行動心理士ってどんな資格?試験内容や難易度・意味ないと言われる理由まで解説
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行動心理士は、人の行動パターンや心理プロセスを深く理解し、その知識を基に個人や組織のサポートを行うことを目的とした資格です。
ここでは行動心理士の資格の詳細から活かせる仕事、意味ないと言われてしまうのは本当なのかまで解説します。
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行動心理士ってどんな資格?
行動心理士は、人の行動や心理に関する深い理解と専門知識を持つことを証明する資格です。この資格を持つことで、個人や組織の問題解決、カウンセリング、教育、人事管理など多岐にわたる分野での心理学的支援が可能となります。
専門的なトレーニングを受け、実践的なスキルを身につけたプロとして認められるため、心理学を活かした職業に就きたい人に向いている資格となります。
行動心理士の主催団体
行動心理士の資格を主催している組織は、「一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)」です。
この協会は、個人の能力開発や職業能力の向上を目的としており、多岐にわたる資格認定事業を手がけています。
行動心理士の資格は、人間の行動や心理に関する専門的知識や技能を認定するもので、その取得を通じて、カウンセリングや心理学的支援の質を高めることを目指しています。
JADPは内閣府の認証を受けており、この資格の信頼性の高さを物語っています。
国家資格ではなく民間資格
行動心理士は民間資格であり、国家資格ではありません。
行動心理士の資格は、現代社会におけるコミュニケーションの課題に対応するために設立されました。資格取得を通じて、相手の心理状態を適切に推測して対話に活かすことで、お互いのストレスを軽減し、人間関係をよりスムーズにすることが可能になります。
このように行動心理士の資格は国家資格ではありませんが、日常生活や職場での人間関係の質を高めることはもちろん、講師やコンサルタントといった専門職を目指す方々にも広く推奨されるものです。
行動心理士のニーズは年々高まっている
近年、行動心理学士のニーズが顕著に高まっています。この背景には、現代社会が直面しているコミュニケーション不足の問題が大きく関わっています。
IT技術の急速な進歩により、対人コミュニケーションの手段は多種多様化し、これまでにない劇的な変化をもたらしています。対面を必要としないチャットツールの登場やSNSの発展は、一方的な情報発信や自分にとって不要な情報の選択削除を可能にし、コミュニケーションが相手を必ずしも必要としない主体的なものへと変化しています。
これらの変化が原因で、人とどのように関わればよいのか、相手の気持ちが理解できないといった人間関係の悩みを持つ人が急増しています。そのため、人との適切なコミュニケーション方法を身につけ、これらの問題を解決するために、行動心理士の専門知識と技能が今まさに必要とされているのです。
行動心理学とは
行動心理学は、アメリカの心理学者ジョン・ワトソンによって提唱された心理学の一分野で、人間の行動を科学的に研究し、その原理を解明することを目的としています。
この学問は、単に人間関係の構築に役立つだけでなく、ビジネスやマーケティングの分野でも広く利用されています。特に、消費者の行動や決定過程に影響を与える理論が多く含まれており、その中でも「バンドワゴン効果」は代表的な例です。この効果は、多くの人が何かを支持していると知ることで、自分もそれを支持したくなる心理状態を指し、商品のヒットや流行の背景にある心理メカニズムを説明します。
行動心理学には、「返報性の原理」や「ザイオンス効果」「スノッブ効果」など、他にも多くの理論があります。
これらはすべて、相手の行動を理解し、誘導するための手法として活用され、人間の行動や意思決定の背後にある心理的メカニズムを明らかにすることで、より効果的なコミュニケーションやマーケティング戦略の策定に役立っています。
行動心理士が活かせる仕事
近年、心療内科や精神科、学校などで心理系の専門家への需要が非常に高まっており、企業でも従業員のメンタルヘルスケアを担当する行動心理士の採用が増えています。これは、心理学の知見を活用して、人々の心の健康をサポートし、より良いコミュニケーションや関係性の構築を促進する役割を担うからです。
