行政書士の難易度は国家資格ランキングでどれくらい?資格の偏差値を徹底比較

更新

多くの国家資格の中でも行政書士は人気が高いですが、その難易度や偏差値はいったいどの程度なのでしょうか。

ここでは他のメジャーな資格と比較しながら、行政書士試験の難しさを詳しく解説します。


このページにはプロモーションが含まれています

行政書士試験に合格できるのはすごい!

行政書士試験に合格するためには、民法、刑法、商法など幅広い法律知識と、それらを応用する能力が必要とされます。行政書士は難関資格であるとされており、一発で合格できるのはすごいことです。

実際、行政書士試験の合格率はここ数年10%~14%の間で推移しており、合格率が低く難易度の高い試験であると言えるでしょう。

年度

受験者数

合格者数

合格率

令和5年度

46,991人

6,571人

13.98%

令和4年度

47,850人

5,802人

12.13%

令和3年度

47,870人 

5,353人

11.18% 

令和2年度

41,681人

4,470人

10.72%

令和元年

39,821人

4,571人

11.48%

平成30年度

39,105人

4,968人

12.70%

稀に「行政書士は誰でも簡単に取れる資格」であるとする意見が見られます。

しかし、行政書士試験は合格率からわかるように毎年9割近くの受験生が落ちている試験ですあり、決して簡単な試験とは言えないでしょう。

行政書士の難易度は国家資格ランキングでどれくらい?

行政書士の難易度の国家資格ランキング

偏差値

資格名称

ジャンル

受験資格

75

弁護士

法律

あり

75

公認会計士

金融・法律

なし

73

税理士

金融・法律

あり

73

弁理士

法律

あり

65

中小企業診断士

経営コンサルタント

なし

64

一級建築士

建築・土木

あり

63

社会保険労務士

法律

あり

60

行政書士

法律

なし

57

宅建士

不動産

なし

57

測量士

不動産

なし

56

FP2級

金融

あり

56

簿記2級

金融

なし

上の表は、難易度をもとに主な国家資格をランキング順に並べたものです。

以下、行政書士が他の資格と比べてどのような位置にあるのか詳しく解説します。

行政書士試験の難易度を偏差値で例えると?

行政書士の試験の難易度は、大学受験の偏差値で言えば概ね60程度と言われています。ただしここでの偏差値とは、試験の難易度を目安として示したものであり、数学的に正確な偏差値とは異なる点に注意しましょう。

国家資格の比較では、行政書士は社会保険労務士(社労士)と同等か、それ以下の難易度に位置づけられています。社労士の目安の偏差値は63で、九州大学や金沢大学など地方の優秀な国立大学程度の難しさと同じくらいだと類推できます。

一方で、宅建士の試験偏差値は約57で、行政書士は宅建よりも難しい資格であると判断することができます。

このように行政書士試験は決して簡単ではないが、超難関というほどでもない、中程度の難易度であることが分かります。

行政書士は法律系の資格の中では取りやすい

先述のランキング表を見るとわかりやすいですが、法律系の資格は取得が困難なものが多いです。

弁護士や司法書士、弁理士といった資格は、長期間の実習や厳しい試験が課されるため、行政書士よりもさらに高度な専門性と知識が求められ、難易度が高くなります。

一方で行政書士でも幅広い知識が必要とされますが、「受験資格が無い」などの理由から、法律系の国家資格の中で見ると行政書士は比較的取りやすい資格であると言えるでしょう。

行政書士合格に必要な勉強時間は?

行政書士試験の合格には、一般的に600~800時間の勉強が必要とされています。毎日3時間勉強するならば、最短でも学習期間は6〜7カ月程度は必要になります。一見長い準備期間が必要なように感じますが、他の国家資格と比べると決して長くはありません。

例えば、公認会計士や弁護士といった最高難度の資格では、3000時間以上、場合によっては5000時間以上の学習時間が必要になることもあります。

また、宅建士の勉強時間の目安は300時間であり、勉強時間の観点から考えても行政書士試験が難しすぎず、また簡単でもない試験であることが分かります。


行政書士試験合格は初心者には難しい?

