京都大学MBAの難易度は?一般選抜と社会人選抜それぞれの倍率・偏差値を調査

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京都大学経営管理大学院(MBA)は、理論と実践のバランスを重視したカリキュラムが特徴で、日本を含む世界各国から多様な背景を持つ学生が集います。京都大学MBAはビジネス界へ影響を強く与えており、多くの卒業生が成功しています。

ここではそんな京都大学MBAに入学するための入試難易度、倍率、入試科目などについて詳しく解説します。さらに、京都大学MBAのメリットやおすすめの受験対策についても紹介します。

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京都大学MBAの入試難易度

京都大学MBAの難易度

京都大学経営管理大学院(以下、京都大学MBA)の入試の難易度は高くなっています。以降では、その倍率や入試科目の観点から入試の難易度を説明していきます。

難易度は偏差値で表せない

大学院受験では「偏差値」の概念が適用されません。代わりに、受験の難易度は倍率、試験科目、および受験可能回数などに基づいて評価されます。大学院への進学希望者は。入試というものをこれまでとは異なる捉え方をすると良いでしょう。

それぞれの選抜の倍率・合格率

京都大学のMBAプログラムへの試験方法は二つのルートがあります。出願資格の制限がない一般選抜と、3年以上の実務経験を必要とする特別選抜です。

倍率が2倍を超えると難易度が高いと見なされる中、京都大学MBAの一般選抜の倍率は約6倍という高さであり、京都大学MBAへの入学は特に難易度が高いとされています。

一般選抜について

京都大学の一般選抜は、社会人経験の有無にかかわらず、幅広い候補者が受験可能です。入試はTOEICスコアの提出、一般小論文(客観的および主観的内容)、および専門小論文から構成されます。

一般小論文では、志望理由書的な内容を求められ、専門小論文では経営学、経済学、会計学、数学の4分野から一つを選択して論述します。

これらの試験要件は、留学生から社会人まで様々な背景を持つ応募者に対して、その能力を幅広く評価するためのものです。

倍率は年々増加していて、2023年度の一般選抜の倍率は8.56倍となっています。

2020年度

2021年度

2022年度

2023年度

一般選抜

5.80倍

7.52倍

7.57倍

8.56倍

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特別選抜(社会人入試)について

京大MBAの特別選抜は、実務経験3年以上の社会人を対象とした入試制度です。この制度は受験者のキャリア経験を重視し、TOEICスコアの提出、学修計画書の作成、そして面接を主な選考基準としています。

この選抜は、一般選抜に比べて小論文試験が免除されており、受験者にとって手続きが簡略化されています。

ただし、募集要項で言及されている「小論文」は、実際には提出が求められる学修計画書のことを指しており、受験者がMBAプログラムにおける自身の学習目標と計画を明確に記述することが求められます。

2023年度の倍率は1.67倍となっており、一般入試と比較すると低くなっています。

2020年度

2021年度

2022年度

2023年度

特別選抜

2.00倍

2.29倍

1.75倍

1.67倍

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京都大学MBAの入試倍率は年々上がっている

国内MBAの人気が高まっている中、京都大学MBAの倍率も年々増加しています。

過去3年間で一般選抜の倍率が5.80から8.56まで上昇し、入試の難易度は顕著に高まっています。倍率が上がったことによって、受験生が自己の志望動機や研究計画をどのように差別化するかが重要になってきました。

特に、「志望理由書」や「研究計画書」には正解がなく、他の受験生との差別化を図るためには、質の高い添削が必須となっています。

その結果、MBA入試対策として予備校を利用する受験生も増えており、不合格の経験がある人や本気で合格を目指す人には、予備校を利用すると良いでしょう。

京都大学MBAの入試で問われる内容

京都大学MBAの一般選抜では、TOEICのスコア提出、一般小論文、専門小論文の三つが試験科目となっています。一般小論文では、個人の志望動機や研究計画に関する考察が求められ、専門小論文では経営学、経済学、会計学、数学のいずれかを選択し、その分野に関する深い知識と理解を論じる問題が出題されます。

特別選抜では、TOEICスコア、学修計画書の提出、そして面接の3つが選考基準となります。

一般選抜、特別選抜ともに3科目が設けられていますが、試験の内容と求められる能力には大きな違いがあり、京都大学MBAは多様な学生層への対応と、幅広い視野からの選考を目指しています。

実施される入試回数も少ない

京都大学MBAプログラムの受験機会は年に一度です。

一般選抜が10~11月、特別選抜が1~2月に限られており、実施回数の少なさも国内最高レベルの高い難易度を生んでいます。そのため倍率は非常に高く、不合格の場合の次のチャンスは翌年まで待たなければならないため、志望者には相当量の努力が要求されます。