しかし、行動心理士の資格を持っているだけで直接的に就職につながるわけではなく、この資格は税理士などのように独占業務が存在しないため、資格はあくまでスキルや知識を補完するものとして捉えることが重要です。
人のメンタルケアをする仕事
行動心理士は、人の行動や仕草からその人の心理状態を読み取り、どのような対応をすれば相手のメンタルケアに繋がるかを理解する能力を持っています。この専門的な知識と技能により、一般企業や学校など、メンタルケアを必要としているさまざまな環境で大きく活躍することが可能です。
日常のストレスや特定の心理的問題に直面している人々をサポートし、彼らの精神的な健康を守り、促進することが行動心理士の重要な役割です。職場や学校だけでなく、カウンセリングセンターや福祉施設など、人々の心の健康に配慮する必要がある多くの場所で、行動心理士の専門性が求められています。
企業の営業職
企業の営業職では、顧客との関係構築や信頼の獲得が成功の鍵を握ります。この点において、行動心理士の知識と技術は非常に有効です。
行動心理士は、人の行動や仕草からその本音を見極めることができ、相手の気持ちを巧みに誘導する技術を持っています。営業職においてこれらの能力を活用することで、顧客のニーズや関心事を深く理解し、それに応じた提案が可能になり、結果として売上アップや営業成績の向上に直結し、企業の利益増加に貢献することができるでしょう。
コンサルティング
コンサルティング業界では、企業が直面する様々な課題に対して専門的な知見とアドバイスを提供することが求められます。特に対人コミュニケーションやメンタルケアの分野では、行動心理士の専門性が大きな価値を持ちます。
行動心理士は、人の行動や心理に深い理解を持ち、その知識を活用して企業内のコミュニケーションの質を向上させる指導やアドバイスを行うことができます。これはメンタルヘルスの問題を抱える従業員がいる企業や、チームワークの向上を目指す組織にとって非常に価値が高いものとなり得ます。また、講師としての活動を通じてコミュニケーションの技術やメンタルケアの方法を直接教育することもできるでしょう。
行動心理士が意味ない・役に立たないって本当?
行動心理士の資格やその役割について、「意味がない」「役に立たない」といった批判的な意見が一部で見られることがあります。ここではこうした意見が出てくる背景を詳しく見ていきましょう。
資格に合格しただけで満足してしまう
行動心理士は国家資格には該当せず、税理士のような独占業務も存在しません。そのためこの資格が日常生活や仕事、子育てなどの実際の場面で活かされなければ、そのメリットを実感することは難しいでしょう。
例えば、しつけで困っている子どもの心を理解したり、スムーズな人間関係を築きたいとき、苦手な人とのコミュニケーションを改善したり、職場で上司との適切な距離感を見つけ出すことなど、行動心理士の知識は非常に役立ちます。
しかし、この資格の勉強がテキスト中心であるため、得た知識をどのように実践に活かすかを具体的にイメージできないと、資格取得後に実生活での応用が見えず、資格取得自体に満足してしまう可能性があります。したがって、行動心理士としてのスキルを実際の生活において最大限に活用するためには、学んだ知識をどのように具体的なシチュエーションで使うかを想定し、実践的なアプローチを心がけることが重要です。
形だけの勉強になっていた
資格試験合格を最終目標として勉強していると、上記のような実践的アプローチまで至らない恐れがあります。
行動心理士講座がテキスト中心の教材で学べる構造になっているため、ただ読み進めるだけでは、表面的な知識にとどまりがちです。そのため、分野ごとに設けられた課題添削を通じて、正しい理解を深め、心理学を自分のものとして考えられるよう丁寧に学習を進めることが重要です。
資格を取得する意義は、その後にどれだけ活用できるかにあります。受講料を支払い、長期間勉強に励んだとしても、学んだスキルを日常生活や仕事において実践できなければ、履歴書に記載できる程度の価値しかなくなってしまいます。
もちろん履歴書には「一般財団法人日本能力開発推進協会認定 行動心理士資格取得」と記入することができますが、その資格が実際の能力として評価されるためには、資格取得後の活用が鍵となります。
行動心理士の資格の目的を理解できていない
行動心理士の資格を目指す際、その資格の本質的な目的を正しく理解していないと、学習が表面的なものにとどまりがちです。
