CEFRの日本人平均は?レベルごとの割合や英語力目安から勉強法まで紹介
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多くの日本人が英語学習の指標として活用するTOEICや英検。しかし、それらの点数がCEFRレベルではどのくらいなのか、日本人の平均レベルはどのくらいなのかご存じでしょうか。
この記事では、日本人のCEFR平均レベルと割合、各レベルの英語力目安、そしてレベルアップのための具体的な学習法まで、客観的なデータに基づき詳しく解説します。
この記事を読むことで、あなたの英語力が国際基準でどのくらいなのかを把握し、今後の学習目標を明確にできるでしょう。
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CEFRとは英語力を国際的に測る共通のものさし
TOEICや英検など試験に問わずして評価できる
CEFR(Common European Framework of Reference for Languages)は、言語の学習、教授、評価のための国際的な基準です。
特定の試験の点数に依存せず、「その言語を使って何ができるか」という観点から、世界共通の基準で言語能力を評価できます。
これにより、異なる言語学習者間や、異なる国の教育システム間でも、公正かつ一貫した評価が可能です。
習得度は6段階に分けられる
CEFRは、言語能力を大きく「基礎段階(A)」、「自立段階(B)」、「熟達段階(C)」の3つのカテゴリーに分け、さらにそれぞれを2つに細分化した計6つのレベルで構成されています。
この6段階評価によって、学習者は自分の現在地を正確に把握し、次の目標を具体的に設定することができます。A1からC2まで、段階的に英語力を向上させるための明確なロードマップとなるのです。
TOEICから読み解く日本人のCEFR平均は?
日本人のCEFR平均とレベルごとの割合
2023年度のTOEIC L&R公開テストのデータを基に、日本人の英語力をCEFRレベルに当てはめて分析すると、多くの学習者がB1レベルに集中していることが明らかになりました。
これは、過去のデータと同様の傾向です。特に、日本人の平均スコアである612点も、このB1レベルに位置しています。
以下に、TOEICスコア帯ごとのCEFRレベルと、その割合をまとめました。
TOEIC L&R スコア帯 | 推定CEFRレベル(目安) | 割合 |
945点以上 | C1(Proficient User) | 約3% |
785~944点 | B2(Independent User) | 約15% |
550~784点 | B1(Independent User) | 約41% |
225~549点 | A2(Basic User) | 約35% |
120~224点 | A1(Basic User) | 約5% |
~119点 | A1未満/入門レベル | 1%未満 |
出典:IIBC TOEIC Program DAA2024 を基に筆者作成
ただし、このデータはTOEIC受験者という英語学習に意欲的な層の平均であり、日本全体の一般人の英語力を示すものではありません。
一般的に、TOEICを受験しない層を含めた日本人全体の平均的な英語力は、A2レベルに近いとされています。
これは、スイスの国際的な教育機関が発表する「EF EPI英語能力指数」などの調査からも裏付けられており、日本は非英語圏の国々の中で下位に位置しています。
社会人のCEFR平均
2023年度のTOEIC L&R公開テストデータによると、社会人の平均スコアは639点でした。これは、CEFRのB1レベルにあたります。
この結果は、多くの社会人が定型的なビジネスシーンや日常会話には対応できるものの、専門的な議論や複雑なコミュニケーションにはさらなる学習が必要な段階にいることを示唆しています。
学生のCEFR平均
2023年度のデータでは、学生全体の平均スコアは589点で、大学生の平均スコアは596点で、こちらも社会人と同様にB1レベルに位置しています。
一方、高校生の平均は500点前後でA2レベルに相当します。
この結果は、日本の学校教育で基礎は身につくものの、自立して英語を使いこなすレベルに達するには、自主的な学習が不可欠であることを示しています。
レベル表で解説!各段階の英語力目安
出典:TOEIC® Program各テストスコアとCEFRとの対照表
出典:文部科学省
A1のレベル
A1レベルは、英語の初心者段階です。
ごく基本的な単語や表現を理解し、自己紹介や挨拶、身の回りの簡単な事柄について話すことができます。
例えば、「I am Ken.」「This is a pen.」といった、極めて単純で定型的なやり取りが中心となります。
A1レベルの具体的な目安
項目 | 内容 |
---|---|
英語表現 | "Hello. I am Ken." "This is a pen." |
TOEIC L&R | 120~220点 |
IELTS | 当該スコアなし |
英検 | 3級~5級 |
TOEFL iBT | 当該スコアなし |
A2のレベル
A2レベルは、基本的な日常会話が少しずつできるようになる段階です。
自己紹介や家族、趣味など身近な話題について、簡単な文章で話すことができます。
買い物や道案内など、旅行先で最低限必要なコミュニケーションを取ることができるレベルです。
A2レベルの具体的な目安
項目 | 内容 |
---|---|
