技術士試験の勉強法は?必要な勉強時間や一次・二次試験対策のコツも解説
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技術士試験は、技術士としての専門性や技術力を認定する国家資格試験です。第一次試験では大学卒業程度の学識、第二次試験では高度な応用能力が求められます。(参考:技術士制度|文部科学省)
難関資格のため、合格には綿密な計画と戦略的な学習が不可欠です。
ここでは試験の特性を踏まえた勉強法や対策のコツをご紹介します。
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技術士試験合格のための基本的な勉強方法
科目ごとに対策を行おう
効率的に学習を進めるためには、まず各試験内容の違いを把握することが重要です。
科目ごとに最適な対策法があり、それを理解して取り入れることで学習効果を高められます。
試験特有のアプローチを実践することが合格への近道となるのです。
一次・二次試験の特徴を知ろう
技術士試験は一次試験と二次試験に分かれ、それぞれ特徴が大きく異なります。
【一次試験】
大卒程度の基礎・適性・専門の3科目が択一式で出題され、在学中に挑戦する学生もいます。合格者は修習技術者となり、実務経験を積んだ後に二次試験へ進みます。
【二次試験】
論文と口頭試験で構成され、専門知識に加え課題解決力やマネジメント力などが評価されます。
出典:日本技術士会
技術士試験の難易度はどれくらい?

技術士試験は、科学技術系の資格の中でも特に難易度が高い試験として知られています。
一次試験の合格率は約50%と比較的高めですが、その後の二次試験の合格率はわずか10%前後と大幅に下がります。
二次試験では実務経験を積んだ受験者が挑んでも約9割が不合格となるため、極めて厳しい試験といえます。
各試験に足きりがある
技術士試験には各段階で足切りがあり、一次試験では各科目50%以上、二次試験では各科目60%以上の得点が必要です。
特定科目だけで高得点を狙うのではなく、全科目でバランスよく得点することが重要で、苦手科目を作らない学習が求められます。
出典:日本技術士会
一般に1500時間程度の勉強時間が必要とされている
技術士試験の合格には一般に1500時間前後の勉強が必要とされます。
多くの受験者は仕事と両立しながら学習するため、計画的かつ効率的な取り組みが不可欠です。
長期にわたる勉強はモチベーション維持が難しく、十分な時間を確保できずに受験を断念する人も少なくありません。
一定の条件を満たすと一次試験を免除できる
JABEE認定コース修了者は一次試験を免除される
JABEE認定コースとは、「大学その他の教育機関における科学技術に関する課程で、文部科学大臣から第一次試験の合格と同等と指定されたもの」です。
JABEE認定コースの修了者は一次試験を受けずに修習技術者となれるため、資格取得への道がよりスムーズになります。
持っている資格によって一部試験免除
技術士試験には、保有資格によって一部が免除される制度があります。以下はいくつかの免除例です。
- 情報処理技術者試験の高度区分:情報工学部門が免除される
- 情報処理安全確保支援士:情報工学部門が免除される
- 中小企業診断士登録者:経営工学部門が免除される
他にも免除が適応される資格は存在するので、受験前に確認することをおすすめします。
出典:日本技術士会
技術士試験合格のためのおすすめの勉強方法

講座などを活用して客観的なアドバイスをもらう
技術士試験の学習では、客観的なアドバイスを得ることが効果的です。
特に論文問題は構成や表現力が重要で、自分だけでは改善点に気づきにくいことがあります。
専門講座などを利用して講師から具体的なフィードバックを受けることで、自力では見落としがちな点を克服でき、合格に必要な力を身につけやすくなります。
計画的に学習する
仕事と両立しながら長期的に計画的な学習を続けることも大切です。
スケジュールを立てずに不規則に学習すると挫折しやすく、モチベーションも維持できません。計画に沿って進めることで着実に前進でき、学習意欲を保てます。
通信講座のカリキュラムを活用すれば、自分で計画を立てる負担を減らし、効率的に学習を進められます。
過去問演習に重心をおく
技術士試験の対策では、過去問演習を中心に学習することが非常に効果的です。
試験形式に慣れると同時に、出題傾向や問われ方を把握できるため、合格に直結します。
