【2025年】日本国内のMBAランキング|各大学院の難易度・特徴も解説

更新

2025年現在では、日本国内のMBAプログラムが依然として人気を誇っています。

毎年2,500名以上が日本国内のMBAへと入学しており、その注目度の高さが簡単に見て取れることでしょう。

年度

入学者数

令和4年度

2,888人

令和5年度

2,786人

令和6年度

2,683人

出典:専門職大学院制度の概要 |文部科学省

このようなこれから日本国内のMBAの人気がますます高まっていくと思われる中で、様々な大学院が特色あるカリキュラムを展開しています。

この記事では、それぞれのMBAプログラムのランキングと、その難易度や特徴について解説します。

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MBAランキングの評価基準

MBAランキングとは、世界中のMBAスクールを対象に、多くの機関が独自の基準で順位付けしたものです。

学生や講師の質、プログラムの多様性などを評価し、世界全体だけでなくアメリカ・アジア・ヨーロッパといった地域別にも分類されます。

ここでは、各機関がどのように日本国内のMBAプログラムを評価・ランク付けしているかを紹介します。

日本国内MBAランキングの主な評価機関

日本のMBAランキングを発表している代表的な機関は EduniversalQS World University Rankings です。

Eduniversalは教育の国際化や多様性を重視して評価を行っています。

一方、QSは学術的な評判や卒業生の就職先、教員と学生の比率など、幅広い指標を用いてMBAプログラムを評価しています。

ここからは、これらの評価機関による日本版MBAランキングを紹介し、各プログラムの特徴を解説していきます。

QS Global MBA Rankingsに基づく日本のMBAランキング(2025)

QS World Rankings

QS World University Rankingsは、イギリスに本拠を置く大学評価機関クアクアレリ・シモンズが作成している世界的な大学評価ランキングです。

MBAプログラムに関しては特に権威と信頼性が高く、教育の質や学生の満足度、教員の専門性、卒業生のキャリア発展などを多角的に評価しています。

評価結果は毎年公表され、進学先を検討するうえで重要な参考資料となっています。

QS Global MBA Rankingsの評価基準について

評価基準

評価割合

雇用可能性

40%

起業家精神と卒業生の成果

15%

投資収益率(ROI)

20%

思考リーダーシップ

15%

クラスと教員の多様性

10%

QS World University RankingsのMBA評価は、以下の5つの指標に基づいています。

  1. 雇用可能性(40%):卒業生の採用傾向や卒業後3ヶ月以内の就職率を重視しています。
  2. 起業家精神と卒業生の成果(15%):大企業のCEOや役員となった卒業生の実績を評価しています。
  3. 投資収益率(20%):MBA取得前後の給与差や授業料・生活費を踏まえて評価しています。
  4. 思考リーダーシップ(15%):学術的評判、研究の影響力、教員の博士号取得率を基準としています。
  5. クラスと教員の多様性(10%):国際性や多様性を評価しています。

こういった、多角的な基準からMBAプログラムの質を判断しているのです。

世界ランキングの中での日本MBAの順位

順位

学校

121位~130位

NUCB(名古屋商科大学)

141位~150位

一橋大学

201位~250位

早稲田大学

251位以上

同志社大学

251位以上

国際大学

251位以上

立命館アジア太平洋大学

出典:QS Global MBA Rankings 2025

QS Global MBA Ranking 2025では、NUCB Business School(名古屋商科大学)日本1位、アジア19位にランクインしました。

特に、投資収益率(ROI)ではアジア2位・世界17位と高く評価され、教育の質と卒業生の国際的な価値を示しています。

一方で、日本のMBA全体の世界的評価は依然として低めです。NUCBでも順位は121〜130位にとどまり、他の大学は200位以下が多く見られます。

これは、日本のMBAがパートタイムやオンライン中心であることや、ビジネス教育の拠点が欧米にあることが要因と考えられます。

アジアの中での日本のMBAランキング順位

順位

学校

19位

NUCB(名古屋商科大学)

