TOEIC耳を鍛える!今日からできる難易度別リスニング対策法を紹介
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TOEICで高得点を狙うには、リスニング力の向上が欠かせません。しかし、会話の内容が聞き取れない、話す速度が速すぎて理解できないと感じることがあるのではないでしょうか。
この記事では、初級から上級までさまざまなレベルの受験生に適したリスニング対策をご紹介します。
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TOEICの構成
TOEICは、ビジネスや日常生活で必要とされる英語力を測る試験です。
リスニングとリーディングの2セクションで構成され、全200問を約2時間で解答します。
各セクション495点、合計990点満点で評価され、会話理解や文法、読解力など実践的な英語コミュニケーション力が問われます。
Part1の出題傾向
Part1は「写真描写問題」で、写真を見て状況を理解し、最も適切な英文を選ぶ力が問われます。
近年の傾向として、一見簡単な問題に見えますが、実際には難しい単語や特殊な表現が使われているのが注目されます。
これは、TOEICの運営側が受験者の誤答データを収集し、それを基に問題を作成しているためです。
このような傾向を理解し、広範囲の語彙力を身につけることが、スコアアップには欠かせません。
Part2の出題傾向
TOEICのPart 2は応答形式のリスニング問題で、全25問出題されます。
以前は比較的易しいセクションとされていましたが、2016年の形式変更以降、難易度が上昇しました。
2023年現在もその傾向が続き、遠回しな表現や消去法を使う問題が増えています。現在では、スコアを伸ばすには高度な英語力と入念な対策が欠かせません。
Part3・4の出題傾向
TOEICのPart 3は会話問題、Part 4は説明文問題で、それぞれ39問・30問が出題されます。
近年では医療やITなど専門性の高い話題が増え、会話の意図や要点をつかむ難しさが増しています。
ポッドキャストやSNSといったデジタル系の話題も多く、図表問題も複雑化しています。正解を導くには高度な英語力と情報処理力が求められます。
Part5の出題傾向
TOEICのPart 5は短文穴埋め形式で30問出題され、正確な文法知識と語彙力が問われます。
近年は文構造が複雑化し、コロケーションや文脈理解だけでは正解が難しい問題が増加しています。
ひっかけや語彙の選択肢も巧妙で、大学入試並みの分析力が必要とされることもあります。単なる知識ではなく、総合的な英語力が求められるセクションです。
Part6の出題傾向
Part6の読解問題は難易度が高く、見出し選択問題や文挿入問題など、内容を正確に理解する力が必要とされます。
近年、採点基準が厳しくなり、問題自体の難しさも増しています。選択肢の微妙な違いを見分ける力が求められるようになってきました。
スコアアップするためには、英語力の向上に加え、問題解決力や判断力を磨くことが重要です。
Part7の出題傾向
最終セクションの長文読解では、限られた時間で専門的な内容を理解する力が求められ、テスト全体の中でも最も難しいと言われています。
TOEICで高得点を取るには、出題される様々な問題形式に対応できる学習が欠かせません。
この問題では速読できる力や高度な英文処理能力、単語力や文法力など英語のありとあらゆる能力が必要となります。
そのため基本的には問題を解いている途中でタイムリミットが来てしまうことがほとんどで、このpart7をどれだけ解けるかがスコアに大きく響きます。
TOEICスコア別の難易度
400点未満
TOEICで400点未満の方は、受験者全体の14%ほどで、正答率は40%を切っている状態です。
学習時間は200時間程度であると推定され、日常英会話で最低限のコミュニケーションがとれるくらいのレベルだと考えられます。
語彙や文法など、基礎的な部分に穴があり、習得すべきことが多い状態です。短い文章や易しい英語であれば意思疎通は取れますが、基礎力は低いです。
英語学習の初心者がまず目指すべき点数は、400点以上と言えるでしょう。この段階にある受験者は、まずはTOEIC対策というよりは英語の基礎を着実に固めることを優先し、徐々に上を目指せる土台を作るところから始めると良いです。
400〜600点
TOEICの400~600点は、語彙や文法の基礎が固まりつつあり、正答できる問題も増えてくる段階です。
一方で、リスニングや長文読解の苦手が明確になる人も多く、得点にばらつきが出やすいレベルです。
高校英語をマスターしていれば600点突破も可能ですが、英語を武器にするには不十分です。
