キャリアコンサルタントの資格は無駄?役に立たない・意味ないと言われる理由を解説

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キャリアコンサルタントの資格は、キャリアの幅を広げ、より多くの人の成長やキャリア支援に関わるための大きな武器となります。

しかしながら、「キャリアコンサルタントの資格は無駄」「役に立たない」といった声が巷では散見されます。

それは一体なぜなのでしょうか。また、キャリアコンサルタントの資格に対してネガティブな声が上がる要因はどのような点にあるのでしょうか。

本記事では、こうした声の真偽や、資格取得のメリット・活躍の場について詳しく解説します。

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【結論】キャリアコンサルタントの資格は無駄じゃない|3つの事例を紹介

「キャリアコンサルタントの資格は無駄」と言われることもありますが、実際には国家資格としての信頼性や専門性が評価され、企業人事や人材業界、さらには独立など幅広い場面で活かせる資格です。

ここでは、実際にキャリアコンサルタント資格が役立った3つの事例を紹介し、そのメリットを具体的に解説します。

キャリアコンサルタントとして相談業務を担う

受給調整機関に入職し、日々相談業務を行なっていますが、皆さんに『ありがとう。』と言って頂けて『こちらこそお話しくださってありがとうございます。』と感謝の気持ちでいっぱいになります。

キャリアコンサルティング協議会

キャリアコンサルタントとして相談業務に携わると、多様な人のキャリア形成を直接サポートできるというやりがいを感じることができます。

実際、相談業務を行う中で、相談者からの「ありがとう」という言葉に対して、逆に感謝の気持ちでいっぱいになるという声も見られます。

人のキャリアは人生そのものといっても差し支えないでしょう。

単なる人事業務とは異なり、より多くの人の人生や将来に深く関わり、信頼関係を築きながら成長を支援できるのは、キャリアコンサルタントならではの魅力です。

フリーランスとして独立

フリーランスのキャリコンとして開業して4年目に突入しました。

(中略)

今月は新しい案件の稼働が本格的にスタートしました。

詳しい内容は書けませんが、ざっくり言うと大学でセミナーをされる企業様のアシスタントです。

note

キャリアコンサルタントの資格を活かしてフリーランスとして独立する道は、単一企業の人事では得られない多様なキャリア支援の現場に関わる機会につながります。

実際に、大学でのセミナーアシスタントや企業向け研修、キャリア相談などと、案件の幅は広く、自分の専門性や興味を活かした働き方が可能です。

フリーランスならではのメリットは、クライアントや案件を自分で選べる自由度の高さや、ワークライフバランスの調整がしやすい点にあります。

また、複数の業界や立場の人と関わることで、キャリアコンサルタントとしての視野や専門性も大きく広がります。

厚労省の就職相談機関で活躍

そんなときに、
“地域若者サポートステーション”が開設される動きがあると、情報が入ってきました。
(中略)
私の住んでいる県でも開設される可能性があることを聞き、
これだ!と。

note

キャリアコンサルタントの国家資格を活かせる代表的なフィールドの一つが、厚生労働省が委託する「地域若者サポートステーション(サポステ)」です。

サポステは、15歳から49歳までの方々を対象に、就労に向けた相談や支援を行う公的機関で、全国すべての都道府県に設置されています。

ここではキャリアコンサルタントが中心となり、個別相談やコミュニケーション講座、就業体験、ビジネスマナー指導など多彩なプログラムを提供しています。そして、利用者が自分らしい働き方を見つけ、職場に定着するまでの過程をサポートします。

キャリアコンサルタント資格があれば、こうした厚労省の就職相談機関で働く機会を得ることもできます。

キャリアコンサルタントの資格が無駄と言われてしまう理由

キャリアコンサルタントの資格が「無駄」「役に立たない」と言われてしまう背景には、実務経験が重視される業界構造や、収入面でのメリットが少ないなど、いくつかの理由があります。

ここでは、キャリアコンサルタントの資格が無駄と言われてしまう理由を詳しく解説します。

資格を取っても「転職に直結しない」という声がある

キャリアコンサルタント資格は国家資格であり専門性の証明となりますが、「資格を取っただけでは転職に直結しない」という声も少なくありません。

実際の採用現場では、資格の有無だけでなく、これまでの実務経験や実績、そして仕事への熱意やコミュニケーション力など、総合的な要素が評価されます。

そのため、資格取得だけで即座に有利な転職が叶うわけではありません。

しかし、資格を持っていることでキャリア支援の知識やスキルを体系的に学んだ証明となり、他の応募者との差別化を図ることはできます。

資格と実務経験を組み合わせることで、より高い評価を得られるでしょう。

資格を取得・維持する費用が高い

キャリアコンサルタント資格の取得には、まず養成講座の受講料として30万円から50万円程度が必要です。

さらに、学科試験8,900円、実技試験29,900円、資格登録料17,000円など、受験や登録にもまとまった費用がかかります。

加えて、資格は5年ごとに更新が必要で、そのたびに10万円前後の更新講習費用も発生します。

こうした初期投資や維持費が高額な一方で、キャリアコンサルタントには医師や弁護士のような独占業務がなく、資格取得による直接的な収入アップや就職保証が得られにくいのが現状です。