行動心理士は、相手のしぐさや行動を通じて、その人の心理状態を読み解くための対策やコミュニケーション技術を中心に学ぶ心理学の分野です。この点で、行動心理士は、子どもに特化したスキルを持つチャイルドカウンセラーや、家族間の関係改善を目指す家族療法カウンセラーとは異なる専門性を持っています。
各資格には特定の目的があり、それぞれが特化したスキルを持っています。したがって、行動心理士になることの意味をしっかりと理解し、その資格がどのように活用できるかを把握することが重要です。
取得するだけで就職先が見つかるわけではない
確かに、この行動心理士の資格を持っていることは、個人の志や専門性に対する真剣な取り組みを示すポイントとなり得ます。しかし、行動心理士の資格だけが就職や転職の成功を保証するわけではありません。
この資格は独占業務を持たないため、資格自体が直接的な職業資格として機能することは稀です。つまり、資格を活かすためには、それを補完する他のスキルや経験が重要となり、就職や転職の場面では、行動心理士としての知識をどのように実務に応用できるかを具体的にアピールする必要があります。
資格取得はあくまで第一歩であり、その後の努力と応用がキャリア形成において重要な役割を果たしますので、この点に注意が必要です。
行動心理士の試験範囲と難易度
行動心理士の試験範囲は人の行動や心理に関する基礎的な知識から応用まで幅広くカバーします。
試験の難易度は比較的簡単と言われており、専門的な心理学の理論や実践的なコミュニケーション技術など、実生活や職場で役立つ内容が中心です。
行動心理士の試験範囲
行動心理士の試験範囲は、以下のような内容です。
行動心理学基礎理論
行動心理学基礎理論では、人間の理解から始まり、対人行動や集団生活での動きを深く学びます。この理論を通じて、日常生活で遭遇するさまざまなシチュエーションで役立つコミュニケーションの方法が中心となります。人との関わり方、集団内での効果的な振る舞い、対人関係の質を向上させる技術など、実生活に直結する知識とスキルの習得を目指します。
行動と人間心理の関係性
行動と人間心理の関係性は、人間の心理がどのようにして行動に影響を及ぼすか、またその逆に行動が心理にどのように作用するかを理解することを目的としています。この分野では、感情、思考、モチベーションなどの心理的要因が人の行動パターンにどのように影響を与えるか、そしてその行動が個人の心理状態や人間関係にどのような影響を及ぼすかを学びます。
行動が表す心理学的意味
行動が表す心理学的意味をもとにすると、人が無意識にする仕草や行動から、その人の心理状態や感情を読み取ることができます。例えば、目や口の動き、腕や足の位置、さらには会話の内容やその中の特定の言葉の選択など、これらの行動や仕草には、その人の感情や考えが反映されています。これらを観察することにより、相手が感じている不安、喜び、興奮、緊張などの心理模様を読み取ることが可能になります。
行動心理学を用いた対人対応法
行動心理学を用いた対人対応法では、人の仕草や行動を観察し、それを日常生活の様々な場面に置き換えることで、相手の本音や心理状態を読み解きます。このプロセスを通じて、相手の感情や意図を理解した上で、最適なコミュニケーションや対応策を身につけていきます。特に、職場での人間関係の構築、家庭内での円滑なコミュニケーション、恋愛関係での誤解を避けるための技術など、幅広い場面でその知識を活かせる実践的な学習内容が特徴です。
行動心理士の活動
行動心理士の活動では、働くフィールドの理解、基本的なスタンスの確立、さらには独立開業するための必要なステップなど、専門職として働いていくための心構えや準備を学んでいきます。
行動心理士の合格率・合格ライン
行動心理士の資格試験において、合格基準は得点率70%と設定されています。具体的な合格率は公開されていませんが、この試験は在宅で受験可能のため一般的に難易度は低めとされています。
試験の準備に関しては、標準的な学習期間が約4ヵ月とされており、十分な学習時間を確保できる方であれば、1日の学習量を増やし、集中的に取り組むことで、最短で1ヶ月程度での合格も可能です。
万が一、4ヵ月で合格できない場合でも、行動心理士の資格講座の最大受講期間は700日(約1年11ヵ月)に設定されているため、長期的に学習を続けることができます。
行動心理士の勉強法
ここでは行動心理士の具体的な勉強法について見ていきましょう。
指定の講座とは?
