MOS試験の難易度は簡単?試験の合格率・合格点や独学の可否まで解説

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MOS試験について聞いたことのある方であれば、この試験の難易度は高くないということを聞いたことがあるのではないでしょうか?

この記事では、実際にどの程度難しいのか、他の試験と比べるとどうなのかなどについて解説しています。

本記事を読んで難易度や必要な勉強を理解し、合格を勝ち取りましょう。

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MOS試験の難易度は?

MOS試験の難易度については、その合格率からみると決して高いとは言えません。スペシャリストレベルでは約80%、エキスパートレベルでは約60%と、他の資格試験に比べても明らかに合格率が高くなっています。

試験は月に1回以上の頻度で実施されており、合格のチャンスも他の資格試験より多くなっています。

さらに、パソコン教室や通信講座などのリソースが充実しており、適切な対策をすれば十分に合格を目指せる難易度です。

MOS試験とは

MOS(Microsoft Office Specialist)資格は、マイクロソフトが提供するOffice製品群の習熟度を証明する公式資格です。例えばExcelやWordなどオフィススイートのソフトウェアが含まれます。

この資格は、受験者がマイクロソフトのオフィス製品を適切に操作できる能力があることを証明するものとなります。

一般レベルとエキスパートに分かれる

MOS試験は、主にMOS2013とMOS2016のバージョンがありますが、迷う場合は最新版の受験が推奨されます。

この試験は、「一般レベル」と上級レベルの「エキスパート」に分かれています。さらに「MOS 365&2019」においては、従来スペシャリストと呼ばれていたレベルが「アソシエイト」という名称に変更されました。

スペシャリスト(アソシエイト)では、パワーポイントやアウトルック、アクセスを含む幅広い試験が提供されています。

受験者は、比較的易しいとされるスペシャリスト(アソシエイト)の試験から挑戦することが一般的とされています。

MOS試験の受験料金

MOS試験、特に最新版のMOS365やMOS2019、さらにMOS2016におけるWord、Excel、PowerPointなどの一般レベル試験の受験料は、各10,780円(税込)です。

一方で、より高度なスキルが問われるWord・Excel・Accessのエキスパートレベル試験の受験料は、12,980円(税込)と設定されています。

どちらのレベルの試験も、受験者には50分間の制限時間が与えられます。また、学生には嬉しい割引制度があり、学生証を提示することで一般価格から2,000円割引され、各試験をより手頃な価格で受験することが可能です。

MOS試験は合格率は高くて簡単?

MOS試験は合格率は高くて簡単?

スペシャリストの合格率は約80%

MOS試験はその合格率の高さから、十分な対策さえすれば比較的簡単に合格できる試験として知られています。具体的な合格率が発表されているわけではありませんが、一般的にはスペシャリストレベルで約80%、エキスパートレベルでは約60%と言われています。

さらに、パソコンスクールなどの専門教育を受けた受験生の場合、合格率は90%から95%にまで跳ね上がるとも言われています。

このことから、事前学習と準備の重要性がうかがえるとともに、MOS試験の合格に向けた確かな道のりが示されています。

MOS試験の合格率が高い理由

日常的にPCを使っている受験生も多い

MOS試験の合格率が高い理由は、マイクロソフトのオフィス製品が個人やビジネス界で広く日常的に使用されているからです。会社や自宅のパソコンには、ほぼ必ずと言っていいほどこれらのソフトウェアがインストールされており、多くの人が世代を問わずこれらを利用しています。

そのため、受験者が試験前からオフィス製品に習熟していると言っても過言ではありません。

受験料が高いので十分に対策して試験に臨む人が多い

MOS資格試験の受験料は1万円を超え、決して安くはありません。この受験料の高さが影響し、受験者は十分な対策をしてから試験を受ける傾向にあります。

このような十分な対策が、合格率を高めている一因となっているのです。

教材や講義の質が高く学びやすい

MOS資格は、パソコン資格やビジネススキル関連の資格の中でも特に人気が高いです。

この人気に応える形で、市販の教材や通信講座、専門スクールの講義内容も質が高くなっており、学びやすい環境が整っています。

高い需要が背景にあるため、教材の作成や講義の構成は丁寧に練り上げられており、合格を目指す受験生にとってぴったりな学習教材が提供されています。

通信講座やスクールでは、合格者数の多さが直接的な評判に繋がるため、質の高い教育が提供されています。

このため、独学での合格が比較的しやすい試験であると言えるでしょう。

MOS試験の合格点は70%程度

MOS試験の合格基準は1,000点満点中700点以上とされていますが、エキスパートレベルの試験では700点未満でも合格となる場合があります。

このような合格基準により、受験者はレベルに応じて適切な対策ができ、合格を目指すことができます。

MOS合格に必要な勉強時間

MOS試験合格に必要な勉強時間は、個人のPCスキルにより大きく異なります。日常的にExcelなどを使用しているからといって、特別な対策なしで合格するのは非常に難しいでしょう。