そのため「費用に見合うメリットが小さい」と感じる人も少なくありません。

しかし、資格取得後の活用方法やキャリア設計次第で、大きなリターンを得ている人もいるため、費用対効果は個人の目的や行動によって大きく変わります。

参考:キャリアコンサルティング協議会, キャリアコンサルタントWebサイト, 厚生労働省『更新講習の受講について』

キャリア相談の仕事が少なく、収入に結びつきにくい

キャリアコンサルタント資格は国家資格でありながら、実際に「資格必須」とする求人は多くありません。

キャリア支援職自体は増加傾向にありますが、民間企業や人材紹介会社、大学のキャリアセンターなどでは、資格がなくても応募できる求人が一般的です。

また、キャリアコンサルタントは「名称独占資格」であり、業務独占資格ではないため、無資格でもキャリア相談業務に従事することができます。

そのため、資格を取得しても、キャリア相談の仕事に直結しにくく、平均年収も200万~400万円以下が多いのが現状です。

独立・副業は難しい

キャリアコンサルタント資格を取得しても、独立や副業で安定した収入を得るのは簡単ではありません。

相談業務で収入を得るためには、まず「集客力」と「実績」が求められます。

SNSでの情報発信やセミナー開催、法人との契約など活躍の場は広がっていますが、資格を取ったからといってすぐに仕事が舞い込むわけではありません。

信頼を築き、実績を積み重ねることで徐々に仕事の幅が広がるため、短期間で大きく稼ぐのは難しいのが現実です。

資格より人事経験の方が評価されるケースもある

企業の採用担当や育成担当など、人事系の求人では、実務経験が重視される傾向があります。

特に中途採用の場合、「どのような人材を採用・育成してきたか」「どんな業務に携わってきたか」といった具体的な経験が評価の軸となりやすく、キャリアコンサルタント資格は“プラスアルファ”の要素にとどまる場合が多いです。

実際、転職エージェントからも「資格よりも採用や労務などの実績や専門分野での経験が重視される」と指摘されることがあり、資格だけで選考を有利に進めるのは難しいケースもあります。

そのため、現場での経験を積みながら、資格を知識の裏付けやアピール材料として活用するのが現実的です。

キャリアコンサルタントを取得するメリット

環境の変化に翻弄されつつも、自分の中で間違いなく良かったと思っているのは「キャリアコンサルタント資格を取って転職した」こと。これだけは揺るぎない。

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キャリアコンサルタント資格を取得することは、「環境の変化に翻弄される中でも、間違いなく良かった」と実感する人がいるほど、キャリアの選択肢や可能性を大きく広げてくれる国家資格です。