英語表現 | "I like to read books. I go to the library on Sundays." |
TOEIC L&R | 225~545点 |
IELTS | 当該スコアなし |
英検 | 準2級 |
TOEFL iBT | 当該スコアなし |
B1のレベル
B1レベルは、独立した英語の使い手としての第一歩です。
仕事や学校、余暇など、多くの場面で遭遇する一般的な話題について、詳細を説明したり、自分の意見を述べたりすることができます。
海外旅行で困ることはほとんどなく、簡単なビジネスメールのやりとりも可能です。
B1レベルの具体的な目安
項目 | 内容 |
---|---|
英語表現 | "I think studying English is important because it helps with my work." |
TOEIC L&R | 550~780点 |
IELTS | Overallスコア4.0~5.0 |
英検 | 2級 |
TOEFL iBT | 42~71点 |
B2のレベル
B2レベルは、かなり高度な英語力を持ち、流暢にコミュニケーションが取れる段階です。
幅広い話題について、専門的な議論にも積極的に参加できます。複雑な文章の要点を理解し、自分の考えを明確かつ論理的に表現することが可能になります。
ビジネスにおける会議や交渉にも十分対応できるレベルです。
B2レベルの具体的な目安
項目 | 内容 |
---|---|
英語表現 | "The main challenge of this project is to allocate resources efficiently." |
TOEIC L&R | 785~940点 |
IELTS | Overallスコア5.5~6.5 |
英検 | 準1級の上位半分~1級の下位半分 |
TOEFL iBT | 72~94点 |
C1のレベル
C1レベルは、熟練した英語の使い手として、ほぼネイティブに近いレベルです。
複雑で長い文章を理解し、行間を読むこともできます。アカデミックな議論や専門分野の講演など、高度なコミュニケーションにも支障なく対応できます。
語彙力も非常に豊富で、自然な表現を自在に使いこなすことができます。
C1の具体的なレベル
項目 | 内容 |
---|---|
英語表現 | "We should take a step back and consider the bigger picture before we proceed." |
TOEIC L&R | 945点~ |
IELTS | Overallスコア7.0~8.0 |
英検 | 1級 |
TOEFL iBT | 95点~120点 |
C2のレベル
C2レベルは、ネイティブスピーカーと遜色のない、最高レベルの英語力です。
あらゆる状況で、非常に流暢かつ正確に英語を使いこなすことができます。
細かなニュアンスの違いも理解し、学術論文や文学作品を深く読み解くことも可能です。このレベルに達すると、英語の専門家として活動できるでしょう。
C2レベルの具体的目安
項目 | 内容 |
---|---|
英語表現 | "The confluence of political and economic factors led to the unforeseen outcome." |
TOEIC L&R | 該当スコアなし |
IELTS | Overallスコア8.5~9.0 |
英検 | 該当スコアなし |
TOEFL iBT | 該当スコアなし |
どこからがすごい?目指すべきCEFRレベル
- すごいと言われたい人:B2以上
- ビジネスで英語を使いたい人:最低B1、理想はB2以上
- 英語学習の初心者:A2以上
- 留学や進学を考えている人:B2以上
一般的にB2からすごいと言える
CEFRのレベルでいうと、B2レベルからが「すごい」 と言えるでしょう。
TOEICでは785点以上がB2レベルの目安とされていますが、TOEIC公開テストの平均スコアが600点前後であることを踏まえると、受験者の中でもこのレベルに到達している人は全体の約20%程度と少数派です。
さらに、B2レベルは複雑な内容のテキストを理解したり、ネイティブスピーカーと円滑にやり取りしたりできる、非常に高い英語力を持つ「自立した言語使用者」として定義されています。
多くの英語学習者のお手本となるレベルであると言えるでしょう。
ビジネスで英語を使いこなしたい人
ビジネスで英語を使いこなしたいなら、最低でもB1レベル、理想はB2以上を目指すべきです。
B1レベルであれば、簡単なビジネスメールのやり取りや、定型的な業務連絡は可能になります。
しかし、会議で自分の意見を述べたり、交渉したりするには、より複雑な表現を使いこなせるB2以上のレベルが必要不可欠です。
これから英語学習に真剣に取り組む人
これから英語学習に真剣に取り組む人にとって、まずはA2レベルを目標にするのが現実的かつ効果的です。
A2は「基本的な受け答えができるレベル」であり、自己紹介や簡単な質疑応答が可能です。
このレベルをクリアすることで、英語学習の楽しさを実感し、次のB1レベルへと進むための大きなモチベーションにつながるでしょう。
留学や進学を考えている学生
留学や進学を考えている学生は、B2レベル以上を目指すのが一般的です。
海外の大学や大学院では、授業の理解だけでなく、ディスカッションやレポート作成など、アカデミックな場面での英語力が求められます。
