パイロットに必要な英語力とは?|入社試験から国際線での英語レベルまで徹底解説
更新
パイロットに必要な英語力が気になる方は多いでしょう。パイロット志望の方は全国で数多く、そんな志願者の多くが苦しむのが英語です。
実際、自社養成パイロットの採用試験や航空大学校の入学試験では英語試験が必須です。それもかなりの英語力を要求されます。
この記事では、パイロット志望の方向けにパイロットに必要な英語力や採用試験対策と、自社養成パイロット内定者の筆者がしていた英語の勉強と体験談をご紹介しています。ぜひ最後までご一読ください。
このページにはプロモーションが含まれています
パイロットに英語力は必要不可欠
航空管制とのやり取りは英語で行う
パイロットは航空管制官と英語でやり取りをします。ATC(Air Trafic Control)・航空交通管制と呼ばれ、指示違反をすると重大な事故に繋がりかねません。
そのため、飛行機を操縦しながらも英語での会話を理解する必要があります。マルチタスクの一環として交信を行うので、通常の英語試験でのリスニング以上の英語力が求められます。
自社養成なら、訓練は外国でも行う
訓練場所次第では英語試験のスコア取得を課される
自社養成パイロットの場合、基礎訓練は海外で行います。アメリカが多く、一部オーストラリアのところもあるようです。
この訓練ですが、就労ビザを発行して海外に渡ることになります。また、その訓練施設の受け入れ条件として英語力の証明が必要な場合もあり、指定された英語試験のスコア取得を求められることがあるようです。
外国での訓練は外国人教官と英語で会話する
アメリカなどでの訓練施設では、同期と協力して一緒に訓練を受けていきます。その際教官が操縦スキルを教えてくれるのですが、もちろん英語での会話になります。
ここでの会話はもちろん仕事なのでビジネス英会話が必要なのは勿論のこと、訓練以外での日常英会話も必要です。TOEICなどの英語試験で測れる英語力だけでなく、より実践的な英語力も求められます。
英語を使ってパイロットの勉強をすることも
パイロットになるためにはかなりの勉強量が要求されます。操縦技術の習得だけでなく、航空工学から航空法、通信術など座学の量もとんでもないのです。
そんな座学ですが、全てが日本語で書かれているわけではありません。海外の訓練施設での座学ならもちろん英語での授業です。
つもり、英語での授業や自習が難なくこなせるレベルまで英語力を向上させる必要があります。
英語の4技能全てが必要
先ほど述べた通り、英語の教科書で勉強するので、リーディングはもちろんのこと、管制官や外国人教官とのやりとりをするためリスニング・スピーキング力も求められます。
【航空会社別】パイロットとして入社するための英語力
基本的にはCEFRでB2レベルが必要と言われている
CEFRとは、世界的に使われている英語力の基準です。その中でもB2レベルはかなりハイレベルで、専門分野の技術的な議論も含めて複雑な文章を理解でき、自然な英会話ができる状態とされています。
英検で言うと準1級の上位から1級、TOEICのL&Rテストなら785点以上です。とにかく日本のサラリーマンの中でもトップクラスの英語力が必要と言えるでしょう。
各英語試験のスコアとCEFRの対照表は文部科学省の資料からご覧ください。
ANAグループ(FCAT)
ANAグループの自社養成パイロットで英語試験免除となる条件
英語資格 | 基準 |
---|---|
「GTEC」Business | 4技能660点以上(1000点満点) |
「IELTS」International English Language Testing Systemアカデミックモジュール | 4技能バンドスコア Reading/Listening/Speaking/Writing 各5.5以上 Overall5.5以上 |
TOEFL iBT | 4技能 Reading18点以上 Listening/Writing17点以上 Speaking20点以上 Overall72点以上 ※MY BEST SCOREも可能 |
TOEIC | 「Listening & Reading Test」 Reading385点以上 Listening400点以上 計785点以上 「Speaking & Writing Test」 Speaking160点以上 Writing150点以上 計310点以上 |
実用英語技能検定(英検) | 4技能CSEスコア Reading595点以上 Listening600点以上 Writing586点以上 Speaking519点以上 4技能総合CSEスコア 2300点以上 |
出典:FCAT公式サイト
ANAグループは4技能全てがバランスよく試される
ANAグループはかなり幅広い英語試験が免除対象となっています。ANAやANAウイングス、ピーチ、AIR Doなどが同じFCATと呼ばれるグループ合同のパイロット採用試験を採用しています。
どの英語資格をとるにしても、英語の4技能全てが問われることになります。有名なTOEICも一般的なL&Rテストのみでは免除になりません。バランスよくハイレベルな英語力が求められるのが特徴です。
また、これらの英語資格を取らない場合はGTECのBusinessを2次試験として受けることになります。
