心理カウンセラーは意味ない資格?役に立たないと言われる理由や取得メリットを解説

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心理カウンセラーの資格は、取得によって信頼度の向上などのメリットがある一方で、国家資格ではないために取得しても意味がないのではないかと言われることもあります。

しかし、もちろん資格の取得に意味がないというわけではありません

本記事では、心理カウンセラーが意味のない資格ではない理由、資格取得のメリット、資格の活かし方などを詳しく解説します。


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心理カウンセラーが意味ない資格と言われる理由

心理カウンセラーは、人々の精神的な健康を支援する重要な役割を担っています。しかし、時に様々な要因から、心理カウンセラーは意味のない資格ように「見えてしまう」ことがあります。

ここでは、なぜ心理カウンセラーがこのような評価を受けるのか、その理由を深掘りしていきます。

資格がなくてもカウンセラーになれるから

心理カウンセラーは資格がなくても心理カウンセラーと名乗ることができます。つまり、十分なトレーニングを積んでいない人でも自称心理カウンセラーとして活動できてしまうのです。

また、資格のない心理カウンセラーの存在によって、心理カウンセラーの質がばらつき、資格そのものへの信頼性も揺らいでしまいます。こうした背景から、心理カウンセラーは意味がないと言われてしまっています。

国家資格ではなく民間資格なので役に立たない

心理カウンセラーの資格が国家資格ではなく民間資格であることは、この資格の価値を下げる大きな要因の一つです。

公的な国家資格である公認心理士が存在する中で、心理カウンセラーの資格はその陰に隠れ、社会的な信用度が低くなります。また民間資格ゆえに比較的簡単に取得できる印象があるため、心理カウンセラーの専門性や資格の意義が軽視されてしまっています。

しかし、適切なトレーニングと経験を積んだ心理カウンセラーも多数存在し、マインドケアに重要な役割を果たしているのも事実です。資格の信頼性に左右されず、個々の能力を評価することが重要です。

なんとなく怪しい資格にみえるから

「カウンセラー」と聞くと、なんとなく相談後に怪しい商談や商品の購入に誘導されそうだという印象を抱く人も少なくないようです。その影響から、心理カウンセラーの資格そのものが怪しいと見なされる傾向にあります。心理カウンセラーになるための法的な資格がないことや、国家資格でない民間資格であることも、その傾向に拍車をかけてしまっています。

しかし実際には、心理カウンセラーは高度な専門知識とカウンセリング技術を必要とする信頼できる資格です。適切なトレーニングと経験を積んだ心理カウンセラーは、患者の精神状態の維持・向上に大きく貢献しています。

心理カウンセラーが身近でないから

心理カウンセリングは、病院や薬局のように日常的に利用されるサービスではないため、心理カウンセラーという職業は一般的には馴染みが薄く身近な存在ではありません

また、このサービスの利用者数が限定的であることから心理カウンセラーの仕事の機会も限られがちです。

心理カウンセラーの資格を取得するメリット

利用者からの信頼を得られる

資格を持つことで、カウンセリングを受ける患者はそのカウンセラーを信頼し、安心して自分の内面を開くことができるようになります

また、カウンセラーは資格取得のためにカウンセリングの知識と技術を習得しています。よって資格取得者によるカウンセリングの質は当然高くなり、患者の満足度を高めます。結果的に、資格を持つことは、質の高いカウンセリングによる患者からの信頼獲得につながるのです。

キャリアアップにつながる

心理カウンセラー資格は、「カウンセラーとして生計を立てたい」という人以外の人にもキャリアアップの手段に役立つものです。

カウンセリングの学びは、職場の人間関係形成能力やコミュニケーションスキルの向上に役立ちます。例えば、人事や営業、管理職など、対人業務を伴う多くの職種において、資格で習得した知識や技術が活きます。

また、専門的な心理学の知識は、職場での評価にもプラスとなり、高度な職務を任される可能性が広がります。人間心理への深い理解は、対人業務全般で発揮できる強みです。

このような背景から心理カウンセラーの資格は、昇進・昇格、転職などキャリアアップの観点から考えても大きなメリットを持っているといえます。

カウンセラーの需要が高まっている

先述に、カウンセリングは利用者が少ないとありました。

とはいえ近年、メンタルヘルスに対する社会的関心が高まる中で、心理カウンセラーへの需要は確実に増加しています。

特にSNSやオンラインカウンセリングなどの普及により、心理的な悩みを抱える人が気軽にカウンセリングにアクセスできる環境が整ったことが需要拡大の要因となっています。