具体的には、Excelの初心者はおよそ80時間、既にある程度のスキルを持つ人でも40時間の学習が推奨されています。

この指標と自身の実力を照らし合わせ、勉強時間を見積もることが大切です。

MOSの資格難易度を他の資格と比較

MOSスペシャリスト資格の難易度は、他のIT関連資格試験と比較して決して高くないとされています。具体的には、ビジネスキーボードや文書処理能力検定ワープロ2級、文書処理能力検定表計算2級、そして日商PC資格と同程度の難易度であると認識されています。

これらの資格はそれぞれ、入力スキルやワープロ操作力、表計算ソフトの運用力、そして一般的なPC操作能力を測るものです。

しかし、MOSはこれらと異なり、マイクロソフトのOffice製品に対する実践的な運用能力を評価する点が特徴です。

加えて、MOS試験は受験機会が多いため、合格するために十分な回数をトライできると言えます。このアクセスの良さが、難易度を感じさせない一因となっていると言えるでしょう。

偏差値でMOSの難易度を表すと

MOSスペシャリスト資格の難易度を偏差値で示すと、37から39程度とされています。

しかし、難易度が低いからといってMOSスペシャリスト資格の難易度が低いというわけではありません。

マイクロソフトのオフィス製品は、幅広いユーザーが使いこなせるように設計されています。一定の努力をすることで多くの人が合格することができるのは、当然の結果と言えるでしょう。

他のIT・パソコン関連の資格や試験と難易度を比較

数多くのIT関連資格や試験が存在しますが、それらの難易度はMOSと大差ないと見られています。

ここでは、MOSと他のIT系資格を比較しながらそれぞれについて説明をしていきます。

VBAエキスパート

VBAエキスパート試験は、Microsoft OfficeのVBA(Visual Basic for Applications)を使ってマクロやアプリケーションを開発する能力を測る試験です。

MOS試験と比較すると専門的なスキルが要求されますが、Officeを使った実務経験が豊富な人にとっては難易度はほぼ同等です。

プログラミングの基礎知識があれば、十分に合格を目指せます。

日商PCデータ活用

日商PCデータ活用試験は、データの収集や分析、活用能力を測る試験で、特にExcelの高度な使用技術が問われます。

MOSと同様にOffice製品の操作能力が中心ですが、データ分析に特化している点が異なります。

しかし、Excelを中心としたMOSの学習経験があれば、難易度はほぼ同じだとと言えるでしょう。

日商PC文書作成

日商PC文書作成試験は、ビジネス文書の作成スキルを測る試験で、特にWordの使用技術が問われます。

MOS試験のWord部門と内容が重複する部分が多く、文書作成に関する基本的な操作や応用技術が問われるという点で難易度は同等です。

MOSの知識があれば、この試験にも十分対応できます。

文書処理能力検定ワープロ

文書処理能力検定ワープロは、ワードプロセッサーを用いた文書作成の技能を測る試験です。

MOS試験のWord部分と比較して、文書作成の基本操作から応用まで広範囲にわたりますが、難易度はほぼ同等と考えられます。実務での文書作成経験があれば、より自信を持って臨めるでしょう。

文書処理能力検定表計算

文書処理能力検定表計算試験は、Excelを中心とした表計算ソフトの使用技術を測る試験です。

MOS試験のExcel部門と同じく、表計算ソフトの基本的な操作から応用技術までが問われ、難易度はほぼ同等です。

日常的にExcelを使用している人であれば、十分に合格を目指せるでしょう。

ITパスポート

ITパスポート試験は、ITの基礎知識を問う試験でMOS試験より幅広いITの知識が求められます。

ITに関する基本的な知識があれば特に高い難易度を感じることなく、MOS試験とほぼ同じレベルです。

そのため、ITの基礎をしっかりと学んだ上で臨むことが大切です。

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、CADソフトウェアを用いた図面作成の専門知識と技術を測ります。

MOS試験と異なり特定のCAD操作能力に焦点を当てており、基本的なCADスキルがあれば挑戦可能です。

実務経験や専門教育がある人にとっては、難易度はMOSと比較してほぼ同等と言えるでしょう。

MOS試験のバージョンごとの種類

MOS試験は、マイクロソフトオフィスのリリースされた年次ごとに複数の種類が存在します。

各バージョンで基本的な問題の内容に大きな違いはありませんが、出題される形式やポイントには差異があるため、受験するバージョンに応じた準備が必要となります。

バージョンによって微妙に異なる特性を理解して対策することが、試験の成功へと繋がります。

このため、受験者は自分が使用しているオフィスのバージョンや、最も得意とするバージョンの試験を選択することがおすすめです。

MOS365

MOS365は、2021年に導入されたMicrosoft 365サブスクリプションサービスを基盤とする最新のMOS試験です。従来の一括購入型のOffice製品とは異なり、常に最新のOffice製品を使用することが可能となります。