JAL/J-AIR
JAL/J-AIRの自社養成パイロットで英語試験免除となる条件
英語資格 | 基準 |
---|---|
ケンブリッジ英語検定(Linguaskill)Speaking | CEFRでB2レベル |
JAL/J-AIRはスピーキングのみ
日本航空グループはJALとJ-AIRの2社が自社養成パイロットの採用を行っています。この2社は合同で採用を行っており、同じ英語試験です。
日本航空の採用ではケンブリッジ英語検定のSpeakingテストが使われます。スピーキングのみなので簡単だと思われるかもしれませんが、スピーキングが日本人にとって最も難しいので、かなりの英語力が必要になると言えるでしょう。
また、ES後のSPIでも英語試験があり、さらに英語試験の結果が微妙だと追加試験を受けさせられると言われています。安定してハイレベルな英会話ができるようにしておきましょう。
スカイマーク
スカイマークは特に英語試験免除はありません。ただ、採用HPには英語力の目安が書かれており、TOEIC 750点かIELTS OverAll 6.0以上となっています。
HPには目安としか書かれていませんが、ES含めて当落線上にあった場合に生き残る可能性が高くなるはずなので、しっかりとTOEICかIELTSのスコアを取っておきましょう。
採用試験の中では英語面接があり、こちらもJAL/J-AIR同様にスピーキング力(とリスニング力)重視のようです。
航空大学校
自社養成パイロットではありませんが、航空大学校では1次試験で英語の筆記試験があります。ここではリーディングを中心に、リスニング問題も出題されます。
航空会社のスピーキング力や4技能を重視した採用とは異なり、大学入試のようなペーパー試験となっています。日本人にとっては馴染みがあり対策がしやすいと言えるでしょう。
航空大学校は公式で過去問題が開示されています。気になる方はぜひ下のリンクから見てみてください。
パイロットは入社後も英語を鍛え続ける必要がある
国際線に乗務するにはICAO航空英語能力証明レベル4が必要
パイロットが受けなければならない英語試験として、ICAO航空英語能力証明というものがあります。これはパイロットに必要な英語力を測定するパイロット専用の英語試験です。
これはリスニングとスピーキングで構成される英語試験で、LEVEL1~6の6段階評価となっています。国際線に乗務するにはLEVEL4以上のスコアが必要になります。
おおよその目安ですが、このLEVEL4もCEFRでいうところのB2レベル程であると言われています。
日々の乗務・訓練からして英語は使い続ける
当たり前ですが、日々の乗務や訓練では英語を使う機会が多々あります。航空管制とのやりとりから外国人教官との会話など、あらゆる場面で英語を使います。
英語試験のように、英語のリスニングやスピーキングだけに集中できる場面ばかりではありません。日本語と同じように、他のことをしながらでも英語でスムーズにやり取りができるまで英語力を高めていきましょう。
自社養成パイロットの内定者である筆者が使っていた英語アプリはTalkful

- リアルな英会話のシーンを想定して練習できる
- 自分で好きなカリキュラムを作成でき、気分により変えられる
- 無料体験期間が7日間とスピークバディより長い
- AIが即時にフィードバックをくれるから効率良く勉強できる
筆者は運よく自社養成パイロットの内定をいただけたのですが、最も力を入れて対策したのが英語試験です。特に英語が苦手だったので、英会話アプリで毎日少しずつスピーキングを磨きました。
そこで、私が使っていた英語アプリのTalkfulをご紹介いたします。
カスタムシナリオ機能でやりたい英会話ができる
Talkfulは、好きなタイミングで英語の勉強ができるアプリです。旅行や面接、フリートークなど様々な場面でAIとの1対1での英会話を楽しめます。
英会話中にはAIによって即座にフィードバックが行われ、正しい表現を正確に教えてくれます。
特筆すべき点はカスタムシナリオ機能です。自分のやりたい英語の勉強を設定すると、それに合わせてレッスンをカスタマイズできます。私は採用試験でのスピーキングテスト対策でかなりお世話になりました。
レベルチェック機能でいつでもCEFR基準で英語力を測れる
パイロットに必要な英語力まであとどのくらいか気になる方は多いと思います。そこでおすすめなのがTalkfulの「英会話レベルチェック」と「統一テスト」です。
英会話レベルチェックテストではスピーキングの、統一テストでは4技能のCEFRレベルを測定できます。どちらもかなり正確に結果が出るので、自身の英語力を測りたい時にかなり有効です。
Talkfulは7日間の無料体験期間を実施しています。ぜひ一度インストールしてお試しください。
Talkfulの基本情報
項目 | 情報 |
料金プラン(税込) | 3ヶ月プラン:3,200円/月 ※合計9,600円 1年プラン:1,650円/月 ※合計19,800円 |
アプリでできること | 日常英会話・ビジネス英会話 ロールプレイ・文法や語彙の訂正 ステージ形式なので初心者でもゲーム感覚で基礎からじっくり学べる |
鍛えられる4技能 | スピーキング・リスニング・ライティング・リーディング |
対象レベル | 超初心者〜上級者 |