特に一次試験では、過去問を繰り返し解くことで問題解決力が養われ、本番での対応力や時間管理力の向上にもつながります。
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一次試験の具体的な対策方法
一次試験は、免除の対象とならない限り、技術士試験の最初の大きな関門です。
この試験を突破するためには、一般的に約200時間の勉強が必要とされています。
一次試験には3つの科目があり、それぞれ異なるアプローチで学習を進めることが重要です。
- 基礎科目に苦手分野を作らない
- 適正科目を放置しない
- 専門科目で得点することが大きなポイント
- 過去問を利用して本番形式に慣れる
一次試験の合格率
年度 | 合格率 |
---|---|
2024年度 | 37.4% |
2023年度 | 39.7% |
2022年度 | 42.2% |
2021年度 | 31.3% |
2020年度 | 43.7% |
一次試験の過去5年の合格率は上記のようになっています。
概ね4割前後で推移していますが、2021年度には3割近くまで合格率が下がるなど、年によって1割程度の変動があります。
自分が受ける年度に試験が難化する可能性も十分に考えられますので、一次試験も決して準備を怠れません。
出典:日本技術士会
基礎科目に苦手分野を作らない
基礎科目は5分野から各6問が出題され、範囲が広いため苦手を作らないことが重要です。
過去問は公式HPで無料入手できますが解説はなく、自分で理解を深める必要があります。
効率的に学習するには以下の順序がおすすめです。
1.参考書で基礎を繰り返し学ぶ
2.過去問で弱点を洗い出す
3.間違えた問題はノートにまとめ、直前期に見返すことで知識を定着させる
適正科目を放置しない
適性科目は技術士補としての行動基準や倫理観を確認する重要な科目です。
技術士法や倫理規定、製造物責任、個人情報保護など出題範囲は一定であり、二次試験でも重視されるため軽視できません。
効果的な対策としては、これらのテーマをまとめた参考書を活用し、繰り返し学習することで知識を定着させることが大切です。
専門科目で得点することが大きなポイント
専門科目は配点が他科目の3倍以上、解答時間も2倍あり、合格に直結する重要な科目です。
受験者が選んだ技術部門に特化した知識が問われるため、まずは基礎から応用まで体系的に学べる参考書で理解を深めることが大切です。
その上で過去問演習を重ねて試験形式に慣れる必要があります。
過去問を利用して本番形式に慣れる
技術士試験に合格するためには、本番形式に慣れることが欠かせません。
過去問を繰り返し解くことで出題傾向を把握し、頻出する問題への対応力を磨くことができます。
何周も演習を重ねれば、同じタイプの問題に対する解法が定着し、本番での対応力や得点力を大きく高めることが可能になります。
受験する際は自分が得意な問題から解く
全問に完璧に取り組むよりも得意な問題から解く戦略が重要です。
各科目で半分以上得点できれば合格基準を満たすため、まずは「解ける」と感じる問題を優先することが効率的です。
不得意問題に時間を割きすぎず、確実に得点を積み重ねることで合格に近づけます。
試験中は問題の優先順位をつけ、自信のあるものから順に取り組む姿勢が効果的です。
二次試験の具体的な対策方法
二次試験の対策においては、論文および口頭試験という二つの異なる形式に対応する必要があります。
この段階では課題解決能力やリーダーシップ、マネジメント能力といったコンピテンシーがより重視されます。
成功するためには、約2000時間の充分な勉強時間を確保し、これらのスキルを磨くことが重要です。
二次試験の合格率
年度 | 合格率 |
---|---|
2024年度 | 10.4% |
2023年度 | 11.8% |
2022年度 | 11.7% |
2021年度 | 11.6% |
2020年度 | 11.9% |
二次試験の合格率は上記のようになっています。
過去5年は10~11%台で推移しており、非常に難易度が高いことが伺えます。
出典:日本技術士会
論文試験の勉強法
- 5年分程度を目安に過去問演習を行う
- 出題率の高いワードを確認
- わかりやすく文章を書く練習をする
- 技術を用いて問題を解決する
5年分程度を目安に過去問演習を行う
技術士試験の対策では、直近5年分の過去問演習が特に効果的です。
最新の出題傾向を把握し、頻出テーマや問題構成に慣れることができます。
過去問で理解を深めた後は、白書など最新資料を参照し、知識を現実の技術や社会動向と結びつけることで、より効率的に学習を進められます。