履歴書に書いても強いアピールにはなりにくいため、引き続き基礎力を強化しつつ、語彙やイディオムを増やす努力が求められます。
600〜800点
TOEICで600点以上は平均を上回る実力で、就職活動でも英語力のアピール材料になります。
特に700点を超えると、英語を使った日常業務や海外出張にも対応できるレベルに達します。
ただし、外資系企業や英語を強みにしたい場合はさらに高得点が必要です。
問題集や公式教材を活用し、出題傾向に合った対策を続けることがスコアアップの鍵です。
800〜900点以上
TOEIC800点以上は全受験者の中でも上位に入り、高い英語力を証明できます。
ビジネスの現場で英文を読み解き、英語で問題解決も可能なレベルで、外資系企業や海外勤務でも評価されます。
900点を超えると、細かな内容まで正確に聞き取れ、高度な文章も理解できる実力を持つとされ、就職・転職活動での強力な武器となります。
スピーキングやライティングも磨けば、さらに優位に立てるでしょう。
990点満点
TOEICで満点の990点を取るには、ネイティブレベルの英語力と高い集中力が求められます。
受験者の中でも990点取得者は1%未満とされ、非常に稀です。
就職・転職では強力なアピール材料となりますが、実際に満点を求められる場面は少なく、外資系企業でも多くは900点以上が基準とされています。
問題の内容によっても得点は左右されるため、運も多少影響します。
リスニングスキルの向上に必要な要素
今まではTOEICのテストスコアの難易度や、試験の内容について述べてきました。
ここからは、そんな特殊なTOEICのテストのリスニングでスコアアップするために必要な要素を2つご紹介いたします。
単語力と文法力
リスニング力を高めるには、単語力や文法力を同時に強化することが大切です。
英語の音声を聞きながら知らない単語や文法表現を確認することで、理解度が深まります。
特に音楽や映画、ニュースなどを使って、日常的に英語に触れることで実用的な語彙や構文が自然に身につきます。
自分に合った教材を使い、少しずつでも継続することがリスニング力の向上につながります。
英語の音を認識し解読する能力
リスニング力を伸ばすには、発音・アクセント・イントネーション・リズムを理解し、継続的に練習することが重要です。
発音は音声教材での反復や口の動きを観察することで改善できます。アクセントは歌やドラマから自然な強勢を学びましょう。
また、イントネーションは詩や台詞を音読することで鍛えられます。リズムは場面を想像しながら読むなど、動きを伴う練習が効果的です。
リスニング能力を向上させるコツ
リピーティング
英語の音声を一文ごとに止めてマネする「リピーティング」は、発音・アクセント・イントネーション・リズムを総合的に鍛える効果的な練習法です。
お手本を正確に再現する意識が大切で、自分の声を録音して客観的に聞くことも上達には欠かせません。
初めは抵抗があっても、録音による自己分析はプロの練習と同様に重要です。
うまく言えないときは、英語の音の仕組みを学びながら練習することで効率よく上達できます。
オーバーラッピング
リピーティングに慣れたら、次は「オーバーラッピング」に挑戦しましょう。音声を流しながらスクリプトを見て、ピッタリ重ねて発音する練習です。
リズムを意識しながら発声することで、自分の英語が自然なテンポに乗れているかを確認できます。
うまく重なる部分は正しく言えており、ズレる部分はリズムが崩れている証拠です。
難しいと感じたら、まずはリピーティングに戻るか、音声の再生速度を落として練習するのが効果的です。
シャドーイング
リスニング力を仕上げる段階では、「シャドーイング」が効果的です。
音声を止めずに流し続け、スクリプトを見ずに聞こえた英語をすぐにマネして発音する練習です。
難易度が高いため、リピーティングやオーバーラッピングで内容を理解した後に取り組むのが理想です。
リズムやスピードに乗れている部分とそうでない部分を意識しながら、繰り返し練習することで、自然な英語の流れが身につきます。
とにかくマネをする
英語学習を最速で上達させるには、見本を徹底的にマネすることが重要です。
自己流ではなく、正しいモデルをそのまま再現する姿勢が成果につながります。
特に、英文スクリプトと日本語訳を事前に読み、内容を完全に理解してから練習することが効果的です。
理解していない英語を聞いても伸びにくく、逆に内容を把握した上での練習は、リスニング力や発音の習得を大きく加速させます。素直にマネる姿勢が上達の鍵です。
TOEIC目標スコア別勉強法とコツ
400点:中学英語の復習
500点:高校英語の復習
600点:時間を意識して解く