今後もメンタルヘルス意識の高まりやテクノロジーの発展に伴い、心理カウンセラーが社会で果たす役割の重要性はさらに高まっていくと考えられます。心理カウンセラーの需要は今後益々拡大するでしょう。

オンラインでのカウンセリングが登場

最近では、LINEやzoomによるカウンセリングなどが登場しており、これまで以上に悩みやストレスを持つ人がカウンセリングを利用しやすい環境が整っています。顔を出す必要がない相談室なども現在では多くあります。

わざわざ対面のカウンセリングルームに行かなくても良い、いつでも相談できるという気軽さからも、カウンセリングを受けたいという人は増えているのです。

有資格者が条件の業務に応募できる

スクールカウンセラーや行政機関の心のケア関連の専門職などでは、心理カウンセラーの資格保有が必須条件とされることが多くあります。

資格を取得することによって心理カウンセラーを必要とするこうした職場への就職機会が開かれ、職業選択の範囲が広がります。

自分のメンタルをマネジメントできる

心理カウンセラーの資格を取得するメリットは、自分自身のメンタルヘルスの管理能力向上にもあります。

資格を取得するために学ぶ専門知識は、日常生活でのストレスマネジメントやアンガーマネジメントなど、実際に役立つ内容です。

心理カウンセラーの資格を取得して得た知見を活用することで、自分のストレスへの対処力が向上し、感情コントロールができるようになります。その結果自己理解が深まり、よりバランスの取れた生活を送れるようになるでしょう。

AIに代替できない仕事ができる

AIの進歩が各分野で進む中でも心の問題は非常に個人的で繊細なもので、人間同士の深い相互理解や共感が求められます。この相互理解や共感によって人が得ることのできる温かみは、AIには当分表現できないものです。

人の心の奥底にある感情を汲み取り温かみを持って関わる力は、人間ならではの能力です。そのため心理カウンセラーはAIに代替されることなく、むしろ高度化するテクノロジー社会でますます重要性が高まる職業だと考えられます。


心理カウンセラーの資格を活かすために

実際に心理カウンセラーの資格を活かすためにはどうすれば良いのでしょうか。

ここでは具体的な手段を見ていきましょう。

実務経験を積む

心理カウンセラーにとって、実務経験は最も重要です。実務経験の量と質が心理カウンセラーとしての価値を左右するといっても過言ではありません

理論や知識の学習に加え実際のカウンセリングの場で経験を積むことが、カウンセラーとしての技術向上に不可欠です。様々な患者とカウセリングを重ねる中で、対応力や本当に患者のためになるカウンセリングをする技術が磨かれていくのです。

また実務経験は患者からの信頼を高めることにもつながります。経験豊富なカウンセラーはセラピー中の判断力や対応力に長けており、患者に安心感を与えるでしょう。

他の資格も取得する

心理カウンセラーの資格は、他の資格と比べると比較的短時間で取得することができます。

そのため、時間に余裕のある場合は臨床心理士や公認心理士などの資格も取得すると良いでしょう。心理カウンセラーの資格を取得しておくとその他の勉強も楽になるので、カウンセラーとしての知識の基礎を勉強するといった使い方もおすすめです。 

公認心理士

公認心理士は心理学の専門的知識と技術を有し、心理的なサポートやアセスメントを行うことができる国家資格です。この資格を持つことでより広範な心理学の領域で活動が可能になり、信頼性や専門性が認められます。

臨床心理士 

臨床心理士は心理学の専門知識を活用して、精神的な問題を抱える人々へのカウンセリングや治療を行う専門家です。この資格は高度な専門教育と臨床経験を要求され、心理カウンセラーの中でも特に深い知識と技術が求められます。

メンタル心理カウンセラー 

メンタル心理カウンセラーは特にストレスやメンタルヘルスに関する問題に焦点を当てたカウンセリングを行う資格です。日常生活におけるストレス管理やメンタルケアの専門家として活動します。