無料プランの有無 | あり |
有料プランの無料体験 | 7日間無料トライアルあり |
発音採点機能 | あり |
試験対策 | カスタムシナリオで可能 |
学習記録 | あり |
【体験談】パイロット訓練生になるためにしていた英語勉強法
- 自社養成を目安に逆算して英語学習の目標を決める
- 毎日決まった時間に勉強して習慣化させる
- Talkfulで英会話しつつ英語のインプットも欠かさない
- スキマ時間を活用して無理なく勉強時間を確保する
- 一番大事なのはパイロットになるという強い気持ちを持ち続けること
自社養成を目安に逆算して英語学習の目標を決める
海外でライセンス取得を狙う方なら話は別ですが、日本でパイロットを目指すなら自社養成パイロットが最も英語力を要求されます。
そのため、自社養成パイロットの採用試験で英語試験免除となる英語資格取得を大目標として勉強していました。特にTOEICは就職活動全般で使えるため、非常におすすめです。
毎日決まった時間に勉強して習慣化させる
英語力は一日で一気に伸びるものではありません。短い時間でも良いので、毎日継続して英語に触れ続けることが重要です。
英語学習を習慣化するコツは毎日決まった時間に勉強することです。私は起床後15分はTalkfulで英会話をし、電車内はYouTubeで英語のリスニング、就寝前に単語帳で単語の勉強をしていました。
Talkfulで英会話しつつ英語のインプットも欠かさない
ここで大事になるのが、ずっとスピーキングをしないことです。パイロットの採用試験ではスピーキングが重要視されがちではありますが、単語の勉強などで使える英語表現の幅を広める方が英語力は上がりやすいです。
また、ANAグループのFCATでは4技能すべてが問われます。英語の総合力を高めるにはインプットも必須なので、忘れないようにしましょう。
スキマ時間を活用して無理なく勉強時間を確保する
英語学習が大事とはいえ、忙しい中で勉強時間を確保するのはかなり大変だと思います。私自身そこがネックで、ストレスを感じていました。ただ、勉強時間は小分けにして確保すると無理なく継続できることに気づきました。
電車内やレストランでの待ち時間、少し暇なときなどに英語アプリのTalkfulや単語帳を開くようにしていたら、いつの間にか1日1~2時間ほどの勉強時間になっている日もありました。
一番大事なのはパイロットになるという強い気持ちを持ち続けること
英語学習は継続が大事ですが、もちろん他の就職活動や日々の勉強・活動・仕事があるかと思います。そうすると、いつしかモチベーションが下がってくる日もあるでしょう。
しかし、一番大事なのは「パイロットになりたい」という強い気持ちをなくさないことです。どんなに面倒くさい日でも、最低限決めた分だけは英語の勉強をし続けることが重要です。
私も、本当にパイロットになれるのか自分を疑った日もありました。なんなら結構ありました。(笑)そんな日は、空港に行って飛行機を見てみたり、某パイロットのドラマなどを見たりしてモチベーションを回復させていました。
【FAQ】パイロットの英語力に関してよくある質問
パイロットの対策ってそもそも何をすれば良いですか?
一番は何と言っても英語力の向上です。そのうえで、日々の生活から体の健康に気を付けておくことが大事です。
その後、SPIなどの筆記試験や面接の対策などを行っていきましょう。
航空管制との通信は定型文だから英語力はいらないと聞きました
確かに航空管制との通信は定型文中心ですが、緊急時には自機の置かれている状況を正確かつ端的に英語で知らせる必要があります。
また、前述のとおり海外での訓練がある場合が多いため、ネイティブとスムーズに英会話っできるほど高い英語力は必須です。
自分の英語力がどれくらいかはどうやって測れますか?
英語資格試験のスコアが最も信頼できる自身の英語力となります。
ただ、英語資格試験は受験料が高いので、普段はTalkfulのレベルチェックテストでスピーキング力を測ると良いでしょう。
航空身体検査とかは何を対策すべきですか?
基本的には日々の健康的で規則的な生活とバランスの良い食事が大事です。
身体検査前は一応目を酷使しないようにデジタルデバイスの使用時間を制限したり、脂っこいものを控えたりなどはしていました。
パイロットの面接は何を聞かれましたか?
会社ごとの理念(JALフィロソフィやANA's Wayなど)、パイロットの仕事理解と志望動機などが問われました。
パイロットに必要な英語力と入社の英語試験まとめ
パイロットは航空交通管制とのやり取りや海外での訓練などでハイレベルな英語力が求められます。目安としては、CEFR基準でB2レベルと言われています。
国際線に乗るための試験や採用試験で英語試験免除になるための英語資格試験など、様々な英語試験を経験する必要もあります。
特に、日本人が不足しがちな高いスピーキング力が問われます。そんな英会話を手軽かつクオリティ高く勉強するには英語アプリ「Talkful」がおすすめです。
Talkfulはカスタムシナリオ機能で自分のやりたい勉強を自由度高くできるため、英語試験のスピーキングテスト対策にかなり最適です。
TalkfulのレベルチェックテストではCEFR基準での英語力を測定してくれます。7日間の無料体験期間があるので、ぜひインストールしてお試しください。