700点:長文の速読を練習する
800点:リスニングのに慣れる
900点:高得点に特化した教材を使用する
990点満点:他の勉強も取り入れる
400点:中学英語の復習
TOEICで400点を目指す場合は、中学英語の単語と文法の復習が最優先です。
いきなりTOEICの問題集に取り組むよりも、基礎を固めることが得点アップの近道です。
まずは中学英語の単語集と文法書を1冊ずつ選び、繰り返し学習して土台を築きましょう。
500点:高校英語の復習
TOEICで500点を目指すには、高校レベルの基礎的な単語・文法・構文の復習が必要です。
就職や転職で英語力をアピールするにはまだ不十分ですが、500点に到達することで自信や学習意欲が高まります。
TOEIC専用教材にこだわらず、基礎をしっかり解説した問題集を使って繰り返し学習するのが効果的です。
また、理解した単語や文法を音読することで、リスニング力も向上し、さらなるスコアアップにつながります。
600点:時間を意識して解く
TOEICで600点以上を目指すには、試験形式や時間配分に慣れることが重要です。
公式問題集や傾向に沿った問題集を使い、タイマーを使って実践的に解く練習を重ねましょう。
時間切れを防ぐには、解ける問題を確実に拾う訓練が効果的です。また、語彙力を伸ばすために頻出単語集での学習も欠かせません。
スコアが伸び悩む場合は、苦手分野を分析し、基礎に戻って反復することで確実に実力を上げることができます。
700点:長文の速読を練習する
TOEICで700点以上を目指すには、長文をスピーディーかつ正確に読む力が求められます。
とはいえ、その土台となる単語や文法・構文が不十分な場合は、まず基礎を徹底的に固めることが大切です。移動時間などに単語帳を活用し、基礎力を日常的に強化しましょう。
長文対策では、意味の区切りにスラッシュを入れる、重要語に印をつけるなど、自分なりの読み方を工夫すると効果的です。最終的には日本語に訳さず理解できる読解力を目指しましょう。
800点:リスニングのに慣れる
TOEICで800点以上を目指すには、特にリスニングで高得点を狙うのが効果的です。
オーバーラッピングやシャドーイング、ディクテーションなどを活用し、発音の矯正にも取り組むことで聞き取り能力が向上します。
リーディングでは基礎が身についている前提で、実践的な問題演習を通じて取りこぼしを防ぎましょう。
出題内容によって点数が上下することもあるため、TOEIC対策にとどまらず、英語での会話や情報収集を通じて総合力を伸ばすことが大切です。
900点:高得点に特化した教材を使用する
900点以上の高いレベルを目指す場合は、一般的なTOEIC用の問題集では物足りないことがあります。
ハイスコア向けの教材を使って、難しいレベルに慣れておくとさらに実力を高められるでしょう。
また、幅広い分野の英文に慣れておくことで、試験当日に勉強したことのないテーマが出て来ても慌てずに対処できます。新聞や本などの英文を多読していくと語彙のストックも増えていきます。多読する際にも、制限時間を設けて練習すると効果的です。
990点満点:他の勉強も取り入れる
TOEICで満点を目指すには、TOEIC対策だけでなく、TOEFLやケンブリッジ英検などを活用して4技能すべてを鍛えることが効果的です。
リスニング・スピーキング・リーディング・ライティングを総合的に強化することで、英語力の底上げが図れます。
また、満点は出題内容や当日の集中力にも左右されるため、テスト形式や時間配分への慣れも不可欠です。
高い英語力と試験テクニックの両方を意識した学習が求められます。
TOEIC対策におすすめの教材・問題集
発音系の教材
谷口恵子『3ヶ月で英語耳を作るシャドーイング 改訂版』(プチ・レトル)
谷口恵子著『3ヶ月で英語耳を作るシャドーイング 改訂版』は、シャドーイングに特化した実践的な教材です。
ネイティブ音声と多様なトピックを活用しながら、初心者でも段階的に取り組める構成になっており、リスニング力を効率よく高めることができます。
具体的な練習法も丁寧に解説されているため、「英語が聞き取れない」を克服したい人にとって、非常に効果的な一冊です。
小川直樹『耳慣らし英語リスニング2週間集中ゼミ』(アルク)
小川直樹著『耳慣らし英語リスニング2週間集中ゼミ』は、短期間でリスニング力を集中的に鍛えたい人に最適な教材です。
日常会話からニュース、ビジネスまで幅広い音声素材が収録されており、レベル別に段階的なトレーニングが可能です。
2週間で取り組める構成なので、短期集中で成果を出したい人にぴったりです。自己診断テストも付いており、自分の弱点を把握しながら効率よく学習を進められます。
問題集