行動心理士の勉強をして資格取得を目指すためには、キャリカレが運営する行動心理士講座を受講する必要があります。
行動心理士講座は忙しい主婦の方でも続けられるように、1日20分で学べるコンパクトなカリキュラムとなっています。また、テキストはフルカラーで構成されているので読みやすく、写真やイラストによる解説も多いので初心者の方でも安心して学ぶことができます。
さらに具体的なシチュエーションのドラマを交えた動画講義も充実しているので、外出中や移動時間などのちょっとした隙間時間にもスマホで知識を身につけることが可能なのも魅力的です。
受講料は68,800円と決して安くはありませんが、分かりやすいテキストや講義動画などで体系的に行動心理学を学べるので、むしろコスパはかなり良いと言えるでしょう。
心理学を独学で勉強する際の勉強方法
独学で心理学を勉強する際には、以下のような勉強方法がおすすめです。
心理学の専門的な書籍を読む
心理学の専門的な書籍を読むことで、入門書や具体的な事例を交えた解説を通じて専門的な知識を得ることが可能です。書籍は原則専門家によって書かれており、良質な情報が詰まっています。そのため、ウェブサイトを閲覧するよりも、より本格的で深い知識を得ることができます。
しかし、初学者にとっては難解な内容の書籍は理解が難しく、逆に学習の妨げになることがあります。そのため、最初は漫画などの読みやすい形式で書かれた入門書から始めることが推奨されます。
専門機関のサイトを閲覧する
Webサイトを利用することで、無料かつ迅速に必要な情報を手に入れることが可能です。特に専門知識や最新の研究成果を求める際に大きな利点となります。
しかし、インターネット上には様々な情報が溢れており、その信憑性について不安を感じることも少なくありません。このような背景から、心理学やその他の専門分野に関しては、以下のような公的機関や学術団体、研究機関など、信頼できる専門機関のウェブサイトを利用することをおすすめします。
行動心理士の勉強をするメリット
ここでは行動心理士の資格勉強をするメリットをまとめてみましょう。
人間関係に関する悩みを軽くできる
行動心理士の資格取得に向けて学ぶ内容は、全て行動心理学に基づいたものであり、人間関係を構築する上で非常に重要な知識と技術を提供します。特に、「相手の人物」の気持ちを読み解く能力は、良好な人間関係を築くうえで欠かせません。
行動心理士の講座では、相手の心理状態やそれに基づく言動を理解する方法を詳しく学びます。これらの原理をしっかりと理解し、資格取得に至る過程で、効果的なコミュニケーションスキルが身につきます。
そのため学習後は人とのコミュニケーションが以前よりも格段に取りやすくなっていることが期待できます。その結果、人間関係に関する悩みが減少し、不要なストレスから解放されることでしょう。
信頼関係の構築がやりやすくなる
行動心理士の勉強を進めることは、職場内での信頼関係の構築に非常に有効です。この勉強を通じて、人の行動や言動背後にある心理を読み解くスキルを身につけることができます。
相手の感情や意図を理解することができれば、それに応じた適切な対応をすることが可能となり、それが結果として信頼関係の構築に寄与します。上司や部下、同期、先輩後輩など、職場でのあらゆる人間関係において、円滑なコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
人間関係が円滑になる
人間関係が円滑になることは、仕事だけでなく日常生活においても大きな利点をもたらします。
例えば、営業トークの向上により顧客との信頼関係が深まることは、ビジネスの成功に直結します。また、「できる部下」を育成する能力は、管理職やリーダーにとって重要なスキルとなり、チーム全体の生産性向上に寄与します。
初対面の人とも容易に良好な関係を築ける能力は、新しい環境への適応をスムーズにし、苦手な人とも円滑にコミュニケーションが取れるようになることで、人間関係におけるストレスを大幅に軽減できます。
さらに、好意に気付くのが早くなることで、異性関係だけでなく、友人関係の深化にも役立ちます。子供からのSOSに素早く気付けることは、親子関係において非常に重要であり、子供の心の健康を守るために欠かせない能力です。
このように、人間関係が円滑になることは、仕事、家庭、友人関係、異性関係など、人生のあらゆる場面でプラスの影響を及ぼします。仕事に役立てたい方はもちろん、家庭内の人間関係に悩んでいる方や、新しい友達を作りたい方など、幅広い方々におすすめできる資格と言えるでしょう。