出題率の高いワードを確認
技術士試験対策では、過去問から出題率の高いワードを確認・整理することが有効です。
ただし試験は知識の暗記だけでなく、それを現代の社会や技術動向にどう応用できるかも評価します。
最新の白書や業界トレンドを踏まえ、重点テーマを予測して学習することが効果的です。
わかりやすく文章を書く練習をする
技術士試験の論文では、採点官に内容を正確かつ明確に伝える力が求められます。
そのためには、実際に書き始める前にアウトラインを作成し、論点や構成を整理することが大切です。
アウトライン作成を繰り返し練習することで、論理の流れがわかりやすくなり、読み手に伝わる文章を書く力を養うことができます。
技術を用いて問題を解決する
試験では、専門家として技術を用いた具体的な問題解決力が評価されます。
一般的なマネジメント論に偏ると専門性不足と見なされる恐れがあるため、実際の技術をどう活用し課題を解決するかを明確に示すことが大切です。
講座などを活用して第三者からの意見をもらう
技術士試験の対策では、第三者の視点から意見をもらうことが効果的です。
自分では論理的だと思っていても、他人からは不明瞭に映ることがあります。
講座を活用すれば添削や具体的な指摘を受けられるため、見落としや改善点を明確にできます。
口頭試験の勉強法
業務経歴票は丁寧に作成する
技術士試験の二次試験では、業務経歴票が面接の基盤となり重要な評価対象となります。
整理され明確に書かれた経歴票は、面接官に受験者の経験やスキルを正確に伝える役割を果たします。
そのため、自身の課題解決経験や専門スキルを丁寧にまとめ、わかりやすく表現することが不可欠です。
質問を想定し徹底的に対策する
二次試験では技術士倫理や制度に関する質問が多く、適性分野で全体の約半分を占めます。
特に3義務2責務やCPDなどは、自分の言葉で具体例を交えて説明できるよう準備が必要です。
出題は想定しやすいため、事前に問答を整理し、口頭練習を重ねることで本番でも落ち着いて対応できます。
過去問のおすすめ活用方法
技術士試験では、過去問を活用することが大切です。
特に第一次試験の過去問題と解答は、技術士試験を実施している日本技術士会のホームページ(こちらから開けます )に掲載されているため、無料で利用できます。
まず解いてみるのもおすすめ
いきなり過去問を解いて良いの?と思うかもしれませんが、意外と効率的な勉強法です。
簡単な基礎が身についた段階で1~2年分の過去問を解いてみましょう。
そこで自分の得意分野・苦手分野を把握することで、何を重点的に勉強するべきかが明確になります。
試験本番が近づいたら、また過去問を解いて作戦を練る
試験直前期には過去問を解き直し、本番での得点戦略を練ることが重要です。
技術士試験は満点を狙う必要はなく、自分の得意分野を見極めて確実に得点できる問題から取り組むことが鍵となります。
苦手分野を補強しつつ、限られた時間で効率的に点を稼ぐ作戦を立てることが合格への近道です。
技術士試験に独学で合格するのは難しい
技術士試験は学習量が膨大で、独学では長期的なモチベーション維持や効率的な学習管理が難しい試験です。
特に論文試験では客観的な添削や指導を受けられないため、弱点の把握と改善が困難になります。
そのため、資格学校の講座や勉強会など外部の支援を活用することで学習効率を高め、合格への道を現実的にすることが有効です。
通信講座を活用して合格を目指そう
通信講座は、技術士試験合格を目指すうえで非常に有効な手段です。
体系的に学べるだけでなく、自分のペースで効率的に学習でき、講師の添削やアドバイスで弱点克服にも役立ちます。
◆通信講座ならアガルートがおすすめ
アガルートでは二次試験対策講座を57,420円から受講でき、合格者には受講料全額返金という特典も用意されています。
令和5年度には全国平均の3.85倍という高い合格実績もあり、コスト面・成果面ともにおすすめできる講座です。
技術士試験の勉強法まとめ
技術士試験合格には、論理的思考力と実践的な問題解決力が不可欠です。
そのためには過去問演習で試験形式に慣れ、通信講座などを通じて客観的なフィードバックを受け、弱点を把握して克服する学習が求められます。また、業務経歴票の作成や想定問答の準備も重要です。
独学の難しさを踏まえ、外部リソースを積極的に活用することが合格への大きな一歩となります。
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