22位

一橋大学

30位

早稲田大学

42位

同志社大学

42位

国際大学

出典:QS Global MBA Rankings 2025: Asia

アジア圏のMBAランキングでは、NUCB(名古屋商科大学)が19位に入り、日本国内トップとなっています。

一方で、上位はシンガポール・中国・インドのビジネススクールが占めており、これらの国々が国際的に高い評価を得ています。

日本ではNUCBに続き、一橋大学が22位、早稲田大学が30位、同志社大学と国際大学が42位にランクインしました。

ただし、トップ20に入ったのはNUCBのみであり、日本のMBAがアジアの強豪校とどう競争していくかが今後の課題です。

日本のMBAの分野別ランキング

日本のMBAプログラムは、起業家精神と卒業生の成果、エンプロイアビリティ、多様性という3つの分野においても世界ランキングで評価されています。

学生と教員の多様性ランキング

順位

学校

16位

一橋大学

141~150位

同志社大学

151~200位

立命館大学

QS World Rankings 2025では、日本のMBAスクールの中で一橋大学が学生と教員の多様性で最も高く評価され、16位にランクインしました。

同志社大学は141~150位立命館大学は151~200位に位置しています。

このランキングは女性比率や国籍の多様性を基準にしており、現代社会で求められる国際的な人材育成に直結しています。

特に一橋大学は多様性の面で高評価を得ており、国際ビジネスで活躍できる人材を育てる環境が整っているといえます。

研究成果の索引性の高さランキング

順位

学校

141~150位

早稲田大学

151~200位

一橋大学

201~250位

NUCB

201~250位

国際大学

251位+

立命館アジア太平洋大学

251位+

同志社大学

研究成果の牽引性ランキングでは、早稲田大学が141〜150位で日本トップとなり、一橋大学が151〜200位、名古屋商科大学(NUCB)と国際大学が201〜250位に入りました。

この指標は、学者からの推薦、研究の質、博士号取得者数などを基準に評価されています。

卒業生の成果と起業家精神ランキング

順位

学校

80位

名古屋商科大学

131~140位

早稲田大学

201~250位

立命館アジア太平洋大学

卒業生の成果と起業家精神のランキングでは、名古屋商科大学が80位で国内トップとなり、早稲田大学が131~140位立命館アジア太平洋大学が201~250位にランクインしました。

この指標は、MBA卒業生が社会やビジネス界でどの程度成果を挙げ、影響力を持っているかを示しています。

特に名古屋商科大学は、起業家精神を育む教育カリキュラムや環境が評価されています。

また、早稲田大学や立命館アジア太平洋大学も実践的なスキルやリーダーシップを養える場として高く評価されています。

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Eduniversalに基づく日本のMBAランキング

Eduniversal

Eduniversalはフランスの大学コンサルティング会社で、SMBGとして知られる高等教育の格付け機関が運営しています。

その評価は国際的にも権威があり、MBAスクールを選ぶ際の重要な判断材料として活用されています。

Eduniversalの評価基準について(2024)

Eduniversalの評価は「Dean投票」「国際化基準」の2つを柱としています。

Dean投票は、世界中のMBAスクールの学部長が推薦したい学校に投票する仕組みで、教育の質や評判を測定します。

国際化基準では、各校の国際的な活動やプログラムの質を評価します。

さらに、Eduniversalは各国の教育機関を5段階で格付けし、その結果をランキングとして公表しています。

この仕組みにより、学生や教育関係者は世界のMBAスクールを比較し、自分に合ったプログラムを選ぶ参考にすることができます。

Eduniversalが出した日本の大学院ランキング

ランク

順位

学校

5 palmes

1.

慶應義塾大学

5 palmes

2.

早稲田大学

4 palmes

3.

京都大学

4 palmes

4.

東京大学

4 palmes

5.

NUCB

4 palmes

6.

神戸大学

4 palmes

7.

一橋大学

4 palmes

8.

国際大学

3 palmes

9.

立命館アジア太平洋大学

3 palmes

10.

関西大学

3 palmes

11.

北海道大学

出典:Eduniversal Business Schools Ranking in Japan

Eduniversalが発表した2024年の日本の大学院ランキングでは、慶應義塾大学が最高評価である5 palmesを獲得し、早稲田大学がそれに続いています。

これらの学校は、国内外での教育の質とビジネススクールとしての評判が非常に高いことを示しています。

また、京都大学、東京大学、NUCB、神戸大学、一橋大学、国際大学が4 palmesの評価を受け、これらの機関も国内で優れた教育プログラムを提供していることが認められています。

こうしたランキング上位の大学院のMBAプログラムであれば、他の大学院と比べてより質の高い教育を受けることが期待できるでしょう。

国際的な評価の高さに関する国内MBAランキング

国際的な評価の高さに関する国内MBAランキング

国際的な評価の高さが注目される現代において、国内のビジネススクールにとっても国際的な認証は大切です。

特に、国際認証を受けたMBAプログラムは、教員や学生の数・質、カリキュラム、授業の質、国際性、さらには教師や生徒の英語力など、多岐にわたる厳しい基準が満たされており、国際社会からも高い評価を受けています。