簡単に取得できる
行動心理士の資格は比較的簡単に取得することが可能です。学習期間は約4ヵ月と短く設定されており、また通信講座なので場所や時間を選ばずに学習を進めることができます。そのため家事や育児、仕事といった日々の忙しい中でも、スキマ時間を有効活用して資格の取得が可能になります。
営業やコンサルティングなどの仕事が捗る
インターネットの普及が進んだ現代でも、人と関わる仕事は多く存在します。特に営業職やコンサルティング業務、独立開業を含む多様な職種において、人の気持ちを理解し、それに応じて行動する能力は極めて重要です。この点で、行動心理士の資格は大きな価値を持ちます。行動心理士の講座を受講することで、相手の仕草や表情から心理を読み取る方法を学び、相手のニーズや期待を迅速に把握することが可能になります。
例えば、顧客の潜在的な要望を察知し、それに合わせた解決策や提案をすることで、より高い成果を出すことができます。また、企画プレゼンの際にも、聴衆の反応を見極めつつ、その場に応じた的確な提案が可能となり、顧客満足度の向上に直結します。
このように、行動心理士の資格を持つことは、人と関わる仕事においてそのパフォーマンスを大きく向上させるための強力なツールとなるでしょう。
行動心理士を取るべき人
行動心理士の資格を取得することは、他人の気持ちを理解し、人との関わり方に課題を感じる方に特におすすめです。
現代社会では、通信技術や移動手段の発展により、身近な人だけでなく、日本全国、さらには世界中の様々な人々とコミュニケーションを取る機会が増えています。このような環境で、どのような人とも円滑に人間関係を築くためには、行動心理学に基づいた知識が非常に役立ちます。
人との関わりにおいて現在課題を持っている方や人間関係の質を高めたいと考えている方にとって、行動心理士の資格はピッタリと言えるでしょう。
行動心理士の試験日程・受験資格・受験料
行動心理士の試験には、特定の試験日程や年間の回数の設定がなく、キャリカレが提供する講座カリキュラムを修了すれば、各自で資格試験を受験することが可能です。
この方式は自宅で試験を受けることができるため、試験会場に足を運ぶ必要がありません。万が一、一回目の受験で合格しなかった場合でも、再受験のチャンスがあります。
受験に際して場所や時間に制限がないため、受験者は自身のライフスタイルやスケジュールに合わせて、自由に資格取得のための試験に挑戦することができます。
行動心理士の受験料
行動心理士の資格試験の受験料は、税込みで5,600円です。支払い方法としては、クレジットカード、コンビニ支払い、郵便局からの振り込み、代金引換など、受験者の便利に合わせた複数のオプションが提供されています。
行動心理士に受験資格はある?
行動心理士の受験資格は特に厳格な条件が設けられているわけではなく、「協会指定の認定教育機関等が行う教育訓練において、その全カリキュラムを修了した者」という条件のみが設定されています。
これは、指定講座であるキャリカレの通信講座を受講して修了さえすれば、年齢や性別、職業など、受験者の背景にいっさいの制限を設けないということを意味しており、事実上、誰でも試験を受けることが可能です。
行動心理士と合わせて取りたいおすすめ資格
公認心理師
公認心理師は、日本で初めて設けられた心理系の国家資格で、2017年に施行されました。この資格は、心理学の専門性を持ち、心理的なサポートが必要な人々に対して高度な心理サービスを提供する能力を認定するものです。
公認心理師の資格を持っていると、どのような職場でもその専門性が高く評価されるため、非常に強力な資格と言えます。しかし、その取得への道のりは決して容易ではありません。受験資格を得るためには、大学院での指定科目の履修や一定期間の実務経験が必要となります。これは、行動心理士と比べてかなりの時間と努力を要するため、心理系の専門職を目指す強い意志がなければ取得が難しいです。
臨床心理士
臨床心理士は、日本臨床心理士資格認定協会によって認定される民間資格です。特に医療機関をはじめ、教育現場や福祉施設など、多くの場所で臨床心理士が活躍しており、その存在は多くの人にとってなじみ深いものです。一般に、臨床心理士は国家資格だと誤解されがちですが、実際には民間資格であり、国家資格である公認心理師とは異なります。