行政書士試験は初心者にとって決して簡単な試験ではありません。過去には合格率が6%台という極めて低い数値を示していたこともあります。最近でも合格率は13%前後と高くはなく、何年も連続して不合格になる受験者も少なくありません

しかし、十分な学習時間を確保し、正しい学習方法で学習を進めることで、初心者であっても合格できるできるでしょう。また、初学者向けの講座を提供している予備校や通信講座もあるため、独学に自信がない方はそれらを利用すると良いでしょう。

楽に行政書士になれる方法はある?

ネット上の書き込みなどには「行政書士は簡単になれる」といった意見が上がっていることもあります。

しかしこれまでに示したように行政書士試験の合格率は低く、必要とされている勉強時間も決して少なくないため、簡単に合格できる試験ではないでしょう。

ただし、税理士や弁護士など法律関係の資格を既に持っている場合や、17年以上の公務員経験があれば、試験を受けずに行政書士として登録できます。

しかし、これらの方法でも難関な資格取得や長年の実務経験が前提となり、決して楽に行政書士になれるというわけではありません。

行政書士は独学でも問題なく合格できる?

行政書士は独学できるか

行政書士試験に独学で合格することは不可能ではないですが、誰でも独学で合格できるというわけでもありません。

初めて法律を学ぶ方は、独学での合格はかなり難しいでしょう。

一方、学習経験のある方や自己管理能力の高い方は、独学でも合格できる可能性があります。

しかし、費用や時間など総合的に考えると、通信教育や予備校を利用する方がより良い結果になることも多いです。

予備校のメリット・デメリット

予備校の最大の魅力は、専門知識豊富な講師から直接指導を受けられる点です。

独学で苦労しがちな教材選びの必要がなく、試験対策や最新情報を効率よく学ぶことができ、また、クラスルームでは受講生同士で切磋琢磨できるため、孤独な自習に比べてモチベーション維持にもつながります

さらに、気軽に講師に質問できるなど対面授業ならではのメリットもあります。

一方で、予備校には通学に伴う時間的・金銭的コストがかかるという大きなデメリットがあります。

授業料に加え交通費用を含めると、20〜30万円の出費となることが多いです。また、予備校の場合は時間割が組まれていることが多く、社会人の方などは授業に参加することが難しいでしょう。

そのため近くに校舎があって通いやすい環境にいる方や、ある程度の出費を許容できる方であれば、予備校を利用することを選択肢の一つに入れると良いでしょう。

通信講座のメリット・デメリット

行政書士試験に確実に合格するためには、質の高い講座を利用するのがベストですが、地理的・時間的な制約があるなどの理由で予備校に通えない方も多くいるでしょう。

そんな方には、オンラインで柔軟に学びつつプロの指導が受けられる通信講座の受講がおすすめです。

行政書士講座を扱っている通信講座は多くありますが、特に一発合格を目指す方であれば、業界最高の合格実績を誇るアガルートの行政書士講座がおすすめです。

令和5年度の行政書士試験におけるアガルート受講生の合格率は全国平均の4倍以上であり、さらにアガルートは合格者の輩出数もあらゆる予備校・通信講座の中でNo.1の実績を記録しています。

受講料が予備校と同等レベルで高額なのがネックですが、アガルートでは合格者への受講料の全額返金制度まで用意されており、合格すれば試験対策にかかる出費を実質0円にすることも可能です。

独学での行政書士試験対策に不安がある方は、ぜひアガルートの受講を検討してみてはいかがでしょうか。


行政書士試験の難易度ランキングまとめ

行政書士資格は国家資格の中でも難易度が高い部類に入りますが、法律系資格の中で比較すると、特別難易度が高いというわけではありません。また、受験資格もなく、適切な試験対策と範囲の広さへの対応次第では、十分に合格可能な資格です。

行政書士に興味がある方は、通信講座の無料体験など手軽に挑戦できるものから始めてみてはいかがでしょうか。