世界三大認証機関としては、AACSB、EFMD、AMBAが挙げられます。

これらの認証を受けた学校は、国際基準に則った教育体制を整えていることが認められており、国際的なビジネスシーンで活躍するための知識とスキルを学生に提供しています。

大学名

認証機関

早稲田大学

AACSB、EFMD

慶應義塾大学

AACSB、EFMD

NUCB

AACSB、AMBA

国際大学

AACSB

立命館アジア太平洋大学

AACSB

一橋大学

AACSB

中央大学

AMBA

京都大学

EFMD

明治大学

EFMD

国内で国際認証を受けているのは9校です。

慶應大学と早稲田大学は、AACSBとEFMDの両方 を取得し、国際的にも高く評価されています。

また、NUCBは AACSBとAMBA を取得し、実践的な教育に強みがあります。

さらに、国際大学・立命館アジア太平洋大学・一橋大学は AACSB を取得し、国際基準の教育を展開しています。

加えて、中央大学は AMBA、京都大学と明治大学は EFMD を取得し、それぞれ特色ある国際認証を持っています。

各大学院の特徴

早稲田大学

◆ 幅広い分野を体系的に学べる総合力

マーケティング・ファイナンス・人事など経営全般を網羅し、ケーススタディやフィールドワークも充実しています。

他校と比べて実務に直結する応用力が身につきやすいです。

出典:早稲田大学公式サイト

慶應義塾大学

◆ 学問的深さとリーダー教育を両立

世界的研究者による指導で高度な専門知識を習得できます。

論理的思考力や問題解決力を磨くだけでなく、リーダーシップ教育にも強みがあり、学術と実務を融合した教育が特徴です。

出典:慶應義塾大学公式サイト

NUCB(名商大ビジネススクール)

◆ ケーススタディと国際教育に注力

実在企業の課題をテーマにディスカッションし、実践的な経営スキルを養います。

ダブルディグリーや英語プログラムが整い、グローバルに活躍できる人材育成で他校と差別化しています。出典:NUCB公式サイト

国際大学

◆ アジア市場に特化した教育環境

アジア各国の事例を多く取り入れ、地域特有のビジネス慣習や課題を理解できます。

多国籍学生との交流も活発で、異文化対応力を養える点が大きな魅力です。

出典:国際大学公式サイト

立命館アジア太平洋大学

◆ 多文化環境とバイリンガル教育

世界各国から集まる学生と共に学び、英語と日本語の両方で経営を学習します。

国際的な感覚を磨ける点で他校よりもグローバル色が強いのが特徴です。

出典:立命館アジア太平洋大学ア公式サイト

一橋大学

◆ 理論と実務を架け橋する教育

高度な研究力に加え、実務経験豊富な教授陣による実践的教育が受けられます。

大企業だけでなく中小企業の経営課題にも焦点を当てる点で独自性があります。

出典:一橋大学公式サイト

中央大学

◆ ダイバーシティ重視の教育環境

多様なバックグラウンドを持つ学生が集まり、異文化交流を通して国際対応力を高められます。

英語による授業も多く、グローバルリーダーを目指す人に適しています。

出典:中央大学公式サイト

京都大学

◆ 次世代のビジネス分野に強み

社会起業やアントレプレナーシップ、サステナビリティといった新しい領域を体系的に学べます。

研究力に裏打ちされた独自プログラムが多く、未来志向の教育で差別化しています。

出典:京都大学公式サイト

明治大学

◆ 理論と実践を融合した教育環境

企業トップの指導を受けられるインターン制度や起業家育成の特別セミナーが特徴です。

現場感覚を養いながら学べ、革新的な発想を育む点で他校と差別化されています。

出典:明治大学公式サイト

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日本のMBAはランキングが低くて意味ない?