合格を目指す受験生には、高いモチベーションと準備が必要でしょう。

京大MBAの難易度を他の大学院と比較

ここまでは主に京都大学MBAの難易度について説明してきました。次に、他大学院のMBAと比較しながら、難易度や必要な試験の違いを確認していきましょう。

早稲田大学

早稲田大学のMBAプログラムは学生に4つの主要コースを提供しており、それぞれの試験の倍率は約2倍から3倍です。

この倍率は京都大学のMBAプログラムに比べて比較的低く設定されています。さらに、早稲田大学のMBA入試では英語力のテストが必須ではないため、受験生は京都大学のMBAプログラムを受験する際に必要とされるような、長期間の英語学習に費やす時間を削減できます。

これらの点から早稲田大学のMBAは、京都大学のMBAプログラムと比較して、試験における難易度が低いと言えるでしょう。しかし早稲田大学のMBAもビジネス界で求められる実践的なスキルと知識を学ぶための充実したカリキュラムを提供しており、非常に魅力的です。

慶應義塾大学

慶應義塾大学のMBAプログラムは、全日制コースと実務経験15年以上の経験者を対象としたEMBAコースの2種類を提供しています。2023年度のデータに基づくと、全日制コースの倍率は4.02倍、EMBAコースは1.66倍となっています。

入試科目には面接、出願書類、そして小論文がありますが、出願書類に研究テーマの提出は求められていません。この点から、京都大学のMBAプログラムと比較すると、慶應義塾大学のMBA入試は多少手のつけやすい設計となっており、京都大学のように研究テーマの提出を必須とする難易度の高さはありません

慶應義塾大学のMBAは、実務経験を活かした学びや将来のキャリア形成に寄与する実践的なビジネススキルを習得することを目指しています。

一橋大学

一橋大学のMBAは、他の国公立の京都大学MBAと同じく、学費は似た範囲にありますが、一橋大学の入試倍率は約2.5から4.2倍と、非常に高い難易度を誇っています。

一橋MBAと京都大学MBAにおける英語力の条件ですが、一橋では特に長文読解の能力が要求され、京都大学ではTOEICスコアが重視される点で入試内容が異なります。

どちらをとっても高い英語力を必要とされることに変わりはありません。

神戸大学

神戸大学のMBAプログラムは、英語の筆記試験が設定されています。ただし、TOEICスコアが730点以上の応募者にはこの試験が免除されるため、英語対策に要する期間は京都大学のMBAプログラムと大きな違いはありません。

2023年度のデータによると、神戸大学MBAの入試倍率は2.42倍であり、倍率は高いものの京都大学のMBAプログラムに比べるとやや低い難易度だといえるでしょう。

東京都立大学

東京都立大学のMBAプログラムは国公立大学として京都大学のMBAプログラムと同じく、優れた教育内容を提供しています。しかし入試の倍率は約3倍となっており、京都大学の難易度の方が高いです。

入試科目に関しては、小論文、研究計画書、そして面接から構成されています。特に、東京都立大学では英語力の試験が設定されていない点が京都大学と異なり、英語準備に要する期間が不要という点で、一定の受験生にとっては手をつけやすいかもしれません。

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京都大学MBAの試験対策方法

京都大学MBAの試験にはTOEICのスコアや、一般小論文、専門小論文の対策が必要です。ここではその対策方法について解説します。

京都大学MBAの英語(TOEICスコア)の対策法

京都大学のMBAプログラムへの出願に際しては、TOEICスコアの提出が必須条件とされています。合格を目指す受験生にとって、目安となるスコアは、理想としては800点以上、最低ラインとしては700点が望ましいとされています。

このため受験生は出願日程を正確に把握し、それに合わせて英語力向上のための計画的な対策が求められます。

800点を目標にする場合、単語学習や文法の理解、リスニング能力の向上といった英語の各領域をバランス良く強化することが重要です。

京都大学MBAの小論文の対策法

京都大学MBAの入試では、一般小論文と専門小論文の2つの試験があります。一般小論文では、志望理由や研究計画に関する問題が出題されるため、受験前にこれらのテーマを自身で明確に書き出せるようにすることが重要です。実際に自分の志望理由や研究計画を書いてみることで、考えを整理し表現を磨くことができます。

専門小論文に関しては、経営学や経済学などの専門分野に関する知識が求められます。このため、基礎から学ぶ必要がある初心者はもちろん過去に学んだことがある人も、専門書の読み直しや最新の研究動向に触れることで、知識を更新し復習することが勧められます。

予備校を使った対策がおすすめ

小論文の対策を自分一人で進めていると、 間違った方法で準備を進めてしまう恐れがあります。というのも、自分の小論文を第三者的な視点で評価してもらえず、長所や短所を正しく把握するのが難しくなったり、修正が必要な部分が見落とされたりするからです。