多くの大学では出願条件としてB2以上の英語力が設定されており、円滑な学生生活を送るためにもこのレベルが必須となります。
【レベル別】CEFRを上げるための勉強法
A1レベルの人向けおすすめ勉強法
A1レベルの学習者は、まず英語学習の習慣を身につけ、基本的な語彙と文法の土台作りを徹底しましょう。
具体的には、市販の中学1年生レベルの単語帳や文法書を使い、音読と筆写を毎日繰り返すのが効果的です。
また、文法事項はイラストや図解が多い参考書を選び、視覚的に理解を深めることが挫折を防ぐ鍵になります。
A2レベルの人向けおすすめ勉強法
A2レベルの学習者は、学んだ基礎知識を「使える」ようにする練習を重ねることが重要です。
おすすめなのは、短い英語の物語やニュース記事を読んで内容を要約するトレーニングです。これにより、単語や文法の知識が実際の文脈でどう使われるかを体感できます。
さらに、学んだ表現を定着させるために、オンライン英会話の初心者向けコースを利用して、簡単な日常会話を想定したロールプレイングを試してみるのが効果的です。
B1レベルの人向けおすすめ勉強法
B1レベルに達したら、より複雑な文章の理解と表現力の向上を目指しましょう。
このレベルでは、CNNやBBCなどの海外ニュースを視聴し、リスニングとリーディングの力を鍛えるのが効果的です。
また、アウトプットの機会を増やすために、日記を英語で書いたり、オンラインの言語交換パートナーと話したりするのがおすすめです。これにより、自分の意見や考えを英語で伝える力が養われます。
B2レベルの人向けおすすめ勉強法
B2レベルの学習者は、英語での思考力を高めることを意識してください。
効果的なのは、特定のテーマについて英語でディベートしたり、海外の映画やドラマを見て、登場人物のセリフの意図を深く考察したりする練習です。
これにより、英語で論理的に考え、意見を述べる力が向上します。また、専門分野に関する英語の文献や論文を読むことも、語彙力と読解力の向上に繋がるでしょう。
C1レベルの人向けおすすめ勉強法
C1レベルを目指すなら、より高度な表現力と語彙力を身につける必要があります。
アカデミックなスピーチであるTED Talksをシャドーイングしたり、英語の小説やエッセイを読み、著者の意図や文体まで分析したりする練習が効果的です。
これには、座学だけでなく、実際の海外在住経験や外国人のチームで仕事をするといった、多様な文化や状況に触れる環境も必要になります。
C2レベルの人向けおすすめ勉強法
C2レベルは、すでに高度な英語力を持つ人が、さらなる言語の洗練を目指す段階です。このレベルでは、単なる座学だけでなく、英語が必須となる環境に身を置くことが不可欠です。
英字新聞の社説や論説を読み、論理的な思考力を磨くことに加え、海外での生活や多国籍な職場での経験を通じて、言葉の裏にある文化的なニュアンスや微妙な表現を肌で感じ取ることが重要です。
これにより、単なる知識としてではなく、状況に応じた洗練されたコミュニケーション能力が身につきます。
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これまでCEFRの各レベルとその対策について解説しましたが、どのレベルにおいても共通して重要なのは「アウトプットの機会を増やすこと」です。
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Talkfulの基本情報
項目 | 情報 |
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アプリでできること | 日常英会話・ビジネス英会話 ロールプレイ・文法や語彙の訂正 ステージ形式なので初心者でもゲーム感覚で基礎からじっくり学べる |
鍛えられる4技能 | スピーキング・リスニング・ライティング・リーディング |
対象レベル | 超初心者〜上級者 |
無料プランの有無 | あり |
有料プランの無料体験 | 7日間無料トライアルあり |
発音採点機能 | なし |
試験対策 | カスタムシナリオで可能 |
学習記録 | あり |
CEFRに関するよくある質問
CEFRはどの試験で測れるの?
CEFRは特定の試験を指すものではありません。
TOEIC、英検、IELTS、TOEFLなどの主要な英語試験は、それぞれCEFRレベルとの対応表を公開しており、自分のスコアからおおよそのCEFRレベルを把握することが可能です。
またIELTSなど一部試験では、テスト結果とともに自身のCEFRレベルが記載されるテストもあります。
C2はネイティブレベルですか?
CEFRのC2レベルは「習熟した使い手」を意味しますが、ネイティブスピーカーと全く同じというわけではありません。
しかし、あらゆる状況で英語を完全に理解し、流暢かつ正確に使いこなす能力を示すため、ネイティブレベルとほぼ同等と考えて良いでしょう。
B2レベルは英検で何級にあたりますか?
B2レベルは、英検では準1級に相当するとされています。
また、TOEIC L&Rのスコアでは785〜944点に該当します。このレベルに達すると、複雑な文章や専門的な議論にも対応できる高度な英語力が身についていると評価されます。
CEFR日本人平均についてまとめ
日本人のCEFR平均レベルはB1で、B2以上を目指すにはアウトプットの量が重要です。
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