これにより、MOS試験の体系にも新たなバージョンが追加され、試験では実際のアプリケーションを使用しての操作スキルが評価されます。

資格取得者はMicrosoft Office製品に関する実践的なスキルを証明できます。特にMOS365は、Excelの高度な操作スキルを持つ人を対象としています。

内容としては、セルの書式設定や数式、関数の作成、テーブルやグラフの操作などが含まれます。MOS資格はビジネスシーンでの必須スキルとされています。累計受験者数は500万人を超え、多様な年齢層のビジネスパーソンに支持されています。

MOS2019

MOS 2019試験は、その前バージョンであるMOS 2016から継承されたマルチプロジェクト形式を採用しています。2016年以前は、一般レベルの試験が「スペシャリスト」と称されていましたが、MOS 2019ではこの呼称を「アソシエイト」に改めています。

加えて、複数のアプリケーションを総合的に扱える能力を証明するため、「Microsoft Office Specialist Associate」という新たな称号を導入しました。

「アソシエイト」レベルで4科目中3科目以上に合格すると、「MOS Associate」としての認定証が授与されます。

この変更は、受験者がさまざまなOfficeアプリケーションのスキルを有していることの証明となります。

MOS2016

MOS 2016試験は、複数のプロジェクトを対象にしたマルチプロジェクト形式で実施されます。この形式では、一回の試験でいくつかのプロジェクトが用意され、各プロジェクト内で設定された複数のタスクを解決していくことが求められます。

通常、一つのプロジェクトに対して4から7問の設問があり、これらに対する解答を通じて受験者の技能が評価されます。出題される問題は比較的理解しやすいものが中心です。

具体的なタスクには、文書の挿入や体裁整理、図画像の挿入といった操作が含まれます。これらの操作を適切に行い、見映えの良い文書やプレゼンテーションを作成する能力が評価されます。

MOSはどのバージョンを取得するのが良いのか

MOS資格を取得する際にどのバージョンを選ぶべきか迷った場合、最新版の取得が一般的には推奨されます。これは、時間が経つにつれて古いバージョンの実用性が低下していくためです。

特に、勤務先などで使用されているOfficeソフトが新しいバージョンであれば、より古いバージョンの資格を持っていてもその活用が難しくなります。

一方で、合格を最優先する場合や日常的に使用しているパソコンにインストールされているOfficeのバージョンに合わせたい場合は、そのバージョンの試験を受けることも一つの選択肢です。

つまり、自分のスキルレベルや必要とする知識、そして使用環境に合ったバージョンを選んで受験することがおすすめです。

MOS試験のレベルごとの種類

MOS試験は、基本的なスキルをカバーする「一般レベル(アソシエイト/スペシャリスト)」と、より高度なスキルの習得を目指す「上級レベル(エキスパート)」の2つのレベルに分かれています。

この区分により、受験者は自分のスキルや学習目標に応じて、適切なレベルの試験を選択できます。

一般レベル(アソシエイト/スペシャリスト)

MOS一般レベル(アソシエイト/スペシャリスト)は、ビジネスシーンで必要とされるWordやExcelの基本的な操作技能を対象としています。

このレベルでの試験では、文書の表示条件の変更やインデントの設定、表の作成、テキストボックスの挿入といったWordの機能が出題されます。

Excelに関しては、テーブルの作成や基本的な関数の使用、グラフの作製といった機能が試験範囲に含まれています。

これらの基本操作は、日常業務で頻繁に使用されるため、初心者でも合格を目指すことができる設定になっています。

上級レベル(エキスパート)

MOS上級レベル(エキスパート)は、一般レベル(アソシエイト/スペシャリスト)に比べて扱う内容がより高度となります。

この試験では、組織内での文書管理やデータ集計といったグループ作業や管理業務に不可欠な高度なスキルの運用能力が試されます。

難易度は一般レベルよりも高く設定されており、アプリケーションの効率的な運用に関する高度な知識と技術が求められます。

一般レベルが日々の業務をスムーズに行うための技術を対象とするのに対し、上級レベル(エキスパート)は業務プロセス自体の改善や効率化を実現するためのより専門的な技術を問われるのです。