その点、予備校の講師は、MBA小論文の採点基準やポイントを熟知した専門家です。採点者の視点から的確なアドバイスを受けられます。

プロによる指導の有無は合否に直結するので、できれば予備校を使った対策を主軸に検討することをおすすめします。

特にアガルートのMBA対策講座は、小論文はもちろん出願書類・研究計画書の添削までプロ講師が直接担当しているため、質の高いフィードバックを受けることができます。

実際、アガルートでは業界トップクラスの合格者数を記録していることからも講座の指導力の高さを垣間見ることができます。

対策の際には一度アガルートの講座をチェックしてみてください。


京都大学MBAの対策スケジュール

一般選抜の場合

京都大学MBAの一般選抜に向けた勉強スケジュールは、半年以上の準備期間を確保することをおすすめします。最初の段階では、TOEICのスコアアップを目指す英語学習と並行して、専門小論文に必要な経営学や経済学などの基礎知識の習得に取り組みましょう。

基本的な知識が身についたら、実際の試験感覚を掴むために京都大学から提供されている過去問題に取り組んでいきましょう。

出願期間の約2ヶ月前には、一般小論文の対策を本格化させる時期です。この時点で、自分の志望理由や研究したいテーマについて、具体的に文章にしてみることが重要になります。自己の考えを明確にし、論理的に表現する練習を重ねることで、一般小論文での成果を上げていきましょう。

社会人特別選抜の場合

京都大学MBA特別選抜の対策としては、TOEICスコア向上のために約半年から4ヶ月前に勉強を開始し、最終月には学修計画書の作成に着手することがおすすめです。

面接では学修計画書に基づく質問が中心となるため、この文書の準備に注力すれば、面接対策も充分になります。

京都大学MBAで学ぶのはおすすめ?

京大MBAで学びメリット

日本を代表するMBAである

京都大学のMBAは日本で最も評価の高い大学の一つであり、そのMBAプログラムは世界的にも知名度と権威があります。

このMBAプログラムでは高度な専門知識を学ぶことが可能で、学生は自分の関心分野での専門性を深めることができます。そのため、修了後のキャリアにおいて大きな利点となること間違いありません

学費が安い

京都大学のMBAは、学費の面でも大きな魅力を持っています。

国公立大学の利点を活かし、京都大学MBAの学費は全コース一律で1,352,600円と設定されており、これは私立大学院の平均学費約390万円と比較して大幅に低いことがわかります。

この明確なコスト差は、経済的な負担を軽減しながら高品質な教育を受けたいMBA学生にとって非常におすすめな点です。

専門性を深められる

京都大学MBAプログラムでは、入学時に専門分野を選択し、深く学ぶ機会が与えられます。提供される分野は、「ビジネス・リーダーシップ」「サービス&ホスピタリティ」「プロジェクト・オペレーションズマネジメント」「ファイナンス・会計」の4分野です。

一般的なMBAプログラムではこれらの分野を幅広く学びますが、京都大学MBAでは特に選んだ分野に焦点を当て、より深く学ぶことができるのが特徴です。

これにより、学生は専門知識を高度に習得し、自らのキャリア目標に向けて効果的に活用できます。

基幹4プログラム群について

  • ビジネス・リーダーシッププログラム:グローバル競争が激化する現代において、戦略的な優位性を確立するための強いリーダーシップを持つ人材の育成に注力しています。このプログラムでは、リーダーシップの理論と実践の両方を深く学び、将来のビジネスリーダーを目指す学生に最適です。
  • サービス&ホスピタリティプログラム:経済のサービス化と情報化が進む中、サービス業界やホスピタリティ産業で活躍するマネジメント人材を育てます。顧客満足度を最大化する経営能力の習得を目指します。
  • プロジェクト・オペレーションズマネジメントプログラム:国際的な大規模プロジェクトや新規技術開発、情報システム開発などの分野で、多様な経営能力と国際性を兼ね備えたプロジェクトマネージャーの育成に焦点を当てています。このプログラムは、将来的に国際舞台で活躍したい学生に適しています。
  • ファイナンス・会計プログラム:ファイナンスと会計の専門知識を深く学ぶことで、公認会計士、ファンド・マネージャー、国際市場で活躍するアナリスト、さらには民間企業や政府機関での会計・財務など、高度な専門職を目指す学生を育成します。

参考:京都大学公式サイト

観光産業を学ぶコースがある

京都大学のMBAプログラムは、伝統的な4つの基幹プログラムに加え、「観光経営科学コース」を提供しています。

このコースでは、京都の世界に名高い観光地という独自の環境を活かし観光業界に特化した経営学を学ぶことができます。成長を続ける観光産業で活躍する経営人材の養成に焦点を当て、観光に関連した多様な課題解決能力や戦略立案能力の習得を目指します。

京都大学MBAの難易度まとめ 

ここまで、京都大学MBAの難易度や試験内容について解説してきました。

日本にあるMBAの中でも特に難易度が高いとされますが、それでこそチャレンジする価値があるのはないでしょうか。

選抜方法によって必要な科目が異なり、準備に必要な時間もそれぞれ異なりますので、しっかりとした対策の上で入試に臨みましょう。

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