臨床心理士の資格を取得するための受験資格を得る過程は厳しく、専門的な知識と実務経験が求められます。また、2017年の公認心理師資格の施行以降、心理学の専門職としての活躍の場は公認心理師との比較で見直される傾向にありますが、臨床心理士は依然として心理学の分野で幅広く活躍しており、その需要は高いままです。
認定心理士
認定心理士は、日本心理学会が認定する民間資格であり、心理学の基礎知識や応用技術を習得していることを証明するために設けられました。近年、4年制大学において心理学を学んでも、その専門性を外部に示すのが難しいケースが増えています。大学名や学部名だけでは、卒業生が心理学に関してどの程度の知識や技術を持っているのかを判断するのが難しいため、認定心理士の資格がそのギャップを埋める役割を果たしています。
この資格の申請手続きを終了することで正式に資格が認定され、心理学の専門知識を有していることが公式に認められます。
行動心理カウンセラー®
行動心理カウンセラー®は、日本メディカル心理セラピー協会(JAAMP)によって認定される資格です。この資格を取得することで、行動心理学の基礎知識及び、日常生活や仕事など様々なシチュエーションに応用可能な心理学知識を習得していることが証明されます。
試験は偶数月に定期的に開催され、受験者は自身の都合に合わせてインターネットを通じて申込み、在宅で受験することが可能です。特に受験資格に制限は設けられていないため、心理学に興味がある方なら誰でも挑戦できます。また、通信講座を受講すれば試験が免除されるコースもあり、効率的に資格を取得することができます。
この資格は、実用的な心理学知識を身につけたいと考える特に女性に人気があり、その取得によって心理カウンセリングの分野での活躍が期待されます。
行動主義心理アドバイザー®
行動主義心理アドバイザー®は、心理学の一派である行動主義に基づいた資格です。行動主義は、観察可能な人の行動に焦点を当て、その行動を予測し、場合によっては制御することを目的とした心理学のアプローチです。この考え方は、特にビジネスの世界での応用が期待されており、人の行動を理解し、それに基づいた戦略を立てることができるため、営業職や接客業などの分野で特に有効とされています。
この資格も通信講座を通じて取得が可能であり、受験資格に特別な条件が設けられていないため、心理学に興味がある多くの人々にとって手が出しやすいものとなっています。
行動心理士の資格が活かせる職業
以下では行動心理士の資格が実際にどのような職場で活かされているのか紹介します。
カウンセリングルーム
心理カウンセラーの仕事は行動心理士の仕事と聞いて一番最初に思いつく人が多いでしょう。
実際には人の行動や仕草から心理状態を読み取り、心のケアを提供したり、医療施設などでカウンセラーとしてメンタルヘルスケアなどを行っています。
教育関係の施設
生徒の行動心理を把握し、一人一人にあった課題解決をサポートします。生徒に対して、カウンセリングなどを行い、生徒の精神の健康をサポートします。
また、生徒本人だけでなく、保護者への家庭での子供の行動改善の提案や、不安の解消をサポートすることなども行動心理士の大切な役割です。
そして、対人だけでなく、教育環境全体への計画も教育施設における行動心理士の仕事となっています。環境改善によっていじめや不登校の防止に励んだりします。
福祉施設
老人福祉施設や児童福祉施設での心理ケア、利用者やその家族の心理状態の理解と適切なケアの提供をします。
具体的には利用者の行動観察と分析、適切なコミュニケーション支援、問題行動の改善などが挙げられます。
また、利用者本人だけでなく、家族へのカウンセリング、ケアプランの作成なども行動心理士の大切な役割となっています。
企業
あまり知られていないのが、一般的な企業内での行動心理士の活躍です。
例えば、営業職では、顧客心理の理解と信頼関係構築に活用や顧客のニーズの把握と適切な提案などに活用されます。
また、人事・労務関連では従業のメンタルヘルスケアや社内コミュニケーションの改善、チームワーク向上などに役立てられます。
行動心理士の資格についてまとめ
行動心理士は、人の行動や心理に焦点を当てた専門知識と技術を持つプロフェッショナルを認定する民間資格です。
この資格を持つことで、個人や組織の問題解決、コミュニケーションの改善、メンタルヘルスのサポートなど、多岐にわたる分野での心理学的支援が可能になります。
行動心理士の資格は、通信講座の受講を通じて取得することができ、受験資格に特別な制限は設けられていません。そのため、心理学に興味があり、人間関係の質を向上させたいと考える人々にとって、チャレンジしやすい資格と言えるでしょう。