日本のMBAは世界ランキングで上位に入ることが少なく、「意味がない」と見られることがあります。

ここではその実態を整理していきます。

日本のMBAはなぜ無駄なのか

日本企業では終身雇用や年功序列が根強く残っているため、MBAを取得してもすぐに経営者になれるわけではありません。

実際には社内での実績や貢献度が重視され、MBAのブランド力だけで昇進が保証されることはありません。

ただし、MBAランキングは授業の質や英語教育なども評価しており、スクール選びの参考にはなります。

経営者を目指すだけでなく、専門知識や語学力を伸ばすという視点で活用する価値があります。

MBAが役に立たないということではない

日本のMBAでも経営に関する体系的な知識を学ぶことができます。

得た知識を実務に活かし、成果を積み重ねることで昇進や昇給につながる可能性は十分にあります。

ランキングよりも「学んだ内容をどう実践するか」が重要です。

日本国内MBAと海外MBAとの相違点

海外MBAのメリット

海外MBAの強みは、グローバルな人脈と語学力を養える点です。多国籍の学生と学ぶことで国際的な視野が広がります。

一方で、語学力は国内でも磨けるため、日本のMBAでも努力次第で同等の実力を身につけられます。

日本のMBAのメリット

一方で、日本のMBAは、国内企業に即した実践的な教育を受けられる点が強みです。

現役経営者が講師を務めたり、企業派遣として参加できたりと、日本的な経営に直結した学びが可能です。

国内MBAは効果がないのか

国内MBAは国際的な人脈や社会的評価では海外に劣りますが、経営知識や実践力を体系的に学べる点に価値があります。

学んだ内容を実務で成果に結びつければ、昇進や昇給につながる可能性もあります。

そのためMBAは国内外を問わず、キャリアを広げる有意義な教育機会といえます。

重要なのはMBAの肩書ではなく、知識をどう活かすかです。

国内MBAのおすすめの選び方

国内のMBAプログラムを選ぶ際には、以下のようなポイントが重要になってきます。

  • 仕事とMBAの両立のしやすさ
  • 通学の利便性
  • 学費の水準
  • 奨学金や学費免除制度の有無
  • ビジネススクールの教育レベル

国公立は学費が安く教員の質も高い一方、開講時間が限られ社会人には両立が難しい場合があります。

一方で、私立は学費が高めですが、最新のビジネストレンドを反映した実践的なカリキュラムや夜間・週末・オンライン授業が整っており、働きながら学びやすい環境があります。

それぞれに長所と短所があるため、自分の目的や生活スタイルに合わせて総合的に判断することが大切です。

国内の公立のビジネススクール

国公立大学のビジネススクールの数は約200校と、私立に比べると少ない状況にあります。

しかし、MBAの入試では私立とほとんど変わりがなく、大学入試のように国公立で試験科目が多いということはありません。

学費の安さが強み

国公立のMBAに通う最大のメリットは、学費が比較的安価であることです。以下は主要なビジネススクールの学費(入学金+初年度納付金)を比較した表です。

ビジネススクール

学費(入学金+初年度納付金)

国立

約530,000円

公立

約920,000円

私立(早稲田大学)

約2,400,000円

私立(慶應義塾大学)

約2,040,000円

このように、国公立ビジネススクールの学費は私立に比べてかなり安価になっています。

その他の特徴としては、国公立大学は学部数が多いため、キャンパスが広く設備も充実していることがあげられます。

さらに国からの資金を受けているため、教育環境の面でも手厚い支援が期待できます。

難易度の高さが懸念

国公立MBAプログラムの大きなデメリットは、学校数が少ないことです。

自宅から通える範囲内に国公立のビジネススクールがない可能性もあります。また、人気が高いプログラムでは競争率が高く、入学が難しくなる傾向にあります。

国内の私立大のビジネススクール

私立大学のMBAスクールは約600校と、国公立に比べてかなり多数存在しています。民間の学校法人が運営しているため、大学ごとに特色やカリキュラム、教育方針が異なっています。

私立は数の多さが強み

私立MBAの最大の強みは選択肢の豊富さです。

600校以上の中から立地や通学の利便性、カリキュラム、学費など、自分に合った学校を選びやすくなっています。

また、私立は新しいキャンパスや充実した施設を備える傾向があり、企業と連携した実践的教育にも力を入れています。

多彩なプログラムが揃っているため、自分に最適なMBAを見つけやすい点が魅力です。

高い学費がデメリット

私立MBAの最大の弱点は学費の高さです。

国公立の2〜4倍に達することもあり、経済的余裕がない場合は大きな負担になります。

ただし、奨学金や大学独自の支援制度を活用すれば負担を軽減できます。

学費の高さはデメリットですが、支援策を上手く利用すれば進学を諦める必要はありません。

日本国内MBAランキングまとめ

この記事では日本国内のMBAランキングについて紹介しました。

MBAといっても選択肢が豊富にあり迷ってしまう方もいるかもしれませんが、ぜひこの記事を活かしてあなたに最適なMBAスクールを選んでください!

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