【問題集】公式TOEIC Listening & Reading 問題集8
TOEIC公式問題集は、試験実施団体ETSが本番と同じプロセスで作成した問題を収録しており、TOEICの出題傾向を正確に把握するのに最適な教材です。
リスニング音声も公式スピーカーによる録音で、本番さながらの練習が可能です。
実際の試験を想定した多様なシチュエーションの問題が揃っており、テーマごとに深く学べます。
CD付きで音声学習にも対応しており、自宅や通勤中のスキマ時間にも活用できるのが魅力です。
【問題集】TOEIC L&Rテスト究極の模試600+
『TOEIC® L&Rテスト 究極の模試600問』は、本番形式に近い模試を3回分収録し、リスニングとリーディングの実力を総合的に鍛えられる問題集です。
さらに追加の模試や音声ダウンロード機能、専門家による解説動画もあり、問題の理解と復習に役立ちます。
実践形式で演習を重ねることで、試験への慣れと自信を身につけられるため、TOEICのスコアアップを目指す人にとって非常に頼れる教材です。
単語帳
【単語帳】キクタンTOEIC L&Rテスト SCORE 500
この単語帳は、TOEIC500点レベルに必要な448語を厳選し、効率よく語彙力を伸ばせる構成になっています。
単語の意味だけでなく使用場面も記載されており、実践的な理解が深まります。
音声のダウンロードにも対応しており、最短2分から学習できるため、スキマ時間を有効に活用可能です。
TOEIC対策には英会話アプリTalkfulもおすすめ

Talkfulの特徴
TOEICのリスニング対策には、AI英会話アプリ「Talkful」の活用がおすすめです。
中でも「カスタムシナリオ機能」を使えば、TOEIC頻出のビジネスシーンを自由に再現でき、TOEIC対策が可能になります。
実際の会話を通じてアウトプットすることで、聞き取り力だけでなく、内容理解や即応力も鍛えられます。
Talkfulを使えば、受け身の学習では得られない“本物のリスニング力”を効率よく身につけることができます。
Talkful基本情報
項目 | 情報 |
料金プラン(税込) | 3ヶ月プラン:3,200円/月 ※合計9,600円 1年プラン:1,650円/月 ※合計19,800円 |
アプリでできること | 日常英会話・ビジネス英会話 ロールプレイ・文法や語彙の訂正 ステージ形式なので初心者でもゲーム感覚で基礎からじっくり学べる |
鍛えられる4技能 | スピーキング・リスニング・ライティング・リーディング |
対象レベル | 超初心者〜上級者 |
無料プランの有無 | あり |
有料プランの無料体験 | 7日間無料トライアルあり |
発音採点機能 | なし |
試験対策 | カスタムシナリオで可能 |
学習記録 | あり |
【FAQ】TOEICリスニング対策に関するよくある質問
音は聞こえるのに意味がすぐに理解できません。どう改善できますか?
原因は語彙力や文法理解の不足です。
単語の意味を素早く把握できるようになるには、繰り返し音読やリピーティングをして、英語を日本語に訳さずに理解する感覚を養うことが重要です。
リスニング力がなかなか伸びないのはなぜですか?
単に音声を聞き流しているだけでは、効果は出にくいです。
聞いた内容を口に出す・書き取る・意味を確認するなど「能動的な学習」に切り替えることで、理解力と記憶定着が進み、リスニング力が向上します。
リスニング対策におすすめの勉強法はありますか?
リピーティング→オーバーラッピング→シャドーイングの順で行うと効果的です。
内容理解と発音の再現を意識しながら練習すると、英語の音やリズムに慣れ、TOEIC特有のスピードにも対応できるようになります。
リスニングパートが速すぎて聞き取れません。どうすればいいですか?
まずは音声を0.75倍速などに落として聞き取りやすくし、慣れてきたら徐々に通常速度に戻しましょう。
シャドーイングやディクテーションを併用すると、語彙や音のつながりに慣れ、聞き取れる範囲が広がっていきます。
TOEICのリスニング対策まとめ
TOEICのリスニング力を確実に伸ばすには、レベルに合わせた適切な練習が欠かせません。初心者の方は、まず日常会話を理解する力を養うことから始めましょう。
次に、さまざまな素材を多く聞くことで、自然な英語の流れを掴むトレーニングが重要です。
最後に、スピードや発音のニュアンスにも対応できるよう、上級者向けの訓練を行いましょう。この3段階の対策を着実に実践することで、必ずやTOEICのスコアアップにつながるはずです。
対策を行うためには、それ専用の参考書・問題集が必要です。ぜひ、掲載したリンクから気になった参考書・問題集があれば購入をご検討ください。