、安定した経済状況を維持できるでしょう。
公認会計士以外にどんな道があるの?
公認会計士試験の合格を諦めても、多くのキャリアオプションがあります。
例えば、経理職や会計事務所、監査法人に就職する道があります。また、税理士試験の受験も一般的です。短答合格レベルであれば、簿記1級や税理士試験の科目(簿記論・財務諸表論)の合格レベルに達しています。
これらの資格を活かして就職することも可能で、多くの人が公認会計士試験から税理士試験にシフトしています。
公認会計士やめとけまとめ
公認会計士は高度な専門性が求められる職業であり、その資格を取得することは決して容易ではありません。そのため、時に「意味がない」と疑問視される場合もあります。
しかし、企業経営や金融業界において、公認会計士が有する高い知識と経験は非常に価値が高いものとなっています。
一方で、資格取得に向けた道のりは困難を伴うため、自分自身にその適性があるかどうか、また時間的・金銭的にどの程度の覚悟が必要かを十分に見極める必要があります。