MOSが幅広く人気のある資格である理由4選

MOSは、広く認知されており実践的で高い人気を誇る資格となっています。

以下ではMOSがなぜ人気なのか、その利点を踏まえて詳細に説明していきます。

履歴書にかける資格であること

MOS資格は、履歴書に記載できるほどの認知度と信頼性を持つ資格であり、職業上のスキルアップやキャリア形成において高い評価を受けることがあります。

就職や転職、昇進時などのキャリアの重要なタイミングにおいて、その能力が評価の対象となることも少なくありません。

MOSは国際資格であること

MOS資格は、国際資格としての地位を確立しています。マイクロソフトオフィス製品の普及に伴い、世界中でその価値が認められてきています。

この資格を持っていることで、日本国内に限らず海外でも自己の技術力を証明できるため、グローバルに活躍を目指す人にとって大きな強みとなります。

実践的な内容で業務に役立つこと

MOS資格は、その実践的な内容が業務に直接役立つため幅広く人気があります。

この資格を持つことで、パソコンを効率的に使用し、目的に応じて適切な機能を活用しながら業務をスムーズに遂行することが可能になります。

結果として、業務の効率化はもちろん作業上のストレスの軽減にも大きく貢献します。

合格せずとも勉強自体に意味があること

MOS試験においては、初回での合格が叶わなくても、受験経験自体が大きな価値を持つと言えます。

試験対策で習得したパソコン操作のスキルや知識は、日常業務をはじめとする多くの場面で役立ちます。そのため合否に関わらず、勉強自体がPCスキルの向上に寄与します。

このように、MOS試験の準備はPCスキルを高める絶好の機会であり、その過程で得られる技術や経験は、個人の能力向上に大きく貢献するのです。

MOSは独学でも取得できるのか

MOS資格は、パソコンスクールに通わずとも独学で取得することができます。

自宅での学習に必要な教材やオンラインリソースは豊富にあり、独学による資格取得を目指す人には多くの勉強方法が提供されています。

ここでは独学でMOSを合格する方法について紹介していきます。

独学でも合格は狙える

独学でのMOS試験合格は十分に狙えます。

特に、日常的にワードやエクセルを頻繁に使用し最新機能の学習に自信がある方は、関連書籍を活用しつつ実際にパソコンで操作を重ねることで、試験に向けた準備を進めることが可能となります。

ただし、MOS試験の具体的な過去問は公開されていないため、学習内容が試験範囲と一致しているかどうかを常に意識する必要があります。

この点に注意しながら、試験対策を進めていきましょう。

独学で取得を目指すためのおすすめ勉強法

独学でMOS資格を取得するためには、基本的な学習ツールとしてパソコンや専用のテキスト、そして対象となるソフトウェアが必要です。これらが揃えば、自宅で自分のペースに合わせて勉強を進めることができます。

MOSにはアソシエイト/スペシャリストレベルとエキスパートレベルがあり、WordやExcelなどのソフトごとにも難易度が異なりますので、自分のスキルレベルに合ったカテゴリから始めることがおすすめです。

勉強法としては、初心者は1日に2~3時間、約1.5ヶ月の学習期間を見積もりましょう。そして、テキストの模擬問題では90%以上の正解率を目指すと良いでしょう。これにより、試験での合格率が大幅に上がります。

また、独学での不安を感じる場合は、補助的な手段として通信講座の受講も検討すると効果的です。

パソコン教室に通う場合も学びにつながる

パソコン教室に通うことは、MOS試験の準備にとって非常に良い方法の一つです。

日常的にパソコンを使用しWordやExcelなどのアプリケーションに自信がある方でも、パソコン教室では、試験で求められる特定のスキルや新機能についてより深く学ぶことができます。

特にMOS試験においては、公開されていない過去問に近い内容を想定した実践的な演習を行うことが求められ、教室ならではの指導がその点で大きな助けとなります。

また、必要な学習ツールやソフトウェアが完備されており、自宅での独学に比べて効率的に学習を進められる環境が整っています。

通信講座を利用するのもおすすめ

ヒューマンアカデミーやユーキャンなどが提供するMOS試験通信講座は、リーズナブルな値段でMOS試験合格に向けて学習を進めることができます。

加えて自分の都合に合わせて学びたい時間に勉強を進めることができるという大きなメリットがあります。

そのため、忙しい日常の中でも資格取得を目指す人にとって非常に便利です。

特にユーキャンのMOS講座は初心者でも1ヶ月で合格が目指せる内容となっているので、初めてMOSに挑戦する方や短期間で資格取得をしたい方はぜひチェックしてみてください。


MOS試験の難易度まとめ 

本記事では、MOS試験の難易度や勉強方法、独学でも合格できるのかどうかについて解説してきました。

MOS試験は実用性がありながら合格率が非常に高いため、自分の能力を証明するために取って損はない資格と言っていいでしょう。

また、独学での勉強が不安という方は、さまざまな通信講座の中から自分に合ったものを選んでみてはどうでしょうか。

本記事を参考にして合格を目指してください。