メンタルケア心理士・メンタルケアカウンセラー

メンタルケア心理士やメンタルケアカウンセラーは、メンタルヘルスの問題に対応するための基礎的な知識と技術を有する資格です。これらの資格は、特に職場や学校など特定の環境におけるメンタルヘルスケアに重点を置いています。

認定心理士

認定心理士は心理学の基礎知識を有し、カウンセリングや心理教育などの活動を行うための資格です。この資格は心理学の入門レベルの知識を証明し、基本的な心理支援を行うことができます。

産業カウンセラー

産業カウンセラーは職場でのメンタルヘルスケアや人材育成を専門とする資格です。職場環境の改善や従業員のストレスマネジメントに焦点を当て、より良い職場作りに貢献します。

スクールカウンセラー

スクールカウンセラーは学校での子どもや青少年の心理的な問題に対応する専門家です。学校生活における様々な課題に対する支援や相談に応じます。

こころ検定

こころ検定は心理学の基本的な知識や心の健康に関する理解を深めるための資格です。

一般的な心理学の知識を広めることを目的としています。

メンタルヘルス・マネジメント検定

メンタルヘルス・マネジメント検定は、職場でのメンタルヘルスケアやストレスマネジメントに関する専門知識を証明する資格です。

組織内でのメンタルヘルス対策の推進者として活躍できます。

心理セラピスト

心理セラピストは、心理療法やカウンセリングを通じて心理的な問題や精神的な健康をサポートする専門家です。様々な心理療法の技術を駆使して、個々のクライアントに合わせた支援を行います。

SNSカウンセラー

SNSカウンセラーはSNSを利用したカウンセリングサービスを提供する新しい形のカウンセラーです。

オンライン上でのコミュニケーションを通じて、気軽に心理的なサポートを受けられるようにします。

独立開業する

心理カウンセラーのキャリア形成において、独立開業は大きな節目となります。

学校や企業での勤務経験を積んだ後自らのカウンセリングルームを開設することは、多くのカウンセラーにとっての目標です。独立開業を通じて、収入が大きく増えることが期待されます。

一方で成功するには、十分な下準備が重要です。民間のカウンセリングルームでの実務経験を長期にわたり積むことや、ボランティアで多様なケースに対応する経験をつむことが推奨されます。

心理カウンセラーに向いているのはどんな人

話を聴くのが得意な人

心理カウンセラーにとって、最も重要な基礎的スキルは「傾聴力」だと言えます。

カウンセリングにおいて、患者が思いや悩みを自由に語れる環境を提供することが大切です。クライエントが安心して話せるような態度で耳を傾ける必要があります。

判断や批判を控え、オープンマインドでクライエントの話を受け止める「傾聴力」こそが、効果的なセラピーの基盤です。

言葉に限らず、態度で傾聴する姿勢の大切さを心得ることが重要です。

共感力が高い人

心理カウンセラーに求められる重要な資質のもう一つが「共感力」です。

カウンセリングにおいては、患者の立場に立って感情を共有し、深く理解することが欠かせません。共感力が高ければ、患者が抱える問題の本質やその思いを敏感に汲み取ることができます

また、患者の気持ちに寄り添う共感的な関わりは、信頼関係を構築する上でも不可欠な要素となります。カウンセラーが理解と共感を示せば示すほど、患者は自分の内面を開示しやすくなり効果的なセラピーが可能になります。

穏やかな性格の人

心理カウンセラーには、穏やかで落ち着いた性格が求められます

カウンセリングに訪れる患者は、不安やストレスを抱えているケースが多くあります。そのような患者にとって、カウンセラーの落ち着いた雰囲気は安心感を与えます。

カウンセラーには温和で安定した人柄が求められ、それが信頼関係の構築とセラピー効果を左右する重要な要素となるのです。性格の穏やかさが、心理カウンセラーの適性を高めます。

心理カウンセラーは意味ないのかまとめ 

本記事では、心理カウンセラーの資格について、なぜ意味ない資格といわれるのか、需要や資格を活かす方法を解説しました。

心理カウンセラーの資格があれば信頼度が上がります。需要もさらに高まっていくと見込まれるので、まずは心理カウンセラーの資格取得を目指してみてください。