単一企業の人事にとどまらず、より多くの人のキャリアに関わる専門性や信頼性、転職・キャリアアップの強みなど、取得することで得られるメリットは多岐にわたります。

国家資格としての信頼性がある

キャリアコンサルタントは、厚生労働省が認定する「国家資格」として法的に認められており、その専門性や知識・技術が国によって保証されています。

この資格を持つことで、社内外に対して「信頼できるキャリア支援の専門家」としての信用が生まれます。

また、資格保有者のみが「キャリアコンサルタント」と名乗ることができ、無資格で名乗ると処罰の対象となるほどの厳格な制度があります。

さらに、守秘義務や定期的な更新講習が義務付けられているため、最新の知識と高い倫理観を維持する必要があります。

このような国家資格の信頼性は、キャリアアップや転職時にも大きな強みとなり、間違いなく評価されやすい資格と言えるでしょう。

人事経験と組み合わせることで「社内外での価値」が高まる

人事経験にキャリアコンサルタント資格を組み合わせることで、社内外での価値が大きく高まります。

人事の視点に加え、キャリアコンサルタントとしての専門的な知識やスキルを持つことで、社員一人ひとりのキャリア課題や悩みにより深く寄り添うことができます。

また、社内面談や1on1の場面でも、社員からの信頼度が格段にアップし、より本音を引き出しやすくなります。

こうした姿勢は、組織内での人材育成や定着率向上にも直結するだけでなく、社外でもキャリア支援の専門家として高く評価される要素となります。

自分自身のキャリアに対する視野も広がる

キャリアコンサルタント資格の取得過程では、講習中の自己分析やグループワークを通じて自分自身のキャリアを深く見つめ直すことができます。

これにより、自分の価値観や強みを再認識でき、今後のキャリアプランをより明確に描けるようになります。

また、自分の経験やスキルを客観的に整理することは、転職や社内異動を考える際にも大いに役立ちます。

資格取得は他者支援だけでなく、自分自身のキャリア形成にも大きなメリットがあるのです。

キャリアコンサルタントとして活躍するには

キャリアコンサルタントとして活躍するには、資格取得だけでなく、実践的なスキルや経験の積み重ねが重要です。

ここでは、現場で求められる力や具体的な活躍のポイントを解説します。

社内外でキャリア支援・面談担当として専門性を活かす

キャリアコンサルタント資格を取得すると、社内外でキャリア支援や面談担当として専門性を発揮できます。

たとえば、社内では人事施策の企画やキャリア相談窓口の立ち上げに貢献し、従業員の成長や定着をサポートできます。

また、学校や転職エージェント、ハローワークなどの相談員としても活躍の場を広げることができます。

さらに、SNSやnoteなどでキャリアに関する情報を発信することで、副業や個別相談の依頼につながるケースも増えています。

資格を活かせるフィールドは多岐にわたり、専門性を高めたい方にとって大きな強みとなります。

ダブルライセンスを目指す

キャリアコンサルタント資格に加え、産業カウンセラーや公認心理師などの心理・カウンセリング系資格を取得することは、活躍の場を大きく広げます。

キャリア支援とメンタルヘルス支援の両方に対応できるため、クライアントの職業人生と心理面の双方を総合的にサポートすることが可能です。

現代の職場では、キャリアの悩みとメンタルの問題が複雑に絡み合うケースも多いです。

そのため、幅広い相談ニーズに応じられることで、求人や案件の選択肢が増え、企業や教育機関、EAP(従業員支援プログラム)など多様なフィールドで求められる人材になれます。

ダブルライセンスは、専門家としての信頼性や市場価値を高め、キャリアの可能性をさらに広げる強力な武器となります。

キャリアコンサルタントの資格を取得するには

ここでは、キャリアコンサルタントの受験資格を獲得する方法や、おすすめの勉強方法などを紹介していきます。

受験資格を得るためには実務経験か講習受講が必要

キャリアコンサルタント試験は、誰でも自由に受験できるわけではありません。

受験資格を得るには、「3年以上の実務経験」または「厚生労働大臣が認定する養成講習の修了」が必要です。

実務経験とは、労働者の職業選択や能力開発に関する相談業務に3年以上従事した実績を指し、証明書の提出が求められます。

実務経験がない場合は、約140~150時間に及ぶ養成講習を受講し、修了することで受験資格を得ることができます。

この養成講習は、理論やカウンセリング技法などを体系的に学べるため、未経験者でも安心して国家資格取得に挑戦できる仕組みになっています。

試験の難易度はそこまで高くない

キャリアコンサルタント資格試験の合格率は約60%前後と、国家資格の中では比較的高めです。そのため、極端に難しい試験ではありません。

試験は論述と面接(ロールプレイ)で構成されており、特に面接では初めての方が戸惑いやすい部分もありますが、しっかりと対策を行えば十分に突破可能です。

実際、仕事と両立しながら半年程度の学習期間で合格を目指す方も多く、社会人でも無理なく取得できる資格となっています。計画的な準備と実践的な練習が合格のポイントです。

キャリアコンサルタントは独学では不可能

キャリアコンサルタント資格は、原則として独学だけで取得することはできません。

国家試験の受験には「厚生労働大臣認定の養成講習」の修了が必須であり、実務経験が3年以上ある場合を除き、独学のみでの受験は認められていません。

養成講習は通学・通信・オンライン完結型など多様なスタイルから選べるため、忙しい方でも自分に合った方法で学ぶことが可能です。

通信講座を選ぶ場合は、サポート体制やロールプレイ(実技)対策の充実度が合格のカギとなります。

ロールプレイは実技試験の合否を左右する重要な要素であり、独学では十分なフィードバックや実践経験が得にくいため、講座の活用が推奨されています。

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キャリアコンサルタントの資格は無駄なのかについてまとめ

キャリアコンサルタントの資格は「無駄」と言われることもあります。しかし、国家資格としての信頼性の高さや、キャリア支援や人事分野でのスキルアップ、転職や昇進への評価ポイントとなることをふまえると、取得のメリットは決して小さくありません。

資格取得後は、多くの人のキャリアに関わる仕事で活躍できる可能性が広がります。

そして、キャリアコンサルタントの資格取得を検討しているならば、仕事と両立しながら効率よく資格取得を目指せる通信